NELLとModel H、どう違う?

NELLマットレスとNELL Model Hの違いを分かりやすく解説

この記事ではNELLマットレスと、Model H(ハイグレードモデル)の違いについてご紹介します。

実際に体験した内容を踏まえ、細かい違いまで具体的に解説するので、NELLのマットレスで悩んでいる人はぜひご参考くださいね。

この記事を書いた人

管理人の椚大輔椚 大輔(くぬぎ だいすけ)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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メーカーの「NELL」(Moght)とは

NELLマットレスブランドを展開しているのは、株式会社Morght(モート)という2018年5月に創業した新鋭企業です。

代表モデルは2020年10月に発売開始した「NELLマットレス」。

NELLマットレス
NELLマットレス ※2020年10月発売

NELLマットレスはMoghtと福岡県大川市にある老舗マットレス設計会社と共同開発した商品です。よって、新しいメーカーでも品質に安心感はありますね。

そして、2022年8月にNELLブランドのハイグレードモデルとして「Model H」を発売しました。

NELL Model H(モデル エイチ)
NELL Model H(モデル エイチ) ※2022年8月発売

なお、NELLマットレスはオンライン限定、Model Hは体験会限定での販売をしています。

ここがポイント!NELLマットレスとModel Hの違い

公式サイトによると、それぞれの違いを以下のように表現されています。

寝心地の違い(公式サイトより)

NELLマットレスは「寝姿勢をしっかり保持する最適な寝心地」を目指していますが、NELLマットレス Model Hは「包まれるような至福の心地よさ」を目指しております。

※強調は当サイトによる

これを仕様側から説明すると、

『NELLマットレスは高密度ポケットコイルを中心に寝心地を作っていて、コイルの反発力をより感じやすいため、寝返りサポートが強かったり、体が沈み込みづらい適度な硬さが実現される。

一方、Model Hは、トッパー層(低密度コイルと詰め物)を中心に寝心地を作っているため、よりふんわりと体を包み込むような寝心地が得られる。』

といった感じです。

主な違いをまとめると以下のとおりです。

NELLマットレスModel H
画像NELLマットレスModel H
発売2020年10月2022年8月
コイル数
(Sサイズ)
1,173個2,756個
コイル層1層3層
厚さ21cm37cm
寝返り
体圧分散
硬さやや硬めやわらかめ
お試し期間120×
保証期間10年
納期最短3-4日3か月
(受注生産)
お届け圧縮非圧縮
サイズシングル~キング
価格
(Sサイズ)
75,000円350,000円
リンク公式サイト公式サイト

それぞれの特徴は以下の記事で詳しくご紹介しています。

【まず結論】あなたにぴったりなNELLのマットレスは?

2モデルの違いをご紹介する前にまずは結論から、それぞれの特徴こんな人におすすめという点を簡潔にまとめました。

NELLマットレスの特徴&合う人

NELLマットレス

【15秒で分かる!】NELLマットレスの特徴

  • 1,173個/Sの超高密度ポケットコイルマットレス
  • ポケットコイルによる反発性やフィット感を感じやすい
  • センターハード(腰強化)によって寝返りがしやすい
  • 端が沈み込みづらいゾーニング仕様
  • 両面仕様
  • 短納期(注文後3-4日)
  • 120日のお試し期間付き
  • Sサイズで75,000円

NELLマットレスはこんな人におすすめ

  • しっかりとした寝心地が好き(やや硬め)
  • 寝返りのしやすさが大事
  • どちらかと言えば仰向き寝が中心
  • マットレス選びに失敗したくない(返金保証付き)

このマットレスを見てみる

Model Hの特徴&合う人

Model H

【15秒で分かる!】Model Hの特徴

  • 2,756個/Sを使ったダブルクッションタイプのポケットコイルマットレス
  • ポケットコイルが3層に分かれて入っている
  • トッパーとボトムが分離可能
  • 高級ホテルを目指した包み込まれるような寝心地
  • お届けは注文後3か月(受注生産)
  • 返金保証はなし
  • Sサイズで350,000円

