
寝心地は良いが、耐久性・品質がやや心配
この記事ではLIMNE(リムネ)の「LIMNE the Mattress」についてご紹介します。
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。
LIMNE(リムネ)とは?

LIMNEとは、2019年12月設立の株式会社LIMNEが展開する総合寝具ブランドのことで、マットレスの他にもピロー(枕)や掛布団、カバーなどの寝装品などの取り扱いがあります。
LIMNE the Mattressの基本情報

LIMNE the Mattressのサイズや価格等の情報は以下の通りです。
| サイズ | シングル~ダブル |
|---|---|
| クッション材 | ウレタンフォーム |
| 価格(Sサイズ) | 79,900円~ |
【まず結論】LIMNE the Mattressの評価は?

| ▼ LIMNE the Mattressの評価(旧仕様) | |
|---|---|
| 総合評価 | 2.88 |
| 仰向き寝 | 3.5 |
| 横向き寝 | 3.5 |
| 端の沈み込み | 3.0 |
| 通気性 | 3.5 |
| 寝返り | 3.0 |
| 底付きのなさ | 3.5 |
| 素材の品質 | 2.0 |
| 耐久性 | 2.0 |
| 衛生面 | 3.0 |
| 取り扱い安さ | 3.0 |
| 価格 | 2.42 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
以上のとおり、使い始めの寝心地や使用感は良いのですが、素材の品質が低めで7万円以上という高価格帯のため、コストパフォーマンスとして高評価は付けづらいという結果になりました。
とはいえ、120日のお試し期間もあるため、気になった方はぜひ試してみると良いと思います。
以下より、LIMNE the Mattressの特徴をご紹介します。
LIMNE the Mattressの特徴
「やわらかさ×負担軽減」の多層構造

LIMNE the Mattressのクッション材は「ウレタンフォーム」を使っていて、感触が異なる3つの層を重ねた多層構造タイプのウレタンマットレスとなっています。
| 層※上から | 特徴 |
|---|---|
| トップ層(白) | マシュマロのようなふわふわな感触 |
| ミドル層(ピンク) | 特殊ゾーニングにより寝返りサポート |
| ボトム層(グレー) | 上位2層をしっかりと支える |
こうした多層構造は寝心地が良いマットレスを作りやすいです。
その理由は、良質な寝心地を実現するために必要な「ふんわりと荷重を受け止めつつ、寝姿勢をしっかり支える」という柔・硬の相反する要求にこたえやすいからです。
トップ層では、特殊ウレタン素材「スフエアー」を使用。マシュマロのようなやわらかな感触で体圧をやさしく分散します。
ミドル層(2層・ピンク)とボトム層(3層・グレー)のスリットによって、通気される構造のため、ウレタンマットレスでありがちな蒸れやすさを改善した爽やかな寝心地が得られます。

通気孔(ミドル層・ボトム層)
さらにミドル層(ピンク)の空洞は、場所によって硬さが変わる「ゾーニング仕様」です。

LIMNE the Mattressのゾーニング
スリット(空洞)に当たる肩・おしり・ひざ下はやや柔らかく、スリットがない場所はやや硬めに設計されています。
特に横向きの寝姿勢では肩部分が深く沈み込む必要があるので、このようにゾーニングされたマットレスだと圧迫感が少なく、寝姿勢も整い、寝返りがしやすくなるというメリットが生まれます。

肩部分が深く沈み込むことで圧迫感が少なく、寝姿勢が整う
「レーヨン」を使った滑らかなカバー

LIMNE the Mattressのカバー表面はレーヨンを100%使用。
レーヨンとは植物(木材パルプ)由来の再生繊維で、高価なシルクを人工的に作ることを目指した素材と言われています。
その滑らかな肌触りが特徴で、通気性・ドレープ性にも優れています。
トップ層の特殊ウレタン「スフエアー」のマシュマロのような感触を損なわないようにレーヨンを採用しているとのことです。
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【体験レビュー】LIMNE the Mattressを実際に試してみた

開梱・設置
こちらはシングルです。

段ボールの中にさらに箱がある「マトリョーシカ」的な丁寧な梱包です。

段ボールを開けたらすぐにマットレスという商品も多い中、こうして2重の梱包されていることによって、配送時の衝撃や傷から保護されるので、安心感があります。

段ボールの中身はマットレス本体と専用のボックスシーツが入っています。

ボックスシーツが標準的に付いているマットレスはあまりないので、メリットのひとつと言えます。
マットレス本体の重さはシングルサイズで約12㎏(公表値)なので、厚みがある割にかなり軽量です。持ち運びもストレスありません。

