
小上がりにベッドを使うときの注意点
部屋に小上がりを作りたいけど、工事まではしたくない。そんなときの選択肢が「小上がりベッド」です。
昼は座ったり寝転んだりする場所、夜は寝床として使えるほか、床下を収納にできる商品もあります。寝床として使わず、小上がりを作るためだけに選ぶ人もいるでしょう。
ただし、寝床と小上がりを兼用するなら、寝具を毎日動かすことが前提です。ここを考えずに選ぶと、マットレスを敷きっぱなしにして、結局は普通のベッドとして使うことになりかねません。
この記事では、ベッド業界歴15年以上の私が、小上がりベッドの選び方と、寝床として使う際の注意点を解説します。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら【結論】寝床と兼用するなら、片づけやすい寝具が基本

小上がりベッドは、寝床とくつろぐ場所を兼用できる家具です。ただし、昼に小上がりとして使うには、上に敷いた布団やマットレスを別の場所へ片づける必要があります。
注意したいことは、寝具を敷きっぱなしにすると、小上がりとして使えないうえ、寝具の下に湿気がこもってカビが発生するリスクも高まることです。
そのため、合わせる寝具は、敷き布団や折りたためる薄型マットレスなど、軽くて動かしやすいものが基本です。一方、厚いベッドマットレスは重く、毎日の移動には向きません。
| 敷き布団や薄型マットレス | ベッドマットレス |
|---|---|
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| 小上がりベッドで使いやすい | 小上がりベッドで使いにくい |
なお、ベッドマットレスの方が寝心地を追求しやすいため、寝床としての使用を優先したい人は、小上がりベッドではなく、一般的なベッドフレーム+ベッドマットレスを検討すると良いでしょう。
また、小上がりベッドを寝床として使わないなら、寝心地よりも、座り心地や収納の使いやすさを優先しましょう。
小上がりベッドとは

小上がりベッドとは、寝具を外し、床面に直接座ったり寝転んだりできるベッドです。
一般的なベッドフレームは、マットレスを敷いて荷重を分散させる前提で作られています。よって、床板へ直接乗る使い方を想定していない商品が多いです。
なお、寝床として使わない場合は、「ユニット畳」「畳収納」「小上がり収納」も候補です。
小上がりベッドの選び方
床板は「畳」か「パネル(木)」か

直接座ったり寝転んだりしたときの感触を重視するなら、畳タイプが向いています。適度なクッション性があり、敷き布団とも合わせやすいことが特徴です。
掃除や手入れのしやすさを重視するなら、木製パネルタイプが候補です。表面を拭きやすく、洋室にも合わせやすいでしょう。
「収納あり」か「収納なし」か

収納付きには、横から出し入れする引き出しタイプ、大容量の引き出しを備えたチェストタイプ、床板を持ち上げる跳ね上げタイプ、床板を外して使うフタ式タイプなどがあります。
収納なしは、脚で床板を支える構造が中心です。部屋をすっきり見せやすい一方、床板下に埃がたまりやすいため、掃除機を入れられる高さがあるかも確認しましょう。
部屋の見え方に加え、寝具が入るか、収納物を取り出しやすいかも加味して、決めましょう。
「高さ」を選ぶ

収納付きベッドの場合、収納量が多いほど本体も高くなる傾向があります。収納力だけでなく、腰掛けやすさや上り下りのしやすさを含め、希望する小上がりの高さから選びましょう。
収納なしベッドの場合、脚を組み替えて高さを変えられる「継脚(つぎあし)仕様」の商品もあります。必要な高さに調節できるか、購入前に確認しましょう。
寝床として使わないなら、広さと形から選ぶ

