よく分かる!ウレタンマットレスの徹底解説
この記事ではマットレスの種類のひとつ「ウレタンマットレス」についてご紹介します。
前半ではウレタンマットレスの特徴や選び方をお伝えし、後半でおすすめのマットレスをご紹介しています。
「早くおすすめのマットレスを知りたい」という方は下記ボタンを押せばその場所にスクロールするのでご参考くださいね。
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【公平性について】この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。ただし、おすすめ商品および掲載位置はメーカーの関与はなく、当サイト独自の評価方法を基に決めているのでご安心ください。
目次
ウレタンマットレスとは?
ウレタンマットレスとは、マットレスの芯材(クッション層)にウレタンフォームを使用したマットレスのこと。
ウレタンフォームは石油を発泡させて作られた素材で、安価で作りやすいため、最低価格で数千円程度から買える商品も選べます。
ただし、メーカー各社でウレタンフォームの品質・特徴が大きく異なるので、「最も選ぶのに注意した方が良いマットレス」と言えるでしょう。
結論から言うと、基本的に数千円で買えるような激安商品は避け、後述する「密度の高さ」や「厚み」「通気性」などがしっかりと考慮された商品がおすすめです。
ウレタンマットレスの特長(メリット)
先にウレタンマットレスの特徴を箇条書きすると以下の通りです。
- ウレタンマットレスの特徴(メリット)衝撃吸収性が高い
- バネ感がない
- 軽い
- 捨てやすい
- メンテナンスしやすい
- 激安商品も選べる
ウレタンマットレスと別で、芯材にバネを使った「スプリングコイルマットレス」という種類があります。(スプリングコイルマットレスの種類には「ポケットコイル・ボンネルコイル・高密度連続スプリング」の3つがあります)
マットレス市場全体ではスプリングコイルマットレスとウレタンマットレスが中心的なので、この2つを比較する人も多いのではないでしょうか。
以下では、主にスプリングコイルマットレスと比較する形でウレタンマットレスの特長をお伝えします。(その方がわかりやすいので)
メーカー各社で品質や特徴が大きく異なるので、一概に「コレがメリット!」とはまとめにくいですが、一般的なウレタンマットレスの特長(メリット)として詳しくご紹介します。
衝撃吸収性が高い
ウレタンマットレスは衝撃吸収性が高い(要するに揺れにくい)という特徴があります。
スプリングコイルマットレスは、基本的にバネを連結(あるいは連続)させて作られていて、要するにバネ同士がつながっている構造になっています。そしてバネは衝撃によって揺れやすく、さらに揺れが伝わりやすいという特徴があるのです。(唯一、ポケットコイルはバネ同士が不織布で包まれた独立構造をしているため、振動が伝わりづらい構造ですが、ひとつひとつのバネは揺れます)
一方、ウレタンマットレスは、ひとつの大きな発泡体(フォーム)のため、揺れにくく、衝撃吸収性が優れている商品が多いです。
マットレスの上にワイングラスを置いて、その上を飛び回っても倒れない「ワインチャレンジ」や、かなりの高さから卵を落としても割れないというパフォーマンスをご存知の方も多いと思いますが、そうしたアピールをしているのは大体がウレタンマットレスです。
つまり、そのようなパフォーマンスを成功させることで、マットレス自体の揺れにくさや衝撃吸収性の高さを証明しているということです。
なお、振動が伝わりづらく、衝撃吸収性が高いマットレスは特に二人で寝る人におすすめです。お互いの睡眠中の振動によってパートナーを起こしたくないですよね。特に就寝時間が違うカップルや、寝返りが多いと自覚されている人にぴったりです。
バネ感がない
ウレタンマットレスは「ノンコイルマットレス」の中のひとつとして紹介されることもあります。ノンコイルとは「コイル(バネ)を使っていない」ということです。
スプリングコイルは品質があまり良くないものだと、バネがギシギシときしむ音が聞こえたり、バインバインと跳ね感がダイレクトに伝わったり、中にはバネの存在を強く感じる(要するに「バネ当たり」がある)商品もあったります。
そうした「バネの感じが落ち着かなくて苦手」という人はウレタンマットレス(およびノンコイルマットレス)が合いやすいでしょう。
軽い
スプリングコイルマットレスのクッションで使われるバネ(金属)と比べると、ウレタンフォームは軽量です。
上の画像のように薄型タイプのウレタンマットレスなら折りたたみもできるので、移動や持ち運びが多い人にもおすすめです。
捨てやすい
スプリングコイルは裁断が難しい素材なので、廃棄時は基本的に粗大ごみ扱いになります。
しかし、ウレタンフォームは手でちぎれます。細かくちぎれば家庭ごみ(横浜市の場合「もやせるごみ」)としても捨てられます。※ごみ捨てはお住いの自治体のルールを必ずご確認ください
