マットレスのゾーニングの話
この記事ではマットレスの「ゾーニング」ついて詳しくご紹介します。
ゾーニングとは簡単に言うと「場所によって硬さや寝心地を変えること」です。
ゾーニングの目的や種類もいろいろあります。
そして、必ずしも「ゾーニング=良い」というわけでもないので、注意が必要です。
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ゾーニングの目的と種類
冒頭でご紹介したとおり、マットレスにおけるゾーニングとは「場所によって硬さや寝心地を変えること」です。
ゾーニングの主な目的(種類)は以下のとおりです。
- 沈み込み防止(センターハード)
- 外周強化(エッジサポート)
- 体圧分散性の向上(プレッシャーリリーフ)
1. 沈み込み防止(センターハード)
主にマットレスの真ん中部分を硬めに作るゾーニング。
真ん中部分を強化することで、体の中で最も重い部位である、腰(おしり)が沈み込みすぎるのを防ぐことが目的です。
結果的にセンターハード仕様のマットレスで寝ると、腰部分が持ち上がるため、それが心地よいと感じる人もいるでしょう。
特に『腰が沈み込むのが嫌だ』という人にはおすすめの仕様です。
2. 外周強化(エッジサポート)
エッジサポートとは、マットレスの外周(もしくはサイド面)を硬い素材した仕様のこと。別名「エッジハード」とも言います
マットレスは端部分が最も沈み込みやすいため、外周を強化したゾーニングはワンサイズ上の寝心地が得られます。
また、マットレスを2台くっつけて使う場合、中央部分(分割部分)が沈み込むことで寝心地が悪く感じやすいですが、エッジサポート仕様の場合は、中央部分で寝ても快適です。
なお、スプリングコイルマットレスの場合は、非圧縮タイプであれば、外周にワイヤーがあることである程度の沈み込みは軽減されます。
3. 体圧分散性の向上(プレッシャーリリーフ)
プレッシャーリリーフとは「圧力分散」の意味です。
仰向き寝の場合、背骨のゆるやかなカーブがあるため、硬すぎるマットレスに寝ると圧迫感を感じやすいです。
また、横向き寝の場合は、肩がかなり深く沈み込む必要があるので、より圧迫感を感じやすいです。
そこで、主に背中・肩あたりの圧迫感を軽減する目的で、荷重に応じて硬さや反発性を調節するのがプレッシャーリリーフです。
特に横向きで寝る人におすすめの仕様です。(仰向きより横向きの方が圧迫感を感じやすいため)
【こんなメリットも】 通気性の向上(スリット・空洞構造)
主にウレタンマットレスに限る話ですが、ウレタンフォームにスリットや空洞を入れることで、硬さを調節するゾーニング仕様もあります。(基本的にセンターハード・プレッシャーリリーフが目的です)
スリットや空洞を入れることで、その部分が通気孔となり、蒸れにくくなるというメリットが生まれます。「ゾーニングの副産物」とも言えるメリットですね。
ゾーニングのデメリット・注意点
一方、ゾーニングのデメリットとしては以下のとおりです。
- 寝る場所がズレると寝心地が悪い
- 逆に圧迫感を感じる原因にもなる
- 見せかけだけのゾーニングもある
- 価格が高くなる
1. 寝る場所がズレると寝心地が悪い
特に綿密なゾーニングを施しているマットレスは、寝る場所が少しでもずれると意図している体圧分散やサポート性を感じにくくなります。
寝相が悪い人や、一般的な身長でない人には合いにくいと言えます。
2. 逆に圧迫感を感じる原因にもなる
センターハード仕様の場合、腰を持ち上げるように硬くしているため、腰部分に圧迫感を感じる原因にもなります。
特にやわらめのマットレスでセンターハード仕様の場合は、より腰が持ち上がる感覚になるため、注意が必要です。
3. 見せかけだけのゾーニングもある
特に格安マットレスの場合、ゾーニングの目的を果たせない程度の強化仕様となっている場合もあります。
特に外周強化(エッジサポート)は注意が必要で、端の沈み込みを軽減できる仕様は、スプリングコイルなら線径(バネの太さ)が2.2mm以上、ウレタンフォームなら200N以上の硬さが目安です。
格安マットレスの場合、「外周強化」と表示されていても、線径が2.0mmくらいの仕様もあるので、購入前にしっかり確認しましょう。
4. 価格が高くなる
ゾーニングを施す=製造工程が増えるため、結果的に価格が高くなる傾向があります。
ゾーニングに必要性を感じない人は、あえてゾーニングのマットレスを選ばない方が結果的にコストパフォーマンス良くマットレスを買えることもあるでしょう。
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外周強化(エッジサポート)は特におすすめ!
