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ポケットコイルとボンネルコイルってどう違うの?
ベッドを購入するにあたり、一番不安なのはマットレス選びだと思います。
マットレス選びを失敗すると睡眠の質が低下し、健康にも悪影響がでるので注意したいところ。
ここではベッドメーカーに勤めていた筆者がマットレスの構造を比較し、ポケットコイルとボンネルコイル、そしてもう一つのスプリングコイルの種類である高密度連続スプリングの3つの特徴をわかりやすくご紹介します。
また、スプリングコイルマットレスの中で特におすすめの商品もピックアップしているので、よろしければご参考くださいね。
【専門家が厳選】おすすめのスプリングコイルマットレス 7選
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この記事を書いた人
【公平性について】この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。ただし、おすすめ商品および掲載位置はメーカーの関与はなく、当サイト独自の評価方法を基に決めているのでご安心ください。
目次
そもそもマットレスって何?
マットレスとは布団の下やベッドに敷く、厚い弾力性の敷物のことです。
ちなみにマットレスのレスはless(ない)という意味ではありません。
「マットがないのにマットレス?」
と思う人もいるかもしれませんが、英語で書くと「mattress」です。
マットは敷物で、マットレスは寝るための敷物という意味合いです。
シュガーレス(砂糖不使用)の「レス(less)」とは違います。
まず、マットレスの構造を知ろう
マットレスは上の画像の通り、上面から
- 側地(ガワジ)
- 詰め物
- クッション層
という構造になっています。
結論から言うと、マットレスの中で最も大切なのは「クッション層」です。
そして、スプリングコイルマットレスにおけるクッション層とは「コイル(バネ)」のことです。
コイルの種類を知ろう
スプリングコイルの種類は以下の3つです。
スプリングコイルの種類
- ボンネルコイル
- ポケットコイル
- 高密度連続スプリング
一般的には、ボンネルとポケットが中心です。
高密度連続スプリングは日本においてはフランスベッドだけが製造販売のライセンスを持っているので、フランスベッドでしか作れません。
それぞれの特徴を順番に見ていきましょう。
ボンネルコイルの特徴
ボンネルコイルはコイル同士を鉄線で連結させた構造をしています。体を面で支え、布団に近い寝心地と言われます。
コイルの量が少なく簡単に作れるため安価な商品に多いです。
耐久性は高めですが、安価な製品だと劣化しやすく、ギシギシときしむ音が聞こえてきます。
鉄線で連結させているため振動が伝わりやすく、二人で眠るのに適していません。音で言うと「バイーンバイーン」という感じです。
バネ感が強いボンネルコイルは欧米では好まれる傾向がありますが、日本人はやや苦手な寝心地とも言われます。
耐久性が高め
安価
振動が伝わりやすい
きしみやすい
こんな人におすすめ
・とにかく安く買いたい
ポケットコイルの特徴
ポケットコイルはひとつひとつのコイルを不織布で包み、それを接着剤でくっつけた構造をしています。コイルが独立した動きができるため、体を点で支え、荷重に応じてフィットすることで寝姿勢が整いやすく、ふんわりとした静かな寝心地が特徴。
コイルが独立しているため振動が伝わりづらく、特に二人で寝るのにおすすめです。
一方、部分的な耐久性が弱いので、マットレスの上で飛び跳ねないようにしてください。
通気性が悪いと言われますが、実用上は問題ないレベルです。
なお、ポケットコイルは日本人に好まれる寝心地と言われます。
振動が伝わりづらい
体圧分散に優れている
部分的な耐久性が弱い
やや高価
こんな人におすすめ
・平均的な日本人体型の人
・二人で同じマットレスに寝たい人
高密度連続スプリングの特徴
高密度連続スプリングは1本のコイルが1列連続して作られます。パッと見たらボンネルコイルに似ていますが、まったく構造が異なります。
