やわらかいのに寝返りしやすい
この記事では「SOERUマットレス」をご紹介します。
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ぜひご参考くださいね。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれ、発生した広告収入をサイトの運営費に充てています
目次
SOERUマットレスの基本情報
サイズ | シングル~ダブル |
---|---|
厚さ | 約28cm |
クッション材 | ポケットコイル |
価格(Sサイズ) | 115,000円 |
無料お試し期間 | 120日 |
メーカーの「錦之堂インターナショナル」とは
株式会社錦之堂インターナショナルは、明治36年に古美術商として創業した老舗企業。以降、洋家具の販売へ事業を転換し、婚礼家具の販売など事業規模を拡大していきます。
平成6年に小売業からベッドメーカーに転身し、小売業で培った「お客様の目線で考える姿勢を武器にしたものづくり」にこだわっているそうです。
さらに平成16年までに、タイ・中国に海外拠点を開設し、「自社工場での一貫生産体制」を確立しました。
品揃えはベッドフレームとマットレスが中心で、今回ご紹介する「SOERU」はオンライン中心のD2C※マットレスブランドという位置づけです。※Direct to Consumerの略(メーカーが消費者に直接販売するビジネスモデルのこと)
【まず結論】このマットレスの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネ当たりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?
始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価しました。
▼ SOERUマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.26 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 5.0 |
バネ当たりのなさ | 5.0 |
耐久性 | 2.5 |
衛生面 | 3.0 |
取り扱いやすさ | 2.0 |
価格 | 1.93 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
【総評】耐久性や品質面に心配はあるが、今までにない面白いマットレス
SOERUマットレスの特徴を一言で表すと「やわらかいのに寝返りが打ちやすい」です。
基本的に、マットレスはやわらかくなるほど体が深く沈み込むため、寝返りが打ちづらくなります。
しかし、SOERUマットレスは、基本的な寝心地はソフトに作りつつ、寝返りの支点となる場所に硬めのパッド「SOERUパッド」を入れることで、やらかい寝心地ながらストレスない寝返りが打てるのです。
こうしたコンセプトは、「センターハード(マットレスの中央部分を硬くする)」というゾーニング仕様のマットレスでもありますが、SOERUほどピンポイントに支点を捉えられません。
要するに、一般的なセンターハードの場合、他の場所とハッキリ硬さを変えにくいため、SOERUパッドほどの寝返りサポート効果は生まれにくいです。
まさに、『やわらかい寝心地が好きだけど、寝返りしやすい方が良い』といった希望を持った人にぴったりなマットレスと言えるでしょう。
一方、デメリットは耐久性(詰め物の構造・コイル仕様 など)や、製造品質(丈が足りない、コイルの縫製 など)が少し懸念点です。詳しくはこの記事でご紹介します。
とはいえ、今までにないような発想で寝心地の良さを追求し、見事、完成させた注目のマットレスです。
120日の無料お試し期間もあるので、気になった方はぜひ試しててくださいね。
以下より詳しくご紹介します。
SOERUマットレスの特徴・メリット
1. SOERUパッドで「寝返りしやすい」
SOERUマットレスの最大の特徴は、SOERUパッドによる「支点サポート」です。
SOERUマットレス自体は、ふんわりしたソフトな寝心地ですが、やらかいマットレスほど体が深く沈み込み、寝姿勢が崩れやすく、寝返りが打ちづらい傾向があります。
しかし、SOERUパッドを入れることにより、沈み込みやすい腰・臀部がしっかりとサポートされ、寝姿勢が整います。
また、腰・臀部は、寝返り時の支点となるため、パッドを「支点にそえる(SOERU)」ことで、グッと寝返りがしやすくなるのです。
「ふんわりとソフトなのに寝返りがしやすい」
これは今までありそうでなかった画期的なアイデアです。
2. 静かな寝心地「ポケットコイル」
SOERUマットレスはクッション材にポケットコイルを使用した「ポケットコイルマットレス」です。
