あの大ヒット寝具がリニューアル
この記事では昭和西川の「ムアツ マットレス」についてご紹介します。
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれ、発生した広告収入をサイトの運営費に充てています
目次
ムアツ(MuAtsu™)とは
ムアツとは、凹凸形状の「点で支える」というコンセプトで作られた寝具シリーズのこと。
特にムアツの敷寝具(ムアツふとん)は、1971年に発売開始し、累計販売数400万台以上を達成した大ヒットロングセラー商品として有名です。
もともとは医療用として作られた「ムアツ」
ムアツはもともと、床ずれ防止予防を目的として開発され、医療現場で採用されました。
床ずれは体の同じ部分が圧迫され続けることが原因のため、圧力を分散する力(体圧分散性)と寝返りサポート性が敷寝具に求められます。
そこで昭和西川は、大きな圧力がかかるロケットの先端の形状(タマゴ型)からヒントを得て、上からの圧力に強いタマゴ型の突起物を高密度に敷き詰めることで、体圧分散性と寝返りサポート性が優れた敷き寝具として「ムアツ」を開発しました。
以降、医療用だけでなく一般家庭用にも普及し、メーカーの昭和西川は「プロファイル(凹凸構造)ウレタンマットレスのパイオニア」として、業界内で存在感を放っています。
リニューアル情報
2023年3月にムアツがリニューアルしました。
旧モデル(ムアツふとん) | 新モデル(ムアツ マットレス) |
---|---|
リニューアルのポイントは以下のとおりです。
- わかりやすいラインアップに改善(17種類 → 8種類)
- マットレス規格に変更(従来はふとん規格)
大きな変更点としては、マットレス規格になったことです。
そのため、従来の商品名は「ムアツ ふとん」でしたが、リニューアル後は「ムアツ マットレス」となりました。
布団とマットレスでは、サイズの規格が異なります。
種類 | ムアツ ふとん | ムアツ マットレス |
---|---|---|
画像 | ||
寸法(Sサイズ) | 91×200cm | 97×195cm |
以上のとおり、ふとんの方が長細いです。
なお、ベッドフレームは基本的にマットレス規格で作られているため、従来のムアツふとん(布団規格)ではフレームと合わせづらいというデメリットがありました。
特に二段ベッドやロフトベッドなどのフレームを囲ったデザインのベッドフレームの場合、従来のムアツふとんでは長さが収まりませんでした。
要するに、マットレス規格に変更することで、幅広い用途に使いやすくなりました。
また、シングルサイズの横幅は6cmほどの差があり、寝ていて感じる「広さ」も大きく異なるので、快適性も高まったとも言えるでしょう。※一部の旧商品には97㎝幅を選べるモデルもありました
ムアツ マットレスの種類
ムアツ マットレスには、5つのモデル(硬さ違いありの計8種類)があります。
モデル | 20年ムアツ XX | 20年ムアツ X | 20年ムアツ | スタンダード | ベーシック |
---|---|---|---|---|---|
厚さ | 10cm | 9cm | 8cm | ||
ウレタン | 3層 | 2層 | |||
高通気 | 3層 | 1層 | |||
高弾性 | 3層 | 2層 | 1層 | なし | |
ポリジン | 〇 | ||||
防ダニ | 〇 | × | |||
硬さ | 1種類 | 2種類(レギュラー・ハード) | 1種類 | ||
価格帯 (Sサイズ) | 198,000円 | 143,000円 | 104,500円 | 77,000円 | 49,500円 |
このうち、この記事でレビューするのは「20年ムアツ X(エックス) のレギュラー」(左から2番目)です。
なお、商品名の「20年」とは、「正しくメンテナンスすることで20年以上使えるほどの耐久性がある仕様」という意味です。
20年シリーズはJIS規格の3倍(24万回)の圧縮試験で好結果が出るほど耐久性が高いウレタンフォームを使用しています。
20年ムアツ X レギュラーの基本情報(この記事でご紹介するモデル)
20年ムアツ X(エックス)レギュラーのサイズや価格等の情報は以下のとおりです。
メーカー | 昭和西川 |
---|---|
サイズ | シングル~ダブル |
