タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」の徹底解説(体験レビュー付き)

最安値レベルのボンネルコイル

この記事ではタンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(厚さ17cm)」についてご紹介します。

この記事を作成するにあたり、商品を購入し、使用感を詳しくレビューしました。

実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。

こんな環境で作っています

体験・検証用の撮影スタジオ当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。

この記事を書いた人

管理人の椚大輔椚 大輔(ベッド・マットレス専門家)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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このマットレスの基本情報

タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

本商品のサイズや価格等の情報は以下の通りです。

メーカータンスのゲン
サイズシングル~クイーン
クッション材ボンネルコイル
カラーホワイト、ブラック
価格(Sサイズ)7,999円
保証期間1年

楽天市場店で見る

メーカーの「タンスのゲン」とは?

このマットレスを作っている「タンスのゲン」は、福岡県大川市に本社を構えるタンスのゲン株式会社が運営するインテリア専門のネットショップです。

会社設立は昭和39年で、婚礼家具メーカーとして始まりました。2002年よりネット通販事業として「タンスのゲン」を立ち上げ、以降、楽天やAmazonを中心に展開し、2021年には年商200億円を突破するという成長ぶり。ネット通販事業会社の中では大手と言えるので安心感が高いです。

なお、ショップ名が「タンスのゲン」ですが、タンス以外の商品も豊富で(むしろタンス以外が多い )、テーブルやベッド・家電などのインテリア総合を取り扱っています。

価格設定はかなり安いので「とにかく低価格で家具を探している」という人はぜひチェックしてみてくださいね。

>>>楽天市場店

>>>Amazon店

【まず結論】このマットレスの評価は?

タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。

  • 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
  • 寝返りのしやすさは?
  • 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
  • クッション材の品質はどうか?
  • 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
  • バネ当たりや底付きがないか?
  • 価格相応の寝心地と言えるか?

始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。

▼ このマットレスの評価
総合評価3.09
仰向き寝2.5
横向き寝1.0
端の沈み込み3.0
通気性4.0
寝返り2.0
底付きのなさ3.0
バネ当たりのなさ1.0
耐久性2.5
衛生面3.0
取り扱いやすさ3.0
価格5.00

※目安は「3.50」以上が高評価です。

>>>点数の付け方について

(総評)寝心地は少し犠牲にしつつも、この低価格はすごい

タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

厚さ17cmのベッドマットレスタイプで、シングルサイズ7,999円は最安値レベルの価格設定です。

しかも、使っているスプリングの品質も悪くなく(むしろ良く)、仕様×価格のコストパフォーマンスはかなり良いと思います。

バネ当たりを感じる

しかし、この低価格を実現するには、やはり大なり小なり寝心地を犠牲にしないといけないのでしょう。

一番の懸念点は詰め物が薄いことによる「バネ当たり」です。

詰め物とはカバーと芯材(ボンネルコイル)の間に施すもので、綿やウレタンフォームなど素材で作られることが多いです。

マットレスの詰め物(別商品)
マットレスの詰め物(別商品)

詰め物は体圧分散性を高めるために重要な部分です。

本商品の詰め物は、少量の綿・薄いウレタンフォーム・フェルトで構成されています。

詰め物
本商品の詰め物

詰め物としてはかなり少なめなので、結果的に寝ころんだ時に簡単にバネの存在を感じられてしまうのです。(これを「バネ当たり」と言います)

バネ当たりがあるマットレスは寝心地としては良くなく、バネが体に当たることで、違和感やストレスを感じやすいです。

また、バネ当たりがある場所は十分に体圧分散できていないため、体の痛みにもつながります。

詰め物は大事

寝心地が良いスプリングコイルマットレスの条件は「表層の詰め物でふんわりと、そして沈み込んだらバネでグッと押し返す」です。

つまり、寝心地が良いスプリングコイルマットレスとは、詰め物の品質も高いマットレスとも言えます。

しかし、メーカーの販売ページではスプリング(硬鋼線など)の仕様は力を入れて紹介しているのに、詰め物がないがしろにされていることも多いのです。

専門家専門家

詰め物は「けなげ組」(昔、柿の種の裏に掲載されていた作品)に入れてあげたい存在です。

なお、日本市場においてボンネルコイルは低価格帯のマットレスに多く採用されやすいですが、こうした「廉価版ボンネル」はボンネルコイル自体が悪いわけではなく、「詰め物」の仕様が悪いために寝心地が良くないことが多いと感じます。