高密度で作れるため最も耐久性が高く、特に体重が重い人から圧倒的な人気があります。
また、コイルが色々な方向に動きやすいため体の動きへの追従性が高く、荷重分散性が高いというメリットもあります。
比較的硬めな寝心地の商品が多いです。
日本ではフランスベッドだけが製造と販売のライセンスを持っているため、フランスベッドでしか高密度連続スプリングコイルは作れません。
耐久性が最も優れている
フィット感が高い
商品によってはとても硬い
やや高価
こんな人におすすめ
・体重が重い人
・硬めな寝心地が好きな人
【まとめ】ポケットコイルとボンネルコイルの比較表
ポケットコイル | ボンネルコイル | |
---|---|---|
画像 | ||
構造 | 独立コイル | 連結コイル |
揺れにくさ | 〇 | × |
体圧分散性 | 〇 | △ |
フィット感 | 〇 | △ |
耐久性 | △ (部分的には低め) | 〇 (比較的高め) |
価格 | 高め | 安め |
なお、実際に感じる体圧分散性やフィット感はコイルの表層にある「詰め物」によって、大きく変わります。例えばボンネルコイルの上に低反発フォームを詰め物に使ったマットレスは体圧分散性・フィット感とも高まります。
また、耐久性についてはあくまで同じ品質・量のバネを使ったときの比較です。
実際にはボンネルコイルの方がバネの数量が少ないため、耐久性自体に大きな差はありません。むしろ、高品質で高密度のポケットコイルマットレスの方が耐久性が優れていることも多いです。
ただし、ポケットコイルはコイルひとつひとつが独立しているため、1点にかかるような部分的な衝撃に弱いことは確かなので、トランポリンのように使わないでください。
【比較】ポケットコイルとボンネルコイルの揺れ方
この記事の上で「ポケットコイルは振動が伝わりづらい」「ボンネルコイルは振動が伝わりやすい」とお伝えしましたが、実際に揺らしてみたときの違いを動画でご紹介しますのでご参考ください。(左がポケットコイル、右がボンネルコイルです)
この動画のとおり、ポケットコイルは揺れが伝わりづらく静かな寝心地が実現できると言えるでしょう。(もちろん仕様によって揺れ方の差はあります)
有名メーカー「サータ」の裏話
参照:サータ
サータといえば8年連続全米No1に輝いた超有名マットレスメーカーですね。
かつてサータは日本市場向けにボンネルコイルとポケットコイルの両方のマットレスを販売していました。
しかし、ポケットコイルを選ぶ人が圧倒的に多く、今では基本的にポケットコイルマットレスを主軸に商品を展開しているそうです。
実際にサータ(ドリームベッド)に取材に行った際にも「日本人はボンネルコイルよりポケットコイルの方が好きな傾向がある」と社員の方がお話されていました。
つまり、一般的にはポケットコイルマットレスを選んだ方が無難と言えるでしょう。
ボンネルコイルは布団に似た寝心地なので日本人には好まれそうですが、意外と寝てみたらポケットコイルの方が人気だったようですね。
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専門家が厳選!おすすめのスプリングコイルマットレス 7選
当サイトは、多くのマットレスのレビューを行っております。
自分の体に合うマットレスは人によって変わりますが、「ボンネルコイルとポケットコイル、どっちがおすすめ?」と聞かれればポケットコイルがおすすめです。
ポケットコイルマットレスは、有名海外ブランド(シモンズやサータ)や、日本老舗メーカー(日本ベッドや東京ベッド)などの主軸モデルで採用され、その寝心地は多くの人に合いやすいと思います。
また、体重が重い人や、耐久性を大切にお考えの方は高密度連続スプリングもおすすめです。ポケットコイルとは違うオープンコイル構造(空洞が多い構造)のため、通気性も抜群です。
以下ではおすすめの「ポケットコイルマットレス4選」と「高密度連続スプリングマットレス3選」をご紹介します。
おすすめのポケットコイルマットレス 4選
