軽いマットレスを選ぶコツ
「軽さ」を重視してマットレスをお探しの人もいるのではないでしょうか。
しかし、軽すぎるマットレスは選ばない方が無難です。
なぜなら、単純に中身がスカスカの低密度仕様なために、軽い場合があるからです。
この記事では軽いマットレスの特徴や選び方、おすすめの軽量マットレスなどをご紹介します。
『早くおすすめの軽量マットレスを知りたい』
という方は下記ボタンを押すとその場所にジャンプしますのでご参考くださいね。
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目次
どの種類のマットレスが軽いの?
大雑把にマットレスの種類は以下の3つに分けられます。
種類 | スプリングコイルマットレス | ウレタンマットレス | ファイバーマットレス |
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芯材 | ボンネルコイル、ポケットコイル、高密度連続スプリング | ウレタンフォーム | ファイバー(樹脂) |
原料 | 鉄 | ポリウレタン | ポリエステル、ポリエチレン |
このうち、最も軽いのはウレタンマットレスで、一番重いのはスプリングコイルマットレスです。(ただし、商品の仕様によるので、一概にはこのとおりではありません)
参考までに同じくらいの厚さのマットレスにおける重量比較は以下の通りです。
種類 | スプリングコイルマットレス | ウレタンマットレス | ファイバーマットレス |
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商品 | 源ベッド 夜香ハイグレード | オリジナルコアラマットレス | エアウィーヴ S03 |
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厚さ | 約23cm | 約23cm | 約25cm |
原料 | 約26kg | 約16kg | 約24.5kg |
以上のとおり、圧倒的にウレタンマットレスが軽いため、軽いマットレスをお探しの方は、基本的にウレタンマットレスを選ぶのがおすすめです。
軽さには要注意!その理由
しかし、冒頭でご紹介したとおり、軽さには注意が必要です。
特に体積に対して軽すぎるマットレスは、単純に「低密度な素材」を使っているだけの場合がほとんどです。
基本的に密度は耐久性に直結します。要するに、低密度であるほど耐久性は低いとお考えください。
同等の価格帯における素材自体の耐久性(ヘタリにくさ)の順番は以下のとおりです。
- スプリングコイル(ヘタリにくい)
- ウレタン
- ファイバー(ヘタリやすい)
耐久性(ヘタリにくさ)については以下記事でご紹介しているのでご参考くださいね。
【素材別】安心できる密度レベルの見分け方
ここでは、素材別(スプリングコイル・ウレタン・ファイバー)に耐久性として安心できる密度レベルについてご紹介します。
スプリングコイルマットレスの場合
スプリングコイルの密度とは「コイル数」のこと。
結論から言うと、耐久性が安心できるレベルの密度(コイル数)とは、シングルサイズあたり450個以上です。
コイル数とは?
コイル数とは、1つのマットレスに何個のコイルが使われているか(敷き詰められているか)です。
なお、コイルの数が多いと鉄の量が増えるため、重量は重くなります。※バネの太さ(線径)も影響するため、硬いほど重量は重くなります
よって、軽いマットレスを探している人にとって、高密度のスプリングコイルマットレスは候補から外れるでしょう。
また、ポケットコイルマットレスの場合は、ポケット(不織布)の量も増えるので余計に重くなります。
ちなみに、コイル数が少なすぎると、コイル一つあたりの負担が大きくなるので耐久性が低くなってしまいますが、コイル数が多い=耐久性が高いというわけではありません。
