ネルコンシェルジュ (neruco)×当サイトのコラボ収納ベッドを徹底解説
この記事では収納付きベッド「ZESTO(ゼスト)」についてご紹介します。
ZESTOは当サイトとベッド専門店「ネルコンシェルジュ (neruco)」が共同開発したオリジナル収納ベッドです。
今回、ネルコンシェルジュ (neruco)を運営するインテリアオフィスワン様のご厚意で「理想の収納ベッド」を作る機会に携わらせていただきました。
当サイトでは国内・海外のベッドメーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスの数は100商品を超え、様々な商品を実際に見たり比較してきました。
そうした経験をもとに「こんな収納ベッドがあったらいいな」と、今回の収納ベッドのデザインを決めさせていただきました。
ご購入を検討されるユーザー様においては、ぜひこのページを最後まで見ていただき、この商品の魅力をご理解いただけると幸いです。
そして、もちろん完璧な商品などないので、素直にデメリットと感じることも包み隠さずご説明しています。
本商品において、主にヘッドボードの仕様・寸法、カラーバリエーション・シートなどのデザイン面を当サイトにてアイデアを出させていただきました。販売・生産・品質等についてはネルコ(インテリアオフィスワン)さんが管理していますので、在庫状況やお届け時の不良等はネルコ公式よりお問合せください。
2021年1月より販売開始しましたが初回入荷分に「ネジが入らない」という生産不良が見つかりました。本件はレビューでも言及がされているユーザーさんもいらっしゃいますが、現在ではこの不良は解消されているとネルコさんから報告を頂いているのでご安心ください。そして、初回分をご購入されたユーザーの皆様には深くお詫びを申し上げます。
この記事を書いた人
目次
【まず結論】ZESTOが合う人・合わない人
この世に完璧な商品などありません。メリットもあれば当然デメリットもあります。
一番最初に、こんな人にZESTOが合う・合わないをお伝えします。
「合わない」にあてはまる人は、貴重なお時間が無駄になってしまうので、これから下の記事を見ないほうが良いと思います。
ZESTOが合う人
- とくかく安い収納ベッドを探している
- なるべく低価格だけど、使いやすいベッドが良い
- 手軽にかっこいい部屋にしたい
- 多少の安っぽさには目をつむれる
- 幅広いサイズから選びたい
ZESTOが合わない人
- 予算を多くかけてもいい
- パーツのひとつひとつのグレードにもこだわりたい
- 高級な仕様が良い
- 引越しや模様替えなど、ベッドを頻繁に移動させたい
収納ベッド「ZESTO」のコンセプト
ZESTOが実現したかった「理想」、つまり、コンセプトをご紹介します。
ZESTOの大きなコンセプトは以下の2点です。
- 最安値レベルの低価格
- 使い勝手が良いデザイン
逆に、上記を実現するために犠牲にしている点(デメリット)は以下です。
- 細部の仕様
- 組立の簡単さ
まずは、ZESTOの特長(メリット)といえるポイントをご紹介します。
ZESTOの特長・メリットは?
1万円台から買える!最安値レベルの低価格
ZESTOの最大の魅力は、1万円台から買えるコストパフォーマンスの高さです。
ZESTOはセミシングル(フレームのみ)で19,990円で買うことができるので、棚付き引出し収納ベッドとして最安値レベルと言えます。
この「2万円以下」というのが、どうしても実現したかったラインで、インテリアオフィスワン様のご担当者様には無理を聞いてもらい、価格面をご調整いただきました。
そして、この価格で実現できる限りの「最大級のこだわり」で作りました。そのこだわりを以下よりご紹介します。
使い勝手が良いヘッドボード
ベッド顔とも言えるのが「ヘッドボード」です。ヘッドボードには商品の個性が現れます。
ZESTOを作るにあたり、ヘッドボードの寸法や仕様には特にこだわりました。こまかな設計が使い勝手に大きく影響するからです。
まずはヘッドボードのこだわりをご紹介します。
物が落ちにくい前板(4cm)
ZESTOのヘッドボードにはちょっとした物が置ける棚が付いています。
しかし、棚に置いた物が揺れや衝撃などによって、睡眠中に落ちてくるのは危険ですよね。
ZESTOでは、そうした落下のリスクを減らすため、前板が上に突き出たデザインにしています。
ZESTOの前板の高さは4cmに設計しました。このくらいの高さがあれば、たとえば飲み物やディフューザー、加湿器などの水分があるようなものを置いても安心です。
なお、奥板の高さは10cmにしました。