ポケットコイルは何といってもその静かな寝心地が魅力。最近ではロール状に圧縮梱包されてお届けできる商品も増え、配送費・保管費をカットすることでかなり格安価格で手に入れられるようになりました。
こんな人におすすめ
- できるだけ安く買いたい
- 静かな寝心地が好き
- 二人で同じマットレスに寝たい
1. neruco「バリューポケットコイル」
低価格で選ぶならコレ
ベッド専門店「neruco(ネルコ)」のオリジナルマットレス。高密度仕様で豊かなクッション性が魅力のポケットコイルタイプです。マットレスの側面はすべてメッシュ構造になっているので通気性も抜群。
実際に寝てみた感想としては、どちらかというとソフトな寝心地で特に女性におすすめですが、男性の筆者も心地よく感じました。この優れた寝心地でシングルサイズで1万円台は利益が取れているか心配になるほどのコストパフォーマンスの良さを感じた逸品です。
サイズ | セミシングル~キング (ショート丈あり) |
---|---|
硬さ | ふつう |
クッション | ポケットコイル |
価格 | 12,990円~ |
その他 | 片面仕様、メッシュ構造 |
2. 源ベッド「日本製ポケットコイルマットレス 夜香ハイグレード2」【イチオシ】
コスパで選ぶならコレ
広島県のベッドメーカー「源ベッド」のオリジナルマットレス。同社内の数あるマットレスの中で最も売れ筋の人気商品です。
ポケットコイルは最高クラスの硬鋼線を使用。バネから国内の自社工場で作り上げるという徹底ぶりです。
さらに、詰め物に「防ダニ・抗菌防臭わた」、端が落ち込みにくい「エッジハード」、裏面でも寝れる「両面仕様」という隙がないハイスペックにもかかわらず3万円台から買えるのは驚きです。ここまでコストパフォーマンスが優れたマットレスは見つからないと思います。
寝心地がソフト・レギュラー・ハードの3種類から選べる点もメリットです。実際にすべての硬さを体験をしましたが、特にレギュラーはこれぞスタンダードな寝心地!という印象で、幅広い人に合いやすいと思います。まさに「格安ポケットコイルマットレスの決定版」と言える商品です。
サイズ | セミシングル~クイーン ※ショート丈あり |
---|---|
硬さ | ソフト・レギュラー・ハード ※選べる(レギュラーで「やや硬め」くらい) |
クッション | ポケットコイル |
価格 | 28,800円~ |
その他 | 日本製、両面仕様 |
より寝心地にこだわりたい人は「咲夜レアルマットレス」がおすすめです。
高級ホテルに採用される、巻き数の多い「8.5巻き(6.7インチ)のスプリング」が搭載し、なめれらかなストロークによる極上の寝心地が得られます。
5万円以下からこの寝心地が手に入るのは、並外れたコストパフォーマンスの高さです(当サイトNo.1の高評価です)。
3. NELLマットレス(クーポンあり)
寝返りのしやすいマットレス
NELLマットレスは、日本のベンチャー企業である株式会社Morghtが福岡県大川市にある老舗マットレス設計会社と共同開発した新しいマットレスです。
シングルサイズあたり約1,200個ものコイルを搭載した超高密度タイプのポケットコイルマットレスで、腰部分と端を強化したゾーニング仕様が特徴。寝返りのしやすさと端の落ち込みを軽減させる工夫を凝らしています。
さらに両面仕様で、抗菌防臭や消臭の機能綿を詰め込んだ贅沢な作り。実際に試しましたが、確かに寝返りがしやすく素晴らしい寝心地だと思いました。
120日間のお試し期間(返金・返品保証)があるので、ぜひ寝心地を体験してみてほしいです。
サイズ | シングル~キング |
---|---|
硬さ | やや硬め |
クッション | 高密度ポケットコイル |
価格 | 75,000円~ |
その他 | お試し期間あり、両面仕様 |
4. 日本ベッド「シルキーポケット レギュラー」
迎賓館も認めた最高品質
迎賓館や星のや軽井沢などの高級宿泊施設への納入実績が豊富の日本ベッドの基幹マットレスシリーズ。とろけるような寝心地で「バネに直接眠れるマットレス」というコンセプトで生まれました。