パッドやトッパーで改善可能

バネ当たりにストレスを感じた場合、厚手のパッドやトッパーを使えば寝心地は改善可能です。

トッパー
トッパー(マットレスの上に敷いて使う寝具)

考え方を変えれば、詰め物が少ない分「自分の好きな寝心地にアレンジしやすい」とも言えるので、もし本商品の寝心地に不満がある場合、パッドやトッパーを使うこともご検討くださいね。

以下より、本商品の特徴や使用感などを詳しくご紹介します。

このマットレスの特徴・メリット

1. 安い

タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

このマットレスはシングルサイズで7,999円。これは一般的な厚さのスプリグコイルマットレスの中では最安値レベルの価格帯です。

正直、(この価格なので当然ですが)寝心地は感動するレベルではありませんが、「とにかく安いマットレスが欲しい!」という人にとってうれしい選択肢でしょう。

なぜこれだけ安いかというと、タンスのゲンの企業努力はもちろんのことですが、スプリングが「ボンネルコイル」という点が大きな理由です。

2. ボンネルコイル

ボンネルコイル

本商品はクッション材にボンネルコイルを使用した「ボンネルコイルマットレス」です。

ボンネルコイルとは、コイル(バネ)同士を鉄線で連結させた芯材のこと。

ボンネルコイルの構造
ボンネルコイルはバネ同士を鉄線で連結させている

ボンネルコイルは、荷重に対して「面」でサポートするので、比較的しっかりとした寝心地が得やすく、よく「敷布団で寝ている感覚に近い」と言われます。

ボンネルコイルは「面」で支える
ボンネルコイルは「面」で支える

ボンネルコイルの最大のメリットは通気性の良さです。

空洞が多い「オープンコイル構造」のため、湿気によってスプリングが錆びる心配も少ないです。

オープンコイル構造
内部は空洞が多いので、通気性が抜群(オープンコイル構造)

一方、振動が伝わりやすい点がデメリット。要するにバインバインという感触で、人によっては寝ていて落ち着かないこともあるでしょう。

なお、スプリングコイルはボンネルコイルの他に「ポケットコイル」と「高密度連続スプリング」という計3つの種類がありますが、日本ではボンネルコイルは廉価版マットレスという位置づけで販売されていることが多いです。

ボンネルコイル(廉価)ポケットコイル(ポピュラー)高密度連続スプリング(高耐久)
ボンネルコイルポケットコイル高密度連続スプリング

なぜなら、少ないバネで作れる(低密度で作れる)ことや、比較的シンプルな製法のためです。

よって、「廉価モデル」の目的で作られたボンネルコイルマットレスは、仕様はそこまで良くないため、感動するような寝心地を得られる商品はほぼありません(本商品も同様)。

寝心地の特徴は?

本商品は「バネ感が伝わりやすいしっかりめの寝心地」が特徴です。

寝心地

なお、スプリングコイルは細かな仕様の違いによって、寝心地や耐久性に差が出ます。

スプリングコイルの主な仕様
  • 線種
  • 密度(いくつコイルを使っているか)
  • 線径(バネの太さ)

    本商品で使っているコイルの仕様は以下の通りです。

    ▼ 本商品の仕様
    線種SWRH72B-C
    密度352個
    線径2.1mm

    以下より本商品で採用されているスプリングコイルの仕様について詳しくご紹介します

    専門家専門家

    細かい話なので、ご興味なければ以下は読み飛ばして大丈夫です!