ポケットコイルは、スプリング(バネ)をひとつひとつ不織布で包んでいる構造をしています。
ひとつひとつのコイルが独立した動きができるため、振動が伝わりづらいことや、体のラインに細かくフィットすることで寝姿勢が整いやすく、体圧分散性も高いです。
「静かな寝心地」と評され、特に日本人はポケットコイルの寝心地が好きだと言われています。
3. ファイバー入り
詰め物に「カルファイバー」というファイバー素材を使用しています。
ファイバー素材は、空気の層が多いため、通気性・保温性が高いことや、多方向に反発するため、寝返りのしやすさがメリットです。
カルファイバーは、SOERUパッドによる「寝返りのしやすさ」をさらにサポートしてくれる存在と言えるでしょう。
このカルファイバーは、一般的なファイバー素材よりもやわらかくできているので、SOERUマットレスならではの「宙を浮くような解放感」の演出に一役買っています。
4. 120日の無料トライアル付き
SOERUマットレスには購入してから120日間の無料お試し期間があります。
自分に合ったマットレス選びというのは本当に難しいものですが、これだけ長い期間試せるなら安心ですね。
なお、返品手順は以下のとおりです。
- サポートに連絡
- アンケートの送付
- アンケートへの回答
- 商品の回収
- 返金
1点、注意して欲しいのが、配送料金が自己負担ということです。
なお、仮に東京都からメーカー倉庫がある岐阜県にマットレスを送った場合の配送費は20,000円~25,000円ほど※です。
最近では、無料お試し期間(トライアル)付きのマットレスが多くなっていますが、条件はメーカーによって差があります。
手数料(返送費の自己負担)なしのメーカーもありますので、気になる人は以下の記事もご参考くださいね。
【もっと知りたい人のために】ポケットコイルの仕様を解説(読み飛ばしてもOKです)
ポケットコイルの仕様は商品によって異なり、メーカー各社、販売ページでセールスポイントとして訴求していたりします。
細かい話なので、個人的には「そこまで気にしないでも良いかな?」と思うレベルですが、詳しく知りたい人のためにご紹介します。(よって、ご興味なければ読み飛ばしてOKです)
- 線種
- 密度(いくつコイルを使っているか)
- 配列(並行か交互か)
- 線径(バネの太さ)
- コイル高と圧縮率
SOERUマットレスで使っているポケットコイルの仕様は以下のとおりです。
▼ SOERUマットレスの仕様 | |
---|---|
線種 | SWRH-72B C |
密度 | 512個 ※Sサイズ |
配列 | 並行配列 |
線径 | 2.0mm(外周は2.2mm) |
コイル高/圧縮率 | 24cm/0~2% ※当サイト調べ |
線種
線種とは、スプリング(バネ)自体の仕様・品質を現す「記号」のこと。
ポケットコイルのバネの仕様はメーカーや商品によって差があります。
SOERUマットレスは「SWRH 72 B C」という線種を使用。
なお、上記の表示は以下のように解釈します。
表示例 | 意味 |
---|---|
SWRH | マットレスのコイルは基本的に硬鋼線(SWRH)を使用 |
72(反発性) | 数値が高くなればなるほど反発力が高い |
B(耐久性) | マンガン含有量(AよりもBが多く、耐久性がある) |
C(強度) | A<B<Cの順で強度が高い |
なお、SOERUマットレスの「SWRH 72 B C」という線種は、1~3万円クラスのマットレスでも多い仕様です。
ちなみに、2017年に品質表示法の改正があり、線種などの表示義務はなくなりました。これは「バネの品質は実際の寝心地や耐久性を知るうえでそこまで重要な情報ではない」ということが示されたと言えます。
ただし、バネ自体が高品質であればそれだけ長持ちしやすいですし、シモンズやサータ等の有名メーカーもバネの品質には相当こだわりをもっているので、依然としてマットレスを選ぶ上で気に留めておくべきポイントとも考えられます。
密度
ポケットコイルマットレスにおける密度とは「コイルの量」のこと。
SOERUマットレスの密度はシングルサイズあたり「512個」です。
密度のレベルの違い・特徴を大雑把にまとめると以下のとおりです。
密度/S | 特徴・意味合い |
---|---|
300個台 | 低密度(耐久性が不安&バネ当たりも感じやすいので避けた方が良い) |
400~600個台 ★本商品 | 中密度(バネの動きが出やすく寝返りサポート性が得られる) |
600~1,000個 | 高密度(線径が細く、コイル高も高くなるので、ふんわりとした寝心地) |
1,000個以上 | 超高密度(ジェル的で静かな寝心地・バネを感じにくい) |
基本的にポケットコイルマットレスは、密度が低いほどコイルひとつあたりにかかる負荷が高くなるため、特に300個レベルの低密度タイプでは実用上の耐久性に支障が出る可能性も高くなります。
