自宅がまるで最高級ホテルに
この記事ではフランスベッドの「ホテルマットレス HEC-360」について詳しくご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考くださいね。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
メーカーの「フランスベッド」とは
フランスベッドは1949年創業の老舗寝具メーカー。ちなみにフランス企業でなく日本企業です。
「日本人に合ったものづくり、日本の風土に合ったものづくり」というコンセプトで商品を開発しています。
なお、国内メーカーの中では最も資本力があり、商品ラインアップも豊富。まさに日本を代表するマットレスメーカーです。
最大の特徴は日本で唯一「高密度連続スプリング®」を搭載したマットレスを作れること。
高密度連続スプリング®は、数あるクッション材の中で最も耐久性が高く、オープンコイル構造なので通気性が抜群の素晴らしい素材です。
ホテルマットレスとは
ホテルマットレスとは、『ホテルの非日常感が得られる寝心地をご家庭でも楽しんでいただきたい』という思いから、ホテル専用商品を一般販売できるようにしたマットレスです。
つまり、ホテルで使用されている「そのもの」なのです。
ホテルマットレスは、エンドユーザーから『あのホテルのマットを売ってほしい』といった要望に応えて一般販売したシリーズです!
シリーズには、低価格~高価格まで幅広いモデルがありますが、マットレスの価格・寝心地は「ホテルのランク」と比例する印象です。
つまり、
- ビジネスホテルのような比較的カジュアルなホテルのマットレス(しっかり・硬めが多い)が好きな人はスタンダードモデル
- 高級ホテルの「ふんわり・ふかふか」な寝心地が好きな人はハイグレードモデル
といった形で選ぶと良いと思います。
ホテルマットレスのラインアップ
それぞれのシリーズの大きな特徴は以下のとおりです。
シリーズ | 特徴 |
---|---|
ラグジュアリー | スプリングを2層にしたダブルデッキ仕様による『クッション性が豊かなリッチな寝心地』 |
プレミアム | 詰め物にシリコン綿&ハードウレタンフォームを使用した『もっちり・しっかりの寝心地』 |
ベーシック | 詰め物を最小限にした、高密度連続スプリング®ならではの『しっかりした寝心地』 |
この記事でご紹介するホテルマットレス「HEC-360」
この記事では、最高級モデル「HEC-360 LUXURY(以下:HEC-360)」をご紹介します。
最高級ホテルの「ふんわり・ふかふかな寝心地」が特徴です。
仕様は以下のとおりです。
モデル | HEC-360 |
---|---|
厚さ | 36cm |
仕様・機能 | 除菌(キュリエスAG®)、抗菌防臭・防ダニ、羊毛、マチ付きオーバートップ |
クッション材 | 高密度連続スプリング®ダブルデッキ |
サイズ (横幅 cm) |
|
価格(Sサイズ) | 297,000円 |
保証期間 | 2年 |
\特別クーポンで10%OFF/
公式通販はこちら
なるべく低価格が良い人はプレミアムシリーズ「HEC-250」もおすすめ
もっと低価格でホテル品質のマットレスが欲しい人は、「プレミアムシリーズ」や「ベーシックシリーズ」もご検討ください。
なかでも、プレミアムシリーズのHEC-250は、詰め物に羊毛とシリコン綿が入っていて、機能性も寝心地も良いモデルです。
もちろん仕様はラグジュアリーシリーズより劣りますが、価格がシングルサイズで約10万円と、HEC-350の1/3の価格で手に入ります。
寝心地はしっかりめなので、「ホテル品質のしっかりめの寝心地が良い人」はぜひご検討くださいね。
【まず結論】ホテルマットレス HEC-360の評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネ当たりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?