スプリングコイルマットレスは最低限の密度(450個以上/S)が大事で、それ以上であれば耐久性ではなく、「寝心地の特徴」が変わります。
密度 | 高密度(約1,200個/S) | 平均的な密度(465個/S) |
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寝心地 | ジェル的なフィット感が高あり、特に静かな寝心地 | 適度にバネ感が発揮され、寝返りなどがしやすい寝心地 |
ココがポイントコイル数が450個/S以上を選ぼう
ウレタンマットレスの場合
ウレタンフォームの密度とは、簡単に言うと「体積当たりの重さ」です。(「見かけ密度」と言います)
要するに、同じ体積であれば、重量が重い方が高密度という考え方です。
重いほど耐久性が高い
ウレタンフォームでは、高密度ほど、耐久性が高いという比例関係が成り立ちます。
言い方を変えると、耐久性が高いウレタンマットレスほど重いということです。
この記事で度々お伝えしている「軽さには要注意」というのは、特にウレタンマットレスに当てはまります。
つまり、軽すぎるウレタンマットレスは、低密度(低耐久)のためヘタリやすいので注意しましょう。
ウレタンマットレス(ウレタンフォーム)の密度は「D」※Density(密度)のDという単位で現わされ、販売ページでも表示してることが多いです。
密度(D)による寿命の目安はざっくりと以下の通りです。
密度 | 耐久性 (寿命) | |
---|---|---|
高反発 | 低反発 | |
25D以下 | 40D未満 | 数か月~3年 |
30~36D前後 | 40~50D前後 | 3~5年 |
40D前後 | 55D前後 | 5~7年 |
50D前後 | 70D以上 | 10年前後 |
なお、高反発と低反発で異なる理由は、低反発の方が、高密度で作らないと品質・耐久性が安定しないからです。
長く使いたいなら高反発なら40D、低反発なら50D以上のウレタンフォームを搭載しているマットレスがおすすめです。
ファイバーマットレスの場合
ファイバー素材は、釣り糸の製造技術を応用した素材で、ポリエチレンやポリエステルを水の中に垂らして固めて作られます。
基本的にファイバーマットレスもウレタンマットレスと同じ考え方です。つまり、重い(高密度の)方が耐久性が高いということです。
ウレタンマットレスと違うのは、ファイバーマットレスは密度によって「硬さ(やわらかさ)」を作っていること。
要するに、ファイバーマットレスは硬いほど高密度(高耐久)です。
別の視点で言うと、ファイバーマットレスにやわらい寝心地が少ないのはこのためです。
つまり、ファイバーでやわらかい寝心地を作ろうとすると、耐久性が低くなってしまうので、ある程度の硬さが必要なのです。
しかしながら、ファイバーの硬さ(密度)は商品ごとにそこまで変わらないので、軽い商品が良い場合、体積が少ない(薄い)タイプを選ぶことになります。
ココがポイントファイバーで軽いのは薄いタイプ
どうしても軽いマットレスが欲しいなら「薄型タイプ」がおすすめ
すぐ上のファイバーマットレスのところでも触れましたが、マットレスには薄型タイプがあります。
厚さ何センチを薄型マットレスと呼ぶかは決まりはありませんが、おおむね厚さ10cm前後以下の商品を「薄型マットレス」とお考え下さい。
一般的なマットレス | 薄型マットレス |
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「薄い」ということは、体積が小さくなるので、高密度仕様であっても軽量な商品が選びやすいと言えます。
ただし、薄型マットレスは、一般的なマットレスよりも寝心地が劣る傾向があり、注意して選ばないと底付きやバネ当たり(スプリングコイルの場合)を感じることも。
薄型マットレスに特化した選び方やおすすめ商品は以下の記事でご紹介しているのでご参考くださいね。
トッパーに注意!
