
デメリットを感じにくい三つ折りマットレス
この記事ではコアラ・スリープの「コアラフトン OASIS」についてご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
メーカーの「コアラスリープ」とは?
コアラスリープは2015年にオーストラリアで創業した寝具メーカー。代表的な商品は「コアラマットレス」です。

コアラマットレスは、販売開始後あっという間にオーストラリアのマットレス市場において最高評価を得るまでに成長し、2017年10月に日本市場へ参入しました。
コアラスリープは当初マットレス(コアラマットレス)のみの展開でしたが、最近ではベッドフレームや布団、ソファーやテーブルなど、家具・寝具を総合的に取り扱うようになりました。

この記事でご紹介するコアラフトン OASISは日本限定の商品です。
ベッドマットレスタイプの「コアラマットレスシリーズ」については以下の記事で詳しくご紹介しているのでご参考くださいね。
コアラフトン OASISの基本情報
メーカー | コアラスリープ |
---|---|
サイズ | シングルのみ |
クッション材 | 2層ウレタンフォーム(高反発+レギュラーフォーム) |
硬さ | ふつう・やや硬め(調節可能) |
価格 | 49,900円 |
お試し期間 | 120日 |

商品名が「コアラフトン OASIS」と一見、敷布団のように思えますが、カテゴリーとしては「薄型の折りたたみマットレス」です。
【まず結論】コアラフトン OASISの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネあたりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)
体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ このマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.67 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 3.5 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 3.5 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.5 |
衛生面 | 3.5 |
取扱いやすさ | 4.0 |
価格 | 3.00 |
硬さ | やや硬め |
※目安は「3.50」以上が高評価です
【総評】三つ折りタイプの中では抜群!お試し期間もあり満足度が高い逸品
マットレスのレビューにおいて、寝心地・耐久性を考えた場合、折りたたみマットレスは基本的に高い評価を付けづらいのですが、コアラフトンOASISは三つ折りならでのデメリットを感じにくく、寝心地や機能性も優れ、かなり満足できる商品でした。
芯材のウレタンフォームは、減圧比(復元率)97%で、安心して使い続けられる耐久性を備え、高反発素材のため、寝返りしやすく寝姿勢も整いやすいです。
特にカバーの仕様が素晴らしく、夏面・冬面のリバーシブル&綿入りのしっかりと厚みがある仕様は、三つ折りマットレスならではのメリット・デメリットをよく考えられたものだと思います。
価格は少し高めですが、お試し期間があるので、三つ折りマットレスを探している人はぜひ試してみていただきたいです。

以下より特徴や寝心地を詳しくご紹介します。
コアラフトン OASISの特徴・メリットは?
- 収納・移動に便利
- 寝返りしやすい
- 硬さ調節可能
- カバーがリバーシブル(夏・冬)
- 床の直置きOK
- 色々なシーンで使いやすい
以下より詳しくご紹介します。
1. 収納・移動に便利な「三つ折りタイプ」
コアラフトンOASISは「折りたたみマットレス」です。
芯材が3つに分割されていて、三つ折りできることが特徴。
折りたたみマットレスは使わないときに折りたたんで収納したり、移動しやすいことがメリットです。
また、手軽にマットレスを換気できることでカビが発生しづらく、掃除などもしやすいです。
2. 寝返りしやすい「高反発ウレタン」
コアラフトンOASISには「高反発ウレタンフォーム」が使われています。※コンフォート層のみ
高反発とは、簡単に言うと跳ね返す力が強いこと。よって、体の動きをサポートしてくれるため、寝返りのしやすさが最大のメリットです。
また、高反発ウレタンは、体を持ち上げてくれるため、寝姿勢がまっすぐに整いやすいです。
3. 硬さ調節できる
コアラフトンOASISの芯材は2層のウレタンフォームになっていて、各層で以下のとおり硬さが異なります。
- コンフォート層(青色):ふつう
- ベース層(グレー):かため
さらに、「ゾーニング」と言って、真ん中のブロックのみ、より硬めになっています。


なお、ゾーニングとは、一般的に「部位によって硬さや寝心地を変えること」を意味します。
この硬さ違いのウレタンフォームをひっくり返したり入れ替えたりすることで、お好みの硬さに調節できるのです。
コンフォート層が上 | ベース層が上 |
---|---|
![]() |
![]() |
4. カバーがリバーシブル(夏・冬)
カバーが以下のとおり、リバーシブル仕様になっています。
夏用クール面 | 冬用ウォーム面 |
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![]() 接触冷感テクノロジーを使用したさらさらとした感触 |
![]() ふっくらとしたキルティング加工によって暖かい感触 |
このとおり、季節に応じた使い分けができることが魅力です。

