コアラ史上、最も衝撃吸収性が高い
この記事ではコアラスリープの「オリジナルコアラマットレス」をご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ぜひご参考くださいね。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
オリジナルコアラマットレスの特徴
まずは、オリジナルコアラマットレスの特徴を超ざっくりとご紹介し、どんな人に合うかをお伝えします。
【15秒で分かる!】オリジナルコアラの特徴
- 衝撃吸収性が最も高く、振動が伝わりにくい
- 低反発に近い寝心地
- 硬さは「ふつう」レベル
- ウレタンフォーム自体の通気性は最も優れている
- 旧モデルのため一時廃盤だったが、惜しむ声が多く再販が決定
- 価格が最も低価格(6万円台)
オリジナルコアラはこんな人におすすめ
- なるべく低価格で買いたい
- 静かな寝心地が好き
- どちらかと言えば女性(的な体型)
- フィット感がある寝心地が好き
それでは、以下よりオリジナルコアラマットレスの特徴を詳しくご紹介します。
コアラマットレスとは?
コアラマットレスは2015年にオーストラリアで創業した「コアラスリープ」という寝具メーカーのマットレスです。
販売開始後あっという間にオーストラリアのマットレス市場において最高評価を得るまでに成長し、2017年10月に日本市場へ参入しました。今ではSNSなどでも話題にのぼり、TVCMなどのメディア露出も活発にされていて、人気が高まってきています。
創業者の2名はオーストラリア人の元ラグビープレイヤーとのこと。
激しいラグビー漬けの日々を送る中、体を回復させる睡眠の質が大切だと感じて「手頃に買える良いマットレスがないから自分たちで作ってしまおう!」と始まったビジネスだそうです。
コアラマットレスにはどんな種類がある?
現在販売されているコアラマットレスシリーズは以下のとおりです。
モデル | オリジナル | プラス | シュプリーム | KORE | BREEZE |
---|---|---|---|---|---|
画像 | |||||
発売年 | 2017 | 2024 | 2021 | ||
販売 | 公式サイト | Amazon、楽天 | |||
厚さ | 21cm | 23cm | 28cm | 23cm | 27cm |
重量 | 15.8 kg~ | 19.48kg~ | 22.87kg~ | 19.4kg~ | 23.45kg~ |
硬さ調節 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
リバーシブルカバー | × | 〇 | 〇 | × | × |
硬さ | ふつう | やや硬め | ややソフト | やや硬め | ややソフト |
エッジサポート | × | × | 〇 | × | 〇 |
カバー洗濯 | 〇 | 〇 | × | × | × |
取っ手 | × | 〇 | 〇 | × | × |
価格 | 69,000円 | 99,900円 | 149,900円 | 99,900円 | 129,900円 |
リンク① | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | Amazon、楽天市場 | Amazon、楽天市場 |
リンク② | レビュー記事 | レビュー記事 | レビュー記事 | レビュー記事 | レビュー記事 |
※重量と価格はシングルサイズです
上記の表でまとめた、すべてのコアラマットレスの違い・選び方については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
オリジナルコアラマットレスの基本情報
オリジナルコアラマットレスのサイズや価格等の情報は以下の通りです。
サイズ | シングル~キング |
---|---|
クッション材 | ウレタンフォーム |
硬さ | ふつう |
密度 | 40D(1層目) 30D(2-3層目) |
重量 | 15.8kg~ |
価格 | 69,000円~ |
外観を詳しく知りたい方は、以下の動画もご参考くださいね。(音声なし)
【まず結論】オリジナルコアラマットレスの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- 底付きや圧迫感がないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)
体験を通じオリジナルコアラマットレスを以下のように評価させていただきました。
▼ オリジナルコアラマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.51 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 4.0 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 3.0 |
底付のなさ | 4.0 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.5 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 3.0 |
