
ファイバーマットレスの徹底解説
この記事では「ファイバーマットレス」についてご紹介します。
『早くおすすめのマットレスを知りたい』という人は、こちらからジャンプしてくださいね。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら目次
ファイバーマットレスとは?

ファイバーマットレスとは、芯材に樹脂製の「三次元構造体」を使用したマットレスのことです。

ファイバー素材(樹脂製の三次元構造体)
ファイバーはポリエチレンやポリエステルなどの樹脂を水の中に垂らして固めて作られた素材で、釣り糸を作る技術を応用しています。
ファイバーマットレスの特徴(メリット)は?
- 通気性が高い
- 寝返りが打ちやすい
- 水洗い可能
- 硬さが変わりにくい
1. 通気性が高い

ファイバーは体積の約90%以上が空気の層なので、数あるマットレスの種類の中で特に通気性が高いです。
ファイバーマットレスは、睡眠中の湿気や熱を放散するため、暑い時期は蒸れにくく、空気の層が多いことで冬場は暖かく感じられます。
2. 寝返りが打ちやすい(高反発)

ファイバーは素材自体の反発性の高さもありますが、多方向に反発するという性質があるため、寝返りなどの動きをサポートする力が高いです。(以下の動画参照 ※音声なし)
一方、スプリングコイルやウレタンフォームの場合、基本的に垂直方向のみ反発します。
| ファイバー(多方向に反発) | スプリングコイル(垂直方向に反発) |
|---|---|
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3. 水洗い可能

ファイバーは釣り糸を応用した素材ということもあり、水洗いが可能です。
ただし、メーカーや商品によってファイバー素材の耐熱温度が異なる場合があるので販売ページなどで必ずチェックしましょう。
4. 硬さが変わりにくい

ファイバーマットレスは硬さが変わりにくい(硬さの保持率が高い)という特徴があります。
逆にウレタンフォーム(ウレタンマットレス)は硬さの保持率が低く、経年劣化によって硬さが変わりやすいです。
参考までに、ウレタンマットレス(密度30D程度)の場合、硬さの保持率は60%台が多いですが、ファイバーマットレスの「エアリーマットレス(アイリスオーヤマ)」の硬さの保持率は85%と公表されています。
ファイバーマットレスのデメリットは?
- ヘタリやすい
- 基本的に硬め
- 熱に弱い(傾向)
- 価格が高め
1. ヘタリやすい
ファイバーマットレスは「硬さの保持率」は優秀ですが、耐久テストで計測するもう一つの項目の「復元率」は低い傾向があります。
復元率とは、マットレスを80,000回の圧縮後に、どれだけ形状が元に戻っているかの数値で「ヘタリやすさ」がわかる情報です。
参考までに、ファイバーマットレスで「耐久性が高い」と訴求されている商品の復元率は93%前後です。一方、ウレタンマットレスの耐久性が高い商品は99%台にもなります。(復元率93%台のウレタンマットレスはほぼありません)
- ファイバーマットレスはヘタりやすいが、硬さは変わりにくい
- ウレタンマットレスは硬さが変わりやすいが、ヘタリにくい
という違いがあります。
2. やわらかい寝心地が少ない
ファイバーマットレスの寝心地は基本的に硬めです。
ファイバーは素材の密度(編み方や太さ)で硬さを作るため、やわらかくしすぎてしまうと低密度になり、ヘタリやすくなってしまうからです。
3. 熱に弱い
ファイバー素材は基本的に熱に弱く、電気毛布などの使用制限もあります。
ただし、商品によって耐熱性が異なり、熱に強いタイプもあります。購入前に確認しましょう。
4. 価格が高め
他の芯材(スプリングコイルやウレタンマットレス)に比べると、価格は高めです。
さらに、耐久性(復元率)の低さなどを考えると、全体的にコストパフォーマンスは高いとは言いにくい素材だと思います。
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失敗しない!ファイバーマットレスの選び方
- ポリエチレンかポリエステルか
- 硬さ調節の有無
- 厚さ
- 耐久性
1. ポリエチレンかポリエステルか
| 素材 | ポリエチレン | ポリエステル |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
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| 感触 | しなやかな硬さ | しっかりした硬さ |
| 耐熱性 | 弱め | 強め |
| 主なブランド | エアウィーヴ、ライトウェーブ | ブレスエアー |
ファイバー素材には「ポリエチレン」と「ポリエステル」の2つがあります。
商品によって寝心地が若干変わりますが、傾向としてはポリエチレンの方が「しなやかな硬さ」で、ポリエステルの方が「しっかりした硬さ」といったの差があります。
また、耐熱性は基本的にはポリエステルの方が高い傾向があります。
2. 硬さ調節の有無

