使い勝手良好のマットレストッパー
この記事ではムーンムーン株式会社の「ON CHARGE(オン チャージ)」についてご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
ON CHARGE(オンチャージ)の基本情報
ON CHARGE(オンチャージ)はムーンムーン株式会社のオリジナル薄型マットレスです。
ムーンムーン株式会社の事業は「快眠グッズの製造販売」で、マットレス以外にも目覚まし時計や照明、枕、サプリメントなど、睡眠に関する商品を取り扱っています。なお、本社は熊本県にあります。
今回ご紹介する「ON CHARGE(オンチャージ)」は厚さ5cmの薄型マットレスで、サッカー元日本代表の巻誠一郎さんが愛用されているとのことです。
サイズや価格等の情報は以下の通りです。
サイズ | シングルのみ |
---|---|
クッション材 | ウレタンフォーム |
重量 | 3.5kg |
密度 | 30D |
硬さ | 93.6N(ふつう程度) |
価格(Sサイズ) | 19,800円 |
【まず結論】ON CHARGE(オンチャージ)の評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- 抗菌防臭などの衛生面は?
- 持ち運びや捨てやすさなどの利便性
- 価格の安さ・高さ
- 価格相応の寝心地と言えるか?
始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ ON CHARGE(オンチャージ)の評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.12 |
仰向き寝 | 2.0 |
横向き寝 | 2.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 3.0 |
取り扱いやすさ | 5.0 |
清潔さ | 2.5 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.0 |
価格 | 3.5 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
以下より、その理由を詳しくご紹介します。
ON CHARGE(オンチャージ)の特徴
高反発ウレタンフォーム
ON CHARGE(オンチャージ)は芯材がウレタンフォームで出来ている「ウレタンマットレス」です。
ウレタンマットレスでは、ウレタンフォームの「反発性」を調節して寝心地を作っていて、低い反発性のマットレスを「低反発マットレス」、高い反発性があるマットレスを「高反発マットレス」と呼んだりします。
低反発 | 高反発 | |
---|---|---|
画像 | ||
特徴 | 衝撃吸収性が優れ、静かな寝心地が実現できる | 体の動きに対する反発力があり、寝返りをサポートする |
ON CHARGEは「高反発」タイプのウレタンフォームを使用しています。つまり、寝返りがしやすい点が特徴です。
実際の反発性は以下の動画のとおりです。
ON CHARGE(オンチャージ)の反発弾性率は?
細かい話ですが、ウレタンフォームの反発性は「反発弾性率」によって低反発・高反発が分けられ、反発弾性率15%未満を低反発、それ以上を高反発として呼ばれています。
素材が持つ反発性を測る数値。反発弾性率を調べる方法として、JISが定めるテスト方法(JIS K 6400-3)があり、簡単に言うと「高さ50cmから鉄球を落として、反発した高さと割ったのが反発弾性率」ということです。
上記JISの方法とできる限り同条件で測定したところ、ON CHARGE(オンチャージ)の反発弾性率は約44%でした。
しかし、厳密に言うとJISが定める高反発(高弾性)フォームの定義は反発弾性率50%以上なので、当サイトの検証ではON CHARGE(オンチャージ)のウレタンフォームは低反発でも高反発でもない「一般ウレタン」ということになります。
とはいえ、ある程度の反発性はあるので、実際、寝返りはそこまで苦労せずに打つことができました。
体の部位に合わせた立体加工
ON CHARGE(オンチャージ)のウレタンフォームは、頭や背中、腰、お尻、足などの部位に合わせて凹凸の構造が変わる特殊な立体加工をしています。
例えば、
- 頭・お尻・踵は「ドット型」
- 肩とふくらはぎは「波型」
- ウエスト・ももは「ライン型」
といったかたちで、寝姿勢にフィットしやすく作られているため、体圧分散性が高い寝心地になります。
体圧分散とは、マットレスから体にかかる圧力のことで、体圧分散性が低すぎる場合、圧迫感がある寝心地となり、体に痛みを感じやすくなります。
ON CHARGE(オンチャージ)では、そうした圧迫感・体の痛みを軽減できるよう、このような立体加工を採用されています。
手軽に寝心地を改善できる
特に厚手のマットレスを使っている方は気軽に買い替えにくいことが多いですよね。
ON CHARGE(オンチャージ)は厚さ5cmのかなり薄型のマットレスのため、「トッパー」として手持ちの寝具の上に重ねるだけで、簡単に寝心地を改善できます。
今使っている寝具がヘタってきて、寝心地に不満が出てきたという人にぴったりの商品です。
持ち運びやすい
重量が3.5kgという超軽量タイプなので、片手でも簡単に持てます。
マットレスの裏面に固定用のマジックテープがあります。
折りたたみ方は「3つ折り」と「6つ折り(コンパクト折り)」の2通りあります。
3つ折り | 6つ折り (コンパクト折り) |
---|---|
3つ折りできる薄型マットレスはよくありませうが、6つ折りできるのは珍しいです。
【体験レビュー】ON CHARGE(オンチャージ)を実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
お届け時の段ボールです。
段ボールを開けるとロール状に圧縮されたON CHARGE(オンチャージ)が入っていました。
こちらが中身です。
マットレス本体の重量はシングルサイズで約3.5kg。片手でも持て、力が弱い人でも安心です。
続いて、マットレスを開封していきます。
