2層コイルの最安値レベル
この記事ではRASIK(ラシク)のオリジナルマットレス「ハイグレード 2層ポケットコイル」についてご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
なお、2022年8月からブランド名が「ベストバリュースタイル」から「RASIK(ラシク)」に変更されました。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
このマットレスの基本情報
本商品のサイズや価格等の情報は以下の通りです。
メーカー | RASIK(ラシク) |
---|---|
サイズ | セミシングル~キング |
クッション材 | ポケットコイル |
カラー | ホワイト |
価格(Sサイズ) | 厚さ21cm:29,980円 厚さ26cm:34,980円 |
保証期間 | 1年 |
外観を詳しく知りたい方は、以下の動画もご参考くださいね。(音声なし)
メーカーの「RASIK(ラシク)」とは?
このマットレスを作っている「RASIK(ラシク)」は、東証一部上場のスクロールグループの株式会社もしもが運営するインターネットショップです。
インテリア総合を取り扱っていますが、ベッドを中心とした品ぞろえが特徴で、1万円台くらいから買える低価格帯のベッドが特に人気。
メーカー直営店というメリットを活かし、コストパフォーマンスがかなり良く、ベッドを選ぶうえでは一度チェックしておいた方が良いショップと言えます。(当サイト経由でも人気上位です)
RASIK(ラシク)の特徴については以下の記事で詳しくご紹介しているのでご参考くださいね。
【まず結論】このマットレスの評価は?
※当記事でレビューしているのは「厚さ26cmタイプ」です
当サイトでは以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネ当たりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?
始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ ハイグレード2層ポケットコイルの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.37 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 3.0 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 4.5 |
バネ当たりのなさ | 3.0 |
耐久性 | 3.0 |
衛生面 | 3.0 |
取り扱いやすさ | 2.5 |
価格 | 3.55 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
(総評)2層のポケットコイルでこの価格は大満足
本商品の最大の特徴は、ポケットコイルを2層重ねた「コイル・オン・コイル」仕様です。
コイル・オン・コイルは、高級メーカーのハイランクモデルに搭載されるような贅沢な仕様で、2重のポケットコイルならではの衝撃吸収性の高さ・ふんわりとした寝心地が特徴です。
コイル・オン・コイルの低価格マットレスと言えばニトリ(Nスリープ)が得意とするところですが、同等のスペックのモデルと比較すると以下のとおり、1.5万円近く本商品の方が安いのです。
メーカー | ニトリ | RASIK(ラシク) |
---|---|---|
モデル | T1-CR VB | 2層ハイグレード |
価格 (Sサイズ) | 49,900円 | 34,980円 |
実際の寝心地・使用感としても大きな欠点はなく、価格と仕様を考えると満足度が高い逸品だと言えるでしょう。
以下より、本商品の特徴や使用感などを詳しくご紹介します。
このマットレスの特徴・メリット
2層のポケットコイル(コイル・オン・コイル)
本商品はクッション材にポケットコイルを使用した「ポケットコイルマットレス」です。
ポケットコイルとは、コイルをひとつひとつ不織布で包んでいる芯材(スプリングコイル)のこと。
ポケットコイルは、コイルが独立した動きができるため、振動が伝わりづらいことや、体のラインに細かくフィットすることで寝姿勢が整いやすく、高い体圧分散性を実現できるというメリットがあります。
さらに、本商品はポケットコイルを2層に重ねた「コイル・オン・コイル仕様」。体圧分散性・荷重分散性がより高まり、コイルの高さが高くなことでふんわりとした豊かなクッション性を感じることができます。
なお、本商品では3種類のポケットコイルを使っています。
白色が上層、黄色が下層、水色がエッジサポート(下層)です。
上の画像のとおり、上層コイル(白)はバネの圧縮率が高いです。
ポケットコイルは、バネを圧縮してポケット(不織布)に入れるのですが、その圧縮率が高いほど反発性や耐久性が高くなる傾向があるので、上層のポケットコイルは特にしっかりした寝心地が得られる仕様と言えるでしょう。
なお、コイル・オン・コイルは、下層に衝撃を分散できるという点で、特に上層コイルが長持ちしやすい点も特徴です。詳しくは以下の動画をご参考ください。
このとおり、2層にすることで荷重に対して上層コイルはあまり形状が変わっていません。
つまり、荷重は主に下層が受け止めるため、上層コイルへの負担が少なくなり、さらに下層コイルも直接的な荷重を受けないため、長持ちしやすいのです。
寝心地の特徴は?