始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ HEC-360の評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.29 |
仰向き寝 | 4.5 |
横向き寝 | 5.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 5.0 |
バネ当たりのなさ | 5.0 |
耐久性 | 4.0 |
衛生面 | 5.0 |
取り扱いやすさ | 1.0 |
価格 | 0.72 |
硬さ | やわらかめ |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
【総評】まさに高級ホテルのような寝心地が得られるマットレス
ホテルマットレスの中で最上級グレードであるHEC-360の最大の特徴は、詰め物に極厚のウレタンフォームを入れた「マチ付きオーバートップ」と、スプリングを2段に重ねた「ダブルデッキ」という仕様です。
マチ付きオーバートップ | ダブルデッキ |
---|---|
リッチな詰め物層により、ふんわり・ふかふかな寝心地が味わえ、ダブルデッキのスプリングによって、荷重を深いストロークでなめらかに分散します。
高級ホテルでは、このような非日常的な「ふんわり・ふかふかな寝心地」「ストロークが深い荷重分散性」を意識して作られたマットレスが導入されることが多いです。
要するに、HEC-360は、「ふんわり・ふかふか」「深いストローク」という高級ホテルならではの特徴を存分に備えたマットレスと言えます。
実際に寝た印象も、一般的な家庭では味わえないリッチさがあり、高級ホテルに宿泊しなくても、毎日この寝心地が味わえるのは「人間としてダメになってしまうのでは?」と心配すら覚えるようなやみつきさがありました(笑)
価格がシングルサイズで約30万円と高めですが、高級ホテルのような寝心地を毎日味わえると考えたら、むしろコストパフォーマンスとしては良いのではないでしょうか。
当サイトによる総合評価値は「3.29」と伸び悩みましたが、寝心地だけで評価すると素晴らしいマットレスです。
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ホテルマットレス(HEC-360)の特徴・メリット
1. 高級ホテルの寝心地「オーバートップ」×「ダブルデッキ」
【総評】でご紹介したとおり、本商品は高級ホテルさながらの「ふんわり・ふかふか」のリッチな寝心地が得られます。
その寝心地を作っているのは、まず「マチ付きオーバートップ」です。
オーバートップの最大のメリットは、詰め物がたくさん入れられること。
そして、詰め物は立体加工ウレタン(プロファイルウレタン)と高感触ウレタンなどをMixした多層構造の極厚ウレタンフォームが搭載されています。
このウレタンフォームだけでも寝られるくらいの厚さです。
続いては「ダブルデッキ」。
ダブルデッキとは、2層のスプリング構造のことを言います。
ダブルデッキ | シングルデッキ |
---|---|
ダブルデッキは、2層で受け止めるため、より耐久性や荷重分散性、衝撃吸収性が高く、滑らかなストロークを味わえます。
「マチ付きオーバートップ」×「ダブルデッキ」という構造が高級ホテルのような寝心地を作る正体です。
2. 耐久性と通気性が抜群!「高密度連続スプリング®」
高密度連続スプリング® とは、一列がつながった鋼線によって、高密度に編み込まれたスプリングのこと。
つながった(連続)構造のため、耐久性がとても高いことが最大の特長で、すべてのクッション素材の中で最も頑丈です。
上の画像のとおり、高密度連続スプリング®は、ラグビーでスクラムを組むようなイメージです。
一方、一般的なコイル(ボンネル・ポケット)では、コイルをひとつずつ産み落とすように作るため、互いのコイルが助け合わない構造です。
高密度連続スプリング® | 一般的なコイル |
---|---|
また、高密度連続スプリング®は空洞が多い構造(オープンコイル)のため、通気性も抜群です。
通気性は眠りの質に直結します。
睡眠のメカニズムとしては、入眠直後に一気に深部体温を下げて、深い睡眠を得るのですが、その時に大量に汗をかきます。
つまり、通気性が高いマットレスというのは、眠り始めの成長ホルモンが出るタイミングで大量にかく汗を速やかに発散できるため、一番深い眠りを妨げにくいということです。
3. 除菌機能「キュリエス・エージー®」
最近のフランスベッドの大きなアピールポイントとなっているのが、キュリエス・エージー®という除菌機能です。※カバー生地のみ
キュリエス・エージー®には、「アグリーザ®」という除菌機能糸が使われています。
菌(主に黄色ブトウ球菌)の増殖を抑える効果をうたった加工一般が「抗菌防臭」と言うのですが、抗菌性がより強いものを「制菌」と呼び、アグリーザの「除菌※」はそのさらに上の抗菌性を持つのです。※抗菌加工レベルを表すSEKマークにおいて「除菌」という言葉は正式名称にはなく、あくまでフランスベッド独自の呼び方です
つまり、高い抗菌加工レベルである「制菌」の中でも、より抗菌性が強いのがアグリーザ®とお考え下さい。
抗菌防臭 | 制菌 | ||
---|---|---|---|