メンテナンスしやすい
ウレタンマットレスの多くは、ウレタンフォームにカバーをかけただけのシンプルな作りしています。
カバーは基本的にファスナーで脱着可能で、家庭洗濯できる場合が多いので、メンテナンスしやすい点がメリットです。
一方、スプリングコイルは基本的にカバーが縫製で閉じられていて、クッション材(バネ)から剥がせないため、洗濯はできません。
激安商品も選べる
品質にこだわらなければ、数千円で買える商品も多く選べます。
ただし、できるだけ低予算に抑えたい人にはおすすめですが、冒頭でお伝えした通り、数千円で買える激安ウレタンマットレスは満足いく品質のものでない場合も多いので、基本的には避けた方が良いと思います。
ウレタンマットレスのデメリット
一方、ウレタンマットレスのデメリットは以下の通りです。
ウレタンマットレスのデメリット
- 耐久性が低め
- 通気性が低め
- 臭いが強い(こともある)
ここでも主にスプリングコイルマットレスと比較する形でウレタンマットレスのデメリットをお伝えします。
耐久性が低め
ウレタンマットレスで使われているウレタンフォームは石油を発泡させて作られた素材ですが、湿気や紫外線、酸化などによって経年劣化が早いというデメリットがあります。
また、ウレタンフォームは水分に弱いため、高温多湿になりやすい就寝環境においては、さらに劣化のスピードが早まりやすいです。
一方、スプリングコイルマットレスで使われるバネ(硬鋼線やピアノ線)は、ウレタンフォームに比べると劣化が緩やかで、長期間の使用に向いています。
しかしながら、スプリングコイルマットレスではクッション材(バネ)の上に詰め物を施す構造がほとんどで、その詰め物にウレタンフォームが使われることが多いです。
なるべく長期間使用したい人は、コイル自体の品質が高いことに加え、できるだけ詰め物のボリュームが少ない(寝心地を詰め物に頼りすぎていない)スプリングコイルマットレスを選ぶのがおすすめです。
また、ウレタンマットレスでも、高品質(高密度)なウレタンフォームを使用している商品は、一般的なスプリングコイルマットレス以上の耐久性があり、10~30年も使える場合もあります。
このページ後半でおすすめのウレタンマットレスとしてご紹介しているエマ・マットレスやテンピュール(マットレス)には10年の長期保証が付いていて、耐久性への自信が伺えます。
通気性が低め
スプリングコイルは空洞が多い構造をしているので通気性が良い点がメリットです。
一方、ウレタンマットレスはクッション層に空洞がない(空洞がある商品もあるが、スプリングコイルに比べると劣る)ため、通気性は良くなく、蒸れやすいマットレスと言えます。
ウレタンマットレスならではの蒸れやすさを解消するため、ウレタンフォーム内に空洞を多く作る「オープンセル構造」や、ウレタンの膜を飛ばして通気性を高める「除膜加工」などの工夫を施している商品もありますが、やはり構造自体で比較するとスプリングコイルマットレスの方に軍配が上がるでしょう。
臭いが強い(こともある)
これは商品によって(あるいは管理状態によって)変わりますが、ウレタンマットレスはウレタンフォーム独特の薬品のような強い刺激臭を感じることがあります。
だいたいは2~3日程度換気をすれば気にならなくなりますが、1週間経っても臭いが収まらない商品もあります。
失敗しない!ウレタンマットレスの選び方
ウレタンマットレスの芯材であるウレタンフォームには様々な特徴的な違いがあります。以下ではマットレス選びに失敗しないように押さえておきたいウレタンフォームの仕様についてご紹介します。
ウレタンフォームのココをチェック
- 反発性の違い
- 密度
- 復元率
- 平面or凹凸(プロファイル)加工
- 硬さ
反発性の違い(高反発か低反発か)
ウレタンマットレスでは、ウレタンフォームの「反発性」を調節して寝心地を作っていて、低い反発性のマットレスを「低反発マットレス」、高い反発性があるマットレスを「高反発マットレス」と呼んだりします。
低反発 | 高反発 | |
---|---|---|
画像 | ||
反発弾性率 | 15%未満 | 15%以上(厳密には50%以上) |
特徴 | 衝撃吸収性が優れ、静かな寝心地が実現できる | 体の動きに対する反発力があり、寝返りをサポートする |
合いやすい人 | 横向き寝 欧米人体型 | 仰向き寝 日本人体型 |
なお、反発性とは「押し返す力」のことで、反発弾性率によって低反発・高反発が分けられ、反発弾性率15%未満を低反発、それ以上を高反発として呼ばれています。
素材が持つ反発性を測る数値。反発弾性率を調べる方法として、JISが定めるテスト方法(JIS K 6400-3)があり、簡単に言うと「高さ50cmから鉄球を落として、反発した高さと割ったのが反発弾性率」ということです。
以下より「低反発マットレス」と「高反発マットレスの」の特徴をご紹介します。
低反発マットレスの特徴は?