クッション材 | 3層ウレタンフォーム |
硬さ | やや硬め ※体験での評価 上層:200N 中層:260N 下層:230N |
重さ(Sサイズ) | 約8.2kg |
価格(Sサイズ) | 143,000円 |
【まず結論】ムアツ マットレス(20年ムアツ X)の評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- 底付きや圧迫感がないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)
体験を通じ、ムアツ マットレス(20年 X)を以下のように評価させていただきました。
▼ ムアツ マットレス(20年 X)の評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.54 |
仰向き寝 | 4.5 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 4.5 |
寝返り | 4.5 |
底付きのなさ | 4.5 |
素材の品質 | 5.0 |
耐久性 | 4.5 |
衛生面 | 5.0 |
取り扱いやすさ | 5.0 |
価格 | 1.70 |
硬さ | やや硬め |
※目安は「3.50」以上が高評価です
※セールは50%OFFで計算
【総評】コレ選んでおけば間違いないでしょ。というレベルの仕上がり
「薄型の折りたたみマットレス」というジャンルにおいて、ひとつの完成形ともいえるハイレベルな仕上がりです。
まず、2層にわたる凹凸(タマゴ)構造のウレタンフォームによって、豊かな体圧分散が得られます。
そして、2層にわたる高弾性仕様のため、滑らかで力強い反発力によって、体がしっかり支えられます。
さらに、(3層すべて)無膜仕様のため通気性が抜群で、ウレタンマットレスにありがちな蒸れやすさも感じませんでした。
なお、耐久性も高く、JIS規格の3倍にあたる24万回の圧縮試験でも高い復元率(約97%)を維持しています。
極めつけは衛生面。銀イオンによるポリジン加工のカバーには高い抗菌防臭性があり、芯材(1層目)にも抗菌加工が施される徹底ぶりです。さらに防ダニ加工もあります。
要するに、体圧分散・寝姿勢保持・寝返りサポート・耐久性・衛生加工という、マットレスに欲しい機能が高いレベルで備わっているのです。
よって、価格はそれなりに高いですが、選んで失敗しないマットレスのひとつと言えるでしょう。
特徴・使用感・寝心地については以下より詳しくご紹介します。
ムアツ マットレス(20年ムアツ X)の特徴&メリット
- 点で支える「プロファイルウレタン」
- 通気性が良い「無膜ウレタン」
- 耐久性が高い「復元率98%」
- 衛生面も抜群「ポリジン加工」
- 取り扱いやすい「三つ折りタイプ」
- 150日お試し期間付き(公式サイトのみ)
1. 点で支える「プロファイルウレタン」
ムアツは凹凸形状(タマゴ型)の「プロファイル・ウレタンフォーム」を使用しています。
点構造は部分ごとに支持する力が変わるため、寝姿勢が整いやすいことと、荷重が集中しにくいため圧力を分散することが特長です。
さらに、点で支えることにより、体の部位の重さの違いに応じて、きめ細やかにサポートできます。
なお、点構造は横に振動が伝わりづらいので、静かな寝心地で二人で寝るのにも適しています。
2. 寝返りしやすい「高弾性タイプ」
本モデル(20年ムアツ X)は、ウレタンフォームが3層仕様ですが、上層2層が高弾性フォームとなっています。
高弾性(高反発)フォームは、もっちりとした豊かな弾力性があり、体の動きをサポートする力が強く、寝返りなどの動作がしやすいことが特徴です。
「高弾性(高反発)」とは、JIS規格で反発弾性率50%以上を有するウレタンフォームと定められています。※高弾性と高反発は同じ意味です
3. 通気性が良い「無膜ウレタン」
20年ムアツ Xのウレタンフォーム(3層とも)は、「無膜加工」を施し、ウレタンに膜がない構造をしています。
一般的なウレタンフォームは蒸れやすいことがデメリットですが、こうした無膜加工を施すことによってウレタンならではのデメリットが軽減されます。
さらに、ムアツは点構造(プロファイルタイプ)のため、平面タイプのウレタンフォームよりも体に接する部分が少ないことで、より蒸れにくい仕様となっています。