抗菌活性値 2.2以上。防臭程度に菌の増殖を抑制すること。 | 抗菌活性値 2.2以上。有害な菌の繁殖を抑制すること。(抗菌防臭よりも抑制対象の菌種が多い)
|
アグリーザ®は対応できる菌の種類が多いことも特長。
抗菌性をテストする際によく用いられるのは黄色ブドウ球菌ですが、実は、黄色ブドウ球菌だけで抗菌性を確認している商品も少なくありません。
一方、アグリーザ®は一般の品質評価機構では検査しないような菌も含めて、効果が確認されているのです。
ちなみに、アグリーザ®は洗っても除菌機能は劣化ません。生地が擦り切れてなくならない限り、除菌機能は半永久的に継続します。
抗菌性が高いことによる一番のメリットは臭いに強いことです。嫌なニオイの元をブロックしてくれるので、快適に使い続けられます。
4. 実はコスパが良い
本商品はシングルサイズで約30万円と、かなり高めの価格です。
しかし、高級ホテル仕様(マチ付きオーバートップ&ダブルデッキ)に加え、除菌機能(キュリエスAg®)など、仕様を考えると、実はそこまで高価格すぎないと思います。
特に高密度連続スプリング®のダブルデッキとなると、比較商品はフランスベッドだけに限られ、一番近いモデルとしては同社の「スランバーランド SL-CS 3000」です。
SL-CS 3000は、シングルサイズで335,500円と6万円以上高いです。
よって、本商品(HEC-360)は、SL-CS 3000をより手軽に買えるようにしたモデルとも言えるでしょう。
なお、SL-CS 3000は、HEC-360にはない、プロ・フォール®(端強化仕様)や、ウレタンフォームの種類・厚さなどの仕様の差があります。
5. 環境に配慮した「エコマーク認証マットレス」
エコマークとは、「生産」から「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベルのこと。
エコマークマットレスの条件は以下のとおりです。
- ポリエステル繊維にリサイクル繊維を50%以上使用
- 繊維への化学物質の使用について基準値を満たしている
- 修理の受託体制が整備され、保守部品や消耗部品の供給期間が製造停止後10年以上
また、フランスベッドの高密度連続スプリング®は、ポケットコイル(布でコイルを包む仕様)に比べて、簡単にスプリングを取り外すことが可能なため、産業廃棄物処理場での分別・解体作業の軽減にもつながります。
高密度連続スプリング® | ポケットコイル |
---|---|
エコマーク認証基準は、グリーン購入法(環境への負荷ができるだけ少ないものを選んで購入すること)の上位互換的な位置づけです。
つまり、『なるべく環境にやさしいマットレスを選びたい』と考えている人にもおすすめできるマットレスです。
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ホテルマットレス(HEC-360)のデメリット
1. かなり厚い(取り扱いづらい)
本商品の厚さは36cm。一般的なベッドマットレスに比べて2倍くらい分厚いです。
本商品 | 一般的なベッドマットレス |
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重量も約28.3㎏(シングルサイズ)なので、筆者で「かなり重いながらなんとか一人でセッティングできる」といった具合です。
重いマットレスは廃棄時にも回収場所に持っていくのが大変なため、力が弱く、移動に不安を感じる人は薄型マットレスもご検討いただいた方がよいでしょう。
2. 耐久性が少し心配
本商品の特徴的な「高級ホテルのような寝心地」を作っているのは、オーバートップ内の詰め物(ウレタンフォーム)が大きく影響しています。
ウレタンフォームは、スプリングコイルなどに比べると、ヘタリやすく、硬さが変わりやすい(やわらかくなりやすい)ため、経年劣化によって寝心地が変化しやすいという心配もあります。
また、本商品は裏面が使えない「片面仕様」のため、表裏のローテーションができないことも耐久性のマイナス点です。
とはいえ、芯材の高密度連続スプリング®の耐久性が抜群に高いので、あまり心配しなくても良いと思います。
3. 良くも悪くも「非日常的」
「高級ホテルのようなふんわりソフトな寝心地」というのは、宿泊などの短期的な利用では驚くほど感動するでしょう。しかし、それが日常となると、また話が変わってくる可能性があります。
一般的にやわらかめの寝心地が合いやすい人は、深い沈み込みが必要な「横向き寝の人」「女性的な体型の人」に多い傾向です。
一方、日頃から硬めのマットレスが好きな人や、仰向き寝が中心の人、平坦な体型の人(男性に多い)などには、本商品のようなソフトな寝心地は合わないかもしれません。
また、日本人一般としても、どちらかというと硬めの寝心地が好まれる傾向があります。
よって、本商品のようなソフトタイプのマットレスを選ぶ際には、できればショールームなどで試し寝をして「違和感がないか」「体が動かしやすいか」といった点をしっかり確かめて購入するのが無難です。
フランスベッドでは「寝姿勢測定機」という自分の体型にぴったり合ったマットレスが選べる機械が全国のショールームにあるので、ぜひ試してみてくださいね。
より高級ホテルの寝心地を求める人は「ボトムスプリング」も導入しよう!
