徹底解説!咲夜レアルと咲夜No Way!の違い

椚大輔椚大輔

【結論】寝心地の方向性が違うので、特徴を理解して自分に合いそうな方を選びましょう。(寝心地の良さに優劣はありません)

この記事では源ベッドの「咲夜レアル」と「咲夜No Way!」の違いについて詳しくご紹介します。

なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて

両モデルで「どちらを選んでよいかわからない」とお考えの人はぜひご参考くださいね。

こんな環境で作っています

体験・検証用の撮影スタジオ当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。

この記事を書いた人

椚大輔椚 大輔(くぬぎ だいすけ)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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咲夜レアルと咲夜No Way!とは

咲夜レアルと咲夜No Way!は、広島県の老舗メーカー「源ベッド(チヨダコーポレーション)」のマットレスで、社長自らが約1年の構想を経て、ようやく完成させた自信作とのことです。

咲夜レアル 咲夜No Way!
サンライズイエロー サンライズイエロー

源ベッドといえば、低価格ながら品質が高く、主力マットレス(夜香や咲夜)は、国内の自社工場でバネから作るという徹底ぶりです。

結論から言うと、ポケットコイルマットレスにおいて「5~7万円くらいの予算(シングルの場合)」という条件でご検討の場合、咲夜レアルか咲夜No Way!のどちらで決めていただくのがおすすめです。間違いないです。

これは日本中、他のメーカー品を比較した場合でも、同じことが言えます

それほど源ベッドの両モデル(レアル・No Way!)は、孤高なコストパフォーマンスを誇っています。

咲夜レアルと咲夜No Way!の仕様の違い

はじめに、咲夜レアルと咲夜No Way!の違いを表でまとめます。

モデル レアル No Way!
画像 咲夜レアル 咲夜No Way!
コイル 6.7インチ ポケットコイル(8.5巻き)
厚さ 26cm 27cm
仕様 片面(ピロートップ) 両面
詰め物 レギュラーウレタン 高弾性ウレタン
厚さ 26cm 27cm
硬さ フィット・ジャスト・ハード ジャスト・ハード
カラー サンライズイエロー、サンセットオレンジ
重量 29kg(ジャスト) 33kg(ジャスト)
価格 44,900円~ 69,990円~
リンク① 公式サイト 公式サイト
リンク② レビュー記事 レビュー記事

代表的な共通点は「6.7インチ ポケットコイル」

咲夜レアルと咲夜No Way!のの代表的な共通点は6.7インチのポケットコイル(同じコイル)を使っていることです。

咲夜レアル・No Way!のポケットコイル(共通)
咲夜レアル・咲夜No Way!のポケットコイル(共通)

6.7インチレベルの高さのコイルは、高級ホテル向けのマットレスにも採用されることが多いです。

なお、従来の夜香シリーズのスプリングよりも2巻き多い「8.5巻き」仕様となっています。

モデル 咲夜 夜香
画像 咲夜レアルのポケットコイル 夜香のポケットコイル
巻き数 8.5巻き 6.5巻き
高さ 6.7インチ(約17cm) 5.7インチ(約14.5cm)

※「咲夜ハイフィール」はオールウレタンマットレスなので、ポケットコイルは搭載されていません

この2巻きの差によって、バネが潰れにくく、なめらかなストロークが得られます。

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この価格(レアルは4万円台~)でこの仕様(6.7インチ・8.5巻きのポケットコイル)というだけで、奇跡のような商品と言えるでしょう。

【比較】咲夜レアルと咲夜No Way!の主な違い8つ

咲夜レアルと咲夜No Way!の違いを完璧に把握するには、以下の8つを理解しましょう。

重要な8つの違い
  1. 詰め物
  2. 両面仕様・片面仕様
  3. 寝心地(背中編)
  4. 寝心地(足編)
  5. 反発力
  6. 寝心地のキープ力
  7. 硬さ
  8. 価格

1. 詰め物の違い

レアル No Way!
詰め物の断面

→標準的な詰め物(綿・ウレタン)

→ピロートップ(大量の綿&高弾性ウレタン)

詰め物とは、ポケットコイルの上にある層のことです。

No Way!では、大量の綿と3cmもの高弾性ウレタン(黒い層)が「ピロートップ」という製法で包まれていて、これが両モデルの大きな違いです。

ピロートップ
ピロートップ(No Way!)

