デイベッド

デイベッドは「中途半端さ」を楽しむもの

デイベッドは、ソファーのようにも使えるベッドです。昼間は腰かけたり、横になってくつろいだりでき、夜はそのまま寝ることもできます。

見た目もおしゃれで、ベッドの生活感を抑えやすいです。ワンルームや子供部屋、来客用の寝具として検討する人も多いと思います。

ただし、デイベッドは「便利そう」という理由だけで選ぶと失敗しやすいため、注意が必要です。この記事ではデイベッドの特徴と考え方をまとめます。ぜひ参考にしてくださいね。

著者情報 椚大輔 椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら
※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

デイベッドとは

デイベッド

デイベッドとは、昼間も「座る・くつろぐ」といった用途で使えることを想定したベッドです。

ソファーとしてもベッドとしても使えることから、「寝椅子」と呼ばれることもあります。

デイベッドとソファーベッドの違いは?

デイベッド ソファーベッド
デイベッド ソファーベッド CUSHYの体験

デイベッドと似た家具に、ソファーベッドがあります。違いは、以下のとおりです。

種類 構造 特徴(イメージ)
デイベッド ベッドに近い ソファーとしても使えるベッド
ソファーベッド ソファーに近い ベッドとしても使えるソファー

ただし、実際には線引きがあいまいな商品も多いです。名前だけで判断せず、寝る・座るのどちらを重視した作りかを見ることが大切です。

【結論】デイベッドは「中途半端さ」を楽しむもの

デイベッド

デイベッドは、ベッドにもソファーにもなる便利な家具ですが、「ベッドのような寝心地」と「ソファーのような座り心地」を追求しにくく、悪く言えば「どっちつかずな家具」です。

しかしながら、別の視点で考えると「寝られるし座れる」というフレキシブルさは魅力です。自由気ままに、寝たり座ったりしやすいことに存在意義があります。

つまり、デイベッドは「中途半端さ」を楽しむものだと思います。

なので、寝心地や座り心地に過度な期待をするのではなく、ラフに使うようなシーンや、リラックスしてくつろげる場所というイメージこそ、デイベッドの良さが生きてくると思います。

ベッド専門家から見たデイベッド

デイベッド

私の立場から見ると、毎日寝るためのベッドとしては、デイベッドを積極的に選ばなくても良いと思っています。寝る場所としては、普通のベッドの方が失敗しにくいからです。

理由は大きく3つあります。

デイベッドの弱点
  1. 快適に寝られるサイズが確保しにくい
  2. 寝心地を追求しにくい(マットレスの制限)
  3. 衛生面が確保しにくい

1. 快適に寝られるサイズが確保しにくい

平均的な体型の人が寝るなら、最低でもシングルサイズ(幅97cm・長さ195cm)のマットレスの広さが必要です。これより小さいと、寝返りなどの動きがしにくくなります。

デイベッドは、商品によって寝床の面積(設置可能なマットレスの面積)が変わりますが、シングルサイズより小さいものも少なくありません。

なお、寝返りなどの体の動きには、肩幅の約2.5倍から3倍の幅が必要と言われています。よって、ゆったり寝るなら一人あたりセミダブル以上が理想です。ただし、デイベッドでこのサイズを実現できる商品はかなり限られます。

2. 寝心地を追求しにくい(マットレスの制限)