すぐ上の関連記事内でもご紹介していますが、薄型マットレスとして販売している商品の中には、厳密にはマットレスではなく「マットレストッパー」の場合があります。
トッパーとは、敷き布団やマットレスの上に置いて寝心地を調節する寝具のことです。つまり、トッパーは単品利用ができないのでご注意ください。
本来トッパーなのに「マットレスとしても使える」と書かれているのは、Amazonなどの格安商品に見られる傾向があります。
格安価格で厚さ10cm未満(特に8cm未満)の薄型マットレスは「トッパー」と考えた方が良いでしょう。
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【厳選】おすすめの軽量マットレス 3選
耐久性(高密度仕様)をある程度重視しているため、一般的にはすごく軽いレベルではありませんが、長持ちしやすく取り扱いやすいマットレスを厳選しました。
1. リフレーションジャパン「SOMRESTAマットレスPREMIUM」
JIS規定の3倍でも復元率99.6%
寝具・インテリア業界に20年ほど精通したプロが満を持して立ち上げた高品質ウレタンマットレスブランド。
密度は戦略上非公開にしていますが、推定52D以上の高密度で作られていて、JIS規定の3倍(240,000回)の圧縮テストでも復元率99.6%という抜群の耐久性を誇ります。
反発弾性率60%という高反発の中でも特に高い反発性をもつ商品なので、寝返りが打ちやすい点も特徴。
厚さが10cmの薄型タイプ(1枚もの)で、二段ベッドやロフトベッドも使いやすく、折りたたみも可能です。
カバーは抗菌活性値5.9の「強い効果が認められる」抗菌性がある生地を使用し、耐久性・寝心地・衛生面とも優れた逸品です。
芯材 | ウレタンフォーム |
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重量 (Sサイズ) | 約9.6kg |
厚さ | 10cm |
密度 | 推定52D以上 ※非公開 |
硬さ | やや硬め |
価格 | 49,800円~ |
2. 快眠タイムズ マットレス
バランス感が良い!失敗しにくい寝心地
愛知県に本社がある株式会社篠原化学が展開する寝具ブランド「快眠タイムズ」の基幹マットレス。寝具のプロによって計算されつくされた3層構造のウレタンフォーム+機能カバーによる寝心地・使用感は多くの人に合いやすいでしょう。
表層が45Dという高密度仕様、復元率もJIS規定で99%という優秀な数値です。
芯材のウレタンフォームは低反発+高反発(反発弾性率60%)仕様。沈み込んだらグッと押し返し、滑らかな寝返りが打てます。通気性も抜群なので、睡眠時の蒸れが気になる人にもおすすめ。
薄型タイプではありませんが、そこまで分厚くなく、高密度ながら重量が抑えられているので取り扱いやすいです。※リニューアルでカバーに「取っ手」が付いたので、移動がしやすくなりました
さらに60日のお試し期間付きです。この仕様で5万円台~はコスパが優秀です。
芯材 | ウレタンフォーム |
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重量 (Sサイズ) | 約15.5kg |
厚さ | 20cm |
密度 | 1・2層目:45D 3層目:32D |
硬さ | やや柔らかめ |
価格 | 50,000円~ |
3. 西川「横寝ケアマットレス スリープクリニック」
薄型でも横向きで寝やすい
「横向きで快適に眠れる」というコンセプトで作られた薄型マットレス。横向き寝において沈み込みが深くなる肩部分に特殊なスリットを入れることで、圧迫感を軽減し、寝姿勢保持性を高める工夫がされています。
さらに芯材のウレタンフォームに特殊なプロファイル(凹凸)加工を施し、肩部分をふんわりと、腰回りをしっかりとした感触に調節。横向き寝は「いびき」をかきにくいという特徴もあるので、いびきに悩んでいる方にもおすすめです。
薄型マットレスは基本的に横向き寝に合わない(薄いことによる底付きや、底付きを回避するために硬い寝心地にしている)ことが多いのですが、「横向き寝でも快適に寝れる薄型マットレス」として貴重な商品と言えます。
芯材 | ウレタンフォーム |
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重量 (Sサイズ) | 約7.0kg |
厚さ | 8cm |
密度 | 非公表 |
硬さ | ふつう |
価格 | 29,700円~ |
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
重量が軽い「軽量マットレス」をご紹介させていただきました。
何回もお伝えしているように、マットレス選びにおいては軽さだけを追い求めるのは危険です。
なぜなら、「軽すぎるマットレス」は軽さと引き換えに耐久性が損なわれている可能性があるからです。
耐久性がわかる仕様として「密度」がありますが、低密度ほど軽量です。
筆者個人の意見としては、ある程度の耐久性(密度)を持ちつつ、移動しやすいレベルの軽さのマットレスを選ぶのが良いと考えます。
以上のことから「ウレタンマットレス・密度40D以上・分厚すぎない」という特徴を備えたマットレスをおすすめ商品としてご紹介させていただきました。(3つ目の西川さんの商品は密度非公開です)
ご参考いただけたなら幸いです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。