ゾーニングの中で、特におすすめなのは外周強化(エッジサポート)です。
端が沈み込みづらいマットレスは、ワンサイズ上の使用感が得られ、2台ならべても使いやすい、腰掛けやすいといったメリットが多く、外周のみのゾーニングのため、寝心地面でデメリットはほぼありません。
要するにエッジサポートはあるに越したことはない仕様でと言えるでしょう。
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【厳選】おすすめのゾーニング仕様マットレス 5選
1. 源ベッド「夜香ハイグレード2 (国産ポケットコイルマットレス)
これこそ「最高のスタンダードマットレス」
広島県のベッドメーカー「源ベッド」のオリジナルマットレス。同社内の数あるマットレスの中で最も売れ筋の人気商品です。
ポケットコイルは最高クラスの硬鋼線を使用。バネから国内の自社工場で作り上げるという徹底ぶりです。
さらに、詰め物に「防ダニ・抗菌防臭わた」、端が落ち込みにくい「エッジハード」、裏面でも寝れる「両面仕様」という隙がないハイスペックにもかかわらず3万円台から買えるのは驚きです。ここまでコストパフォーマンスが優れたマットレスは見つからないと思います。
寝心地がソフト・レギュラー・ハードの3種類から選べる点もメリットです。実際にすべての硬さを体験をしましたが、特にレギュラーはこれぞスタンダードな寝心地!という印象で、幅広い人に合いやすいと思います。まさに「格安ポケットコイルマットレスの決定版」と言える商品です。
ゾーニングはエッジサポート(エッジハード)を搭載しています。※線径2.2mmのポケットコイルを使用
メーカー | 源ベッド(チヨダコーポレーション) |
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サイズ | セミシングル~クイーン ※ショート丈あり |
芯材 | ポケットコイル |
ゾーニング | エッジサポート(線径2.2mm) |
価格 | 28,900円~ |
より寝心地にこだわりたい人は「咲夜レアルマットレス」がおすすめです。
高級ホテルに採用される、巻き数の多い「8.5巻き(6.7インチ)のスプリング」が搭載し、なめれらかなストロークによる極上の寝心地が得られます。
5万円以下からこの寝心地が手に入るのは、並外れたコストパフォーマンスの高さです(当サイトNo.1の高評価です)。
2. Morght「NELLマットレス」
「寝返りのしやすさ」を追求
NELLマットレスは、日本のベンチャー企業である株式会社Morghtが福岡県大川市にある老舗マットレス設計会社と共同開発した新しいマットレスです。
シングルサイズあたり約1,200個ものコイルを搭載した超高密度タイプのポケットコイルマットレスで、腰部分と端を強化したゾーニング仕様が特徴。寝返りのしやすさと端の落ち込みを軽減させる工夫を凝らしています。
さらに両面仕様で、抗菌防臭や消臭の機能綿を詰め込んだ贅沢な作り。実際に試しましたが、確かに寝返りがしやすく素晴らしい寝心地だと思いました。
120日間のお試し期間(返金・返品保証)があるので、ぜひ寝心地を体験してみてほしいです。
ゾーニングはセンターハードとエッジサポートを搭載しています。※エッジサポートの線径は1.3mmですが、高密度タイプなのでサポート性は高いです
メーカー | Morght |
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サイズ | シングル~キング |
芯材 | ポケットコイル |
ゾーニング | センターハード、エッジサポート(線径1.3mm) |
価格 | 75,000円~ →当サイト特別クーポンで10%OFF |
3. エマ・スリープ「エマ・マットレス」
極めて人間工学的なゾーニング