    バネの品質は?(線種)

    スプリングコイルで使われているバネは主に硬鋼線(こうこうせん)という鉄線で作られ、その品質はメーカーや商品によって異なります。

    本商品の硬鋼線の線種は「SWRH 72 B C」。これは1~3万円くらい低価格帯の商品の中では比較的良質な仕様です。

    なお、線種表示は以下のように解釈します。

    線種が意味するもの
    本商品の線種が意味するもの
    表示例意味
    SWRHマットレスのコイルは基本的に硬鋼線(SWRH)を使用
    72(反発性)数値が高くなればなるほど反発力が高い
    B(耐久性)マンガン含有量(AよりもBが多く、耐久性がある)
    C(強度)A<B<Cの順で強度が高い

    ちなみに、2017年に品質表示法の改正があり、線種などの表示義務はなくなりました。これは「バネの品質は実際の寝心地や耐久性を知るうえでそこまで重要な情報ではない」ということが示されたと言えます。

    ただし、バネそのものが高品質であればそれだけ長持ちしやすいですし、シモンズやサータ等の有名メーカーもバネの品質には相当こだわりをもっているので、依然としてスプリングコイルマットレスを選ぶ上で気に留めておくべきポイントとも考えられます。

    密度の特徴は?

    密度とは「面当たりのコイルの量」のことです。

    コイルの密度

    本商品の密度はシングルサイズあたり「352個」です。

    同じ価格帯のボンネルコイルマットレスでは220個くらいの場合もあるので、本商品はボンネルコイルの中では高密度と言えるでしょう。

    コイルが少ない(低密度)だと、コイルひとつあたりにかかる負担が多くなるため、早くヘタりやすく、ボンネルコイルの場合はきしみの原因にもなるので、できるだけ高密度タイプがおすすめです。

    なお、ポケットコイルマットレスの場合は、一般的には450個以上の密度で作られていることが多いので、コイル数だけで考えてもボンネルコイルよりポケットコイルの方がフィット感と荷重分散性が優れていると言えます。

    ボンネル
    (352個)
    ポケットコイル
    (465個)
    ボンネルコイル(本商品)ポケットコイル

    線径とは?

    線径とは「バネの太さ」のことです。

    スプリングの線径

    線径は、太いほど反発力が高まり、しっかりとした寝心地になります。逆に細いほど荷重に対してしなやかに反応するという特徴があります。

    寝心地の目安としては以下の通りです。

    線径と寝心地(目安)

    • 線径1.9mm以下:しなやかな寝心地
    • 線径2.0mm以上:しっかりとした寝心地

      本商品の線径は「2.1mm」です。かなりしっかりめの寝心地を感じました。

      専門家専門家

      (読み飛ばして大丈夫な)細かい話はここまで!

      3. ボリュームキルティング

      キルティング

      カバー内部にポリエステル綿・ウレタンフォーム(1cm)の詰め物を施すことで、バネ当たりを軽減させる工夫がされています。

      なお、公式サイトでは「(綿なしの)ウレタン1.5cm」と書いてありますが、正しくは「ポリステル綿+ウレタン1cm」の仕様でした。

      ウレタンの厚さ
      ウレタンフォーム(綿とフェルトに挟まれた白いスポンジ)

      ただし、使っているウレタンフォームは薄く品質が高くないため、バネ当たりはかなり感じます(すぐ下の「デメリット」の項目でもご紹介します)。

      このマットレスのデメリット

      1. バネ当たりがある

      バネ当たり(横向き寝)