なお、中のパッケージ(黒い段ボール)は、プラネタリウムに変形します。

段ボール上部を折りたたみ、スマホをライトを付けた状態で設置します。

スマホの光によって、星が映し出されるという仕組みです。

なお、段ボールは下段も組み合わせて使うのが正式な組立方法です(下段は外側の段ボールの中に取り残されていたので、後になって気が付きました)。

こちらが完成形のプラネタリウム。

LIMNE公式によると、段ボールを「ただ、捨てるだけではなく、楽しんで捨ててもらえるように。」という思いからこのような仕様にしているそうです。

星座の名前も丁寧に書いてあります。

こういう工夫は素敵ですね。SNS等でも話題になりそうです。
ただ、段ボール自体はそこまできれいな状態ではなかった(さらにニオイも気になる)ので、ずっと部屋に置いておくのはあまり向かないと思います。
続いて、マットレスを開封していきます。
マットレスの外側のビニール袋をハサミで切ります。このとき、マットレス本体をハサミで傷つけないようにご注意ください。

ハサミでビニール袋に切り目を入れて、手で割いていくと安心して進められます。

さらに内側のビニールがあります。

内側のビニールも同様に切っていきます。

ビニールに切り込みを入れると圧縮されていたマットレスが膨張していきます。

ビニールを取ります。

あっという間に開封完了。最初にハサミを入れてから2分くらいで終わりました。

開封の様子を詳しく知りたい方は以下の動画(4倍速)をご参考ください。
外観

開封直後は歪みが大きく、本来の形状に復元されません。
下のアニメーションは開封直後と1日経過後の復元具合です。

開封直後と1日経過
1日経過すると復元されていることがわかると思います。
続いてマットレスの厚さをチェックします。

公表値どおり22cmの厚みが確認できました。

カバー表面はレーヨン100%のなめらかな触り心地で、気持ち良いです。

やわらかく伸縮性がある生地のため、体へのフィット感が優れます。

触り心地や感触は以下の動画をご参考ください。
側面(サイド部分)はポリエステルを使用したメッシュ生地。通気性が良い仕様です。

ヘッドとフットの一部にはベロアのような質感になっていて、高級感があります。

カバーのデザイン性も高く、こちらもエレガントな雰囲気です。

全体の様子(外観)を知りたい方は以下の動画をご参考ください。
マットレス裏側はこちら。

裏面は、側面よりも薄手のメッシュ生地なので、より通気性が高い仕様です。

カバーはファスナーで取り外し可能です。

カバーは家庭洗濯可能です。

芯材のウレタンフォームもカバーに包まれています。

裏返すとファスナーがありました。

芯材のカバーにファスナーがあるのは珍しい仕様です(不織布などで簡易的に包まれていることがほとんど)。

内部構造を詳しくチェックするために、カバーを取っていきます。

こちらがLIMNE the Mattressのウレタンフォーム(裏返し状態)です。

表に戻して状態を詳しく見ていきます。

まず、全体に歪みがないか確認します。

4隅(角)にはかなり大きな歪みがあります。

これはLIMNE the Mattressの「復元率と密度の低さ」が原因です。詳しくは後述します。
続いてフット面です。

こちらも全体的に歪みが大きめです。特に端は反り返っていますし、トップ層のウレタンフォームの裁断の粗さが目立ちます。
サイド面はこちら。

全体的に緩やかな歪みが確認でできます。
LIMNE the Mattressは3つ異なるウレタンフォームを積層した構造ですが、特に通気性が優れた作りになっています。

トップ層からの湿気をミドル層・ボトム層にあるスリットによって通気されるという仕組みです。
さらに内部構造を確認するために、トップ層のウレタンフォームを剥がしてみます。(開封して3週間経過し、寝心地のチェックは終わっています)