最近のベッドでは出来る限りコストカットするために、奥板を付けない商品もありますが、奥板がないと、後ろ側に物が落ちやすいです。
また、奥板なしのベッドは基本的に壁付けしないと使いづらいので、部屋のレイアウトの自由度が落ちます。
ZESTOなら、壁から離しても使えますし、この奥板にクリップライトなどを挟めば照明付きのベッドにも変身できます。
※照明器具を使用する際は、器具の取扱説明書などをご確認の上、十分にご注意ください
奥行き14cmの棚
物が置ける棚スペースは奥行き14cmに設計しています。これはテッシュボックスや書籍などを置きやすいように考えました。
一般的なテッシュボックスの奥行きは11~12cmで、テッシュケースも14cm以下の商品が多く、さらに書籍で考えれば、単行本に多いB6判(奥行き約13cm)もZESTOの棚の奥行きなら余裕を持って入ります。
最近は奥行きが狭いスリムタイプのヘッドボードの商品も多いですが、ベッドの周り(枕元)にはスマホやメガネ、目覚まし時計など、意外とたくさんの物を置きたくなることが多いのではないでしょうか。
ヘッドボードの棚に十分な奥行きがなく物が置ききれない場合、サイドテーブルやチェストを用意しなくてはならないので、かえってお金もスペースも取られてしまうこともあります。
よって、ZESTOはあえて余裕を持った幅広棚のヘッドボードを採用しました。
「コンパクトな収納ベッドが欲しい」という人は薄型ヘッドボードの収納ベッド「Tiina2(別商品)」がおすすめです。
USB付き2口コンセント
コンセントは商品によって仕様が異なることが多いパーツです。
ZESTOでは2口のコンセントに加え、USBポートが付いた3つの電源供給が可能な仕様にしました。
この供給力があれば、例えばスマホ・タブレット・スマートスピーカーなどのガジェット類をスムーズに充電できます。(幅広設計なので、ガジェット類も置きやすいです)
さらに、ダブルサイズ・クイーンサイズになるとコンセントが両端に1個ずつ(つまり2個)付きます。
ダブルサイズ以上は2人で使うことも多いので、お互いのスマホやタブレットをストレスなく充電できるようにしました。
ちなみに、当初はUSBなしの2口コンセントだったのですが、インテリアオフィスワンのご担当者様に尽力いただき、USB付きの2口コンセント(ダブルサイズは×2)となりました。
薄型マットレスが置きやすい「ディープパネルデザイン」
地味で気付きにくいところなのですが、意外と買った後に「あれ?」と思いやすいのが前板と床板のすき間です。
実は、格安のベッドの前板は、材料費を削るためにマットレスを敷いたときに見えるか見えないかのギリギリの長さにすることも少なくありません。
となると、薄型タイプのマットレスを置いたときに、マットレスと前板との間にすき間ができてしまうのです。
さらに、レギュラータイプのマットレスでも使っていくうちにヘタリなどで薄くなる場合もあるので、このすき間が気になってくることもあります。
ZESTOはそうした失敗がないように、前板の長さを深くした「ディープパネルデザイン」にしました。
ディープパネルデザインなら、薄型マットレスで多い10cm前後の厚さの商品もストレスなく置くことができます。
なお、薄型マットレスは軽量で取り回しがしやすく、厚さが抑えられることで人によっては立ち座りがしやすいというメリットもあります。
最近では優れた寝心地の薄型マットレスも多いので、ご興味ある方は以下の記事もご参考ください。
モダンでかっこいいデザイン
好みや趣向によって感じ方は異なりますが、ZESTOは私が思う「かっこよさ」を表現しました。
まず、直線を強調したスマートなデザインです。シャープな雰囲気なので、特にモダンな雰囲気の部屋にマッチすると思います。
そして、カラーバリエーションは時代に左右されない黒と白というベーシックな色合いにしました。(最近は「ウォールナット」や「グレージュ」といったカラーが流行していますが、そうしたカラーは時代が流れていくうちに古さを感じてしまうリスクもあります)
ブラック | ホワイト |
---|---|
素材はさりげない木目調のシートを採用。
有機的なイメージの木目調は、シャープになりすぎず、部屋にある家具などにも馴染みやすいでしょう。
幅広いサイズバリエーション
販売開始後、おかげさまでご好評いただきセミシングルとクイーンの2サイズが追加されました。(2021年1月28日更新)
これで選べるサイズが、セミシングル・シングル・セミダブル・ダブル・クイーンという5サイズ展開となりました。
セミシングルは横幅80cmなので、部屋が狭い方におすすめです。クイーンサイズは2人でゆったり眠りたい人におすすめのサイズです。
ZESTOのデメリットは?
