「赤ちゃんってどんなベッドに寝かせたらいいのかな?」
そんな疑問にベッドメーカーで勤めていた筆者が赤ちゃんのためのベッドの選び方をご紹介します。
生後間もない赤ちゃんが寝る場合、以下のいずれかの方法で悩む人が多いと思います。
- ベビーベッド
- 普通のベッド(親のベッド)
- 敷き布団
赤ちゃんは睡眠時に様々な危険が潜んでいるため、寝具選びを慎重に検討すべきです。
しかし、最も大切なのは親がしっかり見ていること。これに勝る安全策はありません。
この記事では、赤ちゃん用の寝具として、ベビーベッド・普通のベッド・布団のおいて、それぞれのメリット・デメリット、おすすめ商品をご紹介します。
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目次
消費者庁による注意喚起
結論から言うと、「大人用ベッド・ベビーベッド・敷き寝具のどれが良いか?」と聞かれれば、安全面においてはベビーベッドを使うことがおすすめです。
安全面の観点で、消費者庁は「0~1歳児は、大人用ベッドで寝かせるのではなく、満2歳になるまでできるだけベビーベッドで寝かせましょう。」というメッセージを発信しています。
これは、0~1歳児が大人用ベッドから転落する事故によって、頭蓋骨骨折や頭蓋内損傷を起こし、時として死亡する例がいくつか報告されたことによります。また、敷き布団を使う場合でも、毛布等の寝具に覆われて窒息する危険も言及されています。
とはいえ、ベビーベッドも完全に安全とは言い切れず、実用上のデメリットもあります。たとえば1歳を超えてくると動きが活発になり、ベビーベッドの上で立ち上がってよじ登ったりすることで落下する危険があり、重篤なケガを負うリスクもあります。
この記事ではベビーベッドの他に、大人用ベッド・敷き布団の特徴やメリット・デメリットをご紹介するので、赤ちゃんの寝かせ方を選ぶご参考になれば幸いです。
繰り返しますが、どんな寝かせ方を選んだとしても完全に安全な方法はありません。親がしっかり見ていることが最大の安全策です。
ベビーベッドの特徴
ベビーベッドとは赤ちゃん専用のベッドのことです。
様々なデザインはありますが、基本的には台座の上に赤ちゃんを乗せてその周りを柵で囲みます。
なお、簡易的に赤ちゃんを寝かせておいたり、囲っておくための「プレイヤード」という商品もあります。
ベビーベッドの良いところ
ペットや他の子どもに踏まれる危険がない
柵で囲まれているベビーベッドは他者が侵入しづらく、外的な攻撃をされる可能性は低いです。
特に幼い子供兄弟(姉妹)やペットを飼っている場合、柵がないと誤って赤ちゃんを踏んでしまう可能性があります。
高さがあるため、ホコリを感じづらい
床から30cmまでの高さにホコリは対流するため、高さがあるベビーベッドは赤ちゃんがホコリを感じにくいです。
家にあるホコリはハウスダストと呼ばれ、アレルギーの原因になります。つまりベビーベッドはアレルギーを引き起こすリスクが低減されると言えます。
収納スペースがある
ベビーベッドの下段は収納スペースになっていることが多く、紙おむつなどのベビー用品を収納しておくのに便利です。
ベビーベッドの心配なところ
転落する危険がある
ベビーベッドの最大のリスクは転落し大事故になる可能性があるところです。
寝返りが打てないくらいの時期ならそこまで心配はないと思いますが、つかまり立ちをしたりするときに柵を乗り越えていかないように注意が必要です。
添い寝・添い乳ができない
添い寝ができないため、赤ちゃんのおもりが大変に感じることもあります。基本的に赤ちゃんは添い寝すると安心しますからね。
そして添い寝しながら授乳する「添い乳」も出来ないのでママの体力が消耗されやすいでしょう。
隙間に挟まる可能性がある
柵を上げ下げできるタイプのベビーベッドの場合、誤って柵が落ちたときに赤ちゃんが挟まれてしまう危険があります。
柵に挟まってしまう事故は頻繁に起きていて、赤ちゃんが命を落としてしまう例もあるので注意が必要です。
