マニフレックスを徹底解説
この記事ではイタリア発の寝具ブランド「マニフレックス」についてご紹介します。
記事を作成するにあたり、表参道ショールームに行き、マニフレックス(株式会社フラグスポート)の藤田様(販売企画室 室長)に取材しました。
公式サイトでも語られていないような深い話までお伺いできたので、マニフレックスをご検討されている人はぜひご参考くださいね。
この記事を書いた人
目次
マニフレックスとは、どういうメーカーか?
マニフレックスは、1962年にイタリアで創業した寝具ブランド。
製品はすべてイタリア製で、イタリアの工場で1日あたり15,000台を生産、約100カ国に輸出している世界最大の寝具ブランドです。
創業者は?
創業者はジュリアーノ・マニさんという方で、ジロ・デ・イタリアでも大活躍の伝説的なサイクリストでした。
競技生活を送る中で、睡眠の重要性を感じ、引退後、理想の寝具を作るため「マニフレックス」を立ち上げたのです。
マニフレックスの想い
『体と地球の健康のためにマニフレックスを。という思いでずっとやってきている。』と、フラグスポートの藤田さんは言います。
マニフレックスは寝心地の良さはもちろんですが、創業時から環境問題を意識していることが特徴。
当時(1960年代)は、マットレスと言えばスプリングコイルが主でしたが、廃棄時に燃やしにくく環境問題になっていました。
そこで、マニフレックスは芯材に特許素材「エリオセル®」を使用し、廃棄時に簡単に燃やせ、かつ、有毒ガスを出さないマットレスを作ったのです。
今でこそSDGs(持続可能な開発目標)などの環境面に配慮した取り組みが企業に求められる時代となりましたが、マニフレックスは1960年代から実践していたというのは、驚くべき先見の明と言えます。
国立病院の指定マットレス
マニフレックスは、イタリアやドイツの国立病院の指定マットレスになっています。
その大きな理由は、「捨てやすさ」と「通気性・体圧分散性の良さ」です。
捨てやすいから「感染対策」になる
マニフレックスの特徴である「廃棄しやすさ」は、病院にとって魅力的なものでした。
日本の一般的な病院は、マットレスにシーツを敷いて、患者さんが退院したらシーツを取り換えるだけです。
しかし、マニフレックスは捨てやすいため、患者さんの退院後にマットレスを交換(捨てる)ことで、院内感染対策になります。
通気性・体圧分散性が良いから「床ずれ対策」になる
寝た状態が続くと、蒸れと圧迫により、床ずれを起こす原因になります。
マニフレックスの芯材エリオセル®は、ウレタンの膜が空いているオープンセル構造のため蒸れにくく、「点」や「線」で支えるスプリングやファイバーと違い、「面」で体を支えるため、体圧分散性が高い(圧迫感を感じにくい)ことが特徴です。
また、反発力も高く、寝返りしやすいため、床ずれ対策にもなります。
こうした理由(院内感染対策・床ずれ対策)で、マニフレックスは国立病院の公式マットレスとして採用されたのです。
マニフレックスとフラグスポートの関係
マニフレックスは1993年に日本に導入されました。
その輸入総代理店は、株式会社フラグスポートという会社です。(日本の公式サイトも運営)
フラグスポートは、現代表の山根崇裕(やまね たかひろ)氏が、マニフレックス創業者のマニさんと偶然イタリアで出会い、意気投合したことをきっかけに立ち上げた会社です。
当然目的はマニフレックスの日本導入で、販売にかかる一切の業務(取扱店との連携やショールーム・オンラインショップの運営など)を行っています。
『マニさんの熱い想い・志に魅せられてしまった』という山根氏のエピソードが公式サイトにも掲載されているので、ご興味がある方は見てみてくださいね。
マニフレックスの特徴
1. 日本初の「高反発マットレス」
マニフレックスは、高反発マットレスです。
実は、「高反発」という言葉を日本で初めて使ったのはマニフレックスでした。