結論から言うと、本商品は「クッション性が豊かなふんわりとした寝心地」が特徴です。
なお、ポケットコイルは細かな仕様の違いによって、寝心地や耐久性に差が出ます。
- 線種
- 密度(いくつコイルを使っているか)
- 配列(並行か交互か)
- 線径(バネの太さ)
本商品で使っているポケットコイルの仕様は以下の通りです。
▼ ハイグレード ポケットコイルの仕様 | |
---|---|
線種 | SWRH72B-C |
密度 | 465個×2層 ※Sサイズ |
配列 | 並行配列 |
線径 | 上段:1.8mm、下段:2.0mm(端のみ2.2mm) |
なお、密度・配列・線径などの仕様は、基本的に優劣ではなく、そのマットレスが表現したい寝心地を作るためものです。
以下より本商品で採用されているポケットコイルの仕様について詳しくご紹介します
細かい話なので、ご興味なければ以下は読み飛ばして大丈夫です!
バネの品質は?(線種)
ポケットコイルで使われているバネは主に硬鋼線(こうこうせん)という鉄線で作られ、その品質はメーカーや商品によって異なります。
本商品の硬鋼線の線種は「SWRH 72 B C」。これは1~3万円くらい低価格帯の商品の中では比較的良質な仕様です。
なお、線種表示は以下のように解釈します。
表示例 | 意味 |
---|---|
SWRH | マットレスのコイルは基本的に硬鋼線(SWRH)を使用 |
72(反発性) | 数値が高くなればなるほど反発力が高い |
B(耐久性) | マンガン含有量(AよりもBが多く、耐久性がある) |
C(強度) | A<B<Cの順で強度が高い |
ちなみに、2017年に品質表示法の改正があり、線種などの表示義務はなくなりました。これは「バネの品質は実際の寝心地や耐久性を知るうえでそこまで重要な情報ではない」ということが示されたと言えます。
ただし、バネそのものが高品質であればそれだけ長持ちしやすいですし、シモンズやサータ等の有名メーカーもバネの品質には相当こだわりをもっているので、依然としてポケットコイルマットレスを選ぶ上で気に留めておくべきポイントとも考えられます。
配列の特徴は?
ポケットコイルマットレスの配列は「並行配列」か「交互配列(「千鳥配列」とも言います)」のどちらかです。
並行配列 | 交互配列 | |
---|---|---|
画像 | ||
硬さの傾向 | ソフト | ハード |
跳ね感 | 強い | 弱い |
特徴 | 寝返りがしやすい | 静かな寝心地 |
耐久性 | △ (部分的には弱め) | 〇 |
価格 | 安価に作りやすい | 高価になりやすい |
本商品は「並行配列」を採用しています。
並行配列はバネの動きが出やすいため、寝返りのサポート性があり、比較的ふんわりとソフトな感触が特徴です。本商品でもそのような特徴的な寝心地が感じられました。
密度の特徴は?