平面タイプ | プロファイル(ムアツ) |
---|---|
また、ムアツの側面・裏面カバーはメッシュ生地(生地の中で最も通気性が高い)です。
要するに、マットレス全体としてよく考えられた通気構造と言えるでしょう。
4. 耐久性が高い「復元率98%」
すでにお伝えしたとおり、20年ムアツ Xの「20年」とは「正しくメンテナンスすることで20年以上使えるほどの耐久性がある仕様」という意味です。
その証拠となるのは、芯材のウレタンフォームの仕様です。
ウレタンフォームの耐久性は「復元率(の高さ)」で判断できますが、ムアツ20年の復元率は98%。これはかなり高めの数値です。
さらに、20年ムアツではJIS規格の3倍(24万回)の圧縮試験でも復元率97%台をキープしています。
5. 衛生面も抜群「ポリジン加工・防ダニ付き」
ムアツのカバーは、スウェーデンの大手化学薬品メーカー「ポリジン社」が開発した抗菌防臭加工(ポリジン加工)を施しています。
睡眠中はコップ一杯の汗をかくと言われ、寝具に汗や皮脂が付着することによって、ニオイの元なるバクテリアが成長・繁殖し、ニオイが発生します。
ポリジン加工は天然の銀イオンにより、微生物やバクテリアの成長を抑制し、ニオイの発生を抑える効果があります。
なお、ポリジン加工は半永久的な加工なので、何度洗濯しても効果は衰えません。
さらに、芯材のウレタンフォーム(上層のみ)にも、「Ag+抗菌加工」を施し、SIAAマークを取得しているという徹底ぶりです。
「SIAAマーク」とは第三者機関が定める抗菌性基準をクリアしたという意味です。(公共のトイレや遊具などでもよく見かけますね)
余談ですが、抗菌性の認証マークには「SIAA」と「SEK」があり、SIAAは非繊維製品、SEKは繊維製品が対象です。
マットレスにおいては、SEKマーク(繊維系=カバーの抗菌防臭)はよく見られますが、SIAA(非繊維系=芯材の抗菌防臭)は珍しいです。
6. 取り扱いやすい「三つ折りタイプ」
20年ムアツ Xは「折りたたみマットレス」です。
芯材が3つに分割されていて、三つ折りできることが特徴。
折りたたみマットレスは使わないときに折りたたんで収納したり、移動しやすいことがメリットです。
また、手軽にマットレスを換気できることでカビが発生しづらく、掃除などもしやすいです。
7. 150日お試し期間付き(公式サイトのみ)
ムアツは公式サイトでの購入のみ、150日間のお試し期間があります。
自分に合ったマットレス選びというのは本当に難しいものですが、これだけ長い期間試せるなら安心して購入することができるでしょう。
また、ムアツ(昭和西川)のような、老舗ブランドでお試しサービスがあるのは貴重です。
なお、返品したい場合は、梱包材や集荷手配、返送費用が自己負担となる点はご注意ください。
ムアツ マットレスのデメリット(こんな人には合わないかも)
- 点の存在感
- 価格が高め
- 両面仕様ではない
1. 点の存在感
ムアツの大きなメリット(体圧分散性・寝姿勢保持性・通気性など)を得られる「点構造」ですが、人によっては点の存在感が気になってしまうこともあるでしょう。
なお、ムアツは、点構造のメリットを最大限得られつつ、なるべく点の存在感が気にならないような凹凸の数にしているそうです。
2. 価格が高め
完全なデメリットとは言えませんが、やはり「薄型の三つ折りマットレス」というジャンルにおいて約14万円(20年ムアツ X・シングルサイズの場合)はかなりの高価格です。
商品自体は素晴らしいので、予算が許せば満足いく買い物となると思いますが、このお金をマットレスに投資できるのはややハードルが高いとも言えるでしょう。
3. 両面仕様ではない
プロファイルウレタンマットレスのため、凹凸側の片面でしか寝れません。
一方、平面タイプ(かつ1層タイプ)であれば、両面で寝れるため、ローテーションによって、よりヘタリにくいというメリットがあります。
とはいえ、ムアツ(特に20年ムアツ)はもともと耐久性が高いので、あまり気にしなくても良いデメリットとも考えられます。
・
・
・
【体験レビュー】ムアツ マットレスを実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルサイズです。
開梱します。