小上がりとしてだけ使うなら、シングルやダブルといったベッドサイズにこだわる必要はありません。一人で座る場所、家族で寝転ぶ場所、子どもの遊び場など、目的に合う床面積を考えます。
複数のユニットを組み合わせるタイプなら、正方形や長方形、L字型など、部屋に合わせて形を作れます。一方、使用中にユニットがずれたり、つなぎ目にすき間ができたりすることもあります。連結金具の有無や、床を傷つけにくい仕様かも確認しましょう。
小上がりベッドを「寝床」として使うときの注意点
寝心地を追求しにくい
小上がりとの兼用に向くのは、毎日動かしやすい敷き布団や薄型マットレスです。
ただし、体格や好みに合わせて寝心地を細かく選びやすいのは、厚みのあるベッドマットレスです。よって、寝心地を追求したい人は、ベッドマットレスから選ぶのが基本と言えます。
薄型でも快適に寝られる人は問題ありませんが、寝心地を優先するなら、一般的なベッドフレーム+ベッドマットレスと比較しましょう。
寝具の敷きっぱなしには向かない
小上がりベッドの多くは、畳や木製パネルなど、面で支える床板を採用しています。床板にすき間があるすのこより、寝具の下へ空気が通りにくい傾向があります。
汗や湿気が残ったまま敷きっぱなしにするとカビの原因になります。よって、定期的に寝具を上げて乾燥させることが必要です。
小上がりとして使わず、厚いマットレスを常設するなら、すのこベッドなど、マットレスを敷きっぱなしにする前提で作られた一般的なベッドフレームを選ぶ方がよいでしょう。
日常の使い方をシミュレーションしよう

まず、小上がりで、床面で何をしたいかを具体的に考えましょう。座ることが中心なら腰掛けやすい高さ、寝転ぶなら十分な奥行きが必要です。
次に、小上がりと寝床を兼用するなら、購入前に次の点を確認するのがおすすめです。
- 寝具は無理なく持てる重さか
- 寝具を下ろしたときの置き場所
- 押し入れやクローゼットまで運べるか
- 三つ折りなど、収納しやすい形にできるか
- 扉や家具にぶつからない移動経路があるか
おすすめの小上がりベッド3選+ユニット畳1選
1. インテローグ「フローリング調小上がり収納ベッド」
木製パネルと収納を組み合わせたい人に
フローリング調の天面を採用した収納付き小上がりです。洋室に合わせやすく、引き出しやオープン収納を備えています。収納の開け方が複数あるため、設置場所ごとの取り出しやすさを確認しましょう。
2. BED STYLE「布団が収納できる・美草・小上がり畳連結ベッド」
広い畳の小上がりを作りたい人に
最大幅280cmまで選べる連結タイプの小上がり畳ベッドです。2台を連結金具で固定できるため、使用中のズレやすき間を抑えられます。床下全面が収納スペースになっているので、大量の荷物をしまいたい人にもおすすめです。高さは、ハイタイプ(42cm)とロータイプ(29cm)から選べます。
3. こうひん「収納付き畳ベッド フォルティナ」
敷き布団を使って寝たい人に
大正5年創業の畳専門店が扱う、日本製の収納付き畳ベッドです。畳は4種類から選べます。和紙畳は、天然い草に比べてカビやダニの発生を抑えやすく、摩耗にも強いことが特徴です。
4. 萩原「タタミ座」
寝床より小上がり作りを優先する人に
60cm角の正方形と、幅120×奥行き60cmの長方形を組み合わせるユニット畳です。高さは約25cmと約45cmから選べます。必要な広さに合わせやすく、座る・くつろぐ・収納する場所を作りたい人に向いています。
まとめ

小上がりベッドは、寝床とくつろぐ場所を兼用できます。ただし、その機能を活かすには、寝具を日常的に片づけなければなりません。
兼用するなら、軽い敷き布団や折りたためる薄型マットレスが基本です。
一方、寝心地にこだわりたい人や、寝具を敷きっぱなしにする人には、一般的なベッドフレームとベッドマットレスの組み合わせが向いています。
寝床として使わないなら、ベッドサイズではなく、必要な広さ・形・高さ・収納の使いやすさから選びます。床面の素材や収納量に加え、ユニットの連結方法や設置後の動線まで想定しましょう。






