高衛生マットレス特集

菌やウイルスが気になる方におすすめ

この記事では「抗菌防臭・抗ウイルス」などの機能がある高衛生タイプのマットレスをご紹介します。

前半ではマットレスにおける衛生加工の種類や特徴をお伝えし、後半でおすすめ商品をご紹介しています。

「早くおすすめ商品が知りたい」という方は以下のボタンを押せばその位置までジャンプしますのでご参考ください。

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この記事を書いた人

管理人の椚大輔椚 大輔(くぬぎ だいすけ)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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マットレスの衛生加工って何?

マットレスの衛生加工表示

「衛生加工って何?」

「マットレスのどの部分が衛生的になるの?」

という疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

マットレスは基本的に、生地・詰め物・クッション(スプリング等)という多層構造をしています。

マットレスの構造
マットレスの構造

この中で衛生加工が施される場所は主に「生地」と「詰め物」です。

そして衛生加工とは、抗菌防臭や抗カビ・抗ウイルスなど、菌などの繁殖を抑制する・減らすという機能を繊維自体に持たせることです。つまり、「生地加工技術」のひとつと言えます。

衛生加工の種類

マットレスの生地

マットレス、および生地製品に施される主な衛生加工(機能)は以下の通りです。

主な衛生加工

  • 抗菌防臭
  • 制菌
  • 防ダニ
  • 抗カビ
  • 抗ウイルス

    なお、上記の機能を実現するための加工技術やアプローチは様々あり、それらが商品の特徴のひとつとなります。

    つづいて、「抗菌防臭と制菌って何が違うの?」「防ダニってどんな仕組み?」といった衛生加工(機能)の特徴・違いについて詳しくご紹介します。

    抗菌防臭と制菌の違い

    (主に黄色ブトウ球菌)の増殖を抑える効果をうたった加工一般が「抗菌防臭」と言い、その抗菌性がより強いものを「制菌」と呼びます。

    つまり、抗菌性の強さは「抗菌防臭よりも制菌の方が高い」ということです。

    抗菌性が高いと何が良いの?

    一番は防臭効果です。特に制菌タイプの衛生加工は、より多くの菌に対応できることもあり、そうした商品は臭いの元をブロックする機能をより発揮します。

    防ダニ

    ダニ対策として衛生加工のアプローチは「忌避タイプ」か「高密度繊維タイプ」のいずれかが中心です。

    「忌避タイプ」は、薬剤を綿(わた)などに含ませてダニが寄り付かない機能を持たせること。主にマットレスの詰め物で使われている綿(マイティトップⅡなどが多い)に使用されいます。

    「高密度繊維タイプ」は、薬剤を使わずにダニが物理的に通れないほどの高密度に繊維を織り上げて侵入をシャットアウトすること。主にマットレスというよりはカバーなどの寝装品に使われることが多い加工です。

    つまり、マットレスにおいては「忌避タイプ」が中心です。薬剤と聞くと不安に思う人もいるかもしれませんが、基本的にしっかりと検査をして安全性が確認されているものが使われています。

    抗カビ(防カビ)

    抗カビとは、カビが生えないように、カビ劣化防止する加工のことです。

    なお、カビに代表されるクロカビは気管支炎や鼻炎を引き起こすアレルギーの原因になり、白癬(はくせん)菌は水虫の原因にもなります。

    抗ウイルス

    最近徐々に増えてきたのは特定ウイルスに対して効果を発揮する「抗ウイルス」加工を施した商品です。

    抗ウイルスの定義とは「ウイルスの数を減少させ、伝搬を弱めること」です。

    抗ウイルスのメカニズムは各社各様で、その効果(どんなウイルスに対して効果を実証しているのか)もバラバラなので、マットレスの販売ページをよくチェックしましょう。

    SEKマークとSIAAマークの違い

    SEKマーク
    SEKマーク

    抗菌防臭性を第三者機関によって認証する試験があり、大きく以下の2種類に分かれます。

    抗菌性認証マーク
    1. SEK(対象が繊維製品)
    2. SIAA(対象が非繊維製品)

    マットレスでは、カバーや詰め物に抗菌防臭加工が施されることがほとんどなので、SEKマーク(繊維製品)を取得している商品を多く目にします。

    一方、少数ですが、芯材(ウレタンフォームなどの「非繊維製品」)などにも抗菌防臭加工を施している場合もあり、そうしたマットレスはSIAAマークを取得していることもあります。

    椚大輔椚大輔

    SEKやSIAAマークを取得しているマットレスの方が「第三者が介入する」という意味で、抗菌防臭性などの目に見にくい効果に対して信頼性が増すため、安心感がありますね。

    高衛生マットレスのデメリット・注意点は?