価格 | 2.62 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
(総評)すべてのコアラシリーズで最も「振動が伝わりにくい」
オリジナルコアラマットレスは、初代コアラマットレス※で、2021年8月よりNEWモデル(コアラマットレス KORE)が登場したことにより廃盤になりましたが、その寝心地の良さを惜しむ声が多く、異例の再販が決まったという逸話がある傑作マットレスです。※厳密にはオリジナルは初代モデルをさらに衝撃吸収性を高めるマイナーチェンジを施したモデルです(よって「Ver2」と呼ばれることもあります)
もともとコアラマットレスは「振動の伝わりにくさ」を最大のセールスポイントにして日本に上陸しましたが、オリジナルコアラはまさに「振動の伝わりにくさ」を目的に作られたマットレスなのです。
コアラマットレス KOREは、どちらかというと、振動の伝わりにくさよりも「硬さ調節(失敗しない寝心地)」をセールスポイントにした仕様・構造となっています。
振動の伝わりにくさ(衝撃吸収性の高さ)の秘密は、簡単に言うとウレタンフォームの反発性を抑えた(いわゆる低反発)素材をMixさせた構造だからです。
よって、「コアラマットレス=振動が伝わりにくい」というイメージでご検討されている方に、最もミスマッチが少ないモデルだと言えるでしょう。
それでは、以下よりオリジナルコアラマットレスの特徴・評価について詳しくご紹介します。
オリジナルコアラマットレスの特徴
振動が伝わりにくい
くどいようですが、オリジナルコアラマットレスの最大の特徴は「衝撃吸収性の高さ(振動の伝わりにくさ)」です。
振動の伝わりにくさのメカニズムとしては大雑把に言えば高反発フォームより低反発フォームの方が衝撃吸収性が高く、結果的に振動が伝わりにくい性質があります。
反発性は「反発弾性率」によって表されますが、オリジナルコアラの反発弾性率は約16%(当サイト計測)でした。
反発弾性率15%未満で低反発ウレタンフォームと呼ばれるので、オリジナルコアラはほぼ低反発と言える仕様です。(下層は高めの反発性を持つウレタンフォームで構成されています)
なお、リニューアルモデル「コアラマットレス KORE」の反発弾性率は約40%ほどで、高めの反発性をもったウレタンフォームを使用しています。
以下の動画、コアラマットレス KOREとオリジナルコアラマットレスの反発性(衝撃吸収性)を比較した動画です。
以上のとおり、オリジナルの方が圧倒的に衝撃吸収性が高いことがわかると思います。
通気性が良い
一般的にウレタンマットレスは通気性が良くありません。
しかし、オリジナルコアラマットレスでは、通気性が高い構造になっているので、一般的なウレタンマットレス比べて蒸れにくい寝心地が実現されています。
オリジナルコアラマットレスの通気性の良さの秘密は「オープンセル構造」と「スリット(通気孔)」です。
ウレタンフォームは石油を発泡させて作る素材ですが、ひとつひとつの泡にしっかりと空洞を設ける構造を「オープンセル」と言います。
そして、オリジナルコアラの上層フォームのオープンセルは特に大きい(つまり、空洞が多い)ため、蒸れにくいのです。
さらに、最下層にはスリットがいくつも設けられているので、側面方向への通気が促される構造になっています。
なめらかな「テンセル生地」
本商品のカバー表面はテンセル™(35%)+ポリエステル(65%)使用。
テンセルは植物(ユーカリ)から作られる天然素材由来の再生繊維のことで、吸湿・速乾性に優れ、ムレにくくなめらかな質感が特長です。
なお、ユーカリはコアラが好きな植物としても有名なので、コアラマットレスのイメージとぴったりですね。
120日間のお試し期間付き
すべてのコアラマットレスは購入してから120日間のお試し期間があります。
お試し期間を設けていることはそこまで珍しくありませんが、120日間という期間はかなり長いです。
120日間は約4か月ですよね。例えば4月に買ったら7月まで返品できます。つまり、季節をまたいで試せるということです。
季節によって求める寝心地も変わったりするので、このくらい長い期間試し寝ができるのは大きなメリットです。通販(オンライン)で買うことに抵抗がある人にもおすすめできます。
余談ですが、ショールームでしっかり寝心地を確かめて買ったのに「やっぱり違った」という失敗、結構多いです。
実はショールームと家では睡眠環境が異なるので、短時間の試し寝はあまり参考になりません。
また、人間の体圧分布というのは簡単に変わってしまうので買った時点でベストだと思っても、実際寝たら「なんか違うな。。」ということも十分にあり得る話です。
よって、実際の就寝環境で試せる期間が長いというのは本当におすすめです。
【体験レビュー】オリジナルコアラマットレスを実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルサイズです。
段ボールにメッセージがちりばめられています。
こういうポップな路線がコアラマットレスならではですね。
梱包状態の重さは、公表値で18.61kg(シングル)でしたが、当サイトで計測したところ18.15kgと少しの差はありましたが、ほぼ同じでした。
一人で持ち運ぶのは「とくにストレスを感じないレベル」といったところ。
なお、オリジナルはシリーズ中一番軽いです。