密度とは「面当たりのポケットコイルの量」のことです。
本商品はシングルサイズあたり「930個」のポケットコイルを搭載していますが、面あたり(1層あたり)の密度で考える「465個」です。これはふつう程度の密度とお考え下さい。
現在のポケットコイルマットレス市場はコイルの数量(密度)をセールスポイントにすることが多いですが、密度のレベルの違いを超大雑把にご紹介すると以下の通りです。
密度 | 意味合い |
---|---|
300個台 | 低密度(耐久性が不安&バネ当たりも感じやすいので避けた方が良い) |
400~600個台 ★本商品 | 中密度(バネの動きが出やすく寝返りサポート性が得られる) |
700~1,000個 | 高密度(線径が細く、コイル高も高くなるので、ふんわりとした寝心地) |
1,000個以上 | 超高密度(ジェル的で静かな寝心地・バネを感じにくい) |
基本的にポケットコイルマットレスは、密度が低いほどコイルひとつあたりにかかる負荷が高くなるため、特に300個レベルの低密度タイプでは実用上の耐久性に支障が出る可能性も高くなります。
とはいえ高密度であるほど良いというわけではなく、筆者の感覚では耐久性としての適切な密度レベルは450個以上で、それ以上であれば耐久性に特に大きな差はなく(あとはバネの品質や生産加工レベル・詰め物など、密度以外の問題によって耐久性が決まります)、むしろ寝心地の差(跳ね感orフィット感、ソフトorハード)が生まれます。
本商品はバネの動きが出やすいように、465個ほどの密度に抑えて、ポケットコイルの動きをより感じられるように仕上げています。
線径とは?
線径とは「バネの太さ」のことです。
線径は、太いほど反発力が高まり、しっかりとした寝心地になります。逆に細いほど荷重に対してしなやかに反応するという特徴があります。
寝心地の目安としては以下の通りです。
線径と寝心地(目安)
- 線径1.9mm以下:しなやかな寝心地
- 線径2.0mm以上:しっかりとした寝心地
本商品は、上段が1.8mm、下段が2.0mmという仕様です。
ようするに、上段でしなやかさ、下段でしっかりとした感触を出しているのです。
(読み飛ばして大丈夫な)細かい話はここまで!
「エッジサポート」で端を強化
本商品の下段のポケットコイルは端の2列が硬め(線径2.2mm)に作られていて、沈み込みづらい「エッジサポート仕様」になっています。※青色のポケットコイル部分がエッジサポート
マットレスは端が特に沈み込みやすいのですが、このようにエッジサポートされていることで端部分まで優雅に使え、ワンサイズ上の寝心地が得られることがメリットです。
このマットレスのデメリット
重い
シングルサイズで約28kgというのはマットレスの中でかなり重たい商品です。
重さの理由は、2層のポケットコイル=バネ(鉄)をたくさん使っている仕様のためです。
マットレスの設置や移動時には苦労するので、力が弱い人は要注意です。
片面仕様(表裏のローテーションできない)
本商品は表面にしか詰め物が施されていない「片面仕様」。よって、表面でしか寝れません。
表面 | 裏面 |
---|---|
片面仕様のマットレスは表裏のローテーションがNGです。
ローテーションとは、マットレスの上下や表裏を定期的に回転させてマットレスの寝心地を長持ちさせる技のこと。
両面仕様の場合は、上下に加えて表裏もローテーション可能なのでヘタリに強いです。つまり、両面仕様よりも片面仕様はヘタリやすいと言えます。
とはいえ、1~3万円ほどで買える低価格マットレスは、片面仕様の場合が多いので、本商品だけのデメリットというわけでもありません。
厚さ21cmと厚さ26cm、どっちがおすすめ?