ホテルベッドコレクションには、「ボトムスプリング」というベッドフレームも選べます。
ボトムスプリングとは、フレーム(箱)の中にスプリング(バネ)が入った台のこと。ベッドフレームというよりもマットレスに近い構造をしています。
マットレスをクッション性のあるボトムスプリングの上に乗せることで、更に体圧分散性や荷重分散性を高め、寝心地やマットレスの耐久性が向上する効果があり、木製ベッドフレームよりも少し柔らかい寝心地になります。
なお、ホテルのベッドはボトムスプリングを使用していることがほとんどです。
よって、高級ホテルの寝心地を実現したい人は、ぜひボトムスプリングをご検討ください。
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【体験レビュー】ホテルマットレス(HEC-360)を実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。
販売店によっては、玄関先の受け渡しではなく、配送員の方が部屋まで持ってきて設置&梱包材の回収が可能な場合があります。
なお、当サイトでリンクしているフランスベッド公式パートナーショップ「フランスベッドショップ・プラス」では設置・梱包材回収に対応しています。
開封方法はビニール袋と段ボールを取るだけです。
重さはシングルサイズで約28.3kgとかなり重いため、やはり設置サービスがあるショップさんで購入するのがおすすめです。
外観のチェック
圧縮されずに届くため、開封直後から完全な形で、すぐにでも寝ることができます。
なお、サイド面に品質表示ラベルが付いています。
マットレスの厚さはこのくらいです。
公表値どおり、約36cmの厚さが確認できました。
それにしても圧巻の厚さですね。これだけ厚いと底付きの心配は全くありません。
マットレスの外観をご紹介します。
カバーはジャンプキルトを採用。
ジャンプキルトとは、マットレスの表地部分のキルト(縫い目)が一般的な連続したキルトではなく、不連続(ジャンプ)したキルトのことです。
ジャンプキルト(本商品) | 連続キルト(別商品) |
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ジャンプキルトにすることで、詰め物のボリュームを感じやすくなるため、体圧分散性が向上し、体を包み込むようなふっくらとした寝心地になります。
フランスベッドでは最上級のプレミアムモデルに採用されていることが多く、ホテルマットレスでは、本商品(HEC-360)のみがジャンプキルト仕様になります。
生地は「ニット生地」を採用。
伸縮性が高いニット生地は、しなやかに体のラインに反応するため、体圧分散性が高まります。
生地のアップはこんな感じです。
なお、この生地部分に除菌糸「アグリーザ®」が使われています。(キュリエス・エージー®仕様)
本商品は裏面で寝られない「片面仕様」です。
表 | 裏 |
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裏面のカバーはこんな感じです。
しっかりとした質感で、バネが飛び出てくるような心配はありません。
内部構造
内部構造をチェックするために、一部解体してみます。
こちらが「マチ付きオーバートップ」の内部構造です。
詰め物には凹凸加工のプロファイルウレタンフォームを使用。
プロファイルウレタンは、点で体を支えることにより、フィット感と体圧分散性が高い寝心地が得られます。
詰め物のウレタンフォームは、以下の画像のとおり、素材が異なる多層構造(3層)です。
上から2層目の「高感触ウレタンフォーム」とは、低反発フォームの優れた体圧分散性と、ラテックスフォームのソフトな弾力性を併せ持つ素材です。
続いて断面構造をご紹介します。
詰め物の下には芯材の「高密度連続スプリング®ダブルデッキ」があります。
- カバー(除菌)
- 樹脂綿+羊毛
- ウレタン
- 防虫不織布
- 立体加工ウレタン
- 高感触ウレタン
- ウレタン
- ウレタン
- フェルト
- 高密度連続スプリング®ダブルデッキ(芯材)
- 不織布
- カバー
上から詳しくご紹介します。
まずは、ニット生地。
この生地部分に除菌機能糸「アグリーザ®」が使用されています。
カバーの下には綿と羊毛が入っています。
羊毛は独特のちぢれ(クリンプ)によって、優れた保温性や吸湿・放湿性、弾力性があることが特長。
さらに、羊毛は外部の湿度に応じて水分量を調整する性能(調湿性)があり、汗をかいたときのベトツキ感が少なく、しかも冷たさを感じさせません。
要するに羊毛とは夏は涼しく、冬は暖かいという優れた素材なのです。
綿の下にはウレタンフォーム(20mm)があります。
続いて、3層ウレタンフォームです。
このウレタンフォームによって、体圧分散性が高い、ふんわり・ふかふかな寝心地を作っています。
「マチ付き」のカバーは、下のスプリングのカバーに糸で縫い付けられています。
スプリングの真上には厚手のフェルトがあり、バネ当たりを軽減させます。