段ボールを開封していきます。
ロール状に圧縮されてビニール袋でギュッと巻かれています。
ハサミを入れます。間違ってマットレスを切らないように注意です。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおりビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観のチェック
開封直後はやや歪んでいますが、すべてのコアラマットレスシリーズの中で最も形状復元が早いです。
コアラ公式によると「マットレスが完全に形を取り戻すのに72時間ほどかかる」とのことで、開封直後と72時間経過したマットレスを比較したアニメーションを作りました。
このアニメーションのとおり、ボリューム感が復元されていることがわかると思います。
マットレスの厚さはこのくらいです。
公表値どおり、23cmの厚みが確認できました。※2022年12月から厚さが21cmに変更されています
カバー表面はテンセル入りの「しっとり・モッチリ」とした触り心地で、気持ち良いです。
やわらかく伸縮性がある生地のため、体へのフィット感が優れます。
マチ部分はポリエステル100%のサラッとした触り心地です。
サイド面にはロゴが入ったラベルがあります。
裏側はポリエステル100%で、ドット状の無数の滑り止めが付いています。
滑り止めのドットには、PVC(合皮)加工が施されているので、ベッドフレームに置いたときにズレにくいです。
カバー裏面にはファスナーがあります。
ファスナーによって、カバーと本体が脱着可能です。
カバーは手洗いOK(ただし洗濯機NG)です。
なお、他のモデルは基本的にカバーの手洗いもNG(洗濯が完全にNG)なので、メンテナンス性はオリジナルコアラが優れていると言えるでしょう。
内部構造のチェック
カバーを取って中身を確認します。
こちらが上層の芯材(ウレタンフォーム)です。
内部のウレタンフォームの様子を詳しく見るため、覆っているメッシュ生地も切っていきます。
こちらがウレタンフォームです。
ウレタンフォームに歪みがないかチェックします(歪みが大きい場合、寝心地や耐久性も悪くなる場合があります)。
全体的に目立つ歪みはなくきれいな形状です。
歪みやすい角部分は多少の歪みがありましたが、気になるレベルではありません。
ヘッド・フット面もきれいです。反り返りもほぼ見られません。
サイド面からみてもきれいです。
続いて、構造を詳しく見ていきます。
オリジナルコアラマットレスは性質が異なる3つのウレタンフォームを重ねた「多層構造タイプ」です。
上の画像のとおり、上層から「クラウドセル層」「衝撃吸収層」「高反発層」という構造になっています。※2022年12月から芯材の厚さが20cmに変更されています
層(厚さ) | 硬さ(N) | 反発力 (反発弾性率) |
---|---|---|
クラウドセル層(5cm) | やわらかい(70N) | 低め (約16%) |
衝撃吸収層(4cm) | ふつう(120N) | 高め (約42%) |
高反発層(11cm) | 硬い(200N) | 高め (約40%) |
※反発弾性率は当サイトでの計測値です
実際に体が感じる硬さや反発力は、表層から10cmあたりまでなので、オリジナルコアラは、クラウドセル層+衝撃吸収層で中心的な寝心地を作っています。
つまり、体への当たりはフィット感・体圧分散性が高い低反発フォームのような感触で、沈み込んだらしっかりと衝撃が吸収され、最終的に下層の高反発フォームで押し返さるという構造です。
イメージしづらいかもしれませんが、要するに寝ていて「痛くない・揺れにくい・姿勢が崩れにくい」という寝心地が実現されているのです。
さらに最下層(高反発層)のスリットは、体の場所によって間隔(硬さ)が変わります。
スリットの間隔が広いほど硬くなるので、腰・お尻あたりが沈み込み過ぎないようになっているのです。
このように、体の場所によってサポート性が変わる仕様を「ゾーニング」と言います。
なお、スリットは通気孔の役割も果たすので、クラウドセル層のオープンセル構造に加えて、さらに通気性が強化されている仕様ということです。
このように寝心地を良くするために、かなり計算高い構造となっているのが、オリジナルコアラマットレスの特徴です。
反発性のチェック
ウレタンマットレスでは、反発性の違いによって「低反発マットレス」「高反発マットレス」などと呼んだりします。
オリジナルコアラマットレスは、低反発マットレスのような寝心地です。
それぞれの特徴は以下の通りです。
低反発 | 高反発 | |
---|---|---|
画像 | ||
特徴 | 衝撃吸収性が優れ、静かな寝心地が実現できる | 体の動きに対する反発力があり、寝返りをサポートする |
なお、反発性とは「押し返す力」のことで、反発弾性率によって以下の通りに分類されます。
反発弾性率 | ウレタン分類 |
---|---|
15%未満 | 低反発ウレタン |
15~49% | 一般ウレタン |
50%以上 | 高弾性(高反発)ウレタン |
素材が持つ反発性を測る数値。反発弾性率を調べる方法として、JISが定めるテスト方法(JIS K 6400-3)があり、簡単に言うと「高さ50cmから鉄球を落として、反発した高さと割ったのが反発弾性率」ということです。
オリジナルコアラマットレスの反発弾性率は?