2023年4月ごろに「厚さ21cm」という少し薄いタイプが追加されました。
厚さ21cm(追加) | 厚さ26cm |
---|---|
厚さを変えているのは、ボトム層のポケットコイルの高さで、それぞれ以下のとおりです。
タイプ | 厚さ21cm | 厚さ26cm |
---|---|---|
ボトム層のポケットコイル高 | 13cm | 18cm |
ボトム層は衝撃を吸収する役割なので、厚い(高い)方が、ストロークが深く、より滑らかな寝心地になります。
よって、寝心地を重視する人は「厚さ26cm」タイプがおすすめです。
一方、「厚さ21cm」は、棚付きのベッドフレームなど、分厚いマットレスが置きにくいベッドと合わせるのに適しています。
また、重量や価格も「厚さ21cm」の方が少ない・安いので、気軽にマットレスを買いたい人にもおすすめです。
タイプ | 厚さ21cm | 厚さ26cm |
---|---|---|
重量(S) | 28.1kg | 30.8kg |
価格(S) | 29,980円 | 34,980円 |
・
・
・
【体験レビュー】RASIK(ラシク)「ハイグレード2層ポケットコイル」を実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらは「厚さ26cmタイプ」のシングルサイズです。
梱包状態の重さは、30.55kg(シングル)でした。
一人で持ち運ぶのは「かなり重い」といったところ。力が弱い人は助けを借りた方が良いかもしれません。
段ボールを開封していきます。
このようのマットレスがロール状に圧縮されてビニールに入っています。
ロール状に巻かれていることで、コンパクトになり、搬入経路が狭い家でも安心です。
続いて、マットレス本体を開封していきます。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおり、ロール状に圧縮されてビニールに巻かれて届きます。ビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観のチェック
開封直後は多少歪みがありますが、ボリュームが感あるので、すぐにでも寝ることができます。
取扱説明書によると「マットレスが完全に形を取り戻すのに1日ほどかかる」とのことで、開封直後と24時間経過したマットレスを比較したアニメーションを作りました。
このアニメーションのとおり、厚みが復元されていることがわかるかと思います。
マットレスの厚さはこのくらいです。
公表値は26cmでしたが、最大で約27cmでした。※個体差があるかもしれません
これはかなり厚みがあるタイプのマットレスです。
カバー表面の素材はポリエステル100%のさらっとした触り心地です。
ニット生地仕様なので、伸縮性が高く、体へのフィット感が優れます。
生地のアップはこんな感じです。
カバーにはキルティングが施されているので、立体感によって通気性が高まります。
カバー下には厚さ30mmのウレタンフォーム+綿が入っているので、キルティングにボリューム感があります。
押すと弾力性があり、もっちりとした感触です。
サイド面は一部メッシュ生地(茶色)で外周を囲われています。
メッシュ生地はマットレスカバーで採用される生地の中で最も通気性が良いです。
マットレスの裏面には詰め物が施されていなく、寝ることができません。(つまり「片面仕様」です)。
裏面は不織布の簡易的なカバーです。
滑り止めなどもないため、多少のズレやすさはあります。気になる人は滑り止めシートなどを購入しましょう。
内部構造
内部構造をチェックするために、一部解体してみます。
中身は2層のポケットコイルと、詰め物があります。
本商品の構造は以下の通りです。
- 表生地(ポリエステル)
- ポリエステル綿
- ウレタン 10mm
- ウレタン 10mm
- ウレタン 10mm
- 不織布
- 上層ポケットコイル 50mm
- 不織布
- 下層ポケットコイル 180mm
- 不織布
- 裏生地(不織布)
上記の通り11層構造となっていて、これは片面仕様のマットレスの中ではかなりの多層構造タイプと言えます。
特にウレタンと不織布が細かく重ねられています。
なお、基本的な考え方として、層の数が細かく・多くなるほど通気性は高まります。
詰め物を詳しくご紹介します。
まず、表生地のすぐ下にあるのは「ポリエステル綿」です。
ふんわりとした感触により体圧分散性を高めています。
続いてウレタンフォームが3層に分かれて入っています。(計30mm)
ウレタンフォームは蒸れやすい素材ですが、このように多層構造にすることで通気性が高まります。
ウレタンフォームの下には不織布が2枚あります。
上の不織布はキルティングの固定用、下の不織布はポケットコイルの固定用です。
ポケットコイルの高さは合計で約230mmでした。これはかなり高さがあるタイプです。
コイル高が高いマットレスはふんわりとした豊かなクッション性が得られます。
上層のポケットコイルと下層のポケットコイルは、それぞれ固定された不織布によって分離しています。
ポケットコイルの2層(コイル・オン・コイル)構造の最大の魅力は、体圧分散性・荷重分散性の高さです。