芯材の高密度連続スプリング®ダブルデッキによって、しっかり荷重を分散する構造です。
ダブルデッキ(2層)の高密度連続スプリング®の高さは約18.5cmでした。
スプリングの下には、厚手のフェルトがあります。
しっかりしたフェルトなので、バネが外に飛び出る心配はありません。
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【詳細レビュー】ホテルマットレス(HEC-360)の評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ HEC-360の評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.29 |
仰向き寝 | 4.5 |
横向き寝 | 5.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 5.0 |
バネ当たりのなさ | 5.0 |
耐久性 | 4.0 |
衛生面 | 5.0 |
取り扱いやすさ | 1.0 |
価格 | 0.72 |
硬さ | やわらかめ |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「4.5」。
マチ付きオーバートップによる豊かな体圧分散性とフィット感が得られ、まるで雲の上で寝ているようなやさしいタッチが魅力です。
ゆっくりと沈み込むと、芯材の高密度連続スプリング®ダブルデッキに、グッと支えられるため、体が落ち込みすぎることがなく、心地よい寝心地が得られました。
体の力がふわ~っと抜けるような、まさに高級ホテルのような寝心地が見事に実現されています。
極厚の詰め物があるため、バネ当たりはなく、底付きも全くありませんでした。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「5.0」。
マチ付きオーバートップは、特に深い沈みが必要な横向き寝に真価を発揮します。
マチによって集中した荷重のテンションが逃げやすくなるので、表面のツッパリがなく、圧迫感がありません。
沈み込むと低反発のような高感触ウレタンフォームでしっかりとホールドされ、寝姿勢が崩れにくく、ダブルデッキによる2重の荷重分散性によって揺れが少ない寝心地が実現されます。
底付き・バネ当たりも感じませんでした。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「3.0」
一般的なマットレスに比べ、深く沈み込みやすいため、寝返りにはやや力が必要です。
また、基本的に寝心地が硬いほど寝返りはしやすいので、そういう意味でも本商品は寝返りがしやすいタイプではありません。
とはいえ、寝返りをたくさん打たなくても、快適に寝れるのであれば問題ありませんし、実際に寝た感じでもストレスは感じませんでした。
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「3.0」
個人的には、この点が本商品の一番のデメリットと感じます。
マチ入りオーバートップ内のウレタンフォームは、やわらかめの感触のため、端部分では特に深く沈み込みます。
また、外周強化(フランスベッドの場合は「プロ・ウォール®」)が搭載されていないため、スプリング部分でも沈み込みは深めです。
下記のとおり、プロ・ウォール®のあり・なしで沈み込みの深さにかなり差がでます。
プロ・フォール®あり(LT-7700) | プロフォール®なし(本商品) |
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とはいえ、底付きを感じるほどの沈み込みはなく、落ちそうになるレベルでもないので、ふつう程度の評価(3.0)です。
なお、オーバートップは、詰め物のボリュームがあるため、端に寝てもマットレスの枠線に当たる不快感がない点はメリットです。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「3.5」
高密度連続スプリング®は空洞が多い構造のため、芯材の通気性は抜群に高いです。
しかし、詰め物のウレタンフォーム(しかも極厚)は蒸れやすい素材のため、通気性としてはプラスマイナスゼロといった感じです。
しかしながら、詰め物に調湿性が高い羊毛を採用していることもあり、体表面は思ったよりも蒸れ感がなかったです。結果的にストレスない通気レベルだと思います。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「4.0」
国家規格であるJIS規格よりも厳格なフランスベッド独自の「FES規格(FES・・・Francebed Engineearing Standard)」によって品質検査を行っています。
8万回の強打(押圧)試験を合格している商品はだいたい10年くらいは問題なく使えると言われることが多く、さらに高密度連続スプリング®は数あるクッション素材の中でも最も耐久性が優れているため、長期間の使用も安心でしょう。