今でこそ高反発マットレスは、市民権を得たと言えるレベルまで浸透していますが、日本導入の当時(1993年)は低反発マットレス(テンピュール®)が主流でした。
マニフレックスが「高反発」と言い始めた当時は、いろいろなところで『テンピュール®の低反発があるから、それに対しての高反発?』と、せせら笑われていたとのことです。
2. 「立っている時と同じ姿勢」を保持する
低反発は衝撃吸収材としては優秀です。(靴の中のクッションなど)
しかし、マットレスとしては支える力がないため、腰の部分の重さで沈み込みやすく、寝姿勢が崩れやすいことがデメリットです。
一方、高反発(マニフレックス)は、元に戻る力が強いため、沈み込みが少なく、人間が立っている状態と同じ骨格を支えられるのです。
人間の体のS字は首と背中で2つありますが、このS字カーブを「生理湾曲」と言い、カーブ状になることで衝撃から脳を守る役割を担います。
しかし、(特に低反発タイプで寝た時には)腰が沈み込みすぎるとカーブ(生理湾曲)が変わろうとし、周囲の筋肉も緊張したままのため、起きたら体が痛くなることも。
一方、高反発マットレス(マニフレックス)は、「その人がもっている生理湾曲を維持しやすい寝姿勢になる」ことが大きなメリットなのです。
3. 環境にやさしい
マニフレックス製品は、環境(廃棄)問題に大きく関りがあるプラスチックや金属(バネ)を使用していません。
また、芯材のエリオセル®は廃棄焼却時に有毒ガスを発生しません。
さらに、世界最高水準の安全認証「エコテックス スタンダード100」も取得しています。(アレルギー体質や環境などに対する安全証明)
他社製のマットレスでも、エコテックスを取得している商品もありますが、実はカバーのみの場合がほとんどです。
一方、マニフレックスは芯材からカバー(縫い糸も含めて)、すべてに対してエコテックス スタンダードの認証を得ています。
要するに、すべてのパーツでエコテックス認証があるのはマニフレックスくらいなのです。
4. 価格が安い
マニフレックスは、真空ロールパッケージでお届けできるため、保管費や送料がかかりにくいです。
また、年間で450万台(1日あたり15,000台)ものマットレスを作るのは、世界最大の生産量のため、スケールメリットも利きやすいです。
結果的に、いわゆる老舗ブランド(シモンズやシーリーなど)のスタンダードモデルで比較した場合でも、マニフレックスのコストパフォーマンスは抜群に優れています。
ブランド | スタンダードモデル | 価格(Sサイズ) |
---|---|---|
マニフレックス | モデル 246 | 50,600円 |
シモンズ | ゴールデンバリュー | 192,500円 |
シーリー | エッセンシャルズ™ PT | 121,000円 |
真空ロールパッケージのメリットは、梱包サイズが小さいので狭い部屋でも搬入しやすいことや、宅配便扱いになるため、納期が短い(マニフレックスの場合、最短2日)というメリットもあります。
芯材「エリオセル®」の特徴
マニフレックスを語るうえで、芯材の「エリオセル®」は欠かせません。
エリオセル®の主な特長は以下のとおりです。
- 特殊な製法(特許)
- しっかりした高反発
- 通気性が良い
- 耐久性が高い
- 温度変化がない
- 燃やしても有毒ではない
1. 特殊な製法(他の高反発フォームとの違い)
エリオセル®は「高反発フォーム」という種類の素材ですが、エリオセル®以外にも高反発フォームはあります。
しかし、エリオセル®は、他の高反発フォームと製法がまったく違うのです。
一般的な高反発フォームを作る際には、フロンガス(クロロフィルオロカーボン)で発泡しますが、エリオセル®は水で発泡します。
環境保護の点で、フロンガスは使用制限があるため、あまりたくさん使えません。一方、水は使用制限がないため、たくさん発泡できます。結果的に非常にしっかりとした素材(エリオセル®)ができるのです。