コイルが分割していることによって、荷重を2段階で受け止めるので、より衝撃が吸収され、ふんわりとした体圧分散性を感じられるのです。
【詳細解説】このマットレスの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ ハイグレード2層ポケットコイルの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.49 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 3.0 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 4.5 |
バネ当たりのなさ | 3.0 |
耐久性 | 3.0 |
衛生面 | 3.0 |
取り扱いやすさ | 2.5 |
価格 | 3.55 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「3.5」。
2層コイルならではの、横たわった瞬間に感じるふんわりとしたクッション性はまるで高級ホテルのような寝心地に感じます。
沈み込んだらグッと押し返してくれるので、体当たりはやわらかながら、しっかりと支えられていてバランス感が優れていると思います。
ふつう程度の密度(太めの線径)で、詰め物のグレードもそこまで高くないため、「滑らかさ」という点では高級モデルには劣りますが、価格を考えれば仕方のないことでしょう。
厚さ27cmの極厚タイプなので、荷重が集中する背中・臀部あたりでも底付きは感じませんでした。
しかし、若干ながらバネが当たる感じがしました。
とはいえ、寝ていてそこまで気になるレベルではありませんのでご安心ください。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「3.0」。
体の揺れも気にならず、圧迫感を感じやすい肩や腰あたりも快適です。
ボリューム感がある詰め物が、腰(くびれ)あたりを埋めてくれるので、心地よい体圧分散性を感じます。
極厚タイプなので底付きも感じませんでした。
ただし、やはり肩部分あたりには少しだけバネの存在感を感じます。
詰め物にもう少し高密度のウレタンフォームを使うか、硬めのフェルトを入れたりすると、バネ当たりは改善されると思いますが、価格を考えると仕方ないポイントと言えるでしょう。
もし、バネが気になる場合は少し厚めのシーツやパッドを敷けば改善できます。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「3.0」。
反発性が高めのバネ&並行配列ポケットコイル仕様のため、寝返りサポート性は良好です。
詰め物が多めがゆえにダイレクトな反発力(いわゆる高反発さ)はありませんが、寝返りにストレスは感じませんでした。
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「3.5」。
端を強化したエッジサポート仕様なので、落ち込みにくいタイプです。
座った姿勢では、そこそこの沈み込みの深さがありますが、寝姿勢においては沈み込みを感じにくく、ワンサイズ上の寝心地が実現できている点は大きなメリットです。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。
評価は「3.0」。
外周の一部がメッシュ生地で覆われていて、その部分がちょうど上層のポケットコイルにあたります。
つまり、詰め物を通過した湿気が上層ポケットコイルの側面から通気しやすい構造になっているということです。
実際に寝た感じでも、特に蒸れなどは感じませんでした。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「3.0」。
販売ページ上には、JIS基準(JIS S 1102)の耐久テスト(8万回の押圧試験)を実施し、パスしていることが確認できています。
片面仕様&詰め物が多いのは懸念点ですが、バネ自体の品質やコイル・オン・コイル仕様ということを考えると、おそらく3~5年程度は問題なく使えるのではないかと想定しています。
なお、1年間の保証が付いています。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「3.0」。
マットレスの衛生加工に多い「抗菌防臭・防ダニ」等の機能はなく、その他衛生面へのプラス材料はありません。
しかしながら、低価格帯のマットレスはそもそも衛生加工がない商品も多いので、「ふつう程度」の評価となります。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「2.5」。
重量はシングルサイズで約28kg。これは一般的なマットレスの中ではかなり重たいです。
この重量の原因は2層のポケットコイル仕様のため、大量のバネと接着剤が使われているためです。
よって、気軽に持ち運びにくく、力の弱い人にはあまりおすすめできません。
ただし、お届け時は圧縮梱包でコンパクトに届くので、搬入経路が狭い人にはメリットを感じられるでしょう。
また、厚さは27cmなので、市販のボックスシーツも使いやすいです。
