フランスベッドの高密度連続スプリング®を徹底解説

高密度連続スプリング®を徹底解説

高密度連続スプリング®は、フランスベッドが展開する独自のスプリングです。1本の鋼線を連続して編み込むことによる「耐久性の高さ」が最大の特徴です。

この記事では、ベッド業界歴15年以上の私が、フランスベッドへの取材と複数モデルの体験をもとに、高密度連続スプリングのメリット・デメリット、ポケットコイルとの違い、失敗しにくい選び方をご紹介します。

著者情報 椚大輔 椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら
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高密度連続スプリング® とは

高密度連続スプリング

高密度連続スプリング(1本の鉄線で連続したバネが作られる)

高密度連続スプリング® とは、「1列がつながった鋼線によって、高密度に編み込まれたスプリング」のことです。

結論から言うと、高密度連続スプリング®の特長は以下のとおりです。

高密度連続スプリング®の特長
  • 耐久性が高い
  • 通気性が良い
  • 寝返りがしやすい

高密度連続スプリング®はフランスベッドでしか作れない

フランスベッドのロゴ

日本における高密度連続スプリング®の製造権と販売権はすべて「フランスベッド」が所有しているため、他のメーカーでは高密度連続スプリング®を作りたくても作ることができません。

これはフランスベッド全体の中でも最大のセールスポイントと言えます。

この記事を作成するにあたり、フランスベッドのご担当者様に高密度連続スプリング®について詳しくお話を聞いてきました。

高密度連続スプリング®の特長

高密度連続スプリング®

1. 耐久性が優れている

高密度連続スプリング®の構造

高密度連続スプリング® はバネが連続しているため、重さがかかったときにスプリング同士が助けるような動きをします。ラグビーで例えるとスクラムを組むようなイメージです。

つまり、部分的な落ち込みや負荷が少ないので、他のスプリングに比べて、耐久性が高いのです。

椚大輔
椚大輔
体重が重い人でも安心ですね。
フランスベッドご担当者様 はい。特に体重が重い人に圧倒的な支持をいただいていますが、耐久性が高いということは、どんなお客様でもメリットを感じていただけると思います。

2. 通気性が高い

高密度連続スプリング®ダブルデッキ

高密度連続スプリング®は、バネを不織布で包まない「オープンコイル」です。内部に空洞が多く、湿気を逃がしやすい構造をしています。

下の動画では、高密度連続スプリング®とポケットコイルに同じ量の水をかけ、乾くまでの速さを比べています。

以上の実験では、高密度連続スプリング®の方が早く乾き、一方のポケットコイルはバネを不織布で包むため、内部に湿気が残りやすい結果となりました。

椚大輔
椚大輔
日本は高温多湿な国です。マットレス内部に湿気が残ると、スプリングがサビる原因にもなります。高密度連続スプリング®は湿気を逃がしやすいため、ポケットコイルよりもサビにくい構造です。

3. 寝返りがしやすい

寝返り

高密度連続スプリング®はその名の通り「高密度で作れる」ため、従来の約2.5倍以上のスプリング数が使用できることもメリットです。

スプリングの密度が高いことによって、体の動きに細かく対応し、腰など一部分だけが沈み込むことを抑え、寝姿勢を安定させやすいです。

体が沈み込みすぎないため、寝返りもしやすくなります。次の動画では、寝返りしたときの動きをポケットコイルと比較しています。

椚大輔
椚大輔
寝返りには、同じ姿勢が続くことを防ぎ、体の一部分に負担が集中することを抑える役割があります。また、寝床内の温度や湿度を調整するためにも必要な動作です。

4. 日本製

国内で流通しているマットレスは海外製(主に中国製など)の製品も多くありますが、フランスベッドの高密度連続スプリング®マットレスは、日本国内の自社工場で一貫生産しています。

さらに、フランスベッドでは、国家規格であるJIS規格よりも厳しい自社規格「FES規格」を定めています。FESとは「Francebed Engineering Standard」の略です。

高密度連続スプリング®では、鋼線をねじる、引っ張るといった負荷をかける試験のほか、マットレスを8万回強打する耐久試験などを実施し、品質管理を徹底しています。

ポケットコイルとボンネルコイルとの違いは「連続」か「連結」か

連続コイルと連結コイルの違い

それぞれの違いは、以下のとおりです。

種類 構造(違い)
高密度連続スプリング® 1列をひとつの鋼線でつなげてスプリングを作る「連続」構造
ポケットコイル 一つずつ作ったスプリングを不織布の袋に入れ、並べて固定する「連結」構造
ボンネルコイル 一つずつ作ったスプリングを金属の線でつなげる「連結」構造