【厳選】おすすめのベビーベッド(プレイヤード) 3選
1. KATOJI「ハイタイプ123」
ママリの口コミ大賞
出産・育児系の情報サイト「ママリ」の口コミ大賞を受賞したメーカー「KATOJI」のベビーベッド。すのこ仕様で通気性が良く、収納スペースも豊富にあり、使い勝手が良いベッドです。
2. ファルスカ「ミニジョインベッド」
プレイペンやベンチなどにも変形する
拡張可能なベビーベッド。拡張パーツをつなげて広いプレイペン(ベビーサークル)になるので長い期間使えます。柵が固定されているので赤ちゃんが柵の落下で挟まる危険もありません。
3. Nebio「プレイヤード スリープ プレミアム」
機能性抜群のプレイヤード
簡易的に赤ちゃんを寝かしたり、囲っておきたい人におすすめのプレイヤード。移動が楽なキャスターやおむつを替えテーブルが付いています。
大人用ベッド(ファミリーベッド)の特徴
ここでは大人用のベッドとは、一般的なサイズのマットレスとベッドフレームを組み合わせたベッドのことを指します。
大人用ベッドの良いところ
添い寝・添い乳ができる
大人用ベッドは大人も赤ちゃんもいっしょに眠れる広さがあります。
親と赤ちゃんが触れ合いながら眠ることで、赤ちゃんは愛情を感じることができ、愛着や信頼が育つといわれています。
また、夜泣きした時などすぐに授乳(添い乳)できることもメリットです。
赤ちゃんの様子にすぐ気づくことができる
赤ちゃんとの距離が近いので、赤ちゃんの変化に気づきやすくなります。
ベビーベッドを買った人も「赤ちゃんの様子が気がかりで結局同じベッドで一緒に寝ることにした」という話もよく聞きます。
大人用ベッドの心配なところ
転落の危険がある
高さがあるベッドフレームの場合は転落して事故につながる危険もあります。
できるだけ高さが低いベッドフレームにするか、すのこマットを使うなど高さを抑える工夫が必要です。
窒息の危険がある
近くに寝るため、睡眠中のちょっとした寝返りによって、赤ちゃんが体や布団で覆われてしまい窒息してしまう可能性があります。
寝相が悪いと自覚している人は、なるべく赤ちゃんから離れて寝た方が良いでしょう。
【厳選】おすすめのファミリー連結ベッド 3選
小さいお子様と川の字で眠るには「ファミリー連結ベッド」がおすすめです。
1. RASIK「照明&棚付きの連結ローベッド Famite ファミーテ」
コスパで選ぶならコレ!連結ベッドの決定版
ワイドキング(シングル×2)が3万円台で買うことができる格安の連結ファミリーベッド。フレームはフラット型(フレームにマットレスを乗せる構造)なので、シーツなどのベッドメイキングがしやすく、床板はすのこ構造なので通気性も良好です。
さらにヘッドボードには棚・コンセントに加えLED照明が付いています。枕元にちょっとした灯が欲しいときに便利です。
セットで選べるマットレスの豊富さも魅力で、特に「2層ポケットコイル」か「国産ポケットコイル」がおすすめです。
2. neruco「国産檜すのこローベッド ワイドキング」
お子様に安心サイドガード付き
国産のひのき材を贅沢に使ったローベッド。ひのきは耐久性が強く建築材としても人気な木材です。虫や菌にも強く、良い匂いを発するのでリラックス効果もあります。寝返りが多いお子様に安心のサイドガード付き(取り外し可能)も魅力。
3. BED STYLE「モダンデザイン連結式レザーローベッド」
オールレザーで子どもに安心
フェイクレザー(合皮)を使用したローベッド。クッション性がある合皮のヘッドボードに加え、フットボードやサイドフレームも合皮でできているため、小さいお子様に安心です。更に高さが低いので落下時のケガの心配も少ないです。
ファミリー連結ベッドの特徴については『おすすめの連結(ファミリー)ベッド&失敗しない選び方』で詳しくご紹介しています。
大人用ベッドの場合は「ベッドインベッド」を使うのもおすすめ
