
すのこマットを選ぶ基準
すのこマットは、寝具と床の間に隙間を作る敷き物です。
しかし、敷くだけでカビを防げるわけではありません。すのこマットの上でも、寝具を敷きっぱなしにすれば湿気は残ります。
大切なのは、すのこマットを敷くことではなく、寝具の裏を乾かせることです。
この記事では、ベッド業界歴15年以上の私が、敷布団、厚いベッドマットレス、三つ折りマットレスに分けて、すのこマットが必要な条件を考えます。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら【結論】すのこマットは「軽い敷布団」に合わせたい

結論からいうと、すのこマットの真価が発揮できる条件は「軽い敷布団」と合わせる場合です。
敷布団は薄く、敷きっぱなしにすると、裏面と床に湿気が溜まりやすいです。カビのリスクを抑えるには、毎日持ち上げて寝具の裏面を乾かすことが理想です。
そこで、導入したいのがすのこマットです。
すのこマットを敷けば、床と敷布団の間に空気の通り道を作れます。さらに、山型にできる折りたたみタイプなら、物干しざおを使わず、その場で敷布団を干せます。
ただし、すのこと敷布団を一緒に持ち上げるため、寝具が重いと作業は大変です。よって、布団干し機能を考えた場合、「軽い敷布団」と相性が良いと言えるでしょう。
ベッドマットレスなら、別の方法から考える

逆に注意したいのは、厚くて重いベッドマットレスに合わせる場合です。
ベッドマットレスは、基本的に敷いたまま使います。毎朝持ち上げないなら、すのこマットの折りたたみ機能は生かせません。
また、格子状のすのこにはホコリが溜まりやすく、マットレスを敷きっぱなしにするほど、この欠点が目立ちます。
ベッドマットレスと合わせる場合、「なるべく安く済ませたい」「床に近い位置で寝たい」という条件なら、すのこマットよりも除湿シートの方がメリットを感じやすい場合があります。

除湿シート
ただし、除湿シートにも吸湿量の限界があります。吸湿センサーや取扱説明書を確認し、定期的に乾かしてください。
なお、厚くて重いベッドマットレスは、ベッドフレームで使うことを前提とした商品が中心です。湿気やカビのリスクを避けるため、メーカーも床置きを推奨しないことが多いです。
ただし、床へ置けば必ずカビが生えるわけではありません。床材、室温・湿度、マットレスの構造、寝る人の発汗量によって結果は変わります。
三つ折りマットレスという選択肢

これから寝具をそろえようとお考えの方で、
- カビ対策(乾かしやすさ)
- 収納しやすい
- 床に近い位置で寝たい
といった条件の場合、三つ折りマットレスも有効な選択肢になります。
ベッドマットレスより軽く、折り目を使ってZ型に立てられることが多く、広い面へ風を通せます。この場合、除湿シートを組み合わせ、シートも定期的に乾かせば、湿気が溜まりにくい環境を作れます。
どの方法でも「絶対にカビない」という保証はない
ここまで、すのこマット、除湿シートについて触れてきましたが、これらの方法は基本的に「床に近いスタイル」のため、脚付きすのこベッドなどに比べると、「床との隙間の広さ」という点で通気性は劣ります。

脚付きすのこベッド
とはいえ、脚付きすのこベッドであっても、条件によっては、床板(すのこ)やマットレスにカビは生えますし、逆に、ベッドマットレスを床に直置きしていてもカビが生えない場合もあります。
参考までに、私は以前、厚さ約20cmのベッドマットレスをフローリングへ直置きして数年間使いましたが、その環境ではカビは生えませんでした。※直置きを推奨する意図ではありません。
すのこマットのデメリット・注意点も理解しておこう