押して離すとゆっくり形状が戻る素材。荷重による形状安定性が高く、体のラインにぴったりと沿ったフィット感があります。体圧分散性が最も高いタイプです。
実は「低反発」という言葉は造語で、正しくは「メモリーフォーム」と言います。メモリーフォームは「衝撃吸収性が高い素材」という意味です。
低反発マットレスは宇宙船(NASA)の椅子に使用するために開発されたテンピュール®をマットレスの素材として流用したことが起源です。
体へのフィット感が強いがあまり、やや寝返りが打ちづらく、寝苦しく感じる商品もありますが、低反発だから実現できる「雲のような寝心地」は入眠時においては最も気持ちよく感じる素材とも言えます。
高反発マットレスの特徴は?
押して離した瞬間に勢いよく形状が元に戻る素材。低反発のデメリットである「寝苦しさ」「寝返りのしにくさ」を改善する目的で開発されたのが高反発フォームです。
低反発に比べると体へのフィット感や体圧分散性は低いですが、反発力が高いため、体が動きやすくなり、寝返りがしやすいことが特長です。
なお、JIS規格においては、反発弾性率が50%以上で「高弾性フォーム」(高い反発性がある)としています。つまり、正確に言うと反発弾性率15~49%の商品は「本当はふつう程度の反発性」ということです。(そして、そのような商品が「高反発マットレス」として販売されていることが多いので注意が必要です)
反発弾性率15%~49%は「一般ウレタン」に分類されます。また、厳密な意味での「高反発(高弾性)ウレタン」は生産可能な最低密度が30~35Dは必要のため、品質面で考えても「一般ウレタン(15~49%)」ではなく、「高反発ウレタン(50%以上)」がおすすめです。
なお、低反発はおよそ密度40D以上で作られます。また「低反発ウレタン」「一般ウレタン」「高反発ウレタン」ではそれぞれ原料の種類と配合も違います。各種の違いは以下の図の通りです。
密度(D)
耐久性は密度によって決まります。長い期間使いたいなら、高密度なウレタンマットレスがおすすめです。
なお、ウレタンマットレスの販売ページなどでは「密度30D」など表記されていますが、この「D」とは密度(Density)の意味です。
ウレタンマットレスは20~40Dの商品が多いのですが、それぞれの耐久性(寿命)の目安は以下の通りです。
密度 | 耐久性(寿命) |
---|---|
20D前後 | ~1年 |
25D前後 | 3~5年 |
30D前後 | 5~8年 |
40D前後 | 8年以上 |
50D以上 | 10年以上 |
密度が低くなるにつれて価格は安くなる傾向があるので、自分が使いたい期間と予算に応じて、ご検討ください。
復元率
復元率とは「一定回数マットレスを押圧した結果、どのくらい元に形状に復元されているか」という数値です。
復元率はウレタンマットレスのみに表示義務が課せられています。
基本的なマットレスの圧縮試験は80,000回の圧縮です。これは一晩にする寝返りの回数などを考慮して「標準的な人が10年使った場合」を想定した圧縮回数です。
メーカーや商品によって押圧試験の内容が違うことがありますが、本来はJIS規定によってきちんと測定し表示する義務があるので、JIS規定の検査を実施し、且つ96%以上の復元率がある商品を選ぶのが安心です。
平面か凹凸(プロファイル)加工か
マットレスの表面が平ら(平面)になっているか、凹凸があるプロファイル加工が施されているかで寝心地が変わります。
平面タイプ | プロファイル加工 |
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一般的には、プロファイル加工の方が寝心地がソフトに感じます。
「高反発にしたいけど、柔らかい寝心地が好き」という人はプロファイル加工のマットレスがおすすめです。
しかし、プロファイル加工は、基本的に片面仕様のため表裏のローテーションができないことや、人によっては凹凸の存在感が気になってしまうというデメリットもあります。
硬さ(ニュートン)
ウレタンマットレスのみ「N(ニュートン)」という単位を使用し、消費者庁が定める「家庭用品品質表示法」によって硬さの表示義務が課せられています。
つまり、ウレタンマットレスは硬さの定義が決まっているということです。
▼消費者庁による表示ルール | |
---|---|
区分 | 用語(表示名) |
110N以上 | かため |
75~110N | ふつう |
75N | やわらかめ |
以上のとおりN(ニュートン)の値が高くなればなるほど硬く感じます。
しかしながら、実際の感覚としては、110N程度は少しやわらかいくらいです。