ZESTOはどちらかというと価格訴求タイプのベッドです。ゆえに、低価格にするための犠牲を少なからず払っています。
以下ではZESTOで注意したいポイント・デメリットを正直にお伝えいたします。
細部の仕様に安っぽさを感じる(かもしれない)
低価格を実現するのに、最も必要なことは「梱包サイズ」です。
つまり、できるかぎり小さい梱包することで、配送費や保管費が抑えられ、結果的に商品価格が安くできるのです。(IKEAさんも基本的にこの戦略です)
そして、梱包サイズを小さくする=商品のパーツを細かくバラバラに分けるということにつながります。そのことによりZESTOにはパーツに関する以下のデメリットがあります。
ZESTOのデメリット
- セミダブル以上はヘッドボード・フットボードが分割
- 引出しの底板が分割
まず、ヘッドボード・フットボードについてです。
ヘッドボードとフットボードはサイズが大きくなればなるほど大きなパーツになりやすいです。
ゆえにZESTOではセミダブル以上のサイズに関してヘッドボード・フットボードを真ん中で割ったパーツ設計となっています。
セミダブル・ダブル・クイーンは、真ん中部分を組立時にくっつけて完成させます。
もちろん使用感には影響はありませんが、真ん中で木目のラインが途切れたりするので、デザイン性にこだわりがある人は、この分割部分の割れ目が気になるかもしれません(セミシングル・シングルは真ん中で分割されていません)。
サイズ(幅) | HB/FBの分割 |
---|---|
セミシングル(80cm) | なし |
シングル(90cm) | |
セミダブル(120cm) | あり |
ダブル(140cm) | |
クイーン(160cm) |
また、ヘッドボードの裏面は化粧をしていないので、部屋の中央部分に設置するのには不向きです。これもコストカットが理由です。なお、ZESTOだけでなく、ネット限定の低価格モデルは背面化粧をしていないことが多いです。
続いて引出しについてです。
ZESTOには2杯の引出しが付いていますが、この引出しの底板も分割し、梱包時には折りたたまれています。
そして分割部分をガムテープでくっつけているため、裏面から見ると正直かなり安っぽいです。
しかし、底抜けなどの心配はなく、実際に重いもの(本など)を入れて使ってみても特に壊れる様子はなかったのでご安心ください。
組立が大変
ZESTOは梱包サイズを小さくすために、パーツがかなり細かく、そして大量です。
ネジだけで100個くらいあるので、組立が複雑なベッドの部類です。組み立てに慣れている人でも1~1.5時間くらいかかると思います。
実際に組立してみた感想
実際に体験しましたが、組立自体はそこまで難しいものではありませんでした。
特に難しい(というか面倒くさい)と感じたのはヘッドボードでしたが、ヘッドボードを完成させた後はパネル(サイドフレームやフットボード)を並べて、どんどんくっつけていくだけですし、引出しは使うパーツは多いですが、とてもシンプルな作りなのであまり迷うことなく進められました。
最初は大量にパーツがあって、該当するパーツを探すのにも時間がかかるのですが、だんだんと量が減っていき、さらに構造の把握もできてくるので、最後の方にはストレスなく進めることができました。
移動に弱いので注意
なお、組立が複雑というのは、接着面が多いため、持ち上げたりすることによる損傷・劣化が起きやすいというデメリットもあります。頻繁に模様替えをしたい(ベッドの位置を替えたい)という人にはあまりおすすめできません。
組立が苦手な人は、価格は高くなりますがBOX構造の収納ベッド「Lester(別商品)」か、オプションの開梱組立設置サービスをご利用することがおすすめです。
すのこの床板(メリット・デメリットあり)
ZESTOの床板はすのこ仕様です。
これはメリットもありますが、デメリットもあります。
まず、メリットは通気性の良さです。すのこはすき間が空いている構造のため通気性がよく、特に高温多湿の日本の住環境には適した仕様と言えます。汗をかきやすく蒸れを感じやすい人におすすめです。
一方、デメリットは、すのこならではのすき間が空いてある構造によって、下の引出し(収納物)にホコリがたまりやすいという点です。デリケートなものなどは収納しない方が無難でしょう。
湿気も下に逃げやすいので、衣類などをしまう場合は引出しに「湿気とり」などを入れることをおすすめします。
なお、すのこ仕様にしたのは、やはり低価格にするためです。このすのこはロール状で梱包できるため、梱包サイズが小さくて済むのです。
セットで選べるマットレスは?