    価格が高め

    高衛生という付加価値があるため、当然価格は高めです。

    参考までにベッドメーカー「源(みなもと)ベッド」のラインアップでは、生地に衛生加工を施していない通常タイプと衛生加工(デオファクター)タイプにおいて同一グレードの商品がありますが、価格差は8,000円ほど衛生加工タイプの方が高いです。

    マットレス本体のみにしか効果が及ばない

    マットレスの衛生加工は基本的にマットレス本体のみにその効果が実証されていて、シーツやカバーを使ったときの効果は実証されていません。

    マットレスは生地の上に直接寝るのではなく、シーツやカバーで覆って使うのが一般的です(シーツやカバーを使わないと洗濯などのメンテナンスがしにくく、マットレス本体が傷みやすいため、必ず使用することをおすすめします)。

    一部の高衛生マットレスシリーズには、同様の衛生加工を用いたシーツやカバーを販売している場合があるので、より衛生面にこだわりたい人はそうしたシリーズの商品を選ぶのがおすすめです。

    なお、フランスベッドのキュリエスAgではシーツやカバーなどの寝装品の用意があります。

    【厳選】おすすめの高衛生マットレス5選

    1. 源ベッド「日本製ポケットコイルマットレス(デオファクター加工)ハイグレードタイプ」

    デオファクターマットレス

    コスパで選ぶならコレ

    広島のベッドメーカー「源ベッド(チヨダコーポレーション)」のオリジナルマットレス。国内の自社工場でバネから製造して作り上げた純国産品です。国内最高レベルのスプリングを使用したポケットコイル・裏面にも詰め物がほどされた両面仕様という贅沢な作りにも関わらず3万円台から買える抜群のコストパフォーマンスを誇ります。純国産品でこの価格ではなかなか手に入りにくいので、かなりのお買い得モデルと言えるでしょう。

    衛生加工は生地に「デオファクター アンチウイルス」という技術を施しています。デオファクター アンチウイルスには抗ウイルス・抗カビ・制菌が含まれます。>>>デオファクター アンチウイルスの詳細はこちら(外部サイト)

    サイズセミシングル~ワイドダブル
    (ショートサイズあり)
    加工技術デオファクター アンチウイルス
    衛生機能抗ウイルス、抗カビ、制菌
    価格(S)36,900円

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    椚大輔椚大輔

    より寝心地にこだわりたい人は「咲夜レアルマットレス」がおすすめです。

    高級ホテルに採用される、巻き数の多い「8.5巻き(6.7インチ)のスプリング」が搭載し、なめれらかなストロークによる極上の寝心地が得られます。

    5万円以下からこの寝心地が手に入るのは、並外れたコストパフォーマンスの高さです(当サイトNo.1の高評価です)。

    2. フランスベッド「キュリエスAG(Ag-MH-055α)」

    キュリエスAG(Ag-MH-055α)

    体格ががっしりした人におすすめ

    有名メーカー「フランスベッド」が力を入れている高衛生マットレスシリーズです。国内ではフランスベッドでしか作れない高密度連続スプリングをクッション材に搭載。高密度連続スプリングはひと繋ぎの鋼線で高密度に編み込まれているため、耐久性が抜群に高いことが特徴。オープンコイル構造なので通気性も良いです。

    衛生加工は生地に「アグリーザ」という技術を施しています。アグリーザは抗菌活性値が5.0以上という抜群の抗菌機能が特徴。アグリーザは一般的な抗菌(制菌)よりも多くの菌の種類に対応できるので、特に臭いの元をブロックする性能が優れいています。>>>アグリーザの詳細はこちら(外部サイト)