今回はメーカーさんのご厚意で、マットレス以外にも「まくら」「シーツ」「除湿シート」を同封していただきました。
「まくら」「シーツ」「除湿シート」については、後日レビューする予定です。
マットレスは専用のケースに入っています。
取っ手が付いているので引越しや遠征などの移動時にも持っていきやすいですね。
専用ケースには取扱説明書などが入っています。
なお、「メンテナンスカード」という紙も入っていました。
メンテナンスカードによると、本商品は「メンテナンスパック」が用意されているとのことです。
以上のとおり、有料でメンテナンスが利用できるので、長期間使用するのにも安心ですね。(こうしたサービスは珍しいです)
続いて、マットレスを開封していきます。
専用ケースのファスナーを開けます。
ケースから取り出して開封完了。シンプルです。
本商品(20年ムアツ X)は三つ折りタイプのマットレスです。
折りたたみ時にはマジックテープで固定できる仕様です。
マットレスを広げて設置完了。
ウレタンマットレスに多い「圧縮梱包」ではないため、すぐに使い始めることができます。
圧縮 | 非圧縮(ムアツはこちら) |
---|---|
圧縮タイプ(左)は、送料が安くなるため、低価格で買いやすいことが最大のメリット。
一方、完全復元までに2~3日必要だったり、復元後の形状に歪みが出やすい点に注意が必要です。
外観のチェック
マットレスの厚さはこのくらいです。
公表値は10cmでしたが、約11cmの厚さが確認できました。
カバーはキルティングなどがなく、シンプルな見た目です。
カバー表面はポリエステル100%のさらりとした触り心地です。
なお、すでにご紹介したとおり、このカバーにはポリジン加工が施されていて、銀イオンによる抗菌防臭性が備わっています。
伸縮性も適度にあり、寝返りのしやすさを助けています。
生地のアップはこんな感じです。
マチ部分(サイド面)はメッシュ生地です。
メッシュ生地はすべての生地の中で最も通気性が高いことが特徴。
芯材の無膜ウレタンフォームからの空気の流れを妨げることない「よく考えられた通気システム」と言えます。
裏面はこちら。
裏面もサイド面と同じくメッシュ生地です。
つまり、マットレス裏面からの通気性も高いので、除湿シートやすのこベッドなどと合わせると良いでしょう。
裏面には折りたたみ時に使うマジックテープがあります。
両面のマジックテープを挟み込む仕様で、非常にしっかりと固定できることが特徴です。
マジックテープの固定方法は以下のアニメーションをご参考ください。
カバーはファスナーで脱着可能です。
内部構造のチェック
内部構造を見ていきましょう。
ウレタンフォーム(芯材)が3ブロックと、カバーが1枚に分離します。
以下は、カバー裏側についている「取り扱い表示」です。
カバーは家庭選択可能(塩素系漂白剤OK・陰干し推奨)です。
ウレタンフォームは保護カバー(メッシュ)で覆われていますが、ファスナーで着脱可能です。
中身のウレタンフォームはこちら。
本商品(20年ムアツ X)は、三層構造のウレタンフォームです。
それぞれの仕様は以下のとおりです。
仕様 | 形状 | 反発性 | 通気性 |
---|---|---|---|
1層目 | 凹凸 | 高弾性 | 高通気(無膜) |
2層目 | |||
3層目 | 平面 | 一般(レギュラー) |
要するに1・2層の高弾性フォームによって、もっちりとした豊かな反発性によって体圧分散・寝返りサポートをし、3層目で寝姿勢をしっかりと支えるという構造です。
また、3層とも高通気仕様(無膜ウレタン)のため、通気性は特に良いマットレスと言えるでしょう。
ウレタンフォームの厚さは10cmです。
こちらがウレタンの拡大図。
このとおり、無膜(ウレタンの膜を飛ばした加工)のため、通気性が良いのです。
・
・
・
その他ムアツの情報
1. 床に直置きできる?ベッドフレームでも使える?
ムアツは床への直置きでもベッドフレームでも使えます。
床置き(OK) | ベッドフレーム(OK) |
---|---|
ただし、薄型マットレスのため、ベッドフレームの場合は床板が15mm以上の仕様が推奨されてます。
また、底面方向に通気性も良いので、基本的に床板はすのこ仕様(すのこベッド)がおすすめです。
2. 硬さの選び方は?(レギュラー・ハードどちらがおすすめ?)