ZESTOはマットレスセットも選べます。
セットで選べるマットレスはそのベッドフレームでの使用感も確かめられているので、安心して購入できます。
ZESTOで選べるマットレスセットは以下のとおりです。
ZESTOで選べるマットレス
- Zマットレス(厚さ15cm)
- バリューポケットコイルマットレス(厚さ20cm)
- 国産ハードポケットコイルマットレス
- 圧縮ラクネプレミアムマットレス(フランスベッド製)
- マルチラススプリングマットレス(フランスベッド製)
以下で特におすすめの3つのマットレスについてご紹介します。
1. Zマットレス(厚さ15cm)
とにかく安く済ませたい人はコレ
最安値のエントリータイプ(単品価格はSサイズで8,480円)。スプリングはポケットコイルを使用。寝心地としてはやや硬めです。最低限の仕様のため、少しバネあたりを感じることもあり、快適に使うにはシーツやパッドで工夫する必要があると思います。とにかく安いマットレスを探している人におすすめです。
サイズ | セミシングル~ダブル ※ショート丈あり |
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硬さ | やや硬め |
厚さ | 15cm |
クッション材 | ポケットコイル(465個/Sサイズ) |
価格(Sサイズ) | 単品:10,490円 セット:31,480円 |
その他 | 片面仕様 |
2. バリューポケットコイルマットレス(厚さ20cm)
コスパ抜群のレギュラーモデル
ネルコの中で最も人気のマットレス。硬さはふつう程度です。単品価格で12,990円(Sサイズ)という格安タイプにも関わらず、豊かなクッション性と寝返りサポート性が優れ、リッチな寝心地が得られます。まさに「コスパ抜群」という言葉がぴったりのおすすめマットレス。筆者が選ぶならコレです。
サイズ | セミシングル~クイーン ※ショート丈あり |
---|---|
硬さ | ふつう |
厚さ | 20cm |
クッション材 | ポケットコイル(512個/Sサイズ) |
価格(Sサイズ) | 単品:12,990円 セット:33,980円 |
3. マルチラススプリングマットレス(フランスベッド製)
硬めが好きな人ならコレ
フランスベッド製の高密度連続スプリングマットレス。高密度連続スプリングは一つの鋼線を端から端までつなげて編み込む製法により、高密度に作れることで圧倒的な耐久性の高さと、体の動きへの追従性がありサポート性に優れています。特に体格がガッシリとした人に人気です。価格は少し高くなりますが、しっかりとした寝心地が好きな人におすすめの逸品。
サイズ | セミシングル~ダブル |
---|---|
硬さ | 硬め |
厚さ | 16cm |
クッション材 | 高密度連続スプリング(810個/Sサイズ) |
価格(Sサイズ) | 単品:34,000円 セット:60,890円 |
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ZESTOはシングルサイズで1万円台でご提供できる商品としては抜群のコストパフォーマンスを誇っています。
しかし、素材が天然木でなかったり、引出しがフルスライドレールなどの高級仕様ではなく、正直、パーツのグレードはすごく高いわけではありません。
また、セミダブル以上のサイズに関してはヘッドボード・フットボードが分割しているので、デザイン性にこだわりがある人には不満が生まれるかもしれません。
より本格的で高級なベッドフレームをお探しの方は、サータやドリームベッド、フランスベッドなどの有名ブランドの商品もご検討ください(もちろん価格は高くなります)。
ZESTOがすべての人におすすめできるかと言えばそうではありませんが、「価格が安いことが第一条件、そして、できるだけ機能性・デザイン面にもこだわりたい」という人にはぴったりだと思います。ぜひご検討いただけますと幸いです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
なお、商品名の「ZESTO(ゼスト)」は、The Storage Bed(ザ・ストレージベッド=収納ベッド)⇒ザスト⇒ゼスト(ZESTO)と変換して名付けました。
※価格や仕様は変更される可能性があるので、最新の情報はネルコ公式サイトにてご確認をお願いいたします。