公式サイトによると、オリジナルコアラマットレスの反発弾性率は「52%」とされています。
これは「高反発(高弾性)レベル」の数値なのですが、実際のテスト結果と寝心地を確かめたところ、真逆でした。
当サイトで計測した反発弾性率テストは「約16%」。つまり、限りなく低反発フォームに近い反発弾性率という結果でした。
- 公式サイト:52%(高反発ウレタン)
- 当サイト:約16%(ほぼ低反発ウレタン)
当サイトではいくつものウレタンマットレスの反発性をテストしていますが、測定しなくてもわかるほど、オリジナルは明らかに低い反発性を感じました。
ちなみに、公式サイトによる反発弾性率は、以下のとおりに公表されています。
- オリジナルコアラマットレス:52%
- その他:37%
つまり、「オリジナルコアラは他のモデルよりも反発性は高い」と紹介されているのですが、実際に比較すると明らかにオリジナルの方が反発力は低いです。(良し悪しではありません)
このようにオリジナルコアラマットレスは「反発性が低い(衝撃吸収性が高い)」という特徴があるため、シリーズ中最も揺れにくい寝心地になっています。
公式サイトに掲載されている反発弾性率(52%)については、コアラ本社に確認中です。
【詳細解説】オリジナルコアラマットレスの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ オリジナルコアラマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.49 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 4.0 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 3.0 |
底付のなさ | 4.0 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.5 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 3.0 |
価格 | 2.62 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
それでは以下より主な評価項目をレビューさせていただきます。
1. 仰向き寝は?
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「星3.5」。
ほぼ低反発フォームならではのフィット感が高く、包まれるような寝心地です。隙間が出来やすい腰回りもしっかりとサポートされていました。
表層が70Nという比較的ソフトな硬さですが、沈み込むとグッと押し返されるので、ストレスない寝姿勢が実現されています。
ただし、ソフトな層(70N)が5cmあることで、やや深めの沈み込みを感じるため、しっかりと沈み込むことで寝姿勢が整いやすい女性的な体型の人(体のラインがハッキリしている人)の方が合いやすいと思います。
低反発のフィット感は人によっては蒸れやすく感じますが、通気性が高いクラウドセル(空洞が多いウレタンフォーム)のおかげで不快な感じはありませんでした。
さらに空気を多く含む構造は「寒くなりにくい」というメリットもあるので、年中通しても快適に眠れると思います。
2. 横向き寝は?