さらに、そのマットレスの仕様(多層構造・凹凸加工・ゾーニング仕様・詰め物)などによって、最終的に感じる硬さが変わるため、N数による硬さ表示はあくまで参考程度にお考え下さい。
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ココもチェック!寝心地や使用感が良いウレタンマットレスの見極め方
ウレタンフォーム自体のスペック以外にも、寝心地や使用感に関係する大切なポイントをご紹介します。
寝心地・使用感のチェックポイント
- 層構造
- 衛生加工
- 折りたたみ
- 厚さ
- 通気性
層構造
寝心地が良いマットレスを作るには、体当たりの「柔らかさ」と寝姿勢を支える「硬さ」という相反する要求にうまく応える必要があり、高い満足感が得られるマットレスは感触の違う層を2~3つほど重ねた「多層構造」を採用することが多いです。
なお、ウレタンフォーム自体を多層構造にせず、カバーに詰め物を施して同様の効果(柔らかさと硬さの良いバランス)を実現させている商品もあります。
よりリッチな寝心地を得たい人は、こうした多層構造の商品がおすすめです。
衛生加工の有無
芯材のウレタンフォームやカバーに衛生加工が施された商品もあります。
マットレスで施されることが多い衛生加工の種類は、菌の繁殖を抑える「抗菌防臭加工」や、ダニを寄せ付けないようにする「防ダニ(忌避性)」などがあります。
なお、細かい話ですが「抗菌活性値」という指標を用いて、どの程度の抗菌性があるのかテストされ、一般的な抗菌防臭レベルより上のレベルを「制菌」と呼んだりします。
衛生面にこだわっているマットレスは、どのような菌やウィルスに効果があるのか販売ページで詳しく紹介されているので、衛生面にこだわりたい人はぜひチェックしてみましょう。
高衛生マットレスの特徴については以下の記事で詳しくご紹介しています。
折りたたみ可能か
「使わないときはコンパクトにしたい」という人におすすめなのが、折りたたみタイプのウレタンマットレスです。
折りたたみ可能なタイプの種類には、ウレタンフォームのブロックが複数分かれている「〇つ折りタイプ(3つ折りが多い)」か、1枚ものでも厚みがないことで折りたためる「薄型タイプ」があります。
3つ折りタイプ | 薄型タイプ(1枚もの) |
---|---|
それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
3つ折りタイプの特徴(メリット&デメリット)
3つ折りタイプのメリットは、芯材(ウレタンフォーム)が複数のブロックに分かれているため、パタパタと簡単に折りたたむことができ、折りたたんだ後の形状安定性が高いので収納しやすいことです。
一方、デメリットは分割部分の寝心地が悪くなることと、素材のヘタリが早いことです。(ウレタンフォームは端からポロポロと劣化しやすいので「辺が多い」ということはヘタリやすいと言えます)
薄型タイプの特徴(メリット&デメリット)
薄型タイプ(1枚もの)のメリットは、分割されていないため、全面の寝心地が良いことです。
一方デメリットは、畳みにくいこと(バンドなどで止めないと解かれてしまうことが多い)や、畳んだ状態で長時間放置すると折り目に跡が付いてしまうことです。
頻繁に折りたたんでどこかに収納したい・持ち運びたい人は「三つ折りタイプ」、寝心地を重視したい人は「薄型タイプ(1枚もの)」がおすすめです。
厚さの違い
ウレタンマットレスは商品によって厚さがバラバラです。
厚みの違いによる寝心地や使い勝手の良さをご紹介します。
厚いマットレスの特徴(メリット&デメリット)
寝心地にこだわりたい人はある程度のボリューム感(厚さ20cm前後)があるマットレスがおすすめです。
ウレタンフォームが厚ければ厚いほどクッション性が高まる傾向がありますし、底付きの心配も少ないです。
ただし、厚さ30cmを超えるような極厚のマットレスは市販のボックスシーツが使えなかったり(市販のボックスシーツはマチ30cmが多い)、重量が重すぎて動かしづらいなどのデメリットもあります。
大雑把に考えると、厚さが20cm前後、重さが20kg前後程度までなら取扱いやすいレベルだと思います。
薄いマットレスの特徴(メリット&デメリット)
使い勝手の良さや、高さ制限があるベッドフレームで使いたい人は薄いマットレスがおすすめです。
一般的に薄いマットレス(薄型マットレス)と呼ばれるのは厚さ10cm前後の商品を指します。
薄いマットレスは重量が軽量なこともあり移動やメンテナンスが楽で、この記事の上でもご紹介したとおり、折りたためる商品も多く使い勝手が良いです。