日本のもの作りの精神が具現化されたマットレスで、有名ホテルへの納入実績も豊富。睡眠の質にこだわりたい人には間違いなくおすすめの逸品です。ポケットコイルが高密度に敷き詰められ、やや硬めの寝心地。レギュラータイプがおすすめです。
サイズ | シングル~キング |
---|---|
硬さ | ややソフト~ハード |
クッション | ポケットコイル |
価格 | 170,000円前後~ |
その他 | 両面仕様、超高密度 |
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おすすめの高密度連続スプリングマットレス 3選
高密度連続スプリングはフランスベッドでしか製造・販売できないため、激安の商品はありませんが、有名メーカーの中では比較的リーズナブルなのでコストパフォーマンスは高いと言えます。
また、フランスベッドのマットレスは、抗菌防臭や防ダニが基本仕様となっていて、さらに高い抗菌レベルを持った商品もあり、衛生面にこだわりたい人にもおすすめです。
こんな人におすすめ
- しっかりした寝心地が好き
- 衛生面にこだわりたい
- 蒸れが気になる(通気性が高いマットレスが良い)
1. キュリエスAG(Ag-MH-055α)
高い抗菌性で臭いに強い
フランスベッドが注力する高衛生マットレスブランド「キュリエスAG」のオンライン限定モデル。キュリエスAGの生地はアグリーザという高い抗菌性がある糸を使っています。アグリーザは一般的な抗菌加工よりも、幅広い菌に対応できることが特徴で、特に臭いに強いとされています。
クッション材には高密度連続スプリングを採用し、耐久性も抜群。さらに両面仕様で防ダニ加工、通気孔も設けられていて、まさに隙のないモデルと言えるでしょう。フランスベッドは有名メーカーの中ではコストパフォーマンスが良く、特にこのモデルは10万円以下で買える高級モデルとしてイチオシです。
サイズ | シングル~ワイドダブル |
---|---|
硬さ | ふつう |
クッション | 高密度連続スプリング |
価格 | 88,000円~ |
その他 | 両面仕様、防ダニ、除菌(制菌レベル以上) |
2. フランスベッド×インテリアオフィスワン「最高に硬いマットレス(IFM-002)」
硬めの寝心地が好きな人に!
フランスベッドとベッド専門店ネルコなどを運営するインテリアオフィスワンが「普通の硬さじゃ満足できない人」に向けて共同開発した超硬めマットレス。
単に硬いだけでなく、詰め物とクッションによる柔・硬・軟のバランスが絶妙で多くの人に受け入れられやすい寝心地です。フランスベッドの高密度連続スプリングだから実現できた逸品です。
外周に2列の通気孔が設けられ、オープンコイル構造と相まって通気性が抜群。さらに両面仕様で抗菌防臭・防ダニと満足感が高い仕様も魅力です。
サイズ | シングル~ダブル |
---|---|
硬さ | 超ハード |
クッション | 高密度連続スプリング |
価格 | 39,990円~ |
その他 | 両面仕様、防ダニ、抗菌・防臭 |
3. ライフトリートメント「LT-5500」
フランスベッドといえばコレ
豊富すぎるラインアップが特徴のフランスベッドのマットレスシリーズの中で「ライフトリートメント」は基幹的な位置づけのシリーズです。
このモデルは高衛生の除菌糸(アグリーザ®)を使用した生地に加え、プロウォール(両端が落ち込みにくい構造)や、防ダニなどフランスベッドの特徴的な仕様を基本的に備えています。多くの日本人体型に受け入れられやすいスタンダードな寝心地です。
サイズ | シングル~ダブル |
---|---|
硬さ | やや硬め |
クッション | 高密度連続スプリング |
価格 | 165,000円~ |
その他 | 両面仕様、除菌、防ダニ |
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失敗しないマットレスの選び方
寝心地の好みや体型は千差万別で、本当に自分に合ったマットレスを選ぶのは難しいですよね。
そして、マットレス選びは突き詰めるとかなり奥が深いので迷宮に入り込んでしまうことも。