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「星4.0」。
上層フォームのソフトさと、下層フォームのゾーニングによって、沈み込みが深い肩回りも圧迫感を感じにくいです。
さらに低反発特有のホールド感は、不安定な寝姿勢になる横向きでも安定感があり、グラつきにくいです。
体の動き(衝撃)を吸収してくれるので、寝返り時にも止まりたいところでピタッと止まってくれます。
3. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「星3.0」。
マットレス外周を特に強化したような仕様ではないので、座るなどの荷重が集中する姿勢では、深く沈み込みます。とはいえ、底付きは感じません。
衝撃吸収性の高さから、端部分で動いてもマットレスから落ちるような不安定さは感じませんでした。
4. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「星3.0」。
オリジナルのウレタンフォーム(主に表層)の反発弾性率はおよそ16%(当サイト計測)で、反発性は低めです。
よって、体の動きへのサポート性は低く、コロンと楽に寝返りが打てるタイプではありません。
しかし、寝姿勢保持性が良く、体の中心線がまっすぐになりやすいという点で寝返りを打つのにそこまでストレスはありませんでした。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星4.0」。
芯材のウレタンフォームはもともと通気性があまり良くないため、蒸れやすい素材と言えます。
しかし、オリジナルコアラのクラウドセル層(1層目)は空洞が大きなオープンセル構造と高反発層(3層目)のスリットによって、通気性は良好です。
なお、ウレタンフォームの「素材自体」の通気性の良さに関しては、コアラマットレスシリーズ中、最もオリジナルが優れていると言えます。
NEW・BREEZE | オリジナル |
---|---|
6. 耐久性は?
密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。
評価は「星3.5」。
ウレタンマットレスの耐久性を知るにはウレタンフォームの「密度」と「復元率」という情報が必要です。
本商品の密度と復元率は以下の通りです。
密度 | 復元率 |
---|---|
40D(1層目) 30D(2-3層目) | 非公表 |
芯材のウレタンフォームの密度・復元率が高くなればなるほど耐久性は高くなります。(密度・復元率についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています)
オリジナルコアラマットレスの密度は1層目と2-3層目で異なります。
1層目(クラウドセル層)の40Dはかなり高め数値で8年以上は持つレベルです。
注意したいのは2-3層目の30Dという密度です。
30D程度の密度は、1万円台以下の激安マットレスでも採用されることが多いレベルで、耐久年数としては5~8年程度と言われています。
また、すべてのコアラマットレスシリーズは復元率が非公表です(本来、復元率は品質表示法により、表示しなければならない情報です)。
以上のことを考えると、上層は良くても、下層がやや頼りない仕様のため、マットレス全体としては中程度と評価します。
7. 素材の品質は?
ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。
ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。
評価は「星4.0」。
部分的に若干の歪みはありましたが、全体的には大きな歪みはなく、コアラシリーズの中で最もきれいな形状でした。
8. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星4.0」。
全コアラマットレスシリーズで唯一、カバーが洗濯OK(手洗いのみ)という点はメリットと言えるでしょう。
また、コアラマットレスのすべてのウレタンフォームには抗菌加工が施されています。
さらに、Certi-PURという検査を通過していて、有害な化学物質が使用されていないことが確認されてます。
ただし、体に最も近いカバーには抗菌防臭等の衛生加工は施されていません。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は「星2.62」。
シングルサイズで69,000円という価格は、マットレス市場全体から考えると「やや高いレベル」の価格帯です。
実はコアラマットレス KOREがリリースされてから、オリジナルは値下げしました。(シングルサイズで3,000円ほどの値下げ)
そんな中、オリジナルコアラマットレスをターゲットにした競合商品は7~8万円ほどの価格設定を引きずったままのことが多いので、本家がむしろ安くなっているというのはコストパフォーマンス的には良いと言えるでしょう。
口コミ・評判のまとめ
オリジナルコアラマットレスの口コミをまとめると以下のような意見が見られました。(公式サイトにて確認)
良い口コミ | 悪い口コミ |
---|---|
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口コミに関する解説