      最大のデメリットはバネ当たりです。特に横向きでは肩・脇腹あたりに強くバネが当たり、ストレスを感じます。

      横向き寝では5分くらいでかなり痛みを感じるくらいのレベルです。

      これは詰め物(綿やウレタンフォーム)の品質が高くない&ボリュームが少ないため、十分な体圧分散性が得られない結果です。

      2. 揺れやすい

      ボンネルコイルの振動の伝わりやすさ

      ボンネルコイルは、とにかく揺れます。

      上の画像のとおり、ピンポイントな荷重でも衝撃が鉄線を伝って全体のスプリングが揺れるからです。

      以下はポケットコイルとボンネルコイルの揺れ方の違いを比較した動画です。

      さらに、特に本商品のように詰め物のボリュームが少ない場合、ダイレクトに揺れが伝わるので、寝返りなどの動きによって寝姿勢が落ち着きにくいです。

      こうしたバインバインとしたバネ感を好む人もいるかもしれませんが、やはり睡眠時には静かな寝心地の方がストレスを感じにくいと思います。

      3. 片面仕様(表裏のローテーションできない)

      本商品は表面にしか詰め物が施されていない「片面仕様」。よって、表面でしか寝れません。

      表面裏面
      マットレス表面マットレス裏面

      片面仕様のマットレスは表裏のローテーションがNGです。

      ローテーションとは、マットレスの上下や表裏を定期的に回転させてマットレスの寝心地を長持ちさせる技のこと。

      マットレスのローテーションの方法
      マットレスのローテーションの方法

      両面仕様の場合は、上下に加えて表裏もローテーション可能なのでヘタリに強いです。つまり、両面仕様よりも片面仕様はヘタリやすいと言えます。

      とはいえ、1~3万円ほどで買える低価格マットレスは、片面仕様の場合が多いので、本商品だけのデメリットというわけでもありません。

      【体験レビュー】タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」を実際に試してみた

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      専門家専門家

      実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。

      開梱・設置

      こちらはシングルサイズです。

      梱包状態(サイズ)

      梱包状態の重さは、14.95kg(シングル)でした。

      梱包状態の重さ
      梱包状態の重さ

      スプリングコイルマットレスの中では比較的軽量なので、一人で持ち運ぶのは「特にストレスなし」といったところです。

      段ボールを開封していきます。

      開梱

      このようのマットレスがロール状に圧縮されてビニールに入っています。

      ロール状のマットレスと段ボール

      ロール状に巻かれていることで、コンパクトになり、搬入経路が狭い家でも安心です。

      マットレスの持ち運び(圧縮状態)

      続いて、マットレス本体を開封していきます。

      開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)

      上の動画のとおり、ロール状に圧縮されてビニールに巻かれて届きます。ビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。

      外観のチェック

      開封直後のマットレス

      開封直後は多少歪みがありますが、ほとんど形状は元に戻っているので、すぐにでも寝ることができます。

      取扱説明書によると「マットレスが完全に形を取り戻すのに1日ほどかかる」とのことで、開封直後と24時間経過したマットレスを比較したアニメーションを作りました。

      開封直後と24時間経過

      このアニメーションのとおり、ほとんど変わりませんでした(つまり、開封直後でほぼ完全に復元されます)。

      マットレスの厚さはこのくらいです。

      マットレスの厚さ

      公表値は17cmでしたが、約16.5cmでした。※個体差があるかもしれません

      厚さの計測

      これはベッドマットレスの中では、ふつう程度の厚さです。

      カバー表面の素材はポリエステル100%のさらっとした感触です。

      カバー

      生地の伸縮性は少なく、少し硬めです。

      カバーの伸縮性

      生地のアップはこんな感じです。

      生地のアップ

      カバーにはキルティングが施されているので、立体感によって通気性が高まります

      カバーのキルティングデザイン

      ちなみにこのキルティングはマットレスでは良く見かけるデザインで、業界内では「手裏剣キルティング」と呼んだりします。

      手裏剣キルティング
      手裏剣キルティング

      手裏剣キルティングは、細かく波(エッジ)を付けられるので、詰め物が少なくても立体感を出せるという特徴があります。

      そのため、詰め物のボリュームが少ないマットレスに採用されることが多く、一見ふっくら・もっちりとした印象を受けるのですが、本商品の場合は、実際に押してみるとすぐにバネの存在を感じます。