ファイバーマットレスは、基本的に硬めの寝心地が多く、人によっては「硬すぎる」と感じる場合もあります。そのため、硬さ調節できる商品を選んだ方がミスマッチは少ないと言えるでしょう。
上の画像のとおり、硬さ調節可能なファイバーマットレスは、ブロックをひっくり返す・入れ替えるなどによって、硬さが変えられます。
3. 厚さ(ベッドマットレス・薄型マットレス・トッパー)
ざっくりとした基準ですが、
- 厚さ15cm以上は「ベッドマットレス」
- 厚さ8~14cmは「薄型マットレス」
- 厚さ7cm以下は「トッパー」
とお考えください。
| ベッドマットレス | 薄型マットレス | トッパー |
|---|---|---|
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![]() |
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| 寝心地重視 | 取り扱いやすさ重視 | 寝心地の調整・改善(単体利用NG) |
ファイバーマットレスは厚みがあるほど、素材のポテンシャル(反発性や体圧分散性など)を引き出しやすいです。よって、寝心地を重視したい人は「ベッドマットレス」がおすすめです。
一方、「薄型マットレス」は、取り扱いやすさを重視したい人におすすめです。
「トッパー」は薄いため単体では使えません。お手持ちの寝具(マットレスや敷布団)の上に敷いて寝心地を調節・改善するアイテムです。
4. 耐久性(復元率・硬さ保持率)

ファイバーマットレスの耐久性を比較するには「復元率」と「硬さ保持率」の情報が必要です。しかし、ファイバーマットレスにはそれらの表示義務がないため、公表していない商品も多いです。
逆に言えば、しっかりと公表しているファイバーマットレスは、耐久性に自信があるとも言えるので、ひとつのポイントと言えるでしょう。
代表的なメーカーを参考にすると、安心できるレベルとしては
- 復元率:93%以上
- 硬さ保持率:85%以上
を目安にすると良いと思います。
ファイバーマットレスの有名メーカーは?
1. エアウィーヴ
ファイバー素材の知名度を一気に高めた寝具メーカー。スポーツ選手などを起用した広告で一気に認知度を高め、ベッド市場全体の客単価を高めたと言われています。
2007年に国立スポーツ科学センター(JISS)の宿泊施設にエアウィーヴのマットレスパッドが試験的に導入されて以降、アスリートやトレーナーからの反響が大きく、結果的に現在でもスポーツ関係者にファンが多いです。
エアウィーヴの芯材は「エアファイバー®」と言い、基本的に自社ブランドのみの展開です。
| 素材名 | エアファイバー® |
|---|---|
| 材料 | ポリエチレン |
| 自社ブランド | エアウィーヴ |
| 素材提供 | なし |
| 復元率 | 非公開 |
| 硬さ保持率 | 非公開 |
2. 東洋紡
東洋紡(とうようぼう)は1882年に実業家の渋沢栄一氏によって設立された会社を起源とする歴史ある日本の「高機能製品メーカー」です。
取り扱っている製品は多岐にわたり、例えばスナック菓子やレトルト食品の包装フィルムなども東洋紡製のものが多く使われていたりします。
そうした数多くの製品を取り扱う東洋紡の代表的なファイバー素材が「ブレスエアー®」です。
なお、東洋紡は自社ブランドとしてマットレスを販売していないのでマットレスメーカーではありません。あくまでファイバー技術(ブレスエアー®など)をマットレスメーカーに提供する素材メーカーです。
| 素材名 | ブレスエアー® |
|---|---|
| 材料 | ポリエステル |
| 自社ブランド | なし |
| 素材提供 | フランスベッド等 |
| 復元率 | 93% |
| 硬さ保持率 | 85% |
3. モーブル(リテリー)
モーブルは福岡県大川市に本社を構える高品質な家具メーカーです。大川と言えば家具の名産地で有名ですね。モーブルと言えばテレビ台が特に有名です。
木製家具としてベッドフレームはかねてから取り扱っていましたが、「ベッドフレームだけでは理想の眠りを提供できない」ということで、新しくマットレス事業を立ち上げました。
そこで出会った芯材がファイバー(樹脂)を使った素材「ライトウェーブ®」です。ライトウェーブ®は同社のマットレス以外にも他メーカー製のファイバーマットレスに搭載されることもあります。
なお、モーブルの自社マットレスブランドは「Literie(リテリー)」と言います。
| 素材名 | ライトウェーブ® |
|---|---|
| 材料 | ポリエチレン |
| 自社ブランド | Literie(リテリー) |
| 素材提供 | ファイテン等 |
| 復元率 | 93% |
| 硬さ保持率 | 非公開 |
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迷ったらコレ!おすすめのファイバーマットレス&トッパー 5つ
1. エアウィーヴ「ベッドマットレスS03」