また、ロフトベッドや二段ベッド(の上段)などは、安全性の理由からマットレスの厚さ制限があり、およそ10cm以下が推奨されることが多いです。つまり、ロフトベッド・二段ベッドを使う人は必然的に薄型マットレスを選ぶ必要があります。
一方、デメリットは薄いため、商品によっては底付きしやすいことです。「底付き」とは寝ていて床の存在を感じることです。
底付き感がある商品はマットレスとしての基本的な性能(体圧分散・荷重分散・寝姿勢保持といった点)において、十分な性能を発揮しづらいですし、そもそも体が痛く感じやすいのであまりおすすめできません。
特に数千円で買える激安商品は底付きを感じやすいので、薄型マットレスを選ぶ場合は特に品質面(密度や復元率など)が優れているかチェックしましょう。
通気性の工夫
この記事の上(ウレタンフォームのデメリット)のところでも触れましたが、ウレタンフォームは通気性が良いとは言えない素材です。
しかし、ウレタンマットレスならではの蒸れやすさを解消するため、ウレタンフォーム内に空洞を多く作る「オープンセル構造」や、ウレタンの膜を飛ばして通気性を高める「除膜(無膜)加工」などの工夫を施している商品もあります。
汗かきや蒸れを感じやすい人などは、販売ページで通気性への工夫がされているかチェックしましょう。
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専門家が選ぶ!本当におすすめのウレタンマットレス 6選
ウレタンマットレスは低反発もあれば高反発もあり、分厚いものもあれば薄いものあるため、かなり幅広い寝心地の商品を選べます。
以下では、品質面や寝心地、使い勝手が良く、価格の納得感もあるコストパフォーマンスに優れたおすすめ商品をご紹介します。
1. リフレーションジャパン「SOMRESTAマットレスPREMIUM」
抜群の耐久性と反発力
寝具・インテリア業界に20年ほど精通したプロが満を持して立ち上げた高品質ウレタンマットレスブランド。反発弾性率60%という高反発の中でも特に高い反発性をもつ商品なので、寝返りが打ちやすいです。密度は戦略上非公開にしていますが、最低35D以上の高密度で作られているため耐久性が高いことも特長。厚さが10cmの薄型タイプ(1枚もの)で、三つ折りにできます。
ウレタンフォーム自体は1層ですが、カバーの詰め物に綿(ワタ)をしっかりと入れているため、「体当たりはやわらかで、沈み込んだらグッと押し返す」という理想的な寝心地を作っています。
従来の3倍(240,000回)の圧縮テストでも復元率99.6%を誇る抜群の耐久性も魅力。カバーは抗菌活性値5.9(強い効果が認められるレベル)の抗菌性がある生地を使用し、寝心地・衛生面とも優れた逸品です。
厚さ | 10cm |
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密度 | 推定52D以上 ※非公開 |
硬さ(N) | 154N(やや硬め) |
反発性 | 高反発(反発弾性率60%) |
復元率 | 240,000回で99.6% |
衛生加工 | 抗菌防臭(強い効果)・防ダニ・消臭 |
価格 | 49,800円~ |
2. エマ・スリープ「エマ・マットレス」
世界中で600万人が愛用
エマ・スリープはドイツ発の海外マットレスブランド。2015年に欧州で発売以降、数々のアワード(表彰)を獲得していて、世界的な高評価を得ています。2021年よりついに日本でも販売開始されました。
反発弾性率は約60%(当サイト調べ)とかなり高い反発性があるため、寝返りがしやすいです。クッション材のウレタンフォームは硬さの異なる3層構造。さらにいくつもの空洞がある特殊仕様により、通気性が高まり、フィット感と適度な体圧分散性がある良質な寝心地が実現されています。
100日間のお試し期間があり、「いつでも返せる・返送費無料・梱包不要」など、かなりシンプルな返品・返金システムなので気軽に試しやすい点も魅力です。
厚さ | 25cm |
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密度 | 推定43D ※非公開 |
硬さ(N) | 第1層やわらかめ (70N)、 第2層かため (150N)、 第3層かため(120N) |
反発性 | 高反発(反発弾性率60%) |
復元率 | 96% |
衛生加工 | – |
価格 | 99,000円~ |
3. 源ベッド×悠デザイン「咲夜ハイフィール」
薄型タイプとは思えない寝心地・感触の良さ