      キルティングを押す

      サイド面のカバーも基本的には同じ素材(ポリエステル)です。

      サイド面のデザイン

      波状のデザインをしています。

      サイド面のキルティング

      マットレスの裏面には詰め物が施されていなく、寝ることができません。(つまり「片面仕様」です)。

      マットレス裏面

      裏面は不織布の簡易的なカバーで、下の画像の通り鉄線も透けて見えるので少し耐久性に不安を感じます。

      裏面の生地アップ

      滑り止めなどもないため、多少のズレやすさはあります。気になる人は滑り止めシートなどを購入しましょう。

      内部構造

      内部構造をチェックするために、一部解体してみます。

      マットレスを裁断

      芯材のボンネルコイルと詰め物です。

      マットレスの中身

      本商品の構造は以下の通りです。

      本商品の断面構造
      1. 表生地(ポリエステル)
      2. ポリエステル綿
      3. ウレタン 10mm
      4. 不織布
      5. ハードフェルト
      6. ハードフェルト
      7. ボンネルコイル
      8. ハードフェルト
      9. 裏生地(不織布)

      上記の通り9層となっていて、これは片面仕様のマットレスの中ではふつう程度の層数と言えます。

      なお、基本的な考え方として、層の数が細かく・多くなるほど通気性は高まります。

      詰め物を詳しくご紹介します。

      詰め物

      まず、表生地のすぐ下にあるのは「ポリエステル綿」です。

      ポリエステル綿

      ふんわりとした感触により体圧分散性を高めています。

      続いてウレタンフォーム(10mm)です。

      ウレタンフォーム

      10mm程度のソフトウレタンフォームなので、体圧分散性能としては頼りない薄さです。

      ウレタンフォームの下には硬めのフェルト(ハードフェルト)が2枚重ねられています。

      ハードフェルト

      バネ当たりの軽減のために2層になっているようです。

      ハードフェルト

      コイルの高さは合計で約150mmでした。これはふつう程度の高さです。

      コイルの高さ計測

      なお、コイル高は高くなるほどふんわりとした豊かなクッション性が得られます。

      【詳細解説】このマットレスの評価について

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。

      ▼ このマットレスの評価
      総合評価3.09
      仰向き寝2.5
      横向き寝1.0
      端の沈み込み3.0
      通気性4.0
      寝返り2.0
      底付きのなさ3.0
      バネ当たりのなさ1.0
      耐久性2.5
      衛生面3.0
      取り扱いやすさ3.0
      価格5.00

      ※目安は「3.50」以上が高評価です。

      >>>点数の付け方について

      1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)

      仰向き寝

      ココをチェック

      仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。

      なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。

      評価は「2.5」。

      沈み込むとすぐにスプリングの存在を感じ、バネで支えらるしっかりとした寝心地です。

      硬めの寝心地というわけではなく、感触が硬い(バネを触っている)という感じです。

      特に背中やおしりあたりにバネ当たりが強めに感じますが、仰向きであれば許容範囲ギリギリと言った感じです。

      底付きはないが、バネ当たりは感じる
      底付きはないが、バネ当たりは感じる

      2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)

      横向き寝

      ココをチェック

      横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。

      つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。

      評価は「1.0」。

      横向き寝には全く向きません。理由はバネ当たりです。

      仰向きでも強めに感じたバネ当たりですが、より深く沈み込む寝姿勢の横向き寝においては、強いストレスを感じます。

      特に肩・脇腹あたりは沈み込みが深くなることと、感覚が敏感なせいもあり、ハッキリとバネの存在を感じます。

      肩・脇腹はハッキリとバネの存在を感じる
      肩・脇腹はハッキリとバネの存在を感じる

      価格を考えれば仕方ないですが、詰め物が乏しいため、体圧を分散できていないことが大きな理由でしょう。

      5分寝ただけで体が痛くなりました。

      3. 寝返りのしやすさは?