大人用ベッドで寝る場合、親の寝返りなどによる窒息のリスクや、転落の危険があるので、赤ちゃんを保護できる「ベッドインベッド」を使うこともおすすめです。
ファスカ「ベッドインベッド エイド」
赤ちゃんを優しく守る
赤ちゃんと添い寝をする場合は、潰さないようにベッドインベッドを使うことがおすすめです。この商品はやわらかな三角クッションで赤ちゃんをしっかり守ります。
敷き布団(ベビー布団)の特徴
床に直接敷いて使う「敷き布団」のメリットとデメリットをご紹介します。
敷き布団の良いところ
転落の危険がない
床に直接敷くので高さが一番低いため、最も転落によるケガの危険がないです。
添い寝ができる
添い寝の効用については上記の大人用ベッドのところで記載したとおりです。
敷き布団の心配なところ
不衛生になりやすい(カビやホコリ)
床から30cm付近はホコリがたまりやすく、布団で寝る場合はホコリの対流ゾーンで眠ることになります。
ホコリのハウスダストによってアレルギーを引き起こす可能性もあります。
また、敷き布団は湿気がたまりやすくカビが生えやすいです。すのこマットを敷くなどの工夫をすることをおすすめします。
踏まれる危険がある
段差がないため、ペットやほかの子供に踏まれる可能性もあります。
踏まれた強さによっては赤ちゃんが重篤な障害を負う可能性もあるので、ペットや子供が走り待っている家では布団で寝かせない方が安全です。
【厳選】おすすめベビー布団
ココデシカ「洗えるベビー布団」
硬め寝心地
丸ごと洗うことができる日本製の布団セット。硬めの寝心地なので正しい寝姿勢を支えてくれます。ママリ口コミ大賞に入賞した人気商品です。
ベッドガードの注意点
大人用ベッドからの転落防止やベビーベッドで赤ちゃんが柵にぶつかってケガをすることを防ぐ目的とした「ベッドガード」という商品があります。
実は、ベッドガードとベッドの隙間に赤ちゃんが転落したり、顔をうずめることによって窒息し、命を落としてしまう事故が頻繁に発生しています。
また、消費者庁からも「大人用ベッドに取り付ける幼児用ベッドガードは、生後18か月未満の乳幼児には絶対に使用しないでください。子どもが隙間に挟まり、自力で抜け出せずに窒息するリスクがあります。」と呼び掛けています。
結局どれが良いの?
ネット上での反応を見る限り、多種多様な意見があり、それぞれメリット・デメリットがあるので一概にこれが良い!と断言できません。
冒頭でも書きましたが、赤ちゃんの事故を防ぐには親が注意をしっかり向けていることが一番重要なのです。
寝相が悪い人は添い寝を避けましょう
確実に言えることは、寝相が悪い親は赤ちゃんと添い寝をしない方が良いということです。
赤ちゃんは非力です。大人の腕や脚や、重たい布団などが赤ちゃんに乗ってしまうと、自ら振り払えません。
その結果窒息し、命を落とすリスクがあるので明らかに寝相が悪いという親は赤ちゃんから離れて寝ましょう。
ペットやほかの子供がいる家庭はベビーベッドが良い
ペットや子供の行動は予想が付きません。
急に走り回ったりした際に、赤ちゃんが床で寝ていたら踏まれる危険が高いので、ペットや他の子供がいる家庭はベビーベッドの方が安全でしょう。
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まとめ
いかがでしたか。
赤ちゃんが生まれたときのベッド・寝具の選び方やおすすめ商品をご紹介させていただきした。
あくまで筆者の周りの友人・知人の例ですが、「ベビーベッドを買ったけどすぐに使わなくなった」と言う人が多いです。
「近くに赤ちゃんがいないと心配」
「授乳するときに楽」
などという理由で、大人用のベッドに添い寝する形になる人が多い印象があります。
ベビーベッドはレンタル品もあるので、とりあえず揃えてみて状況によって考えてみることもおすすめです。
少しでもご参考いただけたなら幸いです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。