ここではシンプルに、特に重要な以下の3点に絞ってマットレスの選び方・見極め方のコツをご紹介します。
マットレス選びのコツ(ダイジェスト版)
- 硬さ
- コイルの仕様(特徴)
- 耐久性
1. 硬さを決める
マットレス選びで最初に考えることは硬さです。
どんなに高級なマットレスでも、自分にとって硬さが合わないと寝姿勢が崩れたり体が痛くなったりして睡眠に支障をきたすことも。よって、硬さは慎重に考えましょう。
硬さを決める上で重要な点は以下の通りです。
硬さを決めるポイント
- 寝姿勢
- 体重(体型)
- 性別
寝姿勢
まず、自分の基本的な寝姿勢が仰向き・横向きのいずれかを考えましょう。
結論からいうと
- 横向き寝はソフト
- 仰向き寝はハード
が合いやすいです。
横向き寝の場合、肩や腰がきちんと沈み込むことで、体の中心線がまっすぐになりやすいです。よって、ある程度しっかり沈み込むソフトタイプが合います。
逆に仰向き寝は横向き寝に比べると平たんな姿勢となり、さほど沈み込む必要がないためハードタイプが合います。
睡眠時には寝返りするので、結局両方の姿勢をしますが、フランスベッドが行った実験では「入睡時の姿勢は睡眠時間全体の60%の時間を占める」と確認されています。
よって、自然に入眠するときの姿勢が仰向きか横向きのどちらかお考えください。
体重(体型)
- 軽い人はソフト
- 重い人はハード
が合いやすいです。
基本的に沈み込みすぎるマットレスは良くありません。
特に体重が重い人がソフトなマットレスに寝てしまうと部分的な沈み込みが深くなりすぎて、寝返りが打ちづらくなり、寝苦しくなってしまいます。
逆に、体重が軽い人がハードなマットレスに寝ると適度に沈み込まず、圧力がかかりやすい腰や肩に痛みを感じることもあります。
性別による傾向
- 女性はソフト
- 男性はハード
が合いやすいです。
女性はやわらかめのマットレスがおすすめです。理由は女性の方が体のラインがはっきりしているからです。
逆に男性は女性に比べて平たんで硬い体つきをしているのでハードタイプがおすすめです。
「ふつう~やや硬め」くらいがおすすめ
以上の3つのポイントをまとめると以下の通りです。
条件 | ソフトが合う | ハードが合う |
---|---|---|
寝姿勢 | 横向き | 仰向き |
体重 | 軽め | 重め |
性別 | 女性 | 男性 |
とはいえ、これはあくまで傾向です。
自分に合う硬さが分かっている人は別ですが、基本的にはやわらかすぎるマットレスには要注意です。
日本人の平均で考えると、仰向き寝が多く、平坦な体型の傾向があるので、迷ったら「ふつう~やや硬め」くらいの寝心地が合いやすいでしょう。
また、自分が考えているよりも「少し硬め」くらいの寝心地を選ぶのもおすすめです。硬い場合は後からパッドやトッパーなどでやわらかく調節できるからです。逆にやわらかいマットレスをあとから硬くすることはできません。
2. コイルの仕様を読み解く
コイルは以下の4つのポイントでだいたいの寝心地の方向性が決まってきます。
寝心地を決めるコイルの仕様
- 量
- 配列
- 高さ
- 線径
ただし、これらの仕様を理解したからといってマットレスの良し悪しを判断することはできません。
メーカーとしては「こういう寝心地にしたいから、この仕様の組み合わせで作ろう」といったようにあくまで各々の仕様は最終的な寝心地を作るための手段でしかありません。
とはいえ、これらの仕様の特徴を理解しておくと、いざマットレスを買おうと思った際に、寝心地のイメージをしやすいでしょう。
コイルの量
使っているコイルの数が多いほど、体へのフィット感が高まり、静かな寝心地になります。
逆に少ない(ふつう程度)場合は、バネならではの弾力性を感じやすく、寝返りしやすい傾向があります。
まとめると以下の通りです。
高密度 | ふつう程度の密度 |
---|---|
|
|
特にポケットコイルマットレスでは、密度の数(高さ)を競い合ってアピールしていることが多いですが、「高密度=優れている」というわけではないので、ご注意ください。
コイルの配列
ポケットコイルにおいては「並行配列」と「交互配列」の2つの配列パターンがあります。