実際に使ってみたところ、このカバーは両面で感触はかなり異なりました。
5. 床に直置きできる
一般的なマットレスは、湿気が床に伝わることでカビの原因になることから、基本的に床に直置きは推奨されていませんが、コアラフトンOASISは床への直置きがOKです。
もちろん、ベッドフレームの上でも使えるので、お好みに応じてご検討ください。

6. 二段ベッドやロフトベッドでも使いやすい「薄型タイプ」
コアラフトンOASISの厚さは8.5cm。これは「薄型マットレス」と言える厚さです。※厚さ10cm前後以下で「薄型マットレス」と呼ばれることが多い
薄型マットレスは、二段ベッドやロフトベッド(システムベッド)などの厚さ制限があるベッドフレームでも使いやすく、幅広い環境に対応できるというのはメリットのひとつです。※二段ベッド・ロフトベッドはマットレスの厚さ10cm以下のマットレスが推奨されることが多い
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コアラフトン OASISのデメリット・注意点
使い勝手が良く、魅力的な仕様ですが、知っておいた方が良いデメリットもあります。
- 折りたたみタイプならではのデメリット(耐久性・寝心地)
- 滑りやすい
- サイズがシングルのみ
以下より詳しくご紹介します。
1. 折りたたみタイプならではのデメリット「耐久性・寝心地」
基本的に折りたたみマットレスは一般的なベッドマットレスよりも耐久性が低いです。
これは、芯材が分割されているからです。
芯材は「それ以上に荷重分散ができない」という理由で、辺(端)部分が最もヘタリやすくなりますが、三つ折り(3分割)マットレスの場合は、1枚モノよりも辺の数が多くなることで、耐久性にマイナスの影響が生じます。
三つ折り(3分割) | 一枚モノ |
---|---|
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また、分割部分の寝心地が悪くなりがちなこともデメリットです。

しかしながら、分割部分の寝心地は「カバーの厚さ」などにも影響され、コアラフトンOASISは、かなりしっかりしたカバーを使っているので、変な落ち込みは感じませんでした。

よって、コアラフトンOASISは三つ折りタイプの中では比較的寝心地にデメリットを感じにくい仕様と言えます。
2. 滑りやすい
カバーが両面仕様のため、滑り止めなどもなく、ズレやすいです。
特にさらさらとした夏面カバーを下にした時は、かなり滑りやすいので、ベッドフレームで使うときにストレスを感じるかもしれません。
しかし、床の直置きであれば特に滑りやすさは大きなデメリットにはならないと思うので気にしなくてもよいでしょう。
3. サイズがシングルのみ
コアラフトンOASISのサイズ展開はシングルサイズのみです。
シングルサイズの幅は97cm。これは「一般的な体型の人でジャスト」といった大きさです。
寝返りなど考えた場合、シングルでは窮屈に感じやすく、ゆったり寝たい場合はワンサイズ上のセミダブルやダブルサイズがおすすめです。
とはいえ、大きいサイズになると、折りたたみマットレスの特有の移動・持ち運びやすさといったメリットが感じにくくなるので、折りたたみならシングルを選ぶのが一般的でしょう。
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【体験レビュー】コアラフトンOASISを実際に試してみた