寝心地の良さを実感しやすい目安は厚さ20cm以上のマットレスです。このくらいの厚さになると、荷重をなめらかに分散しやすくなります。

厚みのあるマットレスでは、高級ホテルのようなふんわりした寝心地を感じられる商品も増えます。体への当たりもやわらかくなりやすいです。

しかし、デイベッドは薄いマットレスや、ソファー向けのウレタン構造を採用していることも多いです。そのため、ベッドとしての寝心地は追求しにくいです。

3. 衛生面が確保しにくい

デイベッドをソファーとして使う場合、外出着のまま座ることがあります。飲食時の食べかすや汚れもたまりやすく、不衛生な状態になりやすいです。

ベッドとして使うときは、顔を含めて全身が触れます。そのため、衛生維持がしにくいデイベッドは、毎日の寝床としてはあまり適していません。

また、一般的なベッドは、シーツや敷きパッドをこまめに洗濯して清潔に保てます。一方、デイベッドは商品によって、毎回シーツ類を整えるのが面倒に感じることもあります。

普通のベッドでも「デイベッド風」に使える

普通のベッドフレームでも、壁付けしてクッションを挟めば、デイベッドのように使えます。つまり、必ずしもデイベッドである必要はありません。

普通のベッドで「デイベッド風」

普通のベッドで「デイベッド風」

もちろん、デイベッドならではのデザインが好きなら別です。背もたれやサイドフレームの見た目に魅力を感じるなら、選ぶ理由になります。

ただし、使用感としては普通のベッドでも代替できる場合があります。むしろ、マットレスやサイズの選択肢が豊富な分、寝心地を追求しやすいです。

デイベッドは、「座るが基本、たまに寝る」という使い方が現実的

デイベッド

デイベッドは、構造上はベッドに近いです。

ただし、デイベッドの欠点が強く出やすいのは、どちらかというと寝る場面(ベッドとしての使用)です。これは、サイズやマットレスの制限があることや、衛生面の懸念が理由です。

一方、座る場面(ソファーとしての使用)では、座り心地さえ気に入れば大きな不満は出にくいです。

よって、デイベッドを選ぶときは、まず「座る・くつろぐ」という用途に使いやすいかを確認すると良いでしょう。そのうえで、寝るときに必要なサイズ感や、最低限の寝心地が得られそうかを見てください。

『だったらソファーベッドでも良いのでは?』と思う人もいるはずです。まさにその通りです。基本的に、ソファーベッドとして販売されている商品の方が、座り心地を重視していることが多いです。

デイベッド ソファーベッド
デイベッド ソファーベッド CUSHYの座り心地

よって、デイベッドを探している人は、ソファーベッドも含めて幅広く検討するのがおすすめです。

椚大輔
椚大輔
なお、ソファーベッドも同様に、寝る場面がデメリットになりがちです。よって、寝心地を重視する人は、やはり普通のベッドフレームに、自分に合ったマットレスを選ぶことがおすすめです。

それでもデイベッドで寝心地を重視するなら「普通のマットレスが置けること」

座る場面を中心に考えるなら、ソファーベッドの中から探した方が近道です。一方で、デイベッドらしい見た目や、寝椅子のような雰囲気が好きな人もいると思います。

そのうえで、デイベッドとして寝心地もできるだけ重視したい場合は、普通のマットレスを置けることを優先してください。私の中では、ここがかなり大きな判断ポイントです。

その点で候補にしやすいのが、ネルコンシェルジュ nerucoの「Alvis」です。普通のベッドフレームに近い構造で、マットレスを載せて使えることが特徴です。

厚さ20cmのマットレスが置ける

厚さ20cmのマットレスが置ける

Alvisは、厚さ20cmのバリューポケットコイルマットレスをセットで選べます。低価格帯のマットレスの中では寝心地が良いタイプで、当サイトでも「1万円台のベストバイ」として選出しています。

また、フレーム構造も一般的なベッドに近いため、将来的にマットレスを載せ替えやすい点も魅力です。寝心地を重視するなら、こうしたタイプを選ぶと失敗しにくいです。

見た目はかなり普通のベッドフレームに近いです。そのため、ソファーとして使う場合は、クッションをうまく置いてリラックスできる形に整えると良いでしょう。

まとめ

デイベッド

デイベッドは、ソファーにもベッドにもなる便利な家具です。ただし、寝心地と座り心地の両方を高いレベルで求める家具ではありません。

むしろ、デイベッドは「中途半端さ」を楽しむ家具だと思います。自由気ままに、座ったり寝転んだりできることに魅力があります。

ベッド専門家の立場から見ると、毎日寝る場所としては積極的に選ばなくても良いです。サイズ、マットレス、衛生面で普通のベッドより不利になりやすいです。

寝心地を重視するなら、普通のベッドフレームに自分に合うマットレスを組み合わせる方が失敗しにくいです。壁付けすれば、デイベッド風にも使えます。

一方で、基本は座る、たまに寝るという使い方なら、デイベッドは良い選択肢になります。細かく考えすぎず、くつろげる場所として使うなら、デイベッドらしい魅力を感じやすいでしょう。