とはいえ高密度であるほど良いというわけではなく、耐久性としての適切な密度レベルは450個以上で、それ以上であれば耐久性に特に大きな差はなく、むしろ寝心地の差が生まれます。
SOERUマットレスは512個/Sの密度に抑えて、ポケットコイルの動きをより感じられるように仕上げています。
配列(並行配列)
ポケットコイルマットレスの配列は「並行配列」か「交互配列(「千鳥配列」とも言います)」のどちらかです。
並行配列 | 交互配列 | |
---|---|---|
画像 | ||
硬さの傾向 | ソフト | ハード |
跳ね感 | 強い | 弱い |
特徴 | 寝返りがしやすい | 静かな寝心地 |
耐久性 | △ (部分的には弱め) | 〇 |
価格 | 安価に作りやすい | 高価になりやすい |
配列の違いもそのマットレスがどのような寝心地を目指しているか?で決められます。
SOERUマットレスは並行配列を採用。
並行配列はバネの動きが出やすいため、寝返りのサポート性があり、豊かなクッション性が特徴です。
なお、圧縮タイプは基本的に並行配列です。(交互配列は圧縮できません)
線径(2.0mm・2.2mm)
線径とは「バネの太さ」のこと。
太いほど反発力が高まり、しっかりとした寝心地になります。逆に細いほど荷重に対してしなやかに反応するという特徴があります。
寝心地の目安としては以下の通りです。
線径と寝心地(目安)
- 線径1.9mm以下:しなやかな寝心地
- 線径2.0mm以上:しっかりとした寝心地
SOERUマットレスの線径は、基本が2.0mm、外周2列が2.2mmです。
内側 | 外周 |
---|---|
なお、基本的に2.0mm以上は「しっかりとした寝心地」となりますが、SOERUマットレスは、すぐ下でご紹介する「圧縮率」が一般的なレベルよりもかなり低い数値のため、どちらかといえばやわらかくふんわりした寝心地に感じられます。
コイル高と圧縮率
「コイル高」は高くなるほどふんわりとした感触になり、「圧縮率」は高くなるほど耐久性にプラスに働きます。
SOERUマットレスのコイル高は約24cm、スプリングの圧縮率は約0~2%(当サイト調べ)でした。
この仕様は、
- コイル高は「かなり高め」
- 圧縮率は「かなり低め」
です。
要するに、引っ張ったバネをほとんど圧縮していないため、コイルが高くなっている仕様です。※これは低価格帯のポケットコイルマットレスに多い傾向です
なお、一般的なコイル圧縮率は20%前後くらいが多く、ある程度圧縮しないと耐久性として心配が増えます。
よって、SOERUマットレスは、バネをほとんど圧縮していないため、「やわらかい寝心地に感じやすいが、コイルの耐久性としては不安が残る仕様」とお考えください。
読み飛ばしOKなのはここまで!
SOERUマットレスのデメリット
1. パッドがズレる
パッドは固定されていなので、ズレます。
試しに、100回ほど寝返りの動作を繰り返したところ、以下のようにズレました。
100回の寝返りテスト | 寝返り後のパッド位置 |
---|---|
右上の画像を拡大すると、どのようにズレたかわかりますが、足・腰部分は約2cm、頭部分は約4cmのズレが確認できました。
足・腰部分 | 頭部分 |
---|---|
寝返りの回数は一日あたり20~30回ほどと言われ、テストした100回とは5日分くらいの寝返りです。
つまり、約4cmものズレは寝心地に影響しやすいため「1週間に1度はSOERUパッドの位置を確認した方が良い」ということになります。
しかし、1週間に1度、シーツを取って内部を確認するのは、正直かなり手間です。
なお、SOERU公式では、『パッドがずれてしまうのですが、解決方法はありますか?』という質問に対して『どうしてもズレが気になる場合、下記リンク先の両面テープ等で固定してください。』とコアラグリップという商品を紹介しています。
2. 長さが少し短い
SOERU公式では、マットレスの長さを「197cm」と表示していますが、実際は190cmくらいしかありません。※ちなみにマットレスの一般的な長さは「195cm」です
この5cmの差によって、目安として身長180cmくらい以上の人が寝た場合、足が出てしまう可能性もあります。
また、一般的なベッドフレームの床板(マットレスを置く場所)は、195cmで設計されているため、SOERUマットレスを置くと上の画像のようにマットレスと床板に隙間ができて不格好になります。
3. 品質面(ポケットコイル)
上の画像のとおり、ポケットコイルのズレがで所々で見られました。
これは、おそらく不織布(ポケット)でコイルを閉じるときにズレが発生していて、要するに製造品質の問題です。
こうしてズレたポケットコイルは、荷重をまんべんなく受け止められず、均等な力で支えられません。
また、この現象はすぐ上でご紹介した「長さが少し短い」に関係していると思います。