なお、高密度連続スプリング®は、「見た目が似ている」ということでボンネルコイルと混同されることがありますが、以下のとおり、構造的にはまったく別物です。

高密度連続スプリング® ボンネルコイル
高密度連続スプリング® ボンネルコイル

以上のとおり、高密度連続スプリング®は1本の鋼線をジグザクに編み込んでスプリングを作ります。一方、ボンネルコイルやポケットコイルはひとつのスプリングを作って、隣のスプリングと固定します。

特徴的な違いは以下のとおりです。

種類 高密度連続
スプリング®
ポケット
スプリング
ボンネル
スプリング
画像 高密度連続スプリング ポケットコイル ボンネルコイル
耐久性 △~〇
通気性
振動の伝わりにくさ ×
フィット感
価格 高め 安い~高い 安い
代表的なメーカー フランスベッド シモンズ、サータ
、日本ベッド
シーリー

それぞれの違いは、以下のように考えるとわかりやすいです。

  • 高密度連続スプリング®は、耐久性・通気性を求める人におすすめ。フランスベッド製なので、品質も安定。しかし、価格は高め。
  • ポケットコイルはバランスの良さが魅力。揺れにくいことも特徴。ただし、低品質な格安モデルも多く、選ぶに注意。
  • ボンネルコイルは、日本市場においては基本的に廉価モデルに採用され、寝心地を追求しにくい。(高級ブランドのシーリーは例外的な存在)

特に顕著な違いを感じられるのは「揺れやすさ」です。揺れにくい寝心地が好きな人はポケットコイルがおすすめです。

一方、揺れ感が気にならない・むしろ好きという人は、高密度連続スプリング®が選択肢に挙がります。

ボンネルコイルは価格の安さを追求する人以外には、基本的にはおすすめしにくいです。ただし、高級ブランドのシーリーは別格で、特殊なボンネルコイル(ポスチャーテックコイル)に、詰め物をたくさん使うことで完成度が高い寝心地が得られます。

椚大輔
椚大輔
高密度連続スプリング®の特に優れているポイントは、連続構造のため「耐久性の高さ」です。

高密度連続スプリング® のデメリット

高密度連続スプリング®には、耐久性や通気性が高いというメリットがある一方、以下のデメリットがあります。

1. 価格が高め

高密度連続スプリング®を使ったマットレスは、低価格帯のポケットコイルやボンネルコイルよりも価格が高い傾向があります。

価格の安さを最優先する人には向きません。耐久性や通気性、国内生産などを重視する人に合うスプリングです。

2. 選択肢が少なめ

日本国内で高密度連続スプリング®を生産しているのは、フランスベッドだけです。そのため、さまざまなメーカーから選べるポケットコイルよりも、選択肢が限られます。

ただし、フランスベッドには、硬さや詰め物、価格が異なる複数の商品があります。その中から、好みに合った寝心地を選ぶことは可能です。

3. ポケットコイルより振動が伝わりやすい

高密度連続スプリング®は鋼線がつながっているため、ポケットコイルよりも振動が伝わりやすい構造です。二人で使う場合は、振動を感じにくいポケットコイルも比較するとよいでしょう。

ただし、揺れ方は詰め物やマットレス全体の構造によっても変わります。店舗では二人で横になり、片方が寝返りをして確かめることがおすすめです。

4. 商品によっては硬く感じる

高密度連続スプリング®は体をしっかり支えるため、詰め物が薄い商品では硬く感じることがあります。特に小柄な人や横向きで寝る人は、肩やおしりに圧迫感が出やすいです。

ただし、寝心地は詰め物や表面のキルトによっても変わります。硬い寝心地が苦手な人は、やわらかめの商品や、詰め物が厚い商品を比較しましょう。

高密度連続スプリング® の種類

高密度連続スプリング®マットレス

ひとことで高密度連続スプリング®と言っても、実はいくつか種類があります。

高密度連続スプリング®の種類(参考)
  • マルチラス
  • ゼルト
  • ツインサポート
  • レストマティック など

スプリングの種類によって細かな特徴の違いはあるそうですが、フランスベッドの担当者様に「どうやって選べばいいの?」と聞いたところ、

フランスベッドご担当者様 お客様が高密度連続スプリング®における細かい種類の違いを気にする必要はありません。

なぜなら、フランスベッドではマットレスを作るうえで、あくまでスプリングはその一部であって、他にも詰め物や生地(側地)によって、最終的な寝心地を作り上げているためです。