20年ムアツ X(およびスタンダード、20年ムアツ、20年ムアツ XX)はレギュラーとハードの2種類から選べます。
20年ムアツ Xにおける硬さの仕様の違いは以下のとおりです。
硬さ | レギュラー | ハード |
---|---|---|
仕様 | 上層:200N 中層:260N 下層:230N | 上層:260N 中層:200N 下層:230N |
西川ストアONLINE(公式サイト)では、BMIからおすすめのマットレス(および硬さ)が提案される「おすすめマットレス診断」もあり、迷ったら試してみましょう。
ざっくりとした診断の傾向は、瘦せ型~ふつうくらいの体型であれば「レギュラー」、平均よりも体重が重い人は「ハード」がおすすめされます。
なお、マットレスは「迷ったら硬めを選ぶ」のが鉄則です。なぜなら、硬いマットレスは後からシーツやパッドなどでやわらかく調節しやすいからです。
逆に、やわらかいマットレスを後から硬く調節することは困難なので「迷ったら硬め」がおすすめです。
とはいえ、20年ムアツXのレギュラーは、一般的に「やや硬め」くらいの寝心地なので、多くの人に合いやすいでしょう。
『自分にあった硬さがわからない』という人は、他メーカーですが、フランスベッドなどのショールームに置いてある「寝姿勢測定機」で測定するのもおすすめです。
BMIの他に年齢・体のラインなどから最適な硬さを知れるおすすめの方法です。
3. メンテナンス方法は?
カバーは家庭洗濯ができるので、こまめに洗うことで清潔な環境を維持しやすいです。(カバーのポリジン加工は洗濯での劣化はしませんのでご安心ください)
また、芯材は3ブロックに分かれているので、3か月に1度を目安にローテーション(場所を入れ替えること)をすると、ヘタリが均等になり、長持ちしやすいです。
・
・
・
【詳細解説】ムアツ マットレス(20年ムアツ X)の評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ 20年ムアツ Xの評価の評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.54 |
仰向き寝 | 4.5 |
横向き寝 | 3.0 |
寝返り | 4.5 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 4.5 |
底付きのなさ | 4.5 |
素材の品質 | 5.0 |
耐久性 | 4.5 |
衛生面 | 5.0 |
取り扱いやすさ | 5.0 |
価格 | 1.70 |
硬さ | やや硬め |
※目安は「3.50」以上が高評価です
1. 仰向き寝は?(底付きもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「4.5」。
点構造によって心地よい体圧分散性が得られ、高弾性フォームによる滑らかでグッと押し返す感触によって体が沈み込みすぎず、ストレスない寝姿勢が実現されます。
高弾性かつ硬めのマットレスでありがちな背中あたりの圧迫感もなく、非常にバランスが取れた寝心地だと思います。
三つ折りマットレスで感じやすい「分割部分の寝心地の悪さ」もありませんでした。
仰向き寝にかなりおすすめのマットレスと言えるでしょう。
2. 横向き寝は?(底付きもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「3.0」。
薄型&やや硬めという仕様のため、やはり少し肩回りに圧迫感は感じます。これは、沈み込みが最下層(平面の230Nという仕様)に到達するためです。
とはいえ、上層は点構造で体圧分散性やフィット感も高い寝心地のため安定感はあり、横向きで寝にくいというレベルではありません。
もし、圧迫感を感じる場合は、厚手のパッドやシーツで調節しましょう。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、逆に寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「4.5」。
1・2層目に高弾性フォーム(反発弾性率50%)を使用しているため、寝返りは簡単に打てます。
点で支えるプロファイルウレタンによって寝姿勢がまっすぐに整いやすい点も寝返りしやすさにプラスです。
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「3.5」。
外周を強化した仕様ではないため、腰を掛けたら沈みます。
とはいえ、点構造による体圧分散性と、高弾性フォームによるグッと押し上げる力によって、寝姿勢においては端部分でも沈み込みすぎず快適に使えました。