すのこマットは軽い敷布団と相性が良い一方、次のデメリットがあります。
1. 長さに注意
ここが最大の注意点です。
すのこマットは、マットレスの長さの規格(約195cm)に合わせて作られることが多いです。一方、敷布団はロングサイズ(約210cm)が主流です。よって、すのこマットからはみ出してしまうこともあります。
中にはマットレスと同じくらいの長さの敷布団もあるので、見た目にこだわる人は合わせる敷布団の長さにも注目しましょう。
2. ホコリや冷気を感じやすい
寝る位置が低いため、床付近のホコリや冬の冷気を感じやすくなります。すのこ板の隙間にもホコリが入り、寝具を載せたままでは掃除しにくいことが欠点です。
3. 立ち座りに負担がかかる
床に近い位置から立ち上がるため、膝や腰に不安がある人には向きません。高さのあるベッドフレームの方が、腰かけて立ち上がれます。
4. 家具としての機能がない
寝具を載せると、すのこマットはほとんど見えません。ヘッドボード、棚、コンセント、照明、ベッド下収納もありません。
寝室の見た目や枕元の使いやすさを整えたい人には、ベッドフレームが向いています。
しかし、ベッドフレームはマットレスを置くことを前提としているため、敷布団では使えない場合もあります。
5. 寝具を載せると重い
すのこマット自体が軽くても、布団を載せたまま立てるときは、合計の重さを持ち上げます。固定ベルトを扱い、夜には元へ戻す作業も必要です。
本体重量だけでなく、寝具を含めた重さと毎朝の動線まで考えましょう。
ロール式とは?折りたたみ式との違いは?
今までは「折りたたみ式」のすのこマットを中心に話をしてきましたが、すのこマットには、もうひとつ「ロール式」という種類があります。
| 種類 | 折りたたみ式 | ロール式 |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
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| 特徴 | 布団干し機能がある(商品による) | コンパクトに丸められる |
ロール式とは、その名の通り、クルクルと巻いて、コンパクトに畳めることが特徴です。
ただし、ロール式は、巻けるから毎日片づけやすいとは限りません。寝具を外し、床へかがみ、端から形を整えて巻く必要があります。広げるときも、板の位置をそろえます。なお、基本的に布団干し機能はありません。
収納性より、構造が単純で広げやすいことが利点です。毎日収納する人より、掃除や引っ越しのときだけまとめたい人に向いています。
すのこマットのおすすめ4選
今回は、あえて同じブランド(neruco)の桐製すのこマットから、三つ折り、二つ折り、四つ折り、ロール式を選びました。同じブランドの商品なので、素材や価格の差より、折り方の違いに注目してみてください。
| 商品 | 価格(S) | 選ぶ基準 |
|---|---|---|
| 三つ折りすのこマット | 8,490円 | 分けて運びたい |
| 二つ折りすのこマット | 8,790円 | 山型にする動作を減らしたい |
| 四つ折りすのこマット | 9,290円 | 短くたたみたい |
| ロール式すのこマット | 7,990円 | 基本は敷いたまま使う |
※価格は2026年8月20日時点の通常価格
1. neruco「三つ折りすのこマット」
分けて運びやすいものを選ぶならコレ
幅48.5cmのすのこを2枚並べて使う、セパレート式です。1枚ずつ運べるため、シングルサイズのすのこを一枚のまま抱える必要がありません。三つ折りにして山型にすれば、その場で寝具を干せます。
耐荷重は約200kg。すのこ板には通気用の溝もあります。4商品の中では、持ち運びやすさに最も配慮された構造です。
ただし、敷布団を載せたまま持ち上げると、左右に分かれる利点は生かしにくくなります。分割して運ぶなら、先に敷布団を外す使い方が基本です。
| 素材 | 天然木桐材(無塗装) |
|---|---|
| サイズ | 幅90cm・セミシングル~キング |
| 丈(長さ) | ショート:約180cm 通常:約200cm |
| 梱包重量 | 約7.9kg |
| 価格 (Sサイズ) |
8,490円 |
2. neruco「二つ折りすのこマット」
軽い敷布団を山型で干すならコレ
中央から二つに折り、山型にして寝具を干せます。四つ折りより折る箇所が少なく、仕組みが分かりやすい商品です。
一方、幅96cmのすのこと敷布団を一緒に持ち上げます。商品ページのレビューにも、「思ったより重い」「干すときに大変」という趣旨の声があります。布団干し機能だけで決めず、敷布団を含めた重さを考えてください。
| 素材 | 天然木桐材(無塗装) |
|---|---|
| サイズ | セミシングル~クイーン |
| 丈(長さ) | 約196cm |
| 梱包重量 | 約8.7kg |
| 価格 (Sサイズ) |
8,790円 |
3. neruco「四つ折りすのこマット」
収納時の長さを抑えたいならコレ
四つ折りにして、二つ折りより短くまとめられます。完成品なので、届いてから複雑な組み立てはありません。山型に固定すれば、敷布団を干す台としても使えます。
ただし、折る箇所と固定する手間は二つ折りより増えます。毎日収納するなら、小さくなることだけでなく、一連の動作を続けられるかも考えましょう。
| 素材 | 天然木桐材(無塗装) |
|---|---|
| サイズ | セミシングル~クイーン |
| 丈(長さ) | 約197cm |
| 梱包重量 | 約7.8kg |
| 価格 (Sサイズ) |
9,290円 |
4. neruco「ロール式すのこマット」
基本は敷いたまま使うならコレ
4商品の中では最も構造が単純で、通常価格も低めです。幅100cmは一般的なシングルマットレスに近く、寝具を載せやすい寸法です。
ただし、毎日巻いて収納するには、寝具を外して床へかがみ、端からまとめる作業が必要です。巻けることを毎日の収納機能と考えるより、基本は敷いたまま使い、掃除や引っ越しのときにまとめられる商品と考えた方がよいでしょう。
| 素材 | 天然木桐材(無塗装) |
|---|---|
| サイズ | 幅90cm・セミシングル~キング |
| 丈(長さ) | ショート:約180cm 通常:約197cm |
| 梱包重量 | 約7.3kg |
| 価格 (Sサイズ) |
7,990円 |
まとめ

結論、すのこマットは、持ち上げやすい軽い敷布団と合わせたいアイテムです。寝具と床の間に隙間を作り、折りたたみタイプなら、その場で敷布団を干せます。
ただし、敷くだけでカビを防げるわけではありません。寝具が重ければ山型にする作業も大変です。反対に、軽さを優先して敷布団を薄くしすぎると、すのこの硬さや凹凸を感じることがあります。
寝具を床置きで使いたい場合、私が考える組み合わせの例は以下のとおりです。
| 寝具 | アイテム |
|---|---|
| 敷布団 | すのこマット |
| 三つ折りマットレス | 除湿シート |
| ベッドマットレス | ベッドフレームが基本だが、床置きするなら除湿シートを使い、状態をこまめに確認する |
なお、どの方法でも、カビを完全に防ぐことはできません。何を敷けば安心かではなく、自分の寝具と生活の中で、裏面を無理なく乾かせるかがポイントです。