      寝返り

      ココをチェック

      クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。

      寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。

      評価は「2.0」。

      良くも悪くもバネ感が強いのがボンネルコイルなので、反発性も強めに感じやすく、結果的に寝返りサポート性は高めです。

      寝返りを打つ動作自体にはストレスは感じませんでしたが、寝返った際に衝撃を吸収できない(揺れやすい)ので、寝姿勢が落ち着かず、結果的に寝返り時に中途覚醒しているような感じがありました。

      4. 端の沈み込みは?

      端の沈み込み

      ココをチェック

      一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。

      なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。

      評価は「3.0」。

      連結コイルのせいか、端部分の沈み込みは少なかったです。

      とはいえ揺れやすいというデメリットがあるため、端部分に寝た際にもスプリングが動きやすく、結果的に端部分の寝心地は不安定になります。

      端ギリギリの寝姿勢
      端ギリギリでも沈み込みは少ないが揺れやすいので不安定さはある

      寝相が良い人ならストレスは感じないと思います。

      5. 通気性は?

      通気構造

      ココをチェック

      睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。

      なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。

      評価は「4.0」。

      空洞が多いオープンコイル構造&詰め物が少ないため、蒸れは全くと言っていいほど感じませんでした。

      この通気性の良さは、寝心地面において最大のメリットと言えるでしょう。

      6. 耐久性は?

      耐久性

      ココをチェック

      保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。

      評価は「2.5」。

      販売ページ上では耐久試験の結果などは公表されていません。

      片面仕様&詰め物の品質が高くないことが懸念点ですが、バネ自体の品質を考えると、おそらく2~3年程度は問題なく使えるのではないかと想定しています。

      なお、1年間の保証が付いています。

      7. 衛生面は?

      マットレスの外観

      ココをチェック

      抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。

      評価は「3.0」。

      マットレスの衛生加工に多い「抗菌防臭・防ダニ」等の機能はなく、その他衛生面へのプラス材料はありません。

      しかしながら、低価格帯のマットレスはそもそも衛生加工がない商品も多いので、「ふつう程度」の評価となります。

      8. 取り扱いやすさは?

      マットレスのハンドリング

      ココをチェック

      持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。

      特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。

      評価は「3.0」。

      重量はシングルサイズで約13.5kg。これは一般的なスプリングコイルマットレスの中ではかなり軽いです。

      マットレス本体の重量
      マットレス本体の重量

      この程度の重さであれば、力の弱い人でも移動しやすいです。

      お届け時は圧縮梱包でコンパクトに届くので、搬入経路が狭い人にはメリットを感じられるでしょう。

      なお、軽さの理由は(ポケットコイルタイプに比べると)コイル数が少ない&詰め物の量が少ないからです。

      また、厚さは17cmなので、市販のボックスシーツも使いやすいです。

      捨てやすさについては、スプリングコイルマットレスは、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。

      9. 価格は?

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      ココをチェック

      絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。

      評価は「5.00」。

      シングルサイズで7,999円という価格は、マットレス市場全体から考えると「最安値レベル」の価格帯です。

      とにかく低価格なマットレスを探している人にとって、一般的な厚みのスプリングコイルマットレスがこの価格で買えるのは本当にうれしいです。

      口コミ・評判のまとめ

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      本商品の口コミをまとめると以下のような意見が見られました。

      良い口コミ悪い口コミ
      • ちょうど良い硬さ
      • コスパが良い
      • 圧縮梱包が便利
      • バネ当たりがある
      • 硬すぎる
      • 揺れやすい
      • ヘタリやすい

      口コミに関する解説

      楽天市場店おける口コミ全体は5点満点で4.52の高評価です。

      しかもレビュー件数は600件を超えているにも関わらずの高評価なので、満足されているユーザーさんが多い印象です。(記事公開時点)