寝返り時などに「勢い余って落下する」という心配はそこまでないと思います。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「4.5」。
本商品(20年ムアツ X)は通気性をかなり考慮された構造をしています。
芯材のウレタンフォームは3層すべて無膜加工を施し、メッシュ生地のカバーによって側面・底面へ空気が流れる「理想的な通気構造」と言えるでしょう。
さらにムアツならではの点構造によって、マットレス表面が体に接地しすぎないため、蒸れにくいです。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「4.5」。
芯材のウレタンフォームの耐久性は「復元率」でおおむね判断できます。
本商品(20年ムアツ X)は復元率は98%です。これはかなり高めの数値です。
そして復元率98%というスペックは、だいたい8年程度以上の耐久性のレベルです。
また、ムアツではJIS規格の3倍(24万回)の圧縮試験でも厚み変化は2.4mm(つまり、復元率97.6%)という結果が出ているので、「20年ムアツ」という名前からも、正しくメンテナンスをすれば20年は使えると考えても良いと思います。
さらに、注目したいのが「硬さ保持率」です。
ムアツの硬さ保持率は85.2%。これもかなり高い数値です。
硬さ保持率を公開しているウレタンマットレスは少なく、なぜなら、一般的なウレタンマットレスは硬さが変わりやすい(=硬さ保持率が低い)という特徴があるからです。(低価格帯のウレタンマットレスの場合、硬さ保持率は60%台くらいが多いです)
要するにムアツは長期間使っても硬さが変わりにくく、厚さも変わりにくいのです。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「5.0」。
カバーはポリジン加工、芯材にも抗菌防臭加工と、2重の衛生加工が施されています。
さらにカバーは洗濯可能なので、衛生面は抜群に良いです。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びのしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「5.0」。
重量はシングルサイズで約8.2kgと、力が弱い人でも取り扱いやすい重さです。
廃棄については、ウレタンマットレスは手でちぎれるため、細かくすれば家庭ごみとして簡単に捨てられます。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで総合評価値につながります。
評価は「1.70」。
本商品の価格はシングルサイズで143,000円です。
ベッドマットレス市場全体から考えると「高め」で、薄型マットレスに関して言えば「かなり高め」の価格帯です。
ですが、品質を考えた場合、価格に対する納得感はあり、さらに長期お試し期間付きということ含めると決してコストパフォーマンスは悪くありません。
10. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
本商品は「やや硬め」くらいの寝心地です。
その理由は、以下の構造(硬さ)のためです。
層(厚さ) | ウレタン | 硬さ |
---|---|---|
1層(6cm) | プロファイル | 200N |
2層(2cm) | プロファイル | 260N |
3層(2cm) | 平面 | 230N |
ウレタンフォームの硬さ「N(ニュートン)」は数値が大きいほど硬くなり、200N以上という仕様は「かなり硬め」です。
しかしながら、点構造のプロファイル加工は、N数よりもやわらかく感じます。
そしてプロファイルを2層にすることで、体圧分散性がより高まるため、感触としては2層目までは「ふつう」くらいの硬さです。
最後に、3層目(平面ウレタン×230N)によって、しっかり硬く支えられるため、結果的に「やや硬め」くらいの寝心地に落ち着きます。
主観的な硬さの評価としては10段階中(10が最も硬いとして)、7くらいの硬さだと感じました。
・
・
・
悪い口コミ・評判のまとめ
記事公開時の口コミ件数は2件、そのうちすべてが5点満点という超高評価です。※2023年4月11日時点の情報
寝心地については、好みの問題もあるので良い評価はさておき(「寝心地が良い!」などは分析が難しいです)、気になるのは悪い評価ですよね。
悪い評価の方が客観的・一般的な内容がわかりやすいため、当サイトでは悪い口コミについて分析し解説をしますが、ムアツ(20年ムアツ X)には悪い口コミがないため、低評価が溜まってきたら、その内容を分析してご紹介したいと思います。