エアウィーヴで選ぶならコレ
エアウィーヴの硬さ調節可能タイプにおけるスタンダードモデル。表と裏で寝心地が異なるエアファイバー®を搭載しています。
エアファイバー®は3分割になっているので、体の部位ごとに寝心地を調節できることが特徴です。ファイバーマットレスの基本とも言えるスタンダードな寝心地なので、初心者の人にもおすすめできます。
| サイズ | シングル~ダブル |
|---|---|
| タイプ | ベッドマットレス |
| 1枚orブロック | 3ブロック |
| 芯材 | エアファイバー®(ポリエチレン) |
| 電気毛布 | 〇 |
| 硬さ調節 | 〇 |
| 価格 (Sサイズ) |
198,000円 |
2. Literie(リテリー)「ATHLETE」

コスパで選ぶならコレ
国産家具メーカー「モーブル」が展開するマットレスブランド「リテリー」の売れ筋人気モデル。硬さの異なるファイバー素材(ライトウェーブ®)の2層6ブロック構造で、好きな寝心地にアレンジ可能です。
ファイバー素材の上に凹凸ウレタンフォームを搭載することで、体圧分散性と寝姿勢保持性を高めています。さらにカバーも表裏で異なる素材(秋冬用のニット生地、春夏用のメッシュ生地)を使用。カスタマイズ性が高く使い勝手が良い逸品です。
| サイズ | シングル~ダブル |
|---|---|
| タイプ | ベッドマットレス |
| 1枚orブロック | 6ブロック |
| 芯材 | ライトウェーブ®(ポリエチレン) |
| 電気毛布 | × |
| 硬さ調節 | 〇 |
| 価格 (Sサイズ) |
81,180円 |
3. アイリスオーヤマ「エアリーマットレス」
衛生面が優れた薄型3つ折りタイプ
東洋紡のファイバー素材「エアロキューブ®」を使用したアイリスオーヤマのオリジナルマットレス。3つ折りタイプなので、移動しやすく収納にも便利です。
ファイバー素材のベッドマットレスタイプとしては最安値レベルなので「とにかく低価格で探している」という人にもおすすめです。
※販売ページ上では単体の使用イメージが掲載されていますが、厚さ5cmなので、トッパーとして使う想定の方がミスマッチは少ないと思います。
| サイズ | シングル~ダブル |
|---|---|
| タイプ | 薄型マットレス、トッパー |
| 1枚orブロック | 3ブロック |
| 芯材 | エアロキューブ®(ポリエステル) |
| 電気毛布 | × |
| 硬さ調節 | × |
| 価格 (Sサイズ) |
19,800円 |
4. エアウィーヴ「エアウィーヴ01」

肩回りがやわらかく、寝心地が良い
エアウィーヴの原点とも言われている人気のスタンダードモデルのトッパー。肩の部分が柔らかめに作られていて、より寝返りがしやすいように工夫を凝らしています。
カバーはCool面(夏用)、Warm面(冬用)と分かれた両面仕様で、一年を通して快適に使用できる点も魅力。「今使っているマットレスの寝心地を改善したい」とお考えの人にぴったりです。
| サイズ | シングル~キング |
|---|---|
| タイプ | トッパー |
| 1枚orブロック | 1枚もの |
| 芯材 | エアファイバー®(ポリエチレン) |
| 電気毛布 | 〇 |
| 硬さ調節 | × |
| 価格 (Sサイズ) |
71,500円 |
5. ファイテン「エアロクレイドル」