実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。(サンプル品なので、段ボールの状態が少し汚れています)
段ボールを開けると折りたたまれたコアラフトンOASISが入っていました。
本体を取り出します。
このとおり、コアラフトンOASISは圧縮梱包ではありません。
つまり、段ボールから出してすぐに使い始めることができます。(一方、圧縮梱包の商品の場合は、復元まで数日かかる場合もあります)
非圧縮タイプ(本商品) | 圧縮タイプ |
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最近は運送費や保管費の高騰から圧縮タイプが多いですが、ペシャンコな状態で届くのに抵抗がある人もいるかと思います。そうした人に非圧縮タイプはおすすめです。
外観のチェック
圧縮梱包ではないため、復元に時間が必要なく、開封直後からすぐにでも使うことができます。
なお、夏用カバー(クール面)を上にした状態は以下のとおりです。
公表値どおり、約8.5cmの厚さが確認できました。(キルティングカバーが少し膨らんでいるので厚く見えますが、側面は8.5cmです)
マットレスの外観をご紹介します。
夏用カバーは波が細かいデザインです。
一方、冬用カバーは波が大きいキルティング加工です。
夏面は「さらさら・薄手」、冬面は「しっかり・分厚い」といった感触です。
夏面 | 冬面 |
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なお、夏面はペパーミント配合で抗菌効果があります。(匂いもわずかにペパーミントを感じます)
カバーの伸縮性はそこまで高くはありません。
夏面 | 冬面 |
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![]() |
![]() |
生地のアップはそれぞれ以下のとおりです。
夏面はこちら。
冬面はこちら。
三つ折りのブロックごとのカバー側面にファスナーがあります。
ファスナーを開けて芯材が取り出せる仕様です。
それでは、カバーを取って内部構造をチェックしていきます。
内部構造
芯材の様子をチェックします。
なお、カバーは洗濯可能ですが、両面が分離しない仕様なので、洗濯時に少しかさばります。
芯材の中身を確認するために、ウレタンを覆っている保護カバーをハサミで切ります。(検証のためなので、真似しないでくださいね)
こちらが芯材のウレタンフォームです。
上層がコンフォート層(ふつうの硬さ)、下層がベース層(かための硬さ)の2層構造です。
続いて、芯材(ウレタンフォーム)に「歪み」がないかチェックします。
歪みの具合は、復元率(減圧比)に関係し、耐久性と寝心地の良さに影響します。
コアラフトンOASISは減圧比97%という仕様(高め)のため、大きな歪みはなく、きれいな形状をしていました。
この歪みの少なさは、安心して使えるレベルです。
硬さ調節の方法&おすすめのセッティングは?
コアラフトンOASISは、3つの芯材を入れ替えることで様々な硬さに調節が可能です。
入れ替え方法(硬さ調節方法)については以下の動画をご参考ください。 ※音声なし・4倍速
ウレタンフォームの硬さ・違いは?
芯材のウレタンフォームの硬さは以下のとおり、3ブロック中2つが「ふつう・かため」、1つが「ややかため・しっかりかため」となっています。
工場出荷時のセッティングでは、真ん中が硬い(ややかため・しっかりかため)ブロックになっています。
これは、腰の沈み込みを軽減し、寝姿勢をまっすぐに整える狙いで、こうした仕様を「センターハード」と呼んだりします。

よって、基本的にはセンターハードにした方が寝姿勢は整いやすいです(逆に言うとセンター以外がハードになると圧迫感や、寝姿勢が崩れる原因にもなります)。
なお、ウレタンフォームの硬さを表す「N(ニュートン)」の数値としては3ブロックとも以下のとおりです。
- コンフォート層;120N(ふつう)
- ベース層:180N(かため)
このとおり、N数は3ブロックとも同じなのですが、ウレタンのスリットの入れ方によって、ブロックによる硬さを変えているのです。
ふつう・かため | ややかため・しっかりかため |
---|---|
![]() 縦横にスリットが入るので、やわらかくなる |
![]() スリットが横方向のみなので、やわらかくなりすぎない |
単純に言うと、スリットが多いほど、やわらかくなります。

よって、ベース層のウレタンは180Nという硬さですが、スリットがあることで、仕様(N数)よりもやわらかめの寝心地になります。
なお、スリットは通気孔の役割もあるため、通気性も少し差が出ると言えます。
ふつう・かため | ややかため・しっかりかため |
---|---|
![]() 4辺すべてに通気孔がある |
![]() 2辺のみ通気孔がある |
「カバーの表裏」も硬さに影響する
コアラフトンOASISのカバーは夏面・冬面で仕様が異なりますが、触り心地だけでなく、硬さの感じ方も違います。
夏用クール面 | 冬用ウォーム面 |
---|---|
![]() |
![]() |
結論から言うと、夏面よりも冬面の方がやわらかく感じます。
これは冬面はキルティング加工を施しているため、詰め物(ワタ)がより立体的にふっくらと感じるからです。
しかも表地が分厚いので、よりやわらかさを感じます。
一方、夏面は立体的なキルティングではなく、薄手の生地を使っています。
よって、芯材(ウレタンフォーム)の硬さをダイレクトに感じるため、冬面よりも硬めに感じやすいのです。