当サイト(運営:株式会社悠デザイン)と、国産ベッドメーカー「源ベッド」が共同開発した薄型マットレス。
『薄型マットレスとは思えない至高の寝心地』を目指し、薄型タイプでは珍しい3層構造、表層には超高密度・高反発フォームを採用しています。
3層構造ならではの体圧分散・寝姿勢保持・荷重分散のバランスの良さと、高反発ならではの寝返りサポート性が高い寝心地が実現されていて、約4万円から買えるコストパフォーマンスの良さが魅力です。
厚さ | 12cm |
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密度 | 1層目:48D 2層目:30D 3層目:33D |
硬さ(N) | 1層目ふつう(110N)、 2層目かため (230N)、 3層目かため(190N) |
反発性 | 高反発(反発弾性率60%) |
復元率 | 98.6% |
衛生加工 | 抗菌防臭・防ダニ |
価格 | 39,900円~ |
4. 昭和西川「ムアツ マットレス(20年ムアツ X レギュラー)」
大ヒット寝具のリニューアル
「ムアツ」は日本の老舗寝具メーカー【昭和西川】の代表寝具ブランド。凹凸加工が施されたプロファイルウレタンのパイオニアで、旧モデルの「ムアツふとん」は1971年に発売を開始し、2015年には累計販売数400万台を達成した大ヒットロングセラー商品として有名です。
ムアツふとんは2023年3月にフルリニューアルされ、商品名が「ムアツ マットレス」として生まれ変わりました。ムアツマットレスにはいくつか種類がありますが、特におすすめなのが「20年ムアツ X」というモデルです。
20年ムアツ Xはムアツブランドが持つ大きな特徴「耐久性・反発力・通気性・衛生加工」を存分に味わえます。価格はやや高めですが、薄型の三つ折りマットレスというジャンルにおいては、選んで間違いない逸品と言える仕上がりです。
厚さ | 10cm |
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密度 | 推定45D以上 |
硬さ(N) | 上層:200N 中層:260N 下層:230N |
反発性 | 高反発 |
復元率 | 98%(24万回でも97%台) |
衛生加工 | 抗菌防臭(ポリジン加工)・防ダニ |
価格 | 143,000円~ |
5. マニフレックス「フラッグFX」
マニフレックスのフラッグシップモデル
高反発マットレスのパイオニアとしても有名な「マニフレックス」のフラッグシップモデル。サッカーの香川選手が愛用していることでも有名です。
オープンセル構造のウレタンフォームに加え、カバー側面に通気孔を設けているため、通気性にはかなり気を配られた仕様です。
カバーの生地には、吸湿性・放湿性にすぐれた木製ファイバーを採用。防臭効果も長けています。31D×75Dの高密度タイプなので高い耐久性がある点もメリットです。
厚さ | 22cm |
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密度 | 31D+75D |
硬さ(N) | 170N+70N |
反発性 | 高反発 |
復元率 | 80,000回で97.5% |
衛生加工 | – |
価格 | 106,480円~ |
6. テンピュール®「プロ プラス(ふつうのかたさ)」
低反発マットレスの原点、そして最高峰
低反発マットレスのパイオニア「テンピュール®」の中心的なモデル。従来から20%も体圧分散性を向上させた「テンピュール®アドバンスト素材」を使い、圧力を感じないまるで無重力な寝心地が得られます。
テンピュール®アドバンスト素材は、温度によって形状が変化し、寝ころんだ瞬間からウレタンが溶けるように体にフィットすることが特徴。そうした寝心地を当サイトでは「入眠時の心地よさは、すべてのマットレスの中でトップレベル」と評価しています。
なお、高級マットレスですが、公式サイトや対象店舗で100日のお試しプログラムが利用できます。
厚さ | 25cm |
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密度 | 推定85~90D前後 ※テンピュール®層 |
硬さ(N) | 非公表 |
反発性 | 低反発 |
復元率 | 非公表 |
衛生加工 | 抗菌防臭加工(カバー) |
価格 | 264,000円~ |
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ウレタンマットレスのメンテナンス方法は?