    サイズシングル~ワイドダブル
    加工技術アグリーザ
    衛生機能抗菌防臭(抗菌活性値5.0以上)
    価格(S)88,800円

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    3. マニフレックス「VIROBLOK マットレス」

    VIROBLOK マットレス

    銀とベクシルの組み合わせ

    高反発マットレスのパイオニアメーカー「マニフレックス」の抗ウイルスタイプのマットレスです。エリオセルという高反発ウレタンフォームをクッション材に使用。オープンセル構造のエリオセルは通気性が良いため、温度変化の影響を受けにくく、年中通しても変わらない快適な寝心地が得られます。

    衛生加工は生地に「VIROBLOK」という技術を施しています。VIROBLOKは銀とベシクルの2つの技術の組み合わせよってウイルスを撃退します。強固な被膜があるウィルスの場合、銀だけでは破壊できないのですが、ベクシルはその被膜をこじ開ける働きをするという仕組みです。>>>VIROBLOKの詳細はこちら(外部サイト)

    サイズシングル~クイーン
    加工技術VIROBLOK
    衛生機能抗ウイルス、抗バクテリア、抗菌
    価格(S)181,500円

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    4. リフレーションジャパン「SOMRESTAマットレスPREMIUM」

    ソムレスタマットレス

    薄型タイプならコレ

    寝具・インテリア業界に20年ほど精通したプロが満を持して立ち上げた高品質ウレタンマットレスブランド。高反発タイプなので、寝返りが打ちやすいです。高密度で作られているため耐久性が高いことも特長。1枚タイプにも関わらず三つ折りできるので、使わないときに畳んでおけます。

    従来の3倍(240,000回)の圧縮テストでも復元率99.6%を誇る抜群の耐久性も魅力です。カバーは抗菌活性値5.9の「強い効果がある」の抗菌性がある生地を使用。寝心地・衛生面とも優れた逸品です。

    サイズシングル~ワイドダブル
    加工技術-(非公表)
    衛生機能抗菌防臭(強い効果があるレベル)
    価格(S)49,800円

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    5. 昭和西川「ムアツ マットレス(20年ムアツ X レギュラー)」

    ムアツふとん(公式)

    大ヒット寝具のリニューアル

    「ムアツ」は日本の老舗寝具メーカー【昭和西川】の代表寝具ブランド。凹凸加工が施されたプロファイルウレタンのパイオニアで、旧モデルの「ムアツふとん」は1971年に発売を開始し、2015年には累計販売数400万台を達成した大ヒットロングセラー商品として有名です。

    ムアツふとんは2023年3月にフルリニューアルされ、商品名が「ムアツ マットレス」として生まれ変わりました。ムアツマットレスにはいくつか種類がありますが、特におすすめなのが「20年ムアツ X」というモデルです。

    20年ムアツ Xはムアツブランドが持つ大きな特徴「耐久性・反発力・通気性・衛生加工」を存分に味わえます。価格はやや高めですが、薄型の三つ折りマットレスというジャンルにおいては、選んで間違いない逸品と言える仕上がりです。

    サイズシングル~ダブル
    加工技術ポリジン加工
    衛生機能抗菌防臭、防ダニ、SIAA認証(芯材のウレタンの1層目まで抗菌防臭加工)
    価格(S)143,000円

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    まとめ

    いかがでしたでしょうか。

    抗菌・抗ウイルス等、衛生面が優れたマットレスをご紹介させていただきました。

    実は、従来から綿(わた)などに抗菌防臭加工を施しているマットレスはそこまで珍しくありません。

    しかし、最近では衛生面にこだわる消費者の声を受け、より抗菌性が高い「制菌」や、「抗ウイルス」等の機能を高めた商品が出始めました。そうした高衛生タイプのマットレスは数はあまり多くありませんが、衛生面にこだわりたい人にとっておすすめです。

    注意していただきたいのは「抗ウイルス」の衛生加工が施されたマットレスでも、その効果を実証しているウイルスが限定的なことが多いという点です。

    例えば新型コロナウイルスの対策を考えて、抗ウイルス加工のマットレスを見つけたからと言って、その商品の衛生加工が新型コロナウイルスにとって有効性があるかどうかはきちんと販売ページを見ないといけません。

    ご参考いただけたのなら幸いです。

    最後までお読みいただき誠にありがとうございました。