極端な例でいうと、やわらかめのマットレスが硬めのマットレスより「硬いスプリング」で作られていることもあるそうです。

つまり、必ずしも「スプリングが硬い=寝心地が硬い」というわけではないためスプリングの特徴を知ってもあまり参考にならないとのことです。

高密度連続スプリング®の失敗しにくい選び方

高密度連続スプリング®マットレスは、細かなスプリングの種類だけでなく、厚さや詰め物、付加機能を比べて選びましょう。主なポイントは以下の4つです。

1.「厚さ」が硬さの目安になる

高密度連続スプリング®マットレスは、詰め物を増やすことで寝心地をやわらかくする傾向があります。そのため、マットレスが厚いほど、ソフトな寝心地になりやすいです。

硬め(薄い) やわらかめ(厚い)
仰向き寝 やわらかめ(厚い)

大まかな目安は、厚さ20cm以下が硬め、25cm前後が標準的、30cm前後がソフトです。ただし、実際の硬さは詰め物の種類や構造によっても変わるため、最初に候補を絞る基準として考えましょう。

2. 機能性(プロ・ウォールなど)を検討する

フランスベッドの特徴的な機能・素材には、「羊毛」「プロ・ウォール®」「除菌生地」があります。

羊毛は吸湿性や放湿性に優れ、プロ・ウォール®は端の落ち込みを抑えます。除菌生地は、マットレスを衛生的に使いたい人に向いた機能です。

プロ・ウォール®

プロ・ウォール®(端強化)

エントリー(低価格)モデルには、これらの機能が付いていない場合が多いですが、スタンダードモデル以上になると採用される傾向があり、結果的に寝心地や使用感が高まります。

ただし、すべて必要とは限らないため、使い方と予算に合わせて選びましょう。

フランスベッドの特徴的な機能素材としては、「羊毛」「プロ・ウォール」「除菌生地」です。

3. 詰め物が自分に合うか確認する

高価格モデルになるほど、シンプルなウレタンフォームだけではなく「高感触フォーム」や「天然ラテックス」など、特徴のある詰め物が使われることがあります。

プロファイルウレタンフォームの層構造(上から立体加工ウレタン、高感触ウレタン、一般ウレタン)

フランスベッド高級モデルの詰め物の例

基本的には寝心地が高まる素材ですが、人によってはトゥーマッチな存在に感じる場合があります。たとえばラテックスという素材は、反発力が高く、モチっとした寝心地が特徴ですが、人によっては蒸れを感じる場合があります。

よって、シンプルであっさりした寝心地が好きな人は、あえてグレードを抑えたモデルを選ぶ方法もあります。

4. ショールームに行き「寝姿勢測定機」を試す

フランスベッドのショールームには、体型を測定し、自分に合いやすい寝心地やマットレスを提案してくれる「寝姿勢測定機」があります。

フランスベッドの寝姿勢測定機

フランスベッドの寝姿勢測定機

まずは測定結果からマットレスの候補を絞り、実際に寝ながら自分の好みに合わせて選ぶとスムーズです。事前にショールームを予約しておくと、案内も受けやすくなります。

まとめ

高密度連続スプリング
以上、フランスベッドの高密度連続スプリング®についてご紹介しました。

高密度連続スプリング®は、1本の鋼線を連続して編み込んだ、耐久性の高いスプリングです。通気性が高く、体の一部分だけが沈み込みにくいため、寝返りもしやすいです。

一方、価格が高めで、フランスベッド以外から選べないことはデメリットです。ポケットコイルより振動が伝わりやすく、詰め物が薄い商品では硬く感じる場合もあります。

ただし、高密度連続スプリング®だからといって、すべてのマットレスが硬いわけではありません。寝心地は、詰め物や表面のキルトによって変わります。厚さを硬さの目安にしながら、羊毛、プロ・ウォール®、除菌生地などの機能が必要かも検討しましょう。

迷った場合は、フランスベッドのショールームで「寝姿勢測定機」を試す方法もあります。測定結果から候補を絞り、実際に寝て自分の好みに合うマットレスを選びましょう。

>>>フランスベッドのショールーム一覧

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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