まずはビニール袋をハサミで切っていきます。
このとき、マットレス本体をハサミで傷つけないようにご注意ください。チョキチョキといよりはスーッと切っていくことがおすすめです。
ロール状に圧縮梱包されたマットレスが解かれていきます。
内側の袋を切るとマットレスがゆっくりと膨張します。
4つ折りに折りたたまれています。
ビニールを外します。
折りたたまれたマットレスをほどきます。
裏返しにします。
あっという間に開封完了。ここまで5分くらいです。
外観
開封直後は少し歪みがありますが、3~4日すると元の形状に復元されます。
開封直後 | 開封4日後 |
---|---|
厚さの公表値どおり5cmの厚さが確認できました。
手で簡単につかめるほどの厚さです。
カバーは通気性が良いメッシュ生地を採用。素材はポリエステル100%です。
やわらかく伸縮性がある生地のため、体へのフィット感が優れます。
側面もメッシュ生地になっているので、通気性が良好です。
裏面にある固定用マジックテープです。
マジックテープの受けが数か所あります。
折りたたんで固定できるのは便利です。
ON CHARGE(オンチャージ)は3つ折り・6つ折りで折りたたみが可能です。
マジックテープのおかげで折りたたみ後、ほどける心配もなく収納しやすいです。
裏面の4隅には、下の寝具(マットレスや敷布団)に固定できるよう「ゴムバンド」が付いています。
ゴムのため、伸縮性があり厚さ25cm程度のマットレスでも余裕で固定できます。
カバーはチャック式で簡単に脱着できます。
芯材のウレタンフォームの状態を確認するため、不織布を切ります。
芯材のウレタンフォームです。
特殊な立体加工をしていて、体の部位に合わせて凹凸の形状と高さが異なります。
【詳細解説】ON CHARGE(オンチャージ)の評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ ON CHARGE(オンチャージ)の評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.12 |
仰向き寝 | 2.0 |
横向き寝 | 2.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 3.0 |
取り扱いやすさ | 5.0 |
清潔さ | 2.5 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.0 |
価格 | 3.5 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
使用感のイメージは以下の動画をご参考ください。(音は出ません)
それでは以下より主な評価項目をレビューさせていただきます。
1. 仰向き寝は?
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「星2.0」。
ON CHARGE(オンチャージ)の最大の特長は、体の部位にあわせた特殊な立体構造のウレタンフォームですが、おそらく仰向き寝をベースに考えられるため、フィット感が生まれ、圧力も感じにくかったです。
ただし、細かすぎるゾーニング(位置によって寝心地が変わること)により、背中部分の凹凸に違和感を感じ、落ち着きませんでした。※詳しくは後述します
また、ON CHARGE(オンチャージ)の特殊立体構造は、頭・肩部分が少しだけ高くなっているため、腰部分を中心に「く」の字に折り曲がりやすく、結果、特に背中付近が張ったような寝姿勢となり、それが寝苦しさにもつながりました。
なお、ウレタンフォームの硬さはN(ニュートン)で表されることが多いですが、ON CHARGE(オンチャージ)の硬さは93.9N。これはふつう程度の硬さです。
2. 横向き寝は?
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「星2.0」。
肩や臀部が沈み込みやすいため、下の寝具(マットレス・敷き布団)の影響を大きく受けやすいです。
トッパーとして使用した場合は、大きな違和感はありませんが、単独で使った場合は底付きを感じます。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「星3」。
素材単体の評価としては、反発弾性率44%ほど(当サイト調べ)のウレタンフォームのため、いわゆる高反発(高弾性)の素材に比べるとサポート力は弱いです。
ただし、特殊な立体加工によって体の中心性がまっすぐになりやすいため、寝返りはそこまでストレスを感じずに打つことができました。
4. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星3.5」。
芯材のウレタンフォームはもともと通気性があまり良くないため、蒸れやすい素材です。
しかし、本商品は特殊な凹凸加工(平面のウレタンフォームよりも空気が逃げやすい)という点と、メッシュ生地を使用したカバーという点で、ウレタンマットレスにしては通気性が良いと言えます。
5. 耐久性は?
ウレタンフォームの耐久性を知るうえで重要な情報は「密度」と「復元率」です。密度はD(DensityのD)で表されることが多く、数値が高い(高密度な)ほうが耐久性は高いです。「復元率」は一般的には80,000回押圧後にどれくらいのヘタリが確認できるか(復元されているか)を調べますが、目安としては97%以上を選ぶと安心です。
評価は「星3」。
そして、ON CHARGE(オンチャージ)の密度・復元率は以下のとおりです。
- 密度:30D
- 復元率:98.9%
まず「密度30D」という数値は圧縮タイプのウレタンマットレスとしては最低限レベルの密度です。※30D未満は圧縮梱包に耐えられないため
とはいえ、低価格帯のマットレスはおおむね30D程度で作られることが多く、耐用年数としても5年程度は使えるかと思うので、費用対効果としては悪くないと思います。
続いて「復元率98.9%」という数値ですが、これは比較的良好な数値です。ただし、本来はJIS規定によって測定・表示しなけばならないのですが、ON CHARGE(オンチャージ)の検査内容は非公開です。
6. 素材の品質は?