Model Hはこんな人におすすめ

  • ふんわりとした寝心地が好き
  • どちらかと言えば横向き寝が中心
  • 見た目がゴージャスなマットレスが良い

このマットレスを見てみる

以下より、NELLマットレスとModel Hの「主な違い」を詳しくご紹介します。

ココがポイント!NELLシリーズの重要な違い8個

NELLのマットレスシリーズの重要な違いは以下のポイントです。

知っておきたい!NELLシリーズの違い
  1. 構造(単層コイルor3層コイル)
  2. 硬さ
  3. 反発性(寝返りしやすさ)
  4. 体圧分散性
  5. 納期
  6. お届け時の状態
  7. お試し期間の有無
  8. 価格

結論、各項目における「違い」は以下のとおりです。

【まとめ】違いのポイントはコレ!

モデルNELLマットレスModel H
画像NELLマットレスModel H
構造1層コイル3層コイル
硬さやや硬めやわらかめ
反発性
(寝返り)
体圧分散性の高さ
納期最短3-4日3か月
(受注生産)
お届け時の状態圧縮非圧縮
お試し期間120日なし
価格75,000円~350,000円~

それでは各項目を詳しくご紹介します。

1. 構造(単層コイルor3層コイル)

NELLマットレスの構造

一番大きな違いはマットレス内の「コイル構造」で、

  • NELLマットレスは1層
  • Model Hは3層

です。

また、Model Hはトッパー層(1層コイル)とボトム層(2層コイル)で分割している「ダブルクッション仕様」となっています。

それぞれの層ごとのコイル数(シングル)は以下のとおりです。

モデルNELLマットレス
(1層)
Model H
(1層+2層)
画像NELLマットレスの内部構造
コイル数
(Sサイズ)
1,173個1層目:325個
2層目:1,081個
3層目:1,350個

大雑把に言って、表層から10cm程度でマットレス自体の寝心地や硬さはほとんど決まります。

よって、

  • NELLマットレスは高密度ポケットコイル層(詰め物は3cm)
  • Model Hはトッパー層(14cm)

で、中心的な寝心地を作っているとお考え下さい。

Model Hの「表層が低密度」の理由(読み飛ばしてもOKです)

椚大輔椚大輔

以下は、少し細かい話なので、読み飛ばしてもOKです。

「体圧分散・寝姿勢保持・寝返りサポート」など、寝心地に関する中心的な感触を作るのがマットレスの表層10cmあたりです。

一方、それより下層は主に「荷重分散」というマットレスにかかる衝撃をふんわりと吸収することや、湿気などを逃す「通気性」といった機能を担います。

Model Hでは、寝心地の中心を作るトッパー層内のコイルが325個/Sとかなり低密度で作られてます。(しかもコイル高が45mmなので、かなり薄いコイルです)

Model Hのトッパー層(14cm)の構造
  1. カバー
  2. シュレープ®綿(保温・保湿)
  3. マイティトップ®Ⅱ綿(抗菌・防ダニ)
  4. ウレタンフォーム
  5. 不織布
  6. ソフト固綿
  7. ポリエステル綿
  8. ポケットコイル(高さ45mm・密度325個/S)※真ん中
  9. ポリエステル綿
  10. ソフト固綿
  11. 不織布
  12. ウレタンフォーム
  13. マイティトップ®Ⅱ綿(抗菌・防ダニ)
  14. シュレープ®綿(保温・保湿)
  15. カバー

一般的には、ポケットコイルマットレスの場合、シングルサイズあたり450個程度以上の密度がないと、耐久性や寝心地に悪影響を及ぼしやすいです。

Model Hでは、低密度仕様を補うために、詰め物内に固綿などを入れ、バネ当たりを感じにくくしているようですが、逆に言えば、ポケットコイルならでは寝心地を感じにくい仕様と言えるでしょう。

一方、ボトム層は超高密度コイル仕様(2層+3層で計2,431個/S)です。

なお、一般的なダブルクッション仕様のマットレスは、Model Hとは逆で、表層は超高密度コイルにして、フィット感や滑らかさを出し、下層はある程度の密度(太めのコイル)に抑え、荷重を分散しつつ、通気性を確保するというコンセプトで作られていることが多いです。