似ている商品との比較
ムアツ(20年ムアツ X)の特徴である「高反発ウレタンの薄型(折りたたみ可)マットレス」という特徴の2モデルと比較します。
モデル | ①20年ムアツ X | ②SOMRESTAマットレスPREMIUM | ③コアラフトンOASIS |
---|---|---|---|
画像 | |||
メーカー | 昭和西川 | リフレーションジャパン | コアラ・スリープ |
寝心地 | やや硬め | 硬め | ふつう |
厚さ | 10cm | 8.5cm | |
重量 (Sサイズ) | 約8.2kg | 約9.6kg | 9.7kg |
復元率 | 98% | 99% | 97% |
反発弾性率 | 50% | 60% | 約50% ※当サイト計測値 |
衛生加工 | 抗菌防臭・防ダニ | 抗菌防臭・消臭・防ダニ | × |
カバー洗濯 | 〇 | ||
保証 | 8日以内 | 最大3年 | 5年 |
お試し期間 | 150日 | × | 120日 |
サイズ | S~D | S~WD | Sのみ |
価格 (Sサイズ) | 143,000円 | 49,800円 | 49,900円 |
リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
比較商品② SOMRESTAマットレスPREMIUM
「耐久性・反発性の高さ」で比較するならコレ
SOMRESTAは熊本県の寝具メーカー「リフレーションジャパン」のオリジナルマットレスブランドです。
寝具業界に20年以上精通したプロが立ち上げたブランドで、高品質なのに低価格、つまりコストパフォーマンスが高いという点が最大の特徴です。
SOMRESTAのウレタンフォームは復元率99.6%(JIS規格3倍の24万回圧縮試験)という抜群の耐久性、さらに反発弾性率は60%の高反発の中でも高いレベルの仕様です。
さらに、カバーに抗菌防臭・消臭・防ダニ加工があり、洗濯も可能。まさにフルスペックの薄型マットレスと言えます。
デメリットとしては、1枚タイプなので、やや折りたたみづらいことと、お試し期間がないことです。
寝心地としてはムアツ(20年 X)よりも少し硬めです。※ウレタンフォームは154Nという仕様ですが、プロファイルでないため、ムアツより硬く感じます
基本的にオンライン限定で展開していることと、お試し期間がないことで、価格が抑えられているので、商品単体のコストパフォーマンスとしては最も高いと言えるでしょう。
比較商品③ コアラフトンOASIS
「お試し期間付き」で比較するならコレ
コアラスリープの三つ折りマットレス。芯材とカバーの組み合わせがよくできていて、三つ折り(3分割)タイプにもかかわらず、耐久性や寝心地が満足いくレベルに仕上がっています。
さらに、硬さ調節ができる点もメリットです。
(復元率などを考えると)素材の品質や耐久性は最も低いですが、お試し期間の条件がやさしいので、気軽に試せる点がメリットです。
ブランド | コアラ | ムアツ |
---|---|---|
お試し期間 | 120日 | 150日 |
梱包材 | 手配不要 | 自己手配 |
運送会社(集荷) | 手配不要 | 自己手配 |
返送費 | 無料 | 自己負担(実費) |
ムアツ マットレスはどこで買うのがお得?
ムアツは、以下の店舗(サイト)で購入可能です。
おすすめは公式サイトです。
販売価格には差がなく、公式サイトだけのメリットとして「150日のお試し期間」があります。
マットレスは体に合う・合わないがでやすいものなので、じっくりと試せることは大きな魅力です。
まとめ
いかがでしたか。
昭和西川の「ムアツ マットレス(20年ムアツ X)」をご紹介しました。
ムアツは1971年に発売開始し、累計販売数400万台以上を達成した大ヒットロングセラーの敷寝具で、2023年3月に「ムアツふとん」から「ムアツマットレス」にリニューアルしました。
サイズがマットレス規格になり、ベッドフレームでも合わせやすくなったことに加え、ラインアップがシンプルになったので選びやすくなり、より身近な存在に生まれ変わったと思います。
今回、体験・レビューさせていただいた「20年ムアツ X」は、ムアツブランドの代表的な特徴(高弾性・高通気・高耐久・高衛生)をすべて兼ね備え、昭和西川が理想とする寝心地を存分に味わえる代表的なモデルです。
実際の寝心地も素晴らしく、三つ折りマットレスの決定版とも言える完成度の高さです。
となると、やはり価格はそれなりにお高めですが、公式サイトでは150日のお試し期間が付いているので、失敗したくない人にも安心ですね。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。