
高密度連続スプリング®を徹底解説!
「高密度連続スプリング®」はスプリングコイルマットレスのクッション素材のひとつです。この記事では高密度連続スプリング®の特徴をわかりやすくご紹介するので、ぜひご参考にしてくださいね。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら目次
高密度連続スプリング® とは

高密度連続スプリング(1本の鉄線で連続したバネが作られる)
高密度連続スプリング® とは、「1列がつながった鋼線によって、高密度に編み込まれたスプリング」のことです。
結論から言うと、高密度連続スプリング®の特長は以下のとおりです。
- 耐久性がずば抜けて高い
- 通気性が良い
- 寝返りがしやすい
高密度連続スプリング®はフランスベッドでしか作れない

日本における高密度連続スプリング®の製造権と販売権はすべて「フランスベッド」が所有しているため、他のメーカーでは高密度連続スプリング®を作りたくても作ることができません。
これはフランスベッド全体の中でも最大のセールスポイントと言えます。
この記事を作成するにあたり、フランスベッドのご担当者様に高密度連続スプリング®について詳しくお話を聞いてきました。
高密度連続スプリング®の特長

耐久性が優れている
高密度連続スプリング® はバネが連続しているため、重さがかかったときにスプリング同士が助けるような動きをします。ラグビーで例えるとスクラムを組むようなイメージです。
つまり、部分的な落ち込みや負荷が少ないので、他のスプリングに比べて、耐久性が高いのです。
なお、代表的なスプリングにおける部分的な耐久性は、高い順に以下のとおりです。
通気性が高い
高密度連続スプリング®はオープンコイルタイプのマットレスです。
オープンコイルは空洞が多い構造をしているので、マットレス内部に湿気をためこまないことがメリット。つまり、通気性が高いです。
高密度連続スプリング®は寝汗などによる湿気を上手に発散してくれます。
人は寝始めに大量の汗をかくため、蒸れやすいマットレスだと寝つきが悪くなることもあります。
上の動画は高密度連続スプリング®とポケットコイルにそれぞれ同じ量の水をかけて「どちらが速く乾くか?」を実験した動画です。
これを見ればいかに高密度連続スプリング®の通気性が優れているか理解できます。
(ポケットコイルは不織布で覆われているため、高密度連続スプリング®と比べると、内部に湿気をためこみやすい)
通気性が高い高密度連続スプリング®ならサビの心配も少ないでしょう。
寝返りがしやすい
高密度連続スプリング®はその名の通り「高密度で作れる」ため、従来のおよそ2.5倍以上のスプリング数が実現できることもメリットです。
スプリングの密度が高いことによって、睡眠中の体の動きにこまかく対応し、理想的な寝姿勢を維持しやすくなります。
そして、寝姿勢における体の中心線をまっすぐ保ちやすくなるため、寝返りがしやすいのです。
寝返りは睡眠において大切な動作で、血流をスムーズにさせたり、姿勢の歪みを調整したり、寝床内の温度や湿度を整える役割もあります。
安心・安全の日本製
国内で流通しているマットレスは海外製(主に中国製など)の製品も多くありますが、フランスベッドのマットレスはほぼすべて日本国内の自社工場で製造しています。
さらにフランスベッドでは国家規格であるJIS規格よりも厳格な自社規格の「FES規格(FES・・・Francebed Engineering Standard)」を定めていて、高密度連続スプリング®では鋼線をねじったり、引っ張るなどの負荷をかけたり、8万回強打する耐久テストなどを実施して、品質管理を徹底しています。
ポケットスプリングとボンネルスプリングとの違い

「連続」か「連結」か
| 連続コイル (高密度連続スプリング®) |
連結コイル (ポケットコイル) |
|---|---|
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高密度連続スプリング®は縦、もしくは横の1列がひとつの鋼線でつながっています。つまり、バネが「連続」している構造です。
一方、他のスプリングで有名な「ポケットスプリング(ポケットコイル)」や「ボンネルスプリング(ボンネルコイル)」は、独立したひとつひとつのバネを「連結」させた構造をしています。(バネをひとつひとつ産み落とすようなイメージで作られている)
- 連続⇒高密度連続スプリング®
- 連結⇒ポケット、ボンネル
独立したバネを連結する「ポケットスプリング」「ボンネルスプリング」
連続コイルである高密度連続スプリング®の特徴はページ上部で記載したとおりです。
以下では連結コイルである「ポケットスプリング」と「ボンネルスプリング」の特徴をご紹介します。
ポケットスプリングの特徴