こうした製法で特許を取った素材がエリオセル®です。
よって、エリオセル®は一般的な高反発フォームとは「別の素材」と考えた方が良いでしょう。
2. しっかりした高反発
すでにご紹介したとおり、マニフレックスは「高反発マットレス」です。
高反発は、沈み込んだ後に、元に戻ろうとする性質があるため、寝姿勢(生理湾曲)を正しく支えられます。
また、体の動きへのサポート力もあるため、寝返りしやすいこともメリットです。
マニフレックスが考える高反発素材(エリオセル®)の一番の良さは、「その人がもっている生理湾曲を維持しやすい寝姿勢を実現する」ことです。
おまけのメリットとして反発力が高いので体が動かしやすい(寝返りしやすい)という感じで捉えているそうです。
3. 通気性が高い「オープンセル分子構造」
エリオセル®は、ウレタンの膜が空いている「オープンセル分子構造」のため、非常に通気性が高いです。
なお、今や「オープンセル」という仕様は、ウレタンマットレスにおいて珍しくないですが、オープンセルの先駆けもマニフレックスです。
しかも、ひと言でオープンセルといっても、品質はメーカーによって違い、良質なオープンセルを作るには製法の安定性が何よりも重要です。
マニフレックスは特許素材エリオセル®を使用しているため、同じオープンセル構造のマットレスの中でも、特に優れた素材とお考えください。
エリオセル®の通気性は、Tシャツを2枚重ねて呼吸するくらいです。(一方、低反発ウレタンは、羽毛布団を2枚重ねて呼吸するレベルの通気性)
4. 耐久性が高い
エリオセル® はドイツの検査機関「LGA GERMANY」の耐久性テストをクリアしています。
LGAはもともと車メーカー(ベンツやBMW、アウディなど)の車のパーツの検証から始まっているため、かなり厳しい規格です。
厳しい耐久性テストをクリアしているため、マニフレックスではマットレスで10年(最長で15年)という長期間の保証が付いているのです。
日本のウレタンマットレスの耐久試験はJIS規格で行われていますが、そのJIS規格の内容はLGAを参考に作られたそうです。
5. 温度による硬さ変化がない
低反発フォームは、温度によって硬さが変わります(冷たくなるほど硬くなります)。
一方、エリオセル®は温度による硬さ変化がないため、年中通して安定的な寝心地が得られるのです。
ちなみに、低反発以外のマットレス(一般ウレタン・高反発ウレタン)なら、温度による硬さ変化はないので、エリオセル®ならではのメリットではありません。
6. 燃やしても有毒ではない
一般的な高反発フォームはフロンガス(クロロフィルオロカーボン)で発泡するため、燃やすとシアン化水素などの有害なガスが発生します。
一方、エリオセル®は水で発泡しているため、燃やしても有毒な物質を発生させません。
なお、マニフレックスのマットレスは、燃えた時の「煙濃度試験」も行っていますが、以下のとおり、航空機の内装基準を大幅に下回った数値が出ています。
- 航空機の内装の基準:100Ds以下
- マニフレックス:最大43Ds
※他にも燃焼時のシアン化水素や一酸化炭素、窒素酸化物・亜硫酸ガス・酸化水素・フッ化水素などの発生数値も出していますが、すべて航空機の内装基準よりも下回った数値が出ていて、ダイオキシンも発生しません
こうしたデータによって、環境意識が高いヨーロッパでも燃やして良いとされているのです。
エリオセル®とエリオセルMF®の違いは?
マニフレックスの芯材には、大きく「エリオセル®」と「エリオセルMF(マインドフォーム)®」の2つがあります。
エリオセル®は「しっかり硬め」、エリオセルMF®は「もっちりソフト」といった感触です。
マニフレックスのマットレスでは、エリオセル®は中心材に、エリオセルMF®は体に近い表層部分に使われることが多いです。
反発係数とは?