一般的なダブルクッションModel H
画像一般的なダブルクッション
上層密度密度
下層密度密度

要するに、Model Hはダブルクッション仕様のマットレスでは珍しいコンセプトで作られていると言えます。

追記(2022年8月12日)

メーカーのMorghtさんに、Model Hの特殊な仕様(上層が低密度・下層が高密度)の狙いについて質問したところ、以下のご回答をいただけました。

『浮いているような包み込まれる寝心地を追求した結果、現在の仕様になっております。コイルの密度が高いトッパーも検証しましたが、Model Hに比べ硬い寝心地になってしまい、弊社が求めていた寝心地とは異なるものでした。一般的に柔らかいと寝返りがしにくくなりますが、Model Hの場合はボトムに2層の高密度ポケットコイル層があり、寝返りのしやすさはそのままに5つ星スイートのような寝心地を実現しています。』

たしかに、高密度コイルの方が硬めの寝心地になりやすいので、Model Hで実現したかった寝心地を作るには低密度仕様の方がマッチしたということですね。

低密度=低耐久という図式はありますが、低密度はトッパー層だけなので、ボトム層(下層)の高密度コイルで荷重分散をするという構造であれば、低密度であってもそこまで耐久性を気にしないで良いでしょう。

そして、この表層10cmの構造の違いが、以下よりご紹介する寝心地の違いに直結します。

椚大輔椚大輔

読み飛ばしOKはここまで!

2. 硬さ(やわらかさ)の違いは?

それぞれの硬さの違いは以下の通りです。

  • NELLマットレス:やや硬め(仰向き寝におすすめ)
  • Model H:やわらかめ(横向き寝におすすめ)

表層10cmのうち、やわらかさを作る素材がModel Hの方が多く使われています。

その代表は「ジュレープ®綿」です。

ジュレープ®とは、羽毛に似せた化学繊維のことで、羽毛のようなかさ高性(ふんわりとした感触)や、保温性などが特徴です。

Model Hではジュレープ®綿をカバーのすぐ下に入れて、さらにカバーをジャンプキルトという製法で縫製しているため、よりふんわりとした包み込まれる感触となります。

ジャンプキルト
Model Hのジャンプキルト ※不連続(ジャンプ)のキルティングによって、ふんわりとした感触が得られる

この仕様(ジュレープ®綿+ジャンプキルト)が、Model Hの特徴的な寝心地に大きな影響を与えていると言えるでしょう。

なお、ふんわりとした柔らかめの寝心地は、横向きの寝姿勢に合いやすいです。

一方、NELLマットレスは、詰め物層4cm程度なので、体の沈み込みは芯材(高密度ポケットコイル層)にすぐ到達します。

NELLマットレスの断面
NELLマットレスの断面

綿やウレタン(詰め物で使われやすいソフトウレタン)などと違い、ポケットコイルはバネなので、比較的硬めの寝心地に感じやすい(特に高密度タイプは硬めに感じやすい)ので、総合的にNELLマットレスは「やや硬め」くらいの寝心地に感じます。

なお、硬めの寝心地は、仰向けの寝姿勢に合いやすいです。

3. 反発性の違い(寝返りしやすいのはどっち?)

寝返りがしやすいのは、NELLマットレスです。

これも基本的に同じ理由で、表層10cm程度の感触として、高密度ポケットコイルに支えられるNELLマットレスの方がスプリングコイルの弾力を素直に感じやすいからです。

また、NELLマットレスでは、センターハードといって、腰部分に硬めのコイルを配置している構造のため、腰が沈み込みづらく、寝返りのしやすさにプラスに働きます。

センターハード(NELLマットレス)
センターハード(NELLマットレス)※青い部分が硬めのコイル

一方、Model Hも、ボトム層の3層目がセンターハード仕様になっていますが、体の沈み込みがそこまで到達しにくいので、結果的に寝返りのしやすさはNELLマットレスほど感じにくいでしょう。

4. 体圧分散性が高いのはどっち?