並行配列 | 交互配列 |
---|---|
|
|
「並行配列」は隙間があるため跳ね感が強く、寝心地としてはやわらかく、寝返りが打ちやすい傾向があります。
「交互配列」はコイルが密集して作られるので、しっかりとした寝心地で体のラインになめらかにフィットし、静かな寝心地になります。面が多く作れるため体圧分散性が高いです。
なお、「(隙間が多いので)並行配列の方が通気性が良い」と表現されることがありますが、実用上そこまで差はないため、気にしないで良いでしょう。
コイルの高さ
コイルは高さが高い方がクッション性があり、やわらかく感じます。
コイル高が高いスプリングは線径(コイルの太さ)が細くなり、やわらかい寝心地を作られる傾向があります。
一方、逆に低いコイル高のスプリングは線径が太く、硬めの寝心地を作ることが多いです。
コイルの線径
線径とはバネの太さです。
線径は太いほど反発力が高まり、しっかりとした寝心地になります。逆に細いほど荷重に対してしなやかに反応するという特徴があります。
目安としては以下の通りです。
- 線径1.9mm以下:しなやかな寝心地
- 線径2.0mm以上:しっかりとした寝心地
3. 耐久性が良いマットレスとは?
耐久性が高いマットレスの特徴は以下の通りです。
耐久性が高いマットレスの特徴
- 「密度」が低すぎない
- 裏面も使える「両面仕様」
- ヘタリにくい「詰め物」
「密度」が低すぎない
スプリングコイルマットレスにおいて密度とはコイル数のことで、すぐ上で「高密度(コイル数が多い)だからといって優れているわけではない」とお伝えしましたが、最低限の密度は必要です。
その「最低限の密度」とは、シングルサイズあたり450個とお考え下さい。この数を下回ると耐久性に支障をきたす可能性が高まります。
なお、余談ですが、ウレタンフォーム(ウレタンマットレス)は密度の高さと耐久性が比例します。つまり、高密度ほど高耐久という関係なのです。
裏面も使える「両面仕様」
見落としがちなのがマットレスの裏面です。格安マットレスは裏面が使えない「片面仕様」のことが多いですが、ある程度の価格帯(3万円前後以上)の商品になると、裏面でも寝れる「両面仕様」が増えてきます。
片面仕様 | 両面仕様 |
---|---|
両面仕様のマットレスは、定期的なローテーション(マットレスの向きを変えること)によって、ヘタリを慣らすことができるため、長持ちしやすいです。
また、詰め物が裏面に施されていることで、コイル自体の負担も少なくなるので、劣化しにくいのです。
ヘタリにくい「詰め物」
マットレスは「詰め物」もチェックしましょう。詰め物とは、コイルの上にある、ウレタンフォームや綿などが入っている層のことです。
詰め物の仕様を細かく公開しているメーカーは少ないので判断が難しいですが、ウレタンフォームであればなるべく高密度なものが良いですし、商品によってはフェルトやチップウレタンなど、ヘタリにくい素材を使っている場合もあります。
・
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・
まとめ
いかがでしたでしょうか。
マットレスで使われているコイルの種類や特徴やメリット・デメリットや選ぶポイントをご紹介させていただきました。
スプリングコイルマットレスには「ボンネルコイル」「ポケットコイル」「高密度連続スプリング」の3つの種類があります。
日本におけるボンネルコイルは廉価モデルとして位置づけが多く、寝心地や耐久性という面ではあまりおすすめできません。
選ぶならポケットコイルか高密度連続スプリングがおすすめです。
特にポケットコイルは日本人が好きな静かな寝心地とも言われ、商品数も多いので、予算に応じて満足いく商品が選びやすいと思います。
マットレス全般の選び方とおすすめ商品については、以下の記事で徹底解説しているので、よろしければご参考くださいね(40,000字を超えるボリュームで、マットレス選びのすべてをご紹介しています)。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。