金属が練りこまれたファイバー素材
ボディケア商品が有名なファイテン製のオリジナルマットレストッパー。ファイバー素材はモーブルのライトウェーブ®が採用されています。
ライトウェーブ®にファイテン独自の【アクアチタン技術】によって、金属を素材に練り込んであることが特徴です。
さらに、ファイバー系の芯材の中では耐久性が高く、熱にも強く70℃までのお湯で汚れを洗い流せます。さらにアルコール消毒も対応可能です。
| サイズ | シングル~ダブル |
|---|---|
| タイプ | トッパー |
| 1枚orブロック | 1枚もの |
| 芯材 | ライトウェーブ®(ポリエチレン) |
| 電気毛布 | × |
| 硬さ調節 | × |
| 価格 (Sサイズ) |
49,500円 |
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その他、ファイバーマットレスの情報
ファイバーマットレスのメンテナンス方法は?

一般的なファイバーマットレスは「芯材(ファイバー)+カバー」という構成をしています。
カバーは、基本的に家庭洗濯が可能なものが多いです。
芯材(ファイバー)は、シャワーで水洗いでき、中にはアルコール消毒ができる商品(リテリーやエアロクレイドル)もあります。
| 水洗い | アルコール消毒 |
|---|---|
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ただし、メーカーや商品によって推奨のメンテナンス方法が異なる場合があるので、販売ページや取扱説明書を必ず読みましょう。
なお、ファイバー素材は基本的に熱に弱いので天日干しはNGです。
2. ファイバーマットレスの寿命は?

ファイバーマットレスの代表であるエアウィーヴの耐久性は「およそ7年」とのことです。しかし、エアウィーヴの公式ブログでは「ファイバーマットレスの寿命の目安は3~5年」とも紹介されていることもあり、5年前後を目安に考えておくと良いでしょう。
なお、およそ5年という耐久性はウレタンマットレスで考えると「密度40D前後・復元率97%前後」くらいのスペックです。
この程度のスペックのウレタンマットレスは5万円くらいでよく見るので、コストパフォーマンス(耐久性×価格)で考えた場合、ファイバーマットレスは少し割高な感じはします。
3. ファイバーマットレスの捨て方は?

ファイバーは細かく裁断すれば家庭ごみとして捨てることが可能です。ハサミでちょきちょきと切れます。
基本的には「燃やせるごみ」として捨てられることが多いですが、お住まいの地域のごみ捨てルールに従って捨ててください。
なお、細かく裁断するのが面倒だと感じる人は、粗大ごみでも捨てられます。
4. ファイバーマットレスにおすすめのベッドフレームは?
ファイバー素材は通気性が高いので、ベッドフレームに湿気が伝わることで床板にカビが生える心配もあります。
よって、ベッドフレームも通気性が高いすのこベッドがおすすめです。

すのこベッド
すのこベッドは、床板に隙間が空いているので、マットレス底面が蒸れにくいです。
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まとめ

以上、「ファイバーマットレス」をご紹介しました。
ファイバーマットレスは、エアウィーヴの台頭から一気に市場が広がった印象があり、最近ではいろいろな商品を選べるようになりました。
ファイバーは、他の芯材に比べて圧倒的に通気性が高く、多方向へ反発することで寝返りがしやすい点が大きなメリットです。
実は、ファイバー素材はウレタンフォームと違って、密度や反発性の定義がなく、客観的に仕様の優劣がわかりづらいです。(ウレタンフォームは「密度(D)」によって耐久性が分かり、「反発弾性率」という数値によって反発性の高さが客観的に分かります)
要するに、ファイバーマットレスはスペックの比較が難しいので、現状では販売実績が豊富な商品を選ぶことが、まずは失敗しにくいコツだと思います。
よって、この記事ではファイバー素材の有名どころ「エアファイバー®(エアウィーヴ)」「ブレスエアー®(東洋紡)」「ライトウェーブ®(モーブル)」を中心におすすめ商品をご紹介しました。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。