きれいなポケットコイルの場合、面がそろっているので、お互い干渉しません。
一方、SOERUのようなポケットコイルにズレがある場合、となりのポケットコイルに入り込むようになります。
そして、入り込んだ状態で接着剤で固定するため、全長が入り込んだ幅の合計分だけ短くなるのだと考えられます。
4. 耐久性はやや不安
SOERUマットレスの「ふんわりソフトな寝心地」を作っているのは、詰め物の綿・ウレタンフォーム(レギュラーウレタン)・ファイバー、芯材のポケットコイルです。
そして、それぞれは耐久性が高いとは言いづらい仕様のため、長期の使用には不安が残ります。
※ソフトタイプのファイバーは特に復元率が低いためヘタリやすく、SOERUのポケットコイルの品質や圧縮率を考えると耐久性が高いとは言いづらい
また、裏面で寝られない「片面仕様」のため、表裏のローテーションができないという点で耐久性としてマイナスです。
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【体験レビュー】SOERU(ソエル)マットレスを実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。3梱包で届きます。
開封していきます。
まず1つめは、SOERUパッド(計5枚)です。
SOERUパッドは硬い発泡スチロールのような素材で、重量はかなり軽めです。
丸い穴がたくさん開いているので、通気性が良いです。
2つ目が、ファイバー素材「カルファイバー」です。
カルファイバーはもともと福祉・介護向けに開発されたファイバー素材のこと。
原料にはポリエチレンを使用してるため、基本的にはエアウィーヴ®(エアファイバー®)と同じような素材です。
特徴は、多方向への反発性が働くため寝返りしやすいこと、空気の層が多いため、通気性・保温性が高いことです。
最後は、ベースマットレス(ポケットコイル仕様)です。
ベースマットレスは、ロール状に圧縮されています。
開封時には、付属のカッターを必ず使うように指示されているので、お手持ちのハサミなどを使わないようにご注意ください。
付属のカッターを使って開封していきます。
ビニール袋には「カッターを入れる場所の紙」が貼ってあります。
しかし、単に梱包ビニールの上にテープで貼り付けてあるだけのため、指定の点線を切っても本体ビニールにたどり着きませんでした。
上記画像のとおり「カッターを入れる場所の紙」では開封できなかったため、別の場所からカッターで切ったところ、かなりの勢い・衝撃で復元されました。場合によっては事故につながるレベルです。(以下の動画参考)
あとで状態を確認したところ、開封ビニールは2重になっていて、本来1枚目のビニールを切って、マットレスを広げてから2枚目を切る構造のようでした。
よって、「カッターを入れる場所の紙」で、うまく開封できない場合、まずは、慎重に1枚目のビニールのみを切り、マットレスを広げてから2層目を切るように注意してください。
外観
開封直後のSOERUマットレスです。
しわが目立ちますが、公式サイトによると1日程度で本来のボリュームに復元されるとのことでしたので、2日後と比較したアニメーションを作りました。
以上のとおり、詰め物のウレタンフォームが復元されていることがわかります。※この比較画像は、カルファイバーなどを挿入していないため、本来のボリューム感が少なく見えます
続いてセッティングをしていきます。
まずは、ベースマットレスの内部に、カルファイバーとSOERUパッドを挿入します。開け閉めはファスナー仕様です。
こちらがベースマットの内部カバーです。
オレンジ色の場所を目印に、SOERUパッドを敷いていきます。
SOERUパッドの上にカルファイバーを敷きます。
表カバーを閉じて完成です。
なお、性別・身長・骨格タイプから、おすすめのSOERUパッドの位置がわかる「パッド位置診断」が公式サイトにあります。
筆者の場合、腰・脚部分のSOERUパッドを、基準の位置から14cmほど下げるという診断結果になりました。
この診断結果のとおり、調節します。
すると、バッチリ自分の寝返り時の支点を支える位置となりました。
実は、この診断ページを知らずに基準の位置で寝た時、かなり違和感がありました。
しかし、診断どおりに位置を調節すると、まったく違和感がなく、快適に寝返りが打てるようになったのです。この診断、すごいです。必ずやりましょう。
マットレス自体は十分な厚みがあります。
公表値では28cmでしたが、最大で約30cmの厚みがありました。
これはマットレスの中ではかなり厚みがあるタイプです。
厚みがあるマットレスは底付きを感じにくいというメリットがあります。
マットレスの外観をご紹介します。
表面の生地はポリエステル100%のしっとりとした触り心地です。
ニット生地なので伸縮性が高いです。