捨てやすさについては、スプリングコイルマットレスは、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は「3.55」。
シングルサイズで34,980円という価格は、マットレス市場全体から考えると「やや安めくらい」の価格帯です。
この価格帯で2層(コイル・オン・コイル)仕様はなかなか買えません。よって、スペック×価格のコストパフォーマンスとしては抜群に良いと言えるでしょう。
口コミ・評判のまとめ
本商品の口コミをまとめると以下のような意見が見られました。
良い口コミ | 悪い口コミ |
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口コミに関する解説
公式サイトにおける口コミ全体は5点満点で4.80の高評価です。(記事公開時点)
全体的に寝心地に満足されているユーザーさんが多い印象です。
ちょうどよい硬さ
特に「硬すぎず・柔らかすぎずの寝心地が良い」と評価されている人が多い印象です。
これは、ボリューム感がある詰め物+2層ポケットによるふんわりとしたクッション性と、沈み込んだらグッと押し返す反発力が強い高品質なバネ仕様によるものだと思います。
個人的な感覚としては「硬すぎず・柔らかすぎず」や「しっかりしている」というコメントが多いマットレスは、総合的に寝心地や耐久性のバランスが優れた商品が多いと感じています。
コスパに満足(ニトリと比較)
シングルサイズ3万円台×2層ポケットコイル仕様という条件はなかなか珍しく、総合的にコストパフォーマンスに満足しているユーザーさんが多いです。
さらに、ニトリの商品と比較してこちらを選んだという人も数名いらっしゃいました。この記事冒頭でご紹介したように「2層コイルの格安マットレス」と言えばニトリが強いところです。
そして、実際にニトリ店舗で見て「もっと安い商品はないかな?」ということで本商品にたどり着いた人が多いのではないかと推測します。
ニトリのモデルは、本商品よりも詰めものに工夫があったり、ボリュームも厚いタイプが多く、単純に比較するのは少し違う(つまり、本商品は「ニトリのシンプル版」とも言える)のですが、2層コイルで探している人にとって、本商品は低価格でうれしい選択肢と言えるでしょう。
クイーンサイズが人気
口コミを見ていると「クイーンサイズを買った」という人が多い印象です。
本商品はセミシングル~キングという、サイズバリエーションが豊富な点がメリットのひとつです。
他商品ではクイーンやキングなどの大きいサイズが選べないマットレスも多く、さらにクイーン以上になると2枚に分割されて届く(つまり、セミシングル×2枚や、シングル×2枚になる)場合もあります。
本商品のクイーン・キングは分割されていないので、1枚で大きいサイズを探している人におすすめです。
さらにクイーンが50,980円、キングが59,980円という低価格さも人気の理由だと思います。
2層構造だから「重い」
一方、「重さ」に対してマイナス評価されているユーザーさんも散見されます。本商品の重量はシングルサイズで約30kgです。
基本的にマットレスは、ノンコイル(ウレタンマットレスなど)よりもスプリングコイルの方が重く、さらにスプリングコイルの中でも「不織布+バネ」という構造のポケットコイルが特に重く、極めつけに本商品はポケットコイルの2層構造のため大量にバネと接着剤を使っているということで、さらに重くなります。
マットレスの重さの順は、
- ノンコイル(ウレタンなど) ※一番軽い
- スプリングコイル(特にポケットコイル)
- コイル・オン・コイルや高密度タイプ ※一番重い
といった感じです。
要するに、本商品は数あるマットレスの中で最も重い仕様の商品とお考え下さい。
持ち運びに不安がある人は、薄型のウレタンマットレスなどなるべく軽量なマットレスを選ぶことをおすすめします。
似ている商品との比較
本商品と同じ「2層構造のポケットコイル」という特徴を備えた他メーカー製の2モデルと比較します。
メーカー | ①本商品 | ②アイリスオーヤマ | ③ニトリ「H2-02CR VH」 |
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画像 | |||
寝心地 | ふつう | やわらかめ | 硬め |
厚さ | 27cm | 30cm | 27cm |
重量 (Sサイズ) | 約28kg | 約34kg | 約32kg |
コイル数 (Sサイズ) | 930個 | 1,080個 | |
コイル密度 | 465個 | 630個 | |
配列 | 並行 | ||
線種 | SWRH 72 B C | 非公表 | |
エッジサポート | 〇 | × | |
ゾーニング | × | 〇 | × |
温度調節 | × | 〇 | × |
衛生面 | – | 防ダニ | 抗菌防臭 防ダニ |
片面/両面 | 片面仕様 | ||
保証期間 | 1年 | 不明 | 30年 |
サイズ | SS~K | S~D | S~Q |
価格 (Sサイズ) | 34,980円 | 25,000円 | 49,900円 |
リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
どのマットレスがおすすめ?