ピロートップは、表面にかかるテンションを緩和し、体圧分散性が高まる効果が特徴です。

一方、咲夜レアルは、No Way!と同じポケットコイルを使用していますが、ピロートップではなく、ごく一般的な詰め物を使用しています。

しかし、咲夜レアルが単純に廉価モデルと考えるのは間違いで、寝心地の方向性が違うモデルと考えてください。

咲夜レアルでは、詰め物が少ない分、ポケットコイルの感触・性能を存分に味わえ、まさにポケットコイルで勝負!という意気込みを感じられる寝心地です。

一方、No Way!は、高性能のウレタンフォームとポケットコイルを組み合わせたハイブリッドタイプ(異素材の組み合わせによる寝心地)といった特徴が違いです。

レアル No Way!
レアル

→ポケットコイルで勝負!

→素材の組み合わせ(総合力)で勝負!

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両方とも素晴らしい寝心地です。

仕様の差(ピロートップの有無)は優劣ではなく、寝心地の方向性の違いとして理解しましょう。

2. 両面仕様・片面仕様の違い

両面仕様(レアル)・片面仕様(No Way!)による特徴的な差もあります。

片面仕様(No Way!)は、裏面に詰め物がないため、両面仕様に比べて、ポケットコイルの荷重分散性が低いです。

両面仕様(咲夜レアル)は裏面の詰め物でも荷重分散できるので、「ポケットコイルのストローク(沈み込み)がなめらか」に行われます。

一方、片面仕様(咲夜No Way!)の場合、ポケットコイル以下で荷重分散できないため、ポケットコイルが圧縮されやすく、なめらかさというより「しっかりした反発力」を感じやすくなります。

両面仕様(レアル) 片面仕様(No Way!)

→ストロークがなめらか(荷重分散性が高い)

→反発力を感じやすい(荷重分散性が低い)

よって、ポケットコイルらしい「しなやかな寝心地」を得たいならレアル、一方、ダブル高反発のクッション材に支えられ体表面はやさしく包まれる「グラデーションの幅が広いリッチな寝心地」を得たいならNo Way!がおすすめです。

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といっても、イメージしにくいですよね。

具体的な寝心地でわかりやすいのは、仰向き時の背中あたり足あたりの感触です。(以下より詳しくご紹介します)

3. 寝心地の違い(背中編)

背中は特に荷重が重い場所ですが、レアルのアプローチとしては、8.5巻きのポケットコイルでフィットしつつ、ゆっくりと沈み込み、スプリングの真ん中部分でグッと支え、体を「点」でサポートする感じです。

一方、No Way!は、片面仕様らしい反発性を持ったスプリングの力と、高弾性ウレタンによるで持ち上げる力によって、「面」で支える感触が生まれます。

両面仕様(レアル) 片面仕様(No Way!)
臀部のバネ当たりは感じられない

よって、特に深く沈み込んだところ(背中やお尻あたり)は、レアルの方が「しなやか」で、No Way!の方が「しっかり」といった感触の違いがあります。

4. 寝心地の違い(足編)

No Way!はジャンプキルト×大量の綿(わた)によって、踵(かかと)や足首がぴったりとフィットし支えら、この感触が浮遊感を生みます。

一方、レアルは詰め物が少なく、一般的な連続キルトなの、踵(かかと)部分の体圧分散性は低い感じです。

両面仕様(レアル) 片面仕様(No Way!)

なお、No Way!の場合、踵(かかと)や足首以外でも、詰め物(ピロートップ)が体のちょっとした凹凸に反応するため、やさしく包まれている感触が得られ、これがちょうどいいフィット感につながります。

5. 反発力の違い

結論、No Way!の方が反発力が高く、寝返りが打ちやすいです。

咲夜No Way!
咲夜No Way!(ピロートップなのに寝返りが楽)

No Way!は、片面仕様ポケットコイル×高弾性ウレタンという仕様なので、高い反発力を掛け合わせた性能があります。

よって、体を持ち上げる力が強いため、寝姿勢保持性(立っている時と同じような姿勢をキープする性能)や、寝返りサポート性(寝返りの打ちやすさ)は、No Way!の方が上です。※一般的にピロートップは沈み込みやすいので寝返りが打ちにくい傾向がありますが、No Way!の場合は、ピロートップでも楽に寝返りが打てます

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とはいえ、咲夜レアルの寝姿勢保持性・寝返りサポート性も全然悪くなく、ストレスは感じません。ここは高次元の比較とお考えください。

6. 寝心地のキープ力の違い

ポケットコイルマットレスの場合、基本的にポケットコイルよりも詰め物(綿・ウレタン)の方が、早くヘタリます。

中でも綿は、睡眠中の湿気と体温(加熱)によって特にヘタリが早いため、大量の綿を使用しているNo Way!の方が寝心地をキープする力は低いとお考えください。

No Way!の綿
No Way!の詰め物(大量の綿)