ポケットスプリング
ポケットスプリングは独立しているバネを不織布で包み、接着剤で連結させています。つまり厳密に言えば、バネ(コイル)ではなく、包んでいるポケット(不織布)が連結している構造です。
バネ自体は連結していないため、独立した動きがでやすく、隣接するバネに振動が伝わりにくいという特長があります。二人で寝るのにおすすめです。
また、フィット感があり体圧分散性が高く、日本人に好まれる静かな寝心地と言われます。
ただし、バネひとつあたりに負荷がかかりやすく、部分的な耐久性においては最も低いタイプです。
- 振動が伝わりにくい(〇)
- フィット感がある(〇)
- 部分的な耐久性が低い(△)
- 通気性が優れてはいない(△)
ボンネルスプリングの特徴

ボンネルコイル
ボンネルスプリングは、見た目は高密度連続スプリング®に似ていますが、作りは全く違います。ボンネルはひとつひとつのバネを金属で連結させている構造です。
良くも悪くもバネ自体の揺れや弾みが最も出るタイプで、欧米人に人気がある寝心地と言われます。
欠点は金属が接触しているポイントが非常に多いので、古くなってきたときにギシギシと音がするリスクがあること。
また、他のところに振動が伝わりやすい構造でもあります。
- 通気性が良い構造(〇)
- 部分的な耐久性が高め(〇)
- 跳ね感が出やすい(個人的には△)
- きしみやすい(△)
各スプリングの特徴
| 種類 | 高密度連続 スプリング® |
ポケット スプリング |
ボンネル スプリング |
|---|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
| 部分的な耐久性 | ◎ | △ | 〇 |
| 通気性 | 〇 | △ | 〇 |
| 振動の伝わりにくさ | 〇 | ◎ | △ |
| 体へフィット感 (体圧分散性) |
〇 | ◎ | △ |
| 代表的なメーカー | フランスベッド | シモンズ サータ 日本ベッドなど |
シーリー など |
以上の表ではあえてわかりやすくするために単純に比較しました。
マットレスはメーカーごとの製法や、鋼線の品質、スプリング以外の素材などによって寝心地や耐久性は大きく変わるのでご了承ください。
ですが、10万円以下で買える比較的安価なマットレスにおいてはこの表の特徴が素直に出やすいと思います。
安すぎるマットレスには要注意
日本においては、価格の低いマットレスにボンネルスプリングが採用されていることが多いです。
安すぎるボンネルスプリングマットレスはバネ当たり(寝ていてバネの存在を感じること)があったり、ギシギシと音が鳴ったりすることもあり、寝心地も含めて個人的にはあまりおすすめしません。
また、安すぎるポケットスプリングマットレスも要注意です。密度が少なかったり、バネの品質が良くない商品はすぐヘタってしまい、底付きを感じてしまうことも。
一方、高密度連続スプリング®マットレスなら国内生産であるフランスベッドでしか作れないということで、品質面では最も失敗が少ないのではないかと思います。
高密度連続スプリング® の種類と選び方

ひとことで高密度連続スプリング®と言っても、実はいくつか種類があります。
- マルチラス
- ゼルト
- ツインサポート
- レストマティック など
スプリングの種類によって細かな特徴の違いはあるそうですが、フランスベッドの担当者様に「どうやって選べばいいの?」と聞いたところ、
なぜなら、フランスベッドではマットレスを作るうえで、あくまでスプリングはその一部であって、他にも詰め物や生地(側地)によって、最終的な寝心地を作り上げているためです。
極端な例でいうと、やわらかめのマットレスが硬めのマットレスより「硬いスプリング」で作られていることもあるそうです。
つまり、必ずしも「スプリングが硬い=寝心地が硬い」というわけではないためスプリングの特徴を知ってもあまり参考にならないとのことです。
ということでしたので、先日、寝姿勢測定機の体験をしに東京の赤坂ショールームに行ってきました。
一度体験してほしい「寝姿勢測定機」

身長を測るような機械で、自分の体のラインが計測されます。

測定結果の画面
このように自分の体に合う寝心地の傾向がわかり、具体的なマットレスをご提案いただけます。
ちなみに筆者は「やわらかい寝心地が合う」という診断でした。
測定する前は「自分は男だから硬めのマットレスが合うだろうな」と思っていたので、考え方がガラッと変わりました。
実際にご提案いただいた商品に寝たらすごく寝心地が良く感じたので、やってみてよかったです。
詳しい体験については、こちらの記事をご参考ください。
失敗しない!フランスベッドの選び方