ミドル層(ピンク)は、このように複数のスリットが入ったゾーニング仕様。

体の荷重にぴったりフィットし、体圧を分散させてくれます。
反発性のチェック

ウレタンマットレスでは、反発性の違いによって「低反発マットレス」「高反発マットレス」などと呼んだりします。
LIMNE the Mattressは、中間的な寝心地となっています。
それぞれの特徴は以下の通りです。
| 低反発 | 高反発 | |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
![]() |
| 特徴 | 衝撃吸収性が優れ、静かな寝心地が実現できる | 体の動きに対する反発力があり、寝返りをサポートする |
なお、反発性とは「押し返す力」のことで、反発弾性率によって以下の通りに分類されます。
| 反発弾性率 | ウレタン分類 |
|---|---|
| 15%未満 | 低反発ウレタン |
| 15~49% | 一般ウレタン |
| 50%以上 | 高弾性(高反発)ウレタン |
素材が持つ反発性を測る数値。反発弾性率を調べる方法として、JISが定めるテスト方法(JIS K 6400-3)があり、簡単に言うと「高さ50cmから鉄球を落として、反発した高さと割ったのが反発弾性率」ということです。
LIMNE the Mattressの反発弾性率は?

LIMNE the Mattressは3層構造で、それぞれの層は反発性が異なるウレタンフォームを使っています。公式サイトではそれぞれの反発弾性率は非公開となっています。
LIMNEでは非公開情報だったため、当サイトで反発弾性率をテストすることにしました。

測定できるようにトップ層のウレタンフォームを裁断し積層する
測定結果は以下の通りです。
| 層(色) | 反発弾性率 | 分類 |
|---|---|---|
| 1層目(白) | 20% | 一般ウレタン |
| 2層目(ピンク) | 47% | |
| 3層目(グレー) | 40% |
【詳細解説】LIMNE the Mattressの評価について

この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
| ▼ LIMNE the Mattressの評価 | |
|---|---|
| 総合評価 | 2.88 |
| 仰向き寝 | 3.5 |
| 横向き寝 | 3.5 |
| 端の沈み込み | 3.0 |
| 通気性 | 3.5 |
| 寝返り | 3.0 |
| 底付きのなさ | 3.5 |
| 素材の品質 | 2.0 |
| 耐久性 | 2.0 |
| 衛生面 | 3.0 |
| 取り扱い安さ | 3.0 |
| 価格 | 2.42 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
1. 仰向き寝は?

評価は「星3.5」。
トップ層(スフエアー)は、マシュマロのようなふんわりとした感触で、体圧分散性が高く、心地よいフィット感が得られる寝心地です。
ゾーニングによってカーブが大きい背中部分がやさしくサポートされ、寝姿勢が整い、保持性も良好です。

特に背中あたりがゾーニングによって心地よい
一方、ちょうど腰・おしりあたりがグッと沈み込む感じが少しだけ違和感を覚えました。ゾーニングをもっと滑らかにするか、腰回りをもう少し硬めにした方が寝心地が良くなるように思いました。
とはいえ、これはあくまで筆者の体型による感想なので、違和感なく眠れる人も多いと思います。
総合して満足できる寝心地と言えます。
2. 横向き寝は?

評価は「星3.5」。
LIMNE the Mattressのゾーニングはおそらく横向きの寝姿勢をベースに考えられたのではないかと思うほど、ぴったりと肩・お尻がはまります。きれいなゾーニングポジションです。
しっかりと沈み込むことで圧迫感を感じず、トップ層(スフエアー)のフィット感と相まって、安定感は良好です。

ゾーニングが寝姿勢にきれいにはまる
強いてマイナス点を言えば、肩回りのゾーニングをもう少し深くしてソフトにした方がより圧迫感や寝姿勢が整いやすいと思います。(肩部分と膝あたりの構造がほぼ同じ深さ・感触のため)
とはいえ、仰向き・横向きのどちらにおいてもストレスない寝心地で、バランスは良好です。
3. 寝返りのしやすさは?

評価は「星3.0」。
高反発(反発弾性率50%以上)の素材を使っていないので、高い反発性によって体の動きがサポートされる寝心地ではありませんが、仰向き・横向きでもストレスない寝姿勢が保たれ、体の中心線がまっすぐになることで寝返りはスムーズに打つことができました。
4. 端の沈み込みは?

評価は「星3.0」。
マットレス外周を特に強化したような仕様ではないので、座るなどの荷重が集中する姿勢では、深く沈み込みます。
さらに比較的やわらかく沈み込みやすいタイプのマットレスなので、端ギリギリでは少し不安感はあります。

端ギリギリはやや不安定感があるが、ここまで寄らなければストレスない寝心地
しかし、一般的な使い方であればストレスなく寝ることができると思います。
5. 通気性は?