ただし、詰め物のウレタンフォームはヘタリやすく、硬さが変わりやすい素材です。
寝心地の中心を作っているウレタンフォームが経年劣化しやすいと考えた場合、寝心地を保持できる寿命は7~8年と想定します。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「5.0」
最近のフランスベッドの目玉機能である除菌機能(キュリエス・エージー®)が搭載されています。
さらに防ダニ加工も施されていて、これだけ衛生面が配慮されたマットレスはなかなかありません。文句なしの「星5」です。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びがしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「1.0」
厚さ36cm×重量29kg(シングル)というかなり重い仕様です。
厚さは30cm以上なので市販のボックスシーツが使いにくい点もマイナスです。
サイド面に「取っ手」などもないため、ローテーションなどの移動にも力が必要です。
また、お届け時は非圧縮(つまり、そのままの大きさ)なので、搬入経路に不安がある人にはおすすめできません。
捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的に粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。
ただし、高密度連続スプリング®は、オープンコイル構造のため、ポケットコイルに比べると処分・分解しやすいです。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価につながります。
評価は「0.72」
HEC-360の販売価格はシングルサイズで297,000円です。
高額な固定費や販促費等が商品価格に転嫁されやすい有名メーカー製の商品のため、仕方のないことかもしれませんが、マットレス市場全体から考えるとかなり高めです。
とはいえ、ホテル仕様(マチ付きオーバートップ&ダブルデッキ)キュリエス・エージー®の高い抗菌性能と、高密度連続スプリング®の耐久性の高さといった多くのメリットがあるため、最終的な総合評価(コストパフォーマンス)としては悪くなく、むしろ良いのではないかと考えます。
10. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、コイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
HEC-360は「やわらかめ」の寝心地です。
寝心地の中心を作っているのは、マチ付きオーバートップ内の3層ウレタンフォームです。
3層ウレタンフォームは、点で支える「プロファイルウレタン」と、低反発とラテックスを掛け合わせたような「高感触ウレタン」がMixされているため、弾力性が豊かながら、ふんわり・ふかふかなソフトな寝心地を作っています。
沈み込むと、しっかりとした高密度連続スプリング®が支えますが、ダブルデッキ仕様なので、衝撃がふんわり吸収される深いストロークが特徴です。
個人的な硬さの評価としては、10段階中2.5くらいの硬さと感じました(10が最も硬いとして)。
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似ている商品との比較
高級ホテルの寝心地を目指した「オーバートップ付きのスプリングコイルマットレス」という条件で、以下の2モデルと比較します。
- シーリー「シーリーレスポンス プレミアムEPT」
- サータ「ライトブリーズ 6.8 ピローソフト」
商品 | ①HEC-360(本商品) | ②シーリーレスポンス プレミアムEPT | ③ライトブリーズ 6.8 ピローソフト |
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画像 | |||
メーカー (ブランド) | フランスベッド | シーリー | サータ |
芯材 | 高密度連続スプリング® | ポケットコイル | |
ダブルデッキ | 〇 | – | |
厚さ | 36cm | 37cm | 36cm |
詰め物 | 羊毛、立体加工ウレタン、高感触ウレタン | 立体加工ウレタン、ジェルメモリーフォーム | ファイヤーブロッカー、ブレスフォート |
衛生加工 | 除菌(アグリーザ®) | – | 銀イオン |
エッジサポート | – | 〇 | |
サイズ | S~K ※WS・WDあり | S~WD | S~K |
価格 (Sサイズ) | 297,000円 | 170,500円 | 247,500円 |
リンク | 販売ページ | 販売ページ | 販売ページ |
比較商品② シーリー「シーリーレスポンス プレミアムEPT」
シーリーは1881年に創業した老舗マットレスメーカー。世界の一流ホテルへの納入実績も豊富です。整形外科医の協力のもと、科学的なアプローチから開発に力を入れているメーカーです。