芯材(ウレタン)よりもカバーの違いの方が硬さに影響が大きいと感じました。
おすすめのセッティングは?
実際にいろいろな組み合わせで寝てみましたが、当サイトとしておすすめのセッティングは「コンフォート層を上(センターハード)+冬用カバー」です。
▼ おすすめのセッティング | |
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コンフォート層が上(センターハード) | 冬用カバー |
![]() |
![]() |
①コンフォート層が上
まず芯材では、コンフォート層を上にすることで、高反発ウレタンフォーム特有の反発性をダイレクトに感じられるため、なめらかに寝返りが打ちやすいです。※ベース層は高反発素材ではありません
また、コンフォート層から通気孔への空気の流れがよりスムーズです。

以下がウレタン断面の拡大ですが、このとおりコンフォート層の方がウレタンの幹が太く、空洞も多いため、通気性が良く、耐久性も高い仕様と推測できます。

つまり、ベース層よりコンフォート層の方が上質な素材と言えるでしょう。

なお、多層構造のウレタンマットレスの場合、最上層の素材が寝心地を決めるうえで特に大切なため、より上質な素材が使われることが一般的です。
硬さについても、沈み込んだ時に下層のベース層にしっかりと支えられて、やわらかくなりすぎないため、寝姿勢が歪むといった現象もなく、各層の厚さ・スリットなどがよく計算されたバランスだと思いました。

そして、センターハードは基本なので、真ん中に最も硬いウレタンブロックを配置するのがおすすめです。
②冬用カバー
ブロックが分割されている折りたたみマットレスの場合、やはり分割部分の寝心地が劣る傾向があります。
よって、カバーにある程度の厚さがあることで、分割部分の寝心地が良く感じられます。
コアラフトンOASISの冬用カバーはかなりしっかり分厚い生地が使われているため、分割部分も違和感を感じさせません。
さらに、キルティング加工によってフィット感が高まるため、より高い体圧分散性を感じ、リッチな寝心地が味わえました。
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【詳細解説】コアラフトンOASISの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ このマットレスの評価 | |
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総合評価 | 3.67 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 3.5 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 3.5 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.5 |
衛生面 | 3.5 |
取扱いやすさ | 4.0 |
価格 | 3.00 |
硬さ | やや硬め |
※目安は「3.50」以上が高評価です
それでは以下より主な評価項目をレビューさせていただきます。
1. 仰向き寝は?
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「星4.0」。
高反発ウレタンフォームによって体が持ち上がり、変な沈み込みも感じず、寝姿勢がまっすぐになる感じです。
仰向き寝においては、センターハード(真ん中のブロックに硬めのウレタン)にすることで、腰が沈み込みづらく、より寝返りもスムーズに打てます。
スリット入りのベース層によるフィット感も心地よく、体圧分散性も適度で良い印象です。
2. 横向き寝は?
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「星3.5」。
薄型マットレスならでは欠点ですが、やはり横向き寝では肩あたりに少し圧迫感は感じます。
しかしながら、スリット仕様が活躍し、一般的な薄型マットレスに比べると横向きでの快適度は高いです。
なお、横向き寝では特に「冬面カバー+コンフォート層(青色ウレタン)が上」というセッティングがおすすめです。最も圧迫感をが少なく、心地よいフィット感があり、安定性も良い感じです。
3. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「星3.0」。
外周を強化した仕様ではありませんが、薄型マットレスのため、端部分の歪みは少なく、寝返りによって落ちそうになるということはありませんでした。

ベース層のスリットによって荷重がより分散されるため、端部分でも寝姿勢保持性はストレスないレベルだと思います。
4. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「星4.0」。
反発弾性率52%※当サイト計測(下の動画参照)の高反発ウレタンフォームを使用しているため、体の動きへのサポート力は高めです。
さらに、センターハード(真ん中のブロックが硬め)のセッティングが基本のため、体の中心線がまっすぐになることで寝返りしやすい印象でした。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星3.5」。
カバーの素材はポリエステルおよびポリエチレンのため吸水・吸湿性は低めです。
ですが、芯材のウレタンフォームはオープンセル構造(ウレタンの膜に空洞が多い構造)&ゾーニングによる通気孔付きという仕様のため、蒸れにくいような工夫があります。
沈み込みにくい寝心地ということもあり、実際に寝た感じは特に蒸れにストレスは感じませんでした。
6. 耐久性は?
密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。
評価は「星3.5」。
結論から言うと、コアラフトンOASISは7~8年くらいの耐用年数が期待できると思います。
芯材のウレタンフォームの耐久性は「復元率」でおおむね判断できます。
コアラフトンOASISは復元率は非公表ですが、品質表示ラベルに「減圧比」という数値が記載されています。