評価は「星3.5」。
芯材のウレタンフォームはもともと通気性があまり良くないため、蒸れやすい素材と言えます。
しかし、LIMNE the Mattressは通気性に優れた3層構造を採用し、睡眠中の湿気を外に逃がしやすい工夫された仕様となっています。
やわらかくフィット感が高い寝心地のため、すごく蒸れにくいか?と言えばそうではありませんが、実際に寝てみた感想としても、蒸れや暑さに大きなストレスはありませんでした。
6. 耐久性は?

評価は「星2.0」。
LIMNE the Mattressで最も気になるのは耐久性です。ウレタンフォームの耐久性を判断する主な目安は「復元率」と「密度」ですが、公式サイトではどちらも公表されていません。
実物の品質表示を確認したところ、復元率は94%でした。私の感覚では97%以上が耐久性として安心できる目安です。※新モデルの復元率は96.5%です
密度は非公表ですが、ウレタンフォームの重量と体積から計算すると、平均で26~27D程度と推定されます。30Dを下回る商品は低価格帯でも多くないため、シングルで7万円台という価格を考えると、やや物足りない仕様です。厚さ22cmに対して約12kgと軽いことからも、密度の低さがうかがえます。
さらに、上下で非対称のゾーニングと3層構造を採用しているため、上下・表裏ともローテーションができません。寝る位置を変えて負荷を分散できず、同じ部分にダメージが集中しやすい点も注意が必要です。復元率・推定密度・ローテーション不可という3点から、耐久性は低めに評価します。
7. 素材の品質は?

評価は「2.0」。
すぐ上で書いたとおり、密度・復元率の数値が低いため、形状が戻らず、歪みが大きいです。
最近ではLIMNE the Mattressのように圧縮されて届くマットレスが多いですが、そもそも圧縮パッケージの場合、低密度(特に25D前後以下)の商品はきちんと復元できなかったり、圧縮の力に耐えきれず破損してしまうこともあるのです。
さらに裁断面の切り方も粗さが目立ち、生産品質もあまり良くありません。

裁断の粗さ(特にトップ層)
8. 衛生面は?

評価は「星3.0」。
マットレスに施されることが多い抗菌・防カビ・防ダニ等の衛生加工は本商品には施されていません。しかし、カバーが洗えるのはメリットと言えます。
参考までにLIMNE the Mattressの取扱い表示は以下の通りです。

取り扱い表示
9. 価格は?

評価は「星2.56」。
シングルサイズで72,000円という価格は、マットレス市場全体から考えると「高め」の価格帯です。
価格が高いこと自体は必ずしもデメリットではないのですが、品質を考えるとコストパフォーマンスが良いとは言いにくいです。
似ている商品との比較
オリジナルコアラに近い寝心地の商品として、LIMNE(リムネ)と比較します。
| 商品 | LIMNE(リムネ) | オリジナルコアラマットレス |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
![]() |
| 厚さ | 22cm | 21cm |
| 硬さ | 1層目:25N 2層目:120N 3層目:140N |
1層目:70N 2層目:120N 3層目:200N |
| 反発弾性率 ※上層から |
20% 47% 40% |
16% 42% 40% ※当サイト調べ |
| 重量 | 約15.5kg | 15.8kg |
| 密度 | 非公表 | 40D(1層目) 30D(2-3層目) |
| 復元率 | 96.5% | 99.25% |
| サイズ | S~K | |
| 保証期間 | 10年 | |
| 返品保証 | 120日 | |
| 価格 (Sサイズ) |
79,900円 | 69,900円 |
| リンク | 公式サイト | 公式サイト |
仕様や条件は結構似ています。
私の印象では、LIMNEはふわっと。コアラはモチっと。といった感触の違いがあります。
差が出ているのは復元率ですね。数値上は、コアラの方が耐久性が高いと判断できます。
まとめ

LIMNE the Mattressをご紹介しました。
3層構造で作られたウレタンマットレスで、ふんわりとしつつ寝返りがしやすく、寝心地としては満足できる商品でした。
耐久性と品質にやや不安がありますが、10年保証(適切な使用で3cm以上のへこみ等の条件)が付いているので、ヘタってきたら保証を使うというのも手です。