上の画像で「反発係数」という表示がありますが、反発係数とは、いわゆる「密度」のことです。
密度は違うが、耐久性は同じ
密度とは、1立方メートルあたりの重量のことで、他メーカーでは「D(Density)」という単位で表示されていることもあります。
一般的な高反発フォームにおいては、密度(D)は耐久性と関係が深く、高密度ほど耐久性が高くなります。
しかし、エリオセル®の場合は、両者(エリオセル®とエリオセルMF®)で密度は違えど、耐久性は変わらないそうです(どちらも耐久性が高いです)。
この理由は、一般的な高反発フォームと製法が異なるためです。
要するに、エリオセル®において、密度(D)による耐久性の比較は、意味がないということです。
反発係数とは「戻る力」
マニフレックスがなぜ「反発係数」という、あまり見慣れない言葉を使っているかというと、エリオセル®の場合、密度によって元に戻るスピードが変わるからです。
高密度ほどスピードが遅いため、エリオセルMF®の方が、ゆっくりと戻ります。
こう聞くと『ということは、エリオセル®(低密度)の方が、反発性が高い?』と思うかもしれませんが、反発性には「戻るスピード」と「戻る力」の2つがあります。
エリオセルMF®は、スピードはゆっくりですが、戻る力(トルク)が強いことが特徴。
実際に寝た時でもゆっくりなので、はっきりと感じにくいですが、沈んだ後に保持してくれる力が強いのです。
その「保持してくれる力」をマニフレックスでは「反発係数」と呼んでいます。
・
・
・
マニフレックスの選び方
マニフレックスにはマットレスの種類がたくさんありますが、基本的な考え方は芯材(エリオセル®やエリオセルMF®など)の厚さと組み合わせのバリエーションです。
要するに、エリオセル®やエリオセルMF®などの厚さや重ね方によって、硬さや反発性が変わり、結果的にそれがグレードの差につながります。
薄型タイプかベッドマットレス(厚い)タイプか
まず考えてほしいのが、「厚さ」です。
持ち運びや手軽さを重視する人は、薄型タイプが良いですが、寝心地を重視する人なら、厚めのマットレス(ベッドマットレス)がおすすめです。
薄型タイプ | ベッドマットレスタイプ |
---|---|
これは、分厚いことによって、圧迫感を感じにくく、芯材が持つ本来のなめらかなストロークや反発性を感じられるからです。
マットレスの役割はあくまで「睡眠」です。よって、基本的にはベッドマットレスタイプを選ぶのがおすすめです。
【迷ったらコレ】マニフレックスで特に人気・おすすめモデル 3選
マニフレックスの中でも特に人気、または、おすすめの商品をご紹介します。
1. モデル 246(おすすめ)
硬め好きにおすすめのロングセラーモデル
「硬め好きの方から熱狂的な支持で多くのリピーターから長く愛され続けているロングセラー」というマニフレックスの定番。なお、「246」とは、東京本社が国道246号線沿いに位置することから名付けられました。
芯材をすべてエリオセル®(170N)で仕上げた厚さ16cmのベッドマットレス。硬めの寝心地と反発性の高さから寝返りしやすく、仰向き寝を中心に寝る人にもおすすめです。シングルサイズで5万円という手に届きやすい価格も魅力。
サイズ | セミシングル~クイーン |
---|---|
厚さ | 16cm |
芯材 | エリオセル® |
硬さ | 硬め |
価格 (Sサイズ) | 50,600円 |
2. メッシュ・ウイング(一番人気)
マニフレックスで一番売れている
エリオセル®を搭載した三つ折りマットレス。マニフレックスのすべての商品の中で最も売れているロングセラーモデルです。
カバーに取っ手があり、折りたたむと持ち上げて移動しやすく、お手入れなども簡単にできます。手軽なマットレスを選びたい人におすすめです。
サイズ | セミシングル~クイーン |
---|---|
厚さ | 11cm |
芯材 | エリオセル® |
硬さ | 硬め |
価格 (Sサイズ) | 45,650円 |
3. フラッグ・FX(顧客満足度 No.1)
リッチな寝心地
表層にエリオセルMF®を搭載し、やわらかな感触としっかりとした寝姿勢保持を実現できるマニフレックスのフラッグシップモデル。
ほど良い硬さのため、仰向きでも横向きでも寝やすく、「バランスの取れた寝心地で、顧客満足度No.1」という公式サイトのコメントも納得の逸品です。サイズオーダーが幅200cm×縦220cmまで可能なので、身長が高い人や部屋にぴったり合わせたい人などにもおすすめ。
サイズ | シングル~クイーン ※サイズオーダー可能 |
---|---|
厚さ | 22cm |
芯材 | エリオセル®(18cm) エリオセルMF®(片面2cmの計4cm) |
硬さ | ふつう |
価格 (Sサイズ) | 106,480円 |
・
・
・
まくらも人気
実はマニフレックスのまくらはすごく売れています。中でも人気なのは『ピローグランデ』という商品。
公式サイトによると「世界中で最も多く選ばれているまくら」と紹介されていて、ヨーロッパの5つ星ホテル用に共同開発して作られました。
ピローグランデは、エリオセルMF®に穴を開ける加工(ピンホール加工)を施すことで、すごくやわらかく、通気性も高いことが特徴です。
まくらに悩んでいる人から「やっと巡り合えた最後のまくら・まくらの終着駅」と評価されることもあり、18年間つねに品薄状態が続いている人気商品とのことです。
なお、オーダーまくら(他社)では、現状の生理湾曲を元に作るため、1週間くらい経つと自然な湾曲状態に戻ろうとするので、違和感を感じやすいです。よって、オーダーまくらにする場合、かなり細かくメンテナンス(その時の体に合う状態に)していかなければなりません。
一方、ピローグランデ(マニフレックス)なら、ゆっくりとしたスピード、かつ、しっかりとした反発力があるため、使っていくうちに徐々に自然な生理湾曲に近づいていくのです。
マニフレックスはどこで買うのがおすすめ?