伸縮性が高い生地は、体の動きをサポートしやすく、体圧分散性も高まります。
生地のアップはこんな感じです。
品質表示はこちら。
なお、品質表示には「ワイドダブル(WD)」サイズまで表記されていましが、実際はダブルサイズまでの展開です。
また、厚さが250mmとありますが、公式サイト上での表示は28cm(280mm)なのでラベルは間違いです。
SOERUマットレスは、裏面では寝られない「片面仕様」です。
表面 | 裏面 |
---|---|
裏面カバーはしっかりしているので、バネが飛び出てくる心配は少ないでしょう。
内部構造
内部構造をチェックするために、一部解体してみます。
断面は以下のような構造となっています。
- 生地(ポリエステル100%)
- 綿(わた)
- ウレタン(凹凸加工)
- ファイバー
- 内部カバー(SOERUパット)
- フェルト
- 不織布
- ポケットコイル
- 不織布
- 再生フェルト
- 裏カバー
詰め物層は、合計で約6cmほどの厚さがあります。
生地の真下にある綿です。ふんわりとやわらかい感触が気持ち良いです。
綿の下には凹凸加工のウレタンフォーム(プロファイルウレタン)が下向きに入っています。
下層のファイバー素材と合わせた、通気性に配慮した構造ですね。
ベースマットレスの内部カバーです。
この部分にSOERUパットが入ります。
内部カバーの下にはフェルトが入っています。
フェルトはバネ当たりを軽減する目的です。
芯材のポケットコイルは、不織布に接着剤で固定されています。
ポケットコイルの下には不織布と再生フェルトが使われています。
この価格帯(10万円以上)で再生フェルトを使うのは、ネガティブな意味で少し珍しいです。
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【詳細解説】このマットレスの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価した以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ SOERUマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.26 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 5.0 |
バネ当たりのなさ | 5.0 |
耐久性 | 2.5 |
衛生面 | 3.0 |
取り扱いやすさ | 2.0 |
価格 | 1.93 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。
なお、日本人の約60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「4.0」
ふんわりと体圧分散性が高い寝心地で、体の痛みなどはありません。
やわらかいながら、SOERUパッドによって、沈み込みやすい臀部(おしり)が支えられるため、寝姿勢保持も良好です。
まさに「体をバランス良く支える体圧分散性と、寝返りのしやすさを満たす」「宙に浮くような解放感」というSOERUのコンセプトが見事に実現されている寝心地と言えるでしょう。
リッチな詰め物層によって、底付き・バネ当たりも感じませんでした。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「3.0」
ソフトタイプで厚みがあるマットレスなので、基本的には圧迫感は少なく、快適な寝心地です。
しかし、頭部分のSOERUパッドが寝る位置によっては肩部分に当たる(周辺の生地も引っ張られる)ため、違和感・圧迫感があることもありました。
なお、頭部分のSOERUパッドは「支点を支える」という役割は少ないため、圧迫感が気になる人は、取ってしまっても問題ないでしょう。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「4.0」。
SOERUパッドとカルファイバーの組み合わせは、「支点を支えながら体の動きをサポートする」ため、寝返りはスムーズにできました。
5点満点ではない理由は、やはり「硬めの寝心地×高反発素材」という組み合わせのマットレスには及ばないためです。
しかし、ソフトタイプのマットレスの中では、寝返りのしやすさは抜群に良いと思います。
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「3.0」
SOERUマットレスは、端部分が沈み込みにくいようにマットレスの外周を硬めした「エッジサポート仕様」です。
ただし、エッジポート仕様にしては、端の沈み込みは深めです。
線径(バネの太さ)は「2.2mm」と、エッジサポートに適した仕様ですが、原因は圧縮率の低さです。