メーカーさんに聞いてみたところ、減圧比とは簡単に言うと「海外版の復元率」という意味合いとのことです。
よって、コアラフトンOASISの復元率はほぼ97.31%とお考え下さい。
そして復元率97%というスペックは、だいたい7~8年程度の耐久性のレベルです。
7. 素材の品質は?
ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。
ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。
評価は「4.0」。
復元率(減圧比)97%という仕様のため、気になる歪みなどはありませんでした。
ヘッド・フット面 | サイド面 |
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また、2層ウレタンの接着部分や裁断部分も比較的きれいに作られているので、生産品質としても悪くないと思います。
なお、プラス評価としてカバーがとてもしっかり作られている点が挙げられます。
折りたたみマットレスに必要な厚さも備え、ファスナー部分もしっかりしているので、長期間の使用にも耐えうるカバーだと思います。
8. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「3.5」。
夏面のみ、ペパーミント配合で抗菌効果があります。
また、カバーが洗濯できることにも衛生面にプラス評価です。
9. 取り扱いやすさは?
持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「星4.0」。
重量はシングルサイズで9.7kgと、力が弱い人でも取り扱いやすい重さです。
廃棄については、ウレタンマットレスは手でちぎれるため、細かくすれば家庭ごみとして簡単に捨てられます。
10. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は「星3.00」。
シングルサイズで49,900円という価格は、折りたたみマットレスとしては「少し高め」の価格帯です。
とはいえ、素材の品質・寝心地の良さに加え、120日のお試し期間付きという条件を考えると、コストパフォーマンスはむしろ良いと思います。
11. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
本商品は「少し硬め」くらいの寝心地です。
ウレタンフォームの硬さはN(ニュートン)という数値で表示され、数値が大きくなるほど硬くなるのですが、コアラフトンOASISの仕様は以下のとおりです。
名称 | コンフォート層(表) | ベース層(裏) |
---|---|---|
画像 | ![]() |
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硬さ | 120N(ふつう) | 180N(かため) |
厚さ | 2cm | 5cm |
加工 | – | ゾーニング(スリット) |
以上のスペックから、実は表裏で硬さはそこまで大きく変わりません。その理由は以下のとおりです。
まず、ベース層の方がN数が高い(硬い)ですが、ゾーニングによるスリットが入っているため、沈み込んだらN数よりもやわらかく感じます。
さらにコンフォート層の厚さが2cmと薄いため、体の沈み込みはベース層に到達することで、ベース層の硬さに影響を受けます。
よって、結果的に両面で寝ても硬さにそこまで大きな違いは感じられないのです。
とはいえ微妙な差もあるので、お好みで調節できる点はメリットです。
硬さというよりもフィット感(なめらかさ)がコンフォート層の方が感じられるので、そのあたりをお好みで調節されると良いと思います。
主観的な硬さの評価としては10段階中(10が最も硬いとして)、6.5.くらいの硬さだと感じました。
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コアラマットレスとの違い
コアラスリープの基幹マットレス「コアラマットレス KORE」との違いをまとめます。
商品 | コアラフトンOASIS | コアラマットレス KORE |
---|---|---|
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![]() |
タイプ | 三つ折り薄型マットレス | ベッドマットレス |
厚さ | 8.5cm | 23cm |
重さ (Sサイズ) |
9.7 kg | 21.72 kg |
構造 | 2層ウレタン | 3層ウレタン |
硬さ | コンフォート層:100N ベース層:180N |
上層部「ふつう」:80N 下層部「かため」:100N ベース層:160N |
反発弾性率 | 約52% ※当サイト計測値 |
約50% ※当サイト計測値 |
硬さ調節 | 〇 | 〇 |
両面仕様 | 〇 | × |
カバー洗濯 | 〇 | × |
価格 (Sサイズ) |
49,900円 | 99,900円 |
どっちがおすすめ?
結論、以下のとおりです。
コアラフトンOASISがおすすめの人 |
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コアラマットレス KOREがおすすめの人 |
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やはり、寝心地の良さを求めるならベッドマットレスタイプのコアラマットレス KOREに軍配が上がるでしょう。

3層構造×ゾーニング×厚さ23cmという仕様で、沈み込んだ時の荷重分散性の高さと、ふわっとやさしく支えてくれる「まるで雲のような寝心地」とも言える感触が魅力です。