ウレタンマットレスは水(湿気)に弱い性質があるため、定期的に立てかけて換気することがおすすめです。
芯材のウレタンフォームに寝汗などがしみ込まないように、ベッドパッドや吸水性が高いシーツなどを使うことも有効です。
ただし、あまりに分厚いパッドやシーツを使うと、ウレタンフォームならではの反発性(高反発・低反発)を感じにくくなります。寝返りのしやすさ(高反発)や、包まれるようなフィット感(低反発)などを期待している人は適度な厚さのシーツやパッドを選びましょう。
また、ウレタンマットレスはカバーが脱着できる商品が多いので、1週間に1度程度カバーを洗濯することで気持ちよく使い続けられます。
ウレタンマットレスにおすすめのベッドフレームは?
ウレタンフォームの「水分(湿気)に弱い」という性質を考えた場合、できるだけ通気性は確保したいところ。よって、ベッドフレームは通気性が高いすのこベッドがおすすめです。
すのこベッドとは、床板がすのこ仕様のベッドフレームのことで、マットレスの下方向の通気がスムーズにできる点がメリットです。
すのこベッドは通気性を確保するために、床板下のスペースを開けているデザインが多く、よって組立がシンプルで安価に買える傾向があります(上の画像の商品のようなシンプルな構造の脚付きデザインが多い)。
おすすめのすのこベッドは以下の記事でご紹介してるのでご参考くださいね。
トッパー(オーバレイ)タイプにご注意!
マットレスのまとめ記事などでは、マットレスではなく「マットレストッパー」をおすすめ商品として紹介していることをたまに見かけます。
マットレストッパーとは、手持ちのマットレスや敷き布団の上にかぶせて使うオーバーレイタイプの敷き寝具です。
一見、薄型マットレスのように見えますが、厳密には「寝心地を調節するための寝具」であり、トッパー単体では使えません。なぜなら、薄すぎるからです。
一般的にはマットレス単体で使える厚さはどんなに薄くても8cmほどは必要です。
つまり、8cm未満のマットレスは基本的にトッパーとして見なした方がよいでしょう。(厄介なことにAmazonなどでは、トッパーをマットレスとしても使えるように紹介し販売されていることもあるのでご注意ください)
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
芯材にウレタンフォームを使用した「ウレタンマットレス」についてご紹介させていただきました。
ウレタンマットレスは数多くのメーカーから販売されている分、その品質に大きな差が生まれやすく、選ぶのに注意が必要なマットレスです。
選ぶポイントとして、
- 密度(高密度の方が耐久性が良い)
- 復元率(高い方がヘタリに強い)
- 厚み(寝心地重視or使い勝手重視)
などをご紹介しましたが、正直、こうしたスペックで測るのには限界があり、工場生産レベル(使う材料の品質や、製造の丁寧さなど)によって、同じスペックでも寝心地・耐久性・使用感が変わることもあります。
この記事では、当サイトで実際に検証し「おすすめできる!」と思ったマットレスを中心に商品をピックアップさせていただきました。気になる商品がありましたらぜひ関連記事にも目を通していただけますと幸いです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。