公式サイトにおける口コミ全体は5点満点で4.5の高評価です。しかも投稿数が約5,000件というのはすごいですね。(記事公開時点)
コアラマットレス全体に言えることですが、睡眠の質が良くなったと実感されている人が多いようです。
「振動の伝わりにくさ」に感動
やはり、コアラマットレスのCM(ワインチャレンジ)のイメージから「振動のつたわりにくさ」を期待して購入されている方が多いようです。
そして、期待通りの静かな寝心地に感動されている方が多い印象でした。
「柔らかすぎず・硬すぎず」の理想的な感触
具体的なレビュー内容で最も多いと感じたのが「柔らかすぎず・硬すぎず」という硬さに対しての評価です。
これはオリジナルコアラマットレスならでは3層ウレタンフォームによるものです。
表層は70Nという比較的やわらかめの寝心地ですが、2層目-3層目になるとしっかりと硬めの寝心地&高い反発性を感じるため、「体当たりはふんわりと、沈み込んだらグッと押し返す」という理想的な感触が実現されています。
「臭いがきつい」が多数
デメリットの中心は「臭いのきつさ」です。
コアラマットレス(全シリーズ)はウレタンマットレスで、使用しているウレタンフォームという素材は石油を発泡させた化学素材のため、独特の臭いを発します。
鼻がツーンとするような薬品臭さがあるので、人によっては不快に感じやすいのですが、開封後1週間ほどすれば、気にならないレベルに落ち着いてくることがほとんどです。
なお、今回届いた商品ではそこまで気になりませんでした。(もっと臭いマットレスはたくさんあります)
「体に合わない人」がいるのは仕方ない
マットレス全般に言えることですが、体に合う・合わないは必ずあるものです。
そこでコアラマットレスは120日間のトライアル期間を設けてくれているので、親切なサービスと言えるでしょう。
しかしながら、オリジナルは特に合う・合わないが分かれやすいかもしれません。
なぜかというと「低反発=やわらかい」というイメージのせいです。実は反発性と硬さは別の話で、硬い低反発フォームもあります。(同様に高反発でもやわらかい寝心地のマットレスもあります)
オリジナルコアラの硬さは表層から70N(6cm)+120N(4cm)+200N(12cm)です。
硬さは表層から10cmほどで主に感じられるため、沈み込むと120Nの硬さを感じるということになります。これは人によって感じ方が異なりますが、およそ「ふつう~少し硬め」レベルの感触です。(さらに、体重が重い人ならより沈み込むため、200Nというかなり硬い層の感触も加わり余計に硬く感じます)
つまり「低反発だからやわらかいだろう」と思って購入したら「想像よりも硬かった」ということがあるのです。
また、逆に「想像よりもやわらかった」というレビューもあります。硬さの感じ方は人それぞれなのでなんとも言えませんが、低反発はフィット感が高い寝心地のため、人によってはそれがやわらかく感じやすいこともあります。
※オリジナルコアラは厳密な低反発フォーム(反発弾性率15%未満)ではありませんが、ほとんど低反発と言っていい寝心地です。
「蒸れやすさ」について
「蒸れやすい」と評価されているユーザーさんもいます。
オリジナルコアラマットレスの1層目(クラウドセル層)で使われているウレタンフォームは、オープンセル構造の中でも特に広めの空洞を設けているため、むしろ通気性は高いです。
しかし、6cm以上沈み込むと一般的なウレタンフォームレベルの通気性の悪さを感じてしまうため、特に体重が重い人は蒸れやすさを感じるかもしれません。
筆者(身長170cm・体重57kg)の体験では、特に通気性の悪さを感じませんでしたが、もし蒸れやすさを感じる場合、清涼感があるシーツや厚手のパッドなどを敷くと改善されるでしょう。
しかしながら、いくらオープンセル等の工夫をしてもウレタンマットレス自体、通気性は高くないので、蒸れにくさを求める人はスプリングコイルマットレスやファイバーマットレス(エアウィーヴなど)をご検討されることをおすすめします。
似ている商品との比較
オリジナルコアラマットレスは、大ヒットの結果、真似されることが多く、似た構造・寝心地の商品がたくさんあります。(真似自体は悪いことではありません)
ここではオリジナルコアラに特に似た寝心地・コンセプトの2つの商品(快眠タイムズ マットレスとLIMNE)と比較します。
商品(メーカー) | ①オリジナルコアラマットレス | ②快眠タイムズ マットレス | ③LIMNE(リムネ) |
---|---|---|---|
画像 | |||
厚さ | 21cm | 20cm | 22cm |
硬さ | ふつう | やや柔らかめ | やわらかめ |
反発弾性率 ※上層から | 16% 42% 40% ※当サイト調べ | 12% 60% 45% | 20% 47% 40% |
重量 | 15.8kg | 約15.5kg | 約12kg |
密度 | 40D(1層目) 30D(2-3層目) | 45D(1-2層目) 32D(3層目) | 26~27D (平均・推定) |
復元率 | 非公表 | 99% | 94% |
サイズ | S~Q | S~D | |
保証期間 | 10年 | 5年 | 10年 |
返品保証 | 120日 | 60日 | 120日 |
価格 (Sサイズ) | 69,000円 | 50,000円 | 72,000円 |
リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
比較商品②「快眠タイムズ マットレス」とは?