「シーリーレスポンス」は同メーカーの中でスタンダードシリーズで、本モデル(プレミアムEPT)は、その中で最高峰グレードという位置づけです。
オーバートップ内には、プロファイルウレタン×ジェルメモリーフォームを搭載。ジェルメモリーフォームは温度調節機能がある低反発フォームなので、フィット感を得られつつ、熱くなりすぎない寝心地が得られます。
比較商品③ サータ「ライトブリーズ 6.8 ピローソフト」とは
サータは1931年にアメリカで設立されたマットレスメーカーです。毎年発表される全米売上ランキング(ファニチャートゥデイ誌)にて、2019年まで8年連続で全米売上No.1を獲得。一流ホテルにも多く納入さていて信頼の実績とも言えるでしょう
サータのマットレスは「ファイヤーブロッカー」という燃えにくい特殊素材を標準で搭載しています。
本商品(ライトブリーズシリーズ)には、特殊な低反発フォーム「ブレスフォート」を使用。低反発特有の温度依存性(低温だと硬くなる性質)がなく、通気性も優れた素材です。
どれがおすすめ?
最大の違いはクッション層。つまり、スプリングの仕様です。
フランスベッド(HEC-360)では、高密度連続スプリング®をダブルデッキ(2層)にしているため、クッション層における耐久性・荷重分散性・ふんわりとした寝心地と言う点においては、他の2モデルよりも優れています(よって、他2モデルよりも価格は高めです)。
モデル | 良いところ |
---|---|
HEC-360(フランスベッド) | 通気性・耐久性が抜群の高密度連続スプリング®のダブルデッキ仕様 |
シーリーレスポンス プレミアムEPT(シーリー) | 価格が手ごろながら、リッチな寝心地が得られる |
ライトブリーズ 6.8 ピローソフト(サータ) | 低反発でありがちなデメリット解消し、燃えにくい素材を使用 |
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下位グレード「HEC-300」との違い
ホテルマットレスのLUXURYシリーズには、もう一つ「HEC-300」というモデルがあります。
HEC-300は、本記事で取り上げているHEC-360の下位グレードという位置づけで、大きな違いはオーバートップがない仕様です。※価格は198,000円~
HEC-300 | HEC-360 |
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以上の断面図のとおり、HEC-360(右)にあるマチ付きオーバートップ内の「立体加工ウレタン×高感触ウレタンフォーム」がないため、寝心地は大きく異なり、HEC-360よりもしっかりした感触が味わえます。
HEC-300 | HEC-360 |
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『しっかり・ふかふか』 | 『ふんわり・ふかふか』 |
また、もうひとつ大きな違いが、HEC-300は裏面でも寝られる「両面仕様」という点です。
よって、HEC-300は裏表のローテーションも可能という点で、より長期間使い続けやすいと言えるでしょう。
しかし、寝心地(仕様)としては、やはりHEC-360の方が最高級ホテルのようなリッチな感触が実現できていると思います。
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ホテルマットレス(HEC-360)はどこで買うのがお得?
HEC-360をオンラインで購入する場合、基本的にフランスベッド公式パートナーショップの「フランスベッドショップ・プラス」でしか取り扱っていません。
お近くにショールームや取扱店がある場合は実店舗でも購入可能です。
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まとめ
いかがでしたか。
フランスベッドのホテルマットレス「HEC-360」をご紹介しました。
『ホテルのマットレスを売ってほしい』という要望から、ホテル向けの「実物そのもの」を一般販売したホテルマットレス。
HEC-360は、その中でも最高グレードのモデルで、まさに最高級ホテルの寝心地が得られる点が最大の魅力です。
「マチ付きオーバートップ」と「高密度連続スプリング®ダブルデッキ」による、まさに、最高級ホテルのようなふんわり・ふかふかな寝心地です。
購入の際は、当サイト限定の10%クーポンを使用されるのがお得ですので、公式通販(フランスベッド公式パートナーショップ)でぜひご利用くださいね。
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最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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