マニフレックスは、ショールームや認定取扱店などの実店舗の他、公式オンラインショップやAmazon、楽天市場などのネットショップでも購入可能です。
『とにかくお得に買いたい』という人は、それぞれの店舗でポイント還元率や割引(クーポン)の条件が変わる場合があるので、すべて確認いただくことをおすすめします。
また、マットレス選びは失敗も多く、
- その人が今までどのような寝具で寝てきたか?(ガラッと寝心地が変わると違和感が生まれる)
- 筋肉量はどうか?(年齢によって筋肉の付き方も違う)
といった、メンタル・フィジカル的な要素も大事なので、可能なら買う前に体験することがおすすめです。
マニフレックスの取扱認定店は、マニフレックスの特別研修プログラムを修了した、商品説明およびカウンセリングができる「マスター販売員」が常駐しています。
たとえば、イオンでは、全国で200店舗ほどの中で認定取扱店があるので、近くにお住まいの方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。
イタリア発のグローバル寝具ブランド「マニフレックス」をご紹介しました。
取材を通じて、特に感じたことは先見性の高さです。
今のマットレス市場はマニフレックスが切り開いた
現在のマットレスにおける数々の「当たり前」を日本で初めて行ったのはマニフレックスです。
- 高反発マットレス
- オープンセル構造
- 真空ロールパッケージ
- 安全性(エコテックス)
以上のとおり、マニフレックスが切り開いたところに、他のメーカーがこぞって追従(あるいは真似?)をしているのが今のマットレス市場とも言えるでしょう。
とはいえ、他社では真似したくてもできないものがあります。
その代表は特許素材「エリオセル®」です。
水で発泡するので、燃やしても有害物質が出ない高反発フォームはエリオセル®だけです。
捨てるときだけでなく、使うときも『フロンガスと水、どっちで発泡した素材で寝たい?』と聞けば、ほとんどの人は水(エリオセル®)と答えるでしょう。
寝具は体の近くで長時間使うものなので、できるだけ安全性が高いものが落ち着きますよね。
「売るのではなく、伝える」というスタンス
実は、マニフレックスが日本へ導入された最初の2年間は1台も売れませんでした。
そんな状況でも社長の山根氏は『全然問題ないね。絶対売れるから。』と自信がありました。
その理由は、ドイツは人口7,000万で年間100万台売れているため、日本は1億3000万人、よって、単純計算で年間180万本くらいは売れるだろうと思っていたそうです。
そして、なにより商品に自信があったからこそ、『ゆっくりと正しくお知らせしていけば、そのうち必ず売れる』と。
現実はその通りになりました。
徐々に動き出したと思ったら、急激に売れ始めたのです。
当時マニフレックスは、大きな宣伝などを行っていませんでしたが、売れたのは口コミが理由です。また、マニフレックスの場合はリピーターが圧倒的に多いそうです。
スポーツ選手のファンも多く、実はWBC(2023年)の時も、選手の7割くらいはマニフレックスの愛用者だったそうです。
そうした経験から、マニフレックスのショールームや認定取扱店では、
『売れなくても良いから、しっかりと話をして聞いてもらおう。』
という価値観で接客するそうです。
実際に筆者も横浜ロフト店に行き、接客を受けましたが、とても親身で気持ちの良いものでした。
マニフレックスが気になっている人で、近くにショールームや認定取扱店がある場合、ぜひ足を運んでみることをおすすめします。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。