②は愛知県に本社がある寝具メーカー「株式会社篠原化学」が展開する「快眠タイムズ」のオリジナルマットレスです。低反発+高反発のリッチな多層構造タイプで、仕様・品質とも良質(高密度×復元率99%)なのに、5万円台から買える抜群のコストパフォーマンスが魅力。
オリジナルコアラのコンセプト・寝心地とかなり近いですが、品質・仕様・価格設定は最も優れています。いわばオリジナルコアラをブラッシュアップさせたようなマットレスと言えるでしょう。
ただし、トライアルの条件が少し厳しめ(60日経過後の10日以内に手続きが必要)な点がデメリットです。
比較商品③「LIMNE(リムネ)」とは?
③は日本のスタートアップ企業(株式会社LIMNE)のオリジナルマットレスです。
表面の反発弾性率が約20%ほどなので、オリジナルコアラに似たような反発性を感じられます。寝心地としてはオリジナルコアラよりもやわらかめです。
ただし、密度がかなり低い(26~27D※推定平均値)のため、耐久性が最も低い点がデメリット。そして比較商品中、最も価格が高いのでコストパフォーマンスとしては正直微妙なところです。コアラ同様120日のトライアルと10年保証が付いている点はメリットと言えます。
サイズと価格
オリジナルコアラマットレスのサイズ展開と価格は下記の通りです。
サイズ | 横幅 | 価格(税込) | シーン |
---|---|---|---|
シングル | 97cm | 69,000円 | 1人でぴったり |
セミダブル | 120cm | 79,000円 | 1人でゆったり |
ダブル | 140cm | 89,000円 | 2人でぴったり |
クイーン | 160cm | 99,000円 | 2人でゆったり |
キング | 180cm | 119,000円 | 2人でさらにゆったり |
コアラマットレスは二人で眠る目的で購入されることが多いため、ダブルサイズが人気ですが、二人で寝るならクイーン・キングサイズをおすすめします。
1人の人間が熟睡できる最低幅が70cmと言われていて、ダブルサイズとは「最低幅×2人分=140cm」から由来しているサイズ名称です。
しかし、睡眠中は寝返りを打ったり姿勢も変化していくため、二人で眠るにはダブルサイズでは窮屈に感じる場合もあります。
部屋と予算に余裕があるようでしたらクイーン・キングサイズをご検討ください。
コアラマットレスの返品ってどんな感じ?
コアラマットレスでは120日のトライアルを設けていますが、トライアル時の返品の流れは以下のとおりです。
手順 | 方法 |
---|---|
①返品依頼 | 公式サイトより (電話・メール・チャット) |
②アンケートへの回答 | メールが来るので専用フォームで回答(返品理由や回収希望日) |
③回収日時の確定 | メールにて連絡(回収業者の準備が整い次第) |
④回収当日 | 玄関先でマットレスを引き渡し |
⑤返金(終了) | メールで案内 |
当サイトでは、メーカーさんのご協力のもと、実際の返品も体験させていただきました。詳しくは以下の記事でまとめているのでご参考くださいね。
オリジナルコアラマットレスはどこで買うのがお得?
オリジナルコアラマットレスは公式サイトとAmazonで購入が可能です。
おすすめは公式サイトです。
公式サイトのみで展開されているキャンペーンが多いので、ぜひチェックしてみてくださいね。さらに購入時にライブチャットで気軽に相談できることも便利です。
また、メルマガ登録するとセール情報なども教えてくれるので、気になっている方はまずはメルマガ登録してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。
オリジナルコアラマットレスをご紹介しました。
オリジナルは、コアラマットレスならではの振動の伝わりにくさが最も高いレベルで表現されたモデルです。
「コアラマットレス=振動が伝わりにくい」と期待されている人におすすめで、さらにシリーズ中最も低価格で買える点も魅力です。
現在は新モデル「コアラマットレス KORE」が販売開始されてしまったこともあり、なんとなく型落ちのように感じてしまうかもしれませんが、NEWとオリジナルは全くの別商品です。
大雑把に言えば、それぞれの最大のメリット(特長)は以下の通りです。
- オリジナル:振動が伝わりにくい静かな寝心地
- その他のモデル:硬さ調節可能
すべてのコアラマットレスシリーズを比較検討したい方は以下の記事もご参考くださいね。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。