SOERUマットレスのポケットコイルはバネをほとんど圧縮していないため、沈み込みやすいのです。※逆に圧縮率が高い場合は、バネが縮んでいる状態でポケットに入っているため、沈み込みにくい
とはいえ、端ギリギリで寝ても落ちそうになることはないので、ストレスは感じにくいレベルです。
一言で「外周強化」と言っても、メーカーや商品によって仕様・レベルは様々です。
ポケットコイルマットレスの場合は、線径2.2mm以上、かつ、圧縮率20%以上が沈み込みにくい目安です。※ただし圧縮率は公表していることが少ないです
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング®)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。
評価は「4.0」
詰め物に、下向きのプロファイルウレタン(凹凸加工)とファイバー素材を使用し、空気の層が多いです。
よって、蒸れにくく、通気性にとても配慮した構造と言えるでしょう。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「2.5」
詰め物のカルファイバーは、一般的なファイバー素材よりもやわらかめ(低密度)のため、ヘタリやすい(復元率が低い)と想定されます。※そもそもファイバー素材には「復元率が低い」という特徴があります
また、すでにご紹介したとおり、ポケットコイルの圧縮率が低いことも耐久性の懸念点です。
さらに片面仕様(表裏のローテーションNG)、耐久テスト(JIS)の結果が非公表、保証期間が1年といった点なども気になるところです。
圧縮率が低いことは、必ずしも悪いことではありません。
圧縮率が低い場合、ポケットコイルがやわらかく感じるため、「ふんわりとした寝心地」が作れます。
SOERUマットレスは「宙に浮くような解放感」というコンセプトには、むしろ低圧縮のポケットコイルが合いやすいとも言えるでしょう。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「3.0」
SOERUパッドには抗菌加工がありますが、他の素材には衛生加工はなく、衛生面は「ふつうレベル」です。
なお、カバーは洗濯不可ですが、ファイバー素材(カルファイバー)は水洗い可能です。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「2.0」
SOERUマットレスの重量は約29kgで、一般的なマットレスと比べて「かなり重い」ため、移動やローテーションは少し苦労するでしょう。
お届け時はベースマットが圧縮して届くので搬入経路が狭い部屋に住んでいる人でも安心です。
厚さが実測値で約30cmなので、ギリギリ市販のシーツでも使えます。
捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントです。
評価は「1.93」
SOERUマットレスの定価はシングルサイズで115,000円です。これはマットレス市場全体で考えると「やや高め」の価格帯です。
120日の無料お試し期間がありますが、返送費が自己負担(ざっくり20,000円~25,000円くらい)という点や、品質や耐久性を考えるとコストパフォーマンスとしては、すごく良いとは言いづらいです。
ただし、セールやクーポンなどで割引されている時期なら、適正価格になるでしょう。
当サイトのためにメーカーさんから10%OFFの特別クーポンをいただきました。
クーポンコードは以下のとおりなので、気になった方はぜひ使ってくださいね。
GXWW5QZQFY3Q
内容「全品10%OFF」
※上記をカート画面で入力
※他のクーポンとの併用不可
※公式サイトのみ対象
10. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
SOERUマットレスは「ややソフト」くらいの寝心地です。
表層は、綿(わた)・プロファイルウレタン・カルファイバーという構造で、下層に行くにつれて徐々に硬くなっていく仕様ですが、全体的には「ふんわりとやわらかめ」の感触です。
ポケットコイルもコイル高が高く、圧縮率が低い仕様のため、荷重によって沈み込みが深めで、線型2.0mmという仕様にしてはソフトに感じます。
ただし、SOERUパッド(硬めの素材)を敷くと、沈み込みやすい腰部分がグッと支えられるため、SOERUパッドとそれ以外の場所で硬さがハッキリと変わります。
結果、最終的には「全体的にはやわらかいが、腰がグッと支えられる寝心地」となり、「ややソフト」くらいの寝心地に落ち着きます。
主観的な硬さの評価としては10段階中(10が最も硬いとして)、4くらいの硬さだと感じました。
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SOERUマットレスはどこで買うのがお得?