エマ・マットレスはドイツ発の海外マットレスブランド。2015年に欧州で発売以降、数々のアワード(表彰)を獲得していて、世界的な高評価を得ています。2021年よりついに日本でも販売開始されました。
反発弾性率は約60%(当サイト調べ)とかなり高い反発性があるため、寝返りがしやすいです。クッション材のウレタンフォームは硬さの異なる3層構造。さらにいくつもの空洞がある特殊仕様により、通気性が高まり、フィット感と適度な体圧分散性がある良質な寝心地が実現されています。
100日のお試し期間があり、「全国規模での返送費無料・梱包不要・運送会社の手配不要」など、かなりシンプルな返品・返金システムなので気軽に試しやすい点も魅力です。
特に肩部分の深い沈み込みに対応できるので、横向き寝に合いやすいマットレスです。
メーカー | エマ・スリープ |
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サイズ | シングル~キング |
芯材 | 3層ウレタンフォーム |
ゾーニング | センターハード、プレッシャーリリーフ、スリット・空洞構造 |
価格 | 99,000円~ |
4. フランスベッド「LT-7700」
フランスベッドといえばコレ
豊富すぎるラインアップが特徴のフランスベッドのマットレスシリーズの中で「ライフトリートメント」は基幹的な位置づけのシリーズです。
この「LT-7700」は高衛生の除菌糸(アグリーザ®)を使用した生地に加え、プロ・ウォール®(エッジサポート機能)や、高反発ファイバー素材「ブレスエアー®」など、フランスベッドが持っている機能性を集約した代表的なマットレスです。
沈み込みすぎないので寝返りがしやすく、通気性も抜群、まさに多くの日本人体型に受け入られやすい寝心地と言えるでしょう。
コールドフォームをスプリングと一体成型する「プロ・ウォール®」はエッジサポート仕様の中で最も沈み込まないタイプです。
メーカー | フランスベッド |
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サイズ | セミシングル~クイーン ※ロングサイズあり |
芯材 | 高密度連続スプリング® |
ゾーニング | エッジハード(プロ・ウォール®) |
価格 | 231,000円~ →クーポン利用で10%OFF |
5. シーリー「クラウンジュエル ガーナイトIV」
プレッシャーリリーフの代名詞
シーリーは1881年に創業した老舗マットレスメーカーです。整形外科医と連携し、科学的なアプローチから開発に力を入れていることが特徴。
「寝返りの負担を最小限に抑える」というのがシーリーの基本コンセプトです。
このモデルは、シーリーの最高峰技術「プレッシャーリリーフ・インレー」という5ゾーン構造を採用。寝返りのしやすさと適切な体圧分散性が得られる設計で仕上げられています。
やわらかめの寝心地でふんわりした感触が好きな人におすすめです。
メーカー | シーリー |
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サイズ | シングル~ワイドダブル |
芯材 | ボンネルコイル |
ゾーニング | プレッシャーリリーフ |
価格 | 324,500円~ |
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
マットレスの場所によって硬さ(や反発性)を変える「ゾーニング」についてご紹介しました。
ゾーニングには大きく以下の3つの種類(目的)があります。
- センターハード(沈み込み防止)
- エッジサポート(外周強化)
- プレッシャーリリーフ(体圧分散性の向上)
このうち、最もおすすめなのはエッジサポート(外周強化)です。
他のゾーニングについてはお好みで選んでいただけたらと思います。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。