とはいえ、体がマットレスに馴染む過程でヘタってくるようなイメージなので、寝心地の違和感を感じる心配はしなくても良いと思います。

また、咲夜No Way!の場合、綿の下に超高弾性ウレタンフォーム(48D)と、高耐久のスプリングコイルがあるため、ヘタリによって寝心地が著しく悪くなることはないでしょう。

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しかしながら詰め物に頼らないで寝心地を作っているレアルの方が、寝心地をキープする性能は高いと言えます。

7. 硬さの違い

まず、硬さのバリエーションが異なります。

レアル No Way!
  • フィット(ソフト)
  • ジャスト(レギュラー)
  • キープ(ハード)
  • ジャスト(レギュラー)
  • キープ(ハード)

以上のとおり、No Way!にはフィット(ソフト)がありません。

レアルとNo Way!におけるジャスト・ハードの硬さの違いは、ピロートップ仕様のNo Way!の方がやわらかそうに見えますが、実は硬さ(やわらかさ)にそこまで差はありません

筆者の感覚だと、10段階中(10が最も硬いとして)、以下のような差と感じました。

  • 咲夜レアル:フィット(5.0)ジャスト(6.5)、キープ(7.5)
  • 咲夜No Way!:ジャスト(5.5)、キープ(7.0)

以上のとおり、No Way!の方が、少しやわらかいですが、硬さ(やわらかさ)の違いよりも、寝心地の方向性の違い(スプリング中心か、異素材の掛け合わせか)の方が、好みに影響すると思います。

8. 価格の違い

シングルサイズあたりの価格は以下のとおりです。

  • 咲夜レアル:44,990円
  • 咲夜No Way!:69,990円

つまり、価格差が25,000円です。

以上の特徴を踏まえて、コストパフォーマンス的にどちらに価値を感じるかは「あなた次第」といったところです。

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「コストパフォーマンス」という観点では、どちらを選んだとしても後悔はないと思います。

咲夜No Way!は価格が高い(それでも安い)ですが、相応以上の寝心地と仕様を備えていますし、両モデルとも、この価格では考えられない素晴らしいコストパフォーマンスです。

    咲夜レアルと咲夜No Way!共通点

    以下は、同じ仕様です。

    仕様が同じもの
    • ポケットコイル(6.7インチ 8.5巻き)
    • コイル仕様(線種・配列・密度・圧縮率など)
    • カバー(デザイン)
    • エッジハード
    • 側面メッシュ加工(one third air)
    • 抗菌機能(マイティトップⅡ)
    • デオファクターアンチウイルスが選べる
    • 保証期間(通常3年・公式サイトは5年)
    • 圧縮梱包

    なお、「デオファクターアンチウイルス」とは、抗ウイルス制菌抗カビといった衛生加工のことです。

    デオファクターアンチウイルスのラベル
    デオファクターアンチウイルス

    両モデルともデオファクターアンチウイルス仕様のカバーがオプションで選べます。

    また、両モデルともポケットコイルがエッジハード(端が線型2.2mm)仕様ですが、No Way!の方がやや沈み込みにくいです。

    レアル No Way!
    レアル No Way!

    これはピロートップ部分が荷重分散性が高く、下層のポケットコイルが歪みにくいためです。

    結局、どっちがおすすめ?

    咲夜レアルマットレスの体験

    寝心地においては、レアルとNo Way!で優劣はありません。お好みで決めましょう。

    ただし、どうしても決められない人は、咲夜レアルの方が無難だと思います。

    スプリング中心で寝心地を作っているので(しかも両面仕様なので)、耐久性的には同じ寝心地をキープしやすいです。

    また、クセが少ない中庸的な寝心地なので、もし何か不満があった場合でも、後からトッパーやベッドパッドなどで調節がしやすいです。

    まとめ

    いかがでしたか。

    源ベッドの主力マットレス「咲夜レアル」と「咲夜No Way!」の違いをご紹介しました。

    端的に違いをまとめると、

    • 咲夜レアル:詰め物に頼らないポケットコイルの性能の良さで勝負
    • 咲夜No Way!:ダブル高反発×ピロートップの総合力で、最高レベルの寝心地を作る

    といった感じです。

    実際に体験して、レアルでも「まさか!(No Way!)」と感じた寝心地でした。(両モデルとも「まさか!(No Way!)」でした)

    たぶん、これ以上コストパフォーマンスが良いマットレスは出てこないんじゃないかと思うほどです。

    格安価格で探している人には少し高く感じてしまうかもしれませんが、マットレスは毎日寝るものなので、予算が許せば、ぜひこのレベルの寝心地を手に入れて欲しいと思います。

    最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

    >>>レアルはこちら(源ベッド公式)

    >>>No Way!はこちら(源ベッド公式)