
『大きなマットレス、うちの玄関から入るの?』
通販で買うときは、届き方も気になりますよね。小さな箱で届く商品を見ると、『こんなに圧縮して大丈夫?』と思うかもしれません。
マットレスの届き方は、主に「圧縮」と「非圧縮」の2パターン。それぞれに良いところと、購入前に知っておきたい注意点があります。
この記事では、ベッドメーカーで働き、100個以上の圧縮マットレスを開封してきた私が、届き方の違いと開け方のコツをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちらマットレスはどのように届く?

圧縮は、マットレスを押し縮め、ロール状などにして小さく届ける方法です。ウレタンだけでなく、ポケットコイルなど、バネ入りの商品にも使われています。
非圧縮は、基本的にマットレスの形のまま、シートなどで覆って届きます。厚みのあるスプリングマットレスでは、長さ約2mの大きな荷物になります。
| 梱包 | 圧縮 | 非圧縮 |
|---|---|---|
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| 届く形 | ロール状などのコンパクトな状態 | 基本的にマットレスの形のまま |
| 配送 | 宅配便が中心 | 大型配送便が中心 |
| 価格帯 | 低価格帯に多い | 高価格帯に多い |
| 開封後 | 復元を待つ場合がある | 復元待ちは基本的に不要 |
この違いには、主に価格と素材が関係しています。
まずは「価格」です。マットレスは、保管にも配送にも場所を取ります。圧縮すれば、そのスペースと費用を抑えられるため、低価格帯は圧縮、高価格帯は非圧縮の商品が多いです。
次に「素材」です。スプリングマットレスには、外周を金属の「枠線」で支え、外観を整えた商品があります。この枠はロール状に巻けないため、高級ブランドに非圧縮が多い理由のひとつになっています。
| 枠線あり(非圧縮) | 枠線なし(圧縮) |
|---|---|
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ファイバーも、圧縮に向きにくい素材です。私が見てきた範囲では、ある程度の厚さがあると、圧縮による傷みや、元の形に戻りにくくなる心配があります。

ファイバーマットレスの梱包の例(非圧縮)
圧縮マットレスのメリットとデメリット

メリット|安めで届くのも早め、狭い経路も通しやすい
圧縮タイプは、配送・保管の費用を抑えやすく、価格も手頃。宅配便で届く商品が多く、納期も比較的早めです。
コンパクトなので、狭い玄関や廊下、2階の寝室にも運び込みやすいです。ただし、小さくなっても重さは変わりません。念のため、梱包時の寸法と重量も確認しておきましょう。
デメリット|復元待ちと開封時のトラブル
圧縮タイプは、開封後に角のつぶれや生地のヨレが戻るまで、時間がかかる場合があります。使い始める時期は、説明書で確認してください。
もうひとつ気を付けたいのが開封です。ハサミで生地を切らないように注意します。また、袋を開ける順番を間違えると、急に復元が始まり、マットレスが勢いよく飛び出すことがあります。
非圧縮マットレスのメリットとデメリット

メリット|外観が整いやすく、寝心地を追求しやすい
非圧縮タイプは、そのままの形で届くため、圧縮によるヨレや角のつぶれが出にくいです。枠線入りの商品は、輪郭がしっかりした印象になります。
作る側にとっては、圧縮できるかを気にせず、素材や構造を選べることもメリットです。枠線や厚みのあるファイバーなども使えるため、制限が少なく寝心地を追求できます。
デメリット|受け取りの条件が厳しめで、価格も高め
非圧縮タイプは、大型配送便で届くことが多く、納期は長め。時間指定ができず、再配達が有料になる場合もあります。保管・配送に場所を取るため、価格も高めです。
購入前には、廊下や階段を通って寝室まで運べるかを確認しましょう。自分で運ぶのが難しい場合は、搬入・開梱・設置サービスの範囲と追加料金も確認してくださいね。
100個以上開けた私が伝える、圧縮マットレスの開け方

圧縮マットレスの多くは、ロール状を固定する外側のフィルムと、圧縮状態を保つ内側の袋で包まれています。
開封で気を付けたいのは、内側のビニールを先に破かないことです。内側を先に破くと、勢いよく膨らむことがあるためです。
まずは以下の動画を見てみてください。(音声なし・4倍速)
以下より、コツを含めて、手順を詳しく紹介します。
1. 使う部屋へ運び、段ボールから出す

届いたら、なるべく早めに開封しましょう。圧縮状態が長く続くと、元に戻りにくくなったり、品質が低下したりすることがあります。
先にベッドフレームを組み立て、広がる場所を空けておきます。箱のまま使う部屋へ運び、袋を傷つけないように取り出しましょう。重い商品は、無理せず二人で作業してください。
2. 外側のフィルムをほどく

外側はハサミで切らず、サランラップのように巻きをほどくのがおすすめです。内側の袋を傷つけにくくなります。ほどききったら、マットレスを平らに広げます。
3. 内側の袋を開ける

生地から離れたビニールの端に切れ込みを入れ、開いていきます。手で裂けるところは、なるべく手で。ハサミを使う場合は、ビニールを浮かせ、生地を切らないよう慎重に進めてください。
4. 下に敷かれたビニールを抜く

袋を開けたら、マットレスを少し持ち上げ、下のビニールを滑らせるように外します。すべて取り除けば、開封は完了です。
5. 端に歪みが残ったら

開封直後は、端に歪みが残ることがあります。
ウレタンなら少しもみ、ポケットコイルなら軽く揺らして形を整えると、マットレスの形状がきれいになることがあるので試してみてください。
6. 復元を待つ

復元の目安は1~3日程度ですが、商品や室温によっては、さらに時間がかかる場合があります。説明書にある目安を過ぎても厚さや形が戻らないときは、写真を撮って販売店へ相談しましょう。
まとめ|圧縮と非圧縮、どちらを選べば良い?

搬入経路が狭いなら、圧縮タイプが候補です。ただし、一度開封すると、基本的に届いたときの圧縮状態には戻せません。開封後の大きさで運び出せるかも確認しましょう。入っても出せないと、引っ越しや廃棄のときに困ります。
搬出が不安なら、私なら三つ折りや薄型ウレタンなど、小さくして運べるものを選びます。スプリング入りは解体が大変なので、分解を前提に選ぶのは避けたいところです。
また、「早く届けてほしい」「なるべく安く買いたい」という人も、基本的に圧縮タイプが中心です。
ただ、基本的にマットレスは、圧縮か非圧縮かで選ぶものではないと、私は考えています。優先したいのは、自分に合った寝心地か、安心して使える品質か、予算内に収まるかです。
そのうえで、気に入ったマットレスがどう届くか(圧縮か非圧縮か)を確認し、搬入や開封の準備をしましょう。