ウレタンフォームの品質の良し悪しは、「形成のきれいさ」にも現れます。
歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。
評価は「星4」。
大きな歪みもなく、ひび割れや欠けもないきれいなウレタンフォームでした。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星2.5」。
マットレスに施されることが多い抗菌・防カビ・防ダニ等の衛生加工は施されていません。
しかし、カバーは洗えるのはプラス評価です。
8. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は「星3.50」。
マットレストッパーで19,800円という価格は、市場全体から考えると「まぁまぁ安い価格」です。
品質面・仕様面から考えると妥当であり、適正レベルの価格設定だと思います。
実際に使ってみて気になったところ
単体利用は向かない
ON CHARGE(オンチャージ)は薄型マットレスとして販売されていて、その販売ページでは「そのまま床に敷いても快適にご使用いただけます」とあります。
しかし、ON CHARGE(オンチャージ)は厚さ5cm・沈み込みやすい寝心地のため、単体で使うと底付きを感じます。
よって、ON CHARGE(オンチャージ)はあくまで「マットレストッパー」として使用することをおすすめします。
背中(肩)あたりの凹凸が気になる
複雑な凹凸立体構造が本商品の特徴ですが、肩部分の境界線の凹凸がハッキリしすぎているので、違和感を強く感じます。
この頭と肩部分の凹凸ですが、4mmほど肩部分の高さが低くなっています。
この高さの違いによって、特に仰向き寝では段差のような存在感を感じて落ち着きませんでした。
そもそも、人間の体は上半身・下半身で同じ荷重バランスではないため、線対称(シンメトリー)に細かすぎるゾーニング(場所によって感触を変えること)を施してしまうと、どこかしらで無理が生じてしまいます。
また、この違和感がある場所の「ライン型」形状は、ON CHARGE(オンチャージ)の狙いとしては「ウエスト・もも」あたりに来る想定なのですが、上記画像のとおり筆者(身長170cm)の場合「背中・ひざ」あたりに来てしまいます。
身長の違いによってフィットするポジションが違うかもしれませんが、頭・肩の位置はそこまで変わらないはずなので、基本的にこの違和感は避けらないでしょう。
よって、もう少しゾーニングの場所を絞った方が寝心地としては良くなるのではないかと思いました。
実際に使ってみてよかったところ
取り扱いやすさは抜群
軽量・折りたたみ可能・カバー洗濯可能・ゴムバンド付きなど、取り扱いやすさにおいては抜群に良かったです。
特に折りたたみしやすさは、マットレス裏面についているマジックテープによって、しっかりと固定することができる点はうれしいポイント。
さらに、ゴムバンドはマットレストッパーでありがちなズレを解消できる親切な仕様です。
使う人の気持ちに立ってよく考えられた仕様だと思います。
その他、ON CHARGE(オンチャージ)の情報
お届け日は?
公式サイトでは記載がありませんが、コンパクト配送のため、宅配便扱いで配送できるため、注文後3~4日でお届け可能だと思われます。
ただし、時期や在庫状況によって変わる可能性があるので、必ず公式サイトでご確認ください。
廃棄方法は?
クッション材のウレタンフォームは、細かくちぎれば家庭ゴミで捨てられます。※ごみ捨てはお住いの自治体のルールを必ずご確認ください
細かくちぎるのが面倒な場合は、粗大ゴミに出すことになります。
参考までに神奈川県横浜市の場合、マットレス(スプリングなし)の粗大ゴミ廃棄費用は1,000円です。
実店舗・ショールームはある?
熊本県にあるムーンムーン本社にのみショールームがあり、ON CHARGE(オンチャージ)を試すことができます。さらに睡眠改善インストラクターさんが在籍しているので、睡眠相談も無料できるので、近くにお住まいの方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
なお、実店舗はありません。
基本的にオンライン限定で展開しているため、低価格が実現できるのです(店舗家賃や多くの人件費・管理費を必要しないため、商品価格を安くしやすいのです)。
まとめ
いかがでしたか。
ムーンムーン株式会社の薄型マットレス「ON CHARGE(オンチャージ)」をご紹介させていただきました。
ON CHARGE(オンチャージ)は「薄型マットレス」として販売されていますが、正確には「マットレストッパー」です。単体利用すると底付きを感じるので、手持ちの寝具の上に敷いて使うことをおすすめします。
軽量でコンパクトなので、持ち運びに便利な点が魅力です。
単体利用では日ごろの睡眠で使うには頼りない寝心地ですが、キャンプや車中泊、お昼寝など、短期的な利用においては、そこまでストレスを感じないでしょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。