なお、コアラマットレス KOREは上層のウレタンを「ひっくり返す」ことで硬さ調節ができます。
一方、「使い勝手の良さ」という点ではコアラフトンOASISが優れています。
「薄型×三つ折り」という仕様は、使う場所を選びませんし、移動や収納がしやすいです。
さらにカバーが両面仕様(夏・冬)で洗濯可能な点は大きな違いです。
なお、反発性については、当サイトの測定値で両方とも反発弾性率50%くらいでしたので、どちらも「高反発ウレタンマットレス」の寝心地とお考えください。
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口コミ・評判のまとめ
コアラフトンOASISは2023年1月16日に販売開始された商品のため、記事公開時点(2023年1月24日)では口コミがありません
ある程度の量の口コミが溜まってきたら、内容の傾向と見解をまとめたいと思います。
似ている商品との比較
コアラフトンOASISの特徴である「硬さ調節可能な三つ折りウレタンマットレス」という条件において、似ている商品と比較します。(この条件は比較商品がわずかです)
商品 | コアラフトンOASIS(本商品) | 4段階硬さが調節できるウレタンマットレス |
---|---|---|
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![]() |
メーカ) | コアラスリープ | インテリアMINT |
厚さ | 8.5cm | 10cm |
重さ | 9.7 kg | 6.4kg |
ウレタン | 高反発 レギュラー |
低反発 高反発 |
カバー | 夏(接触冷感) 冬(キルティング) |
夏(ファブリック) 冬(ニット) |
耐久性 | 減圧比:97% | 低反発:28D 高反発:30D |
サイズ | Sのみ | Sのみ |
お試し期間 | 120日 | × |
価格 (Sサイズ) |
49,900円 | 9,980円 |
リンク | 公式サイト | 楽天市場 |
比較商品「4段階硬さが調節できるウレタンマットレス」とは?
比較商品の「4段階硬さが調節できるウレタンマットレス」は、インテリア専門通販サイト「インテリアMINT(運営:株式会社三栄コーポレーション)」が取り扱っているマットレスです。
この比較商品の特徴は、片面が低反発、もう片面が高反発というハイブリッドな仕様という点です。
さらに「やわらかめの低反発」「かための高反発」という仕様は、硬さはもちろん感触(反発性)も両面で大きく異なるため、コアラフトンOASISより寝心地の変化の幅は広いでしょう。
また、コアラフトンOASISと同じようにカバーも両面で春・秋仕様となっているので、コンセプトとしてはかなり近いです。
なお、密度(低反発:28D・高反発:30D)の情報から、おそらく復元率は95%前後(寿命は3~5年程度)と想定され、コアラフトンOASISの方が耐久性が優れていると考えられます。
価格が約1万円と、かなり安いですが、これは耐久性や仕様のグレードの差と、何よりお試し期間がないことも関係します。
『とにかく安いマットレスが欲しい』という人はご検討されても良いと思いますが、仕様を考えるとやはりコアラフトンOASISの方が失敗はしにくいと考えます。
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コアラフトンOASISはどこで買うのがお得?
コアラフトンOASISは現在(2023年1月24日)、公式サイトのみ購入が可能です。
今後、Amazonや楽天でなどのモールでも展開される可能性もありますが、マットレスメーカー全般の傾向としても、公式サイトの方がよりお得な購入条件(セールや保証の手厚さ等)となっていることもあるので、まずは公式サイトをチェックしてみることをおすすめします。
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まとめ
いかがでしたか。
コアラスリープの折りたたみマットレス「コアラフトン OASIS」をご紹介しました。
寝心地・耐久性にデメリットを感じやすい三つ折りタイプの中では、かなり満足感高い仕上がりになっています。
厚さ10cm以下の薄型タイプなので、二段ベッドやロフトベッドでも対応しやすく、三つ折り可能なので、力が弱い人でも移動や持ち運びできる使い勝手の良さが魅力です。
当然、1枚モノのベッドマットレスに比べると、同等のスペックで考えた場合は寝心地のリッチさ(クッション性の豊かさなど)は劣るでしょう。
とはいえ、クッション性の高さなどを重要視しない人や、もともと敷布団(和布団)派の人などは、むしろコアラフトンOASISの寝心地の方が合いやすいと思います。
何といっても120日のお試し期間があるので、三つ折りマットレスを探している人はぜひ気軽に試してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。