マットレスって見た目が似通っているので、選ぶのが難しいですよね。
特にフランスベッドは商品のラインアップやグレードが豊富なので迷ってしまう人も多いと思います。
そんな人のために、フランスベッドにおけるマットレス選びのコツをご紹介します。
すごく大雑把に言ってしまうと、フランスベッドのグレードの差は以下の仕様によって変わります。
| エントリーモデル |
|---|
| 基本仕様(防ダニ・抗菌防臭) |
| 高級モデル |
|---|
以下の仕様が追加
|
※例外もあります
また、基本的な考え方としては、寝心地がソフトになればなるほど価格が高くなる傾向があります。これは詰め物の量が多くなったり、高価な素材を使うことが多くなるためです。
あくまで筆者個人的な意見では、予算が許すのであれば羊毛とプロ・ウォール®が付いたモデルがおすすめです。
1. 羊毛(おすすめ)
羊毛は外部の湿度に応じて水分量を調整する機能があります。
ちぢれが多い毛質のため、弾力性もあり、ヘタリにくいという様々な長所があり、詰め物の素材として優秀です。
特に詰め物は汗などの湿気や体圧分散のため、ヘタリやすい場所なので、耐久性がある羊毛素材はおすすめです。
2. プロ・ウォール®(おすすめ)
プロ・ウォール®とはマットレスの端が落ち込みにくい特殊加工のことです。
マットレスの全周を硬めの「コールドキュアフォーム一体成形」で強化しています。

プロ・ウォール®(端の素材)
せっかくなら、マットレスの端から端まで広々と使いたいですよね。
プロ・ウォール®仕様ならマットレスの幅を余すことなく贅沢に使うことができます。特に二人で寝る場合などにおすすめです。
3. ジャンプキルト(お好みで)
ジャンプキルトとはマットレスの表地部分のキルト(縫い目)が一般的な連続したキルトではなく、不連続(ジャンプ)したキルト仕様のことです。

ジャンプキルト
体圧分散性が向上し、体を包み込むようなふっくらとした寝心地になります。
やわらかめの寝心地が好きな人や、横向きの方が寝やすいという人におすすめですが、体へのフィット感が高まることでやや暑く感じてしまう人もいるかもしれません。
フランスベッドでは最上級のプレミアムモデルに採用されていることが多いです。
その他の見逃せない仕様
1. 両面仕様
マットレスの表と裏が使える仕様のこと。
表と裏でしっかりと寝れることで、定期的なローテーションが可能になります。
寝姿勢では体の位置によって荷重のかかり方がかなり違う(特に肩やおしり部分は重い)ため、ずっと同じ位置で寝ていたら荷重が集中する場所のヘタリが進行していきます。
荷重の集中によるヘタリをならすためにも、マットレスは定期的に上下・表裏と回転(ローテーション)させることが大切です。

上下の回転はできても、両面使えないため表裏のローテーションができないものもあるので、長く使いたいのであれば両面仕様のモデルを選ぶことが無難です。(フランスベッドでは両面仕様が基本の商品が多いです)
2. 防ダニ
防ダニとは「ダニを寄せ付けない忌避性能」のことです。

生きたダニは水洗いしても落とすことができないので、ダニを寄せ付けないマットレスを選ぶことがダニ対策としては有効でしょう。
実はフランスベッドのマットレスはほぼ標準装備で防ダニはついています。
3. 除菌
除菌とは抗菌性能が高いものです。
フランスベッドのマットレスは基本的に「抗菌防臭」がついていますが、「除菌」とはそれよりもはるかに抗菌性能が高いです。
なお、除菌加工マットレスは、キュリエス・エージー™シリーズから始まり、基幹シリーズのライフトリートメントにも標準搭載されるようになりました。
まとめ

以上、フランスベッドの高密度連続スプリング®についてご紹介しました。
高密度連続スプリング®は耐久性が非常に高く、体重の重い人でもしっかりと荷重を支えることができます。
また、オープンコイル構造のため、通気性がよく、湿気が多い日本の住環境にぴったりの特長を備えています。
「耐久性が高いということは、なんとなく硬そう」
と思うかもしれませんが、マットレスの最終的な寝心地はスプリング以外の詰め物などで調整されるので、ソフトタイプからハードタイプまで幅広いラインアップから選べます。
フランスベッドではショールームに「寝姿勢測定機」という自分の体に合った寝心地を測定できる機械があり、測定は無料で5分くらいあれば終わるので、自分に合ったマットレスの傾向を知りたい人はぜひ試してみましょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。