体圧分散性が高いのはModel Hです。

大雑把に言えば、マットレスはやわらかい方が体圧分散性は高いです。

ジャンプキルト+ジュレープ綿(+抗菌防臭綿)という仕様によって、体当たりがふんわりとなり、体のラインの隙間に詰め物が収まることで、マットレスからかかる圧力(体圧)を分散する性能はかなり高いと考えられます。

ただし、注意したいのが体圧分散性は高いほど良いというわけではないということです。

人間の体には敏感・鈍感な場所があるので、それを無視して悪平等に体圧を分散してしまうと、寝心地・寝姿勢は悪くなってしまいます。

「体圧分散性」という言葉は、メーカーやメディアでよくアピールしているので、なんとなくマットレス選びに大切かな?と思うかもしれませんが、体圧分散性の高さと寝心地の良さは別の話です。

あくまで「自分の体圧分布にとって適切な体圧分散性があるマットレスかどうか」を見極めることが大切です。

    5. 納期の違い

    • NELLマットレス:早い(3-4日)
    • Model H:遅い(3か月くらい)

    です。

    NELLマットレスは常に生産し、在庫を抱えている商品なので、欠品状態でなければ注文後3-4日で届けられます。

    一方、Model Hは受注生産品で、さらに製法が複雑なため、注文後3か月程度のリードタイムがあります。

    6. 梱包状態の違い

    お届け時の状態は、

    • NELLマットレス:圧縮
    • Model H:非圧縮(組立設置サービス付き)

    です。

    左:圧縮タイプ、右:非圧縮タイプ
    左:圧縮タイプ、右:非圧縮タイプ ※別メーカー商品

    NELLマットレスはロール状に圧縮されてコンパクトに届くので、搬入経路が狭い部屋でも安心です。ただし、復元に1日くらいかかるので、すぐに元の寝心地が得られないことデメリットです。

    一方、Model Hはトッパー層とボトム層が分かれた状態の完成品で届きます。大きいので搬入経路にはご注意ください。また、Model Hのみ、業者さんによる組立設置サービスが付いているので、力が弱い人でも安心です。

    7. お試し期間の有無

    お試し期間(トライアル)については、

    • NELLマットレス:120日
    • Model H:なし

    です。

    NELLマットレスは、体に合わなかった場合、商品到着から14日以上120日以内であれば返品・全額返金が可能です。

    一方、Model Hはトライアル(お試し期間)が非対象です。

    8. 価格の違い

    シングルサイズでの価格の違いは、

    • NELLマットレス:75,000円
    • Model H:350,000円

    です。

    Model Hひとつで、NELLマットレスが4つ以上買える価格設定です。

    サイズごとの価格は以下の通りです。

    ▼サイズNELLマットレスModel H
    シングル75,000円350,000円
    セミダブル90,000円400,000円
    ダブル105,000円450,000円
    クイーン130,000円550,000円
    キング150,000円600,000円

    まとめ

    NELLマットレス

    いかがでしたでしょうか。

    NELLマットレスとModel Hの違いをご紹介させていただきました。

    上記の比較では、Model Hの方がやや劣勢?に感じるかもしれませんが、Model Hならではメリットはあります。

    それは「高級ホテルのようなふんわりと包み込まれる寝心地」と「厚さ37cmというゴージャスな見た目」です。

    つまり、高級感を求める人こそ、Model Hをご検討いただきたいと思います。

    そして、Model Hのようなふんわりとしたソフトタイプのマットレスは好みが分かれやすいので、実際に体験するのが一番です。

    よって、Model Hはオンラインで販売せず、体験会に来た人のみに販売するという方法を取っているのです。

    気になった人はぜひ体験会に行ってみてはいかかでしょうか。

    >>>Model Hの体験会情報はこちら(公式)

    コストパフォーマンスを重視する人なら、やはりNELLマットレスがおすすめです。

    7万円台でこの仕様・お試し期間付きというのは、かなり魅力的です。

    実際の寝心地も素晴らしく感じました。

    なお、メーカーさんから10%OFFの特別クーポンをご提供いただいたので、よろしければご活用くださいね。(クーポンコード:bed205)

    NELLマットレス×当サイト限定クーポン(クーポン番号:bed205 にて10%OFF)

    最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

    NELLマットレス公式