価格優先なら①RASIK(ラシク)
価格優先なら間違いなく本商品(RASIK)がおすすめです。
コイル・オン・コイル仕様で3万円台はハッキリ言って安すぎなくらいの価格設定です。
また、比較商品の中で唯一「エッジサポート」が搭載されているので、端まで優雅に使いたいという人にもおすすめ。
さらにサイズバリエーションが豊富(セミシングルからキングまで選べる!)な点も魅力です。
寝心地も問題ないレベルなので、買って後悔しにくいと思います。
機能性で選ぶなら②アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマのマットレスは、特に詰め物で使われている「ジェルラテックス」という素材に注目。
ジェルラテックスとは、ラテックス(ゴム由来の素材)をジェルでコーティングした素材で、熱を吸収分散させる温度調節機能が特徴です。
ラテックス自体は高反発フォームなので、寝返りサポート性が高いです。
さらに詰め物の上層に凹凸加工のウレタンフォームも搭載していたり、防ダニ加工の綿が使われていたりとなかなか凝った仕様をしています。
バネ(硬鋼線)のスペックが非公表のため、硬さなどが判断しにくいですが、その他の仕様や口コミを見る限り、比較商品の中で最もやわらかめの寝心地と想定されます。
寝心地で選ぶなら③ニトリ
トータル的な仕様面で最も優れているのがニトリ(NスリープハードH2-02CR VH)です。
上層のコイル数はシングルサイズあたり630個と、最も高密度で作られているため、滑らかな感触が得られます。
また、極厚な詰め物には30mmのラテックスを搭載しているので、もっちりとした感触と高い反発性があります。
このマットレスの廃棄方法は?
スプリングコイルマットレスのため、自分で裁断・分解が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。
参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。
ハイグレード2層ポケットコイルはどこで買うのがお得?
RASIK(ラシク)の商品は公式サイトと以下のモール店舗で買えます。
おすすめは公式サイトです。
公式サイトでは無料会員登録にて、クーポン(5%OFFなど)をもらえ、すぐに買い物で使うことができます。
【ご紹介】当サイト限定クーポン(公式サイトのみ)
運営会社の株式会社もしも様より、当サイトをご覧になった方限定の特別クーポンをいただきました。
15%OFFが適用されるかなりお得な内容で、使用できるのは公式サイトのみです。
今のところ使用期限はありませんので、焦らずごゆっくりご検討いただければと思います。
無料会員登録後、お会計画面のクーポンコード欄にクーポンコード:BED21 を入力すると15%OFFが適応されます。
※他のクーポンとの併用は不可です
※公式サイトのみ対象
まとめ
いかがでしたか。
RASIK(ラシク)「ハイグレード2層ポケットコイルマットレス」をご紹介させていただきました。
2層(コイル・オン・コイル)仕様×シングルサイズ約3万円は、突き抜けたコストパフォーマンスと言えるでしょう。
とはいえ、特に詰め物のグレードがすごい高いわけではないので、ハイランクレベルのリッチな寝心地が得られるかと言えば、正直それほどではありません。
本商品は、あくまで2層ポケットコイルの入門モデルのような位置づけで「ニトリの高級モデルや海外メーカーなどのコイル・オン・コイル仕様のマットレスが気になるけど、予算が足りない」という人にぜひおすすめしたいマットレスです。
低価格ですが、コイル・オン・コイルならではの体圧分散性・荷重分散性の高さは感じられますし、厚みがあるので底付きもなく安心して体を預けることができます。
総合しておすすめできるマットレスと言えます。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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公式サイトはこちら
15%OFFのクーポンコード(番号)はBED21です。