SOERUマットレスは公式サイトのみ、購入が可能です。※Amazonや楽天市場などのモール店には出店していません
似ている商品との比較
SOERUマットレスと似たコンセプトの、
- 寝返りしやすいようなゾーニングがある
- 長期の無料お試し期間付き
という条件の2モデルと比較してみます。
メーカー/モデル | ①SOERUマットレス | ②NELLマットレス | ③エマ・マットレス |
---|---|---|---|
画像 | |||
芯材 | ポケットコイル | ウレタンフォーム | |
コイル数 (Sサイズ) | シングル~ダブル | シングル~キング | |
仕様 | 片面 | 両面 | 片面 |
衛生加工 | – | 抗菌防臭・消臭・防ダニ | – |
保証期間 | 120日 | 100日 | |
返送費用 | 自己負担 | なし(メーカー負担) | |
保証 | 1年 | 10年 | |
価格 (Sサイズ) | 115,000円 | 75,000円 | 99,000円 |
リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
比較商品② NELLマットレスの特徴は?
NELLマットレスは、日本のベンチャー企業である株式会社Morghtが福岡県大川市にある老舗マットレス設計会社と共同開発したマットレスです。
シングルサイズあたり約1,200個ものコイルを搭載した超高密度タイプのポケットコイルマットレスで、腰部分と端を強化したゾーニング仕様が特徴。寝返りのしやすさと端の落ち込みを軽減させる工夫を凝らしています。
ポケットコイルによるセンターハード(中央強化)のゾーニングのため、SOERUマットレスほどハッキリとした支える力はありませんが、ストレスない寝返りが実現されています。
両面仕様で、抗菌防臭・防ダニ・消臭といった衛生加工もあるため、隙の無い仕様と言えるでしょう。
120日の無料お試し期間付きで、さらに返品時の送料負担もありません。
寝心地としては、SOERUマットレスよりも硬め(10段階中6.5くらい)です。
比較商品③ エマ・マットレスの特徴は?
エマ・マットレスはドイツ発の海外マットレスブランド。2015年に欧州で発売以降、数々のアワード(表彰)を獲得していて、世界的な高評価を得ています。2021年よりついに日本でも販売開始されました。
クッション材のウレタンフォームは硬さの異なる3層構造。さらにいくつもの空洞がある特殊仕様により、通気性が高まり、フィット感と適度な体圧分散性がある良質な寝心地が実現されています。
公式サイトではあまりアピールしていませんが、実はエマ・マットレスはかなり寝返りが打ちやすいです。
ウレタンフォームの反発力を測る数値「反発弾性率」は約60%(当サイト調べ)と、数ある高反発ウレタンマットレスの中でも高い反発性があり、寝姿勢保持性も良いので簡単にコロコロと寝返りが打てます。
100日の無料お試し期間付きで、さらに返品時の送料負担もありません。
寝心地としては、SOERUマットレスよりも硬め(10段階中6.5くらい)です。※NELLマットレスと同じくらいの硬さ
どれがおすすめ?
正直、コストパフォーマンスで考えると比較商品(NELLマットレス、エマ・マットレス)の方が優れていると思います。
無料お試し期間の返送費がかからない(メーカー負担)という点も大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、SOERUマットレスならではの「やわらかいのに寝返りしやすい」という点は大きな魅力です。
一般的には寝心地がやわらかくなるほど、体が深く沈み込むため、寝返りが打ちづらくなります。
しかし、SOERUマットレスは、SOERUパッドという画期的な仕組みにより、ふんわりふかふかながら簡単に寝返りが打てるという、相反する課題を見事に解決しました。さらに通気構造もよく考えられています。
よって、SOERUマットレスは「やわらかい寝心地が好きだけど、蒸れにくく、寝返りが打ちやすいマットレスが良い」と言う人にぴったりです。(この点は比較商品の2つよりもSOERUマットレスの方が優れています)
このマットレスの廃棄方法は?
スプリングコイルマットレスのため、自分で裁断が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。
参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。
まとめ
いかがでしたか。
SOERUマットレスをご紹介しました。
SOERUパッドによって、寝姿勢を支えて寝返りを打ちやすくするという画期的なアイデアを用いたマットレスです。
実際に寝たところ、ふんわりふかふかで、体圧分散性が高さがありながら、SOERUパッドによって沈み込み過ぎることなく、気持ち良い寝心地が実現されていると感じました。
品質・耐久性の面でデメリットも感じましたが、ソフトタイプのマットレスを探している人にはおすすめできる寝心地です。
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最後までお読みいただき誠にありがとうございました。