      硬さに関しては評価がばらつく

      ちょうど良い硬さ」と評価されている人が多い印象です。

      一方、少数ですが「硬すぎる」という声もチラホラ。これはボンネルコイル独特の面で支える寝心地が合わない人による評価だと思います。

      硬さに関しては合う・合わないがどうしても出やすいものなので、評価がなんとも難しいですが、総じて「少し硬め」の寝心地と感じている人が多い印象でした。

      コスパに満足

      シングルサイズで7,999円で買える格安価格で、この寝心地が得られるという点に満足されている方が多いです。

      一般的なベッドマットレスと同等レベルの厚さ17cmほどのボリュームがあり、さらに高品質のバネを使用しているので、仕様×価格のコストパフォーマンスは良いと思います。

      圧縮梱包にびっくり(良い意味で)

      圧縮梱包はギュウギュウに巻かれてお届けされるので、初めての人は少しびっくりすると思います。

      さらにスプリングコイルタイプは、コイルが膨らむときに「ボン!ボン!」という大き目の音がすることもあり、そうした光景に驚いたというレビューが多めに見られました。

      ハサミの入れ方によっては、勢いよく膨らみだすこともあるので、開封時には周囲に壊れやすいものを置かなようにしましょう。

      マイナス評価は「バネ当たり・揺れやすい・ヘタリやすい」

      この記事でも本商品の「バネ当たり」や「揺れやすさ」のデメリットすでにお伝えしましたのでここでは割愛しますが、やはり同様の感想を持たれているユーザーさんがいらっしゃいました。

      ヘタリやすさについては、当サイトでは長期間使っていないので何とも言えませんが、コイル数や詰め物の品質などを考えると、ヘタリはある程度覚悟しておいた方が良いと思います。

      とはいえ、この価格では仕方ないことで、あるユーザーさんは「高価なものを買うよりも、安いものを定期的に買い替える方が衛生的に良い」というプラスの評価をされていたりしますので、考え方次第かと思います。

      似ている商品との比較

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      本商品と同じ「格安のボンネルコイルマットレス」という特徴の他メーカー製の2モデルと比較します。

      メーカー①タンスのゲン(本商品)②モダンデコ③RASIK(ラシク)
      画像タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス」モダンデコベストバリュースタイル
      厚さ17cm16.5cm16cm
      重量
      (Sサイズ)
      約13.5kg約17kg不明
      コイル数
      (Sサイズ)
      352個
      線種SWRH 72 B C非公表SWRH 72 B C
      線形2.1mm非公表2.1mm
      片面/両面片面仕様
      詰め物綿+ウレタン綿+高密度ウレタン
      保証期間1年3年1年
      サイズS~QS~DSS~K
      価格
      (Sサイズ)
      7,999円9,998円11,980円
      リンク商品リンク商品リンク商品リンク

      どのマットレスがおすすめ?

      以下の通りにお考え下さい。

      • コスパの良さなら①タンスのゲン
      • 保証なら②モダンデコ
      • 品質なら③RASIK(ラシク)

      ①タンスのゲンと②モダンデコは同じ価格ですが、モダンデコは線種などの情報が非公開のため品質面が確認できないので、仕様×価格のコストパフォーマンスで選ぶなら①タンスのゲン(本商品)が安心でしょう。

      >>>タンスのゲン(楽天)

      一方②モダンデコの大きなメリットとしては保証が3年付いていることです。

      >>>モダンデコ公式

      ③RASIK(ラシク)は、詰め物に高密度ウレタンフォームを使用していること。ウレタンフォームの耐久性は密度で決まり、密度が高い方がヘタリにくいです。カバーもニット生地を採用しているので、ボンネルコイルマットレスの中では比較的グレードが高い商品と言えるでしょう。また、サイズ展開がセミシングル~キングまで幅広い点も魅力です。

      >>>RASIK(ラシク)公式

      このマットレスの廃棄方法は?

      スプリングコイルマットレスのため、自分で裁断・分解が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。

      参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。

      タンスのゲンはどこで買うのがお得?

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      タンスのゲンの商品は公式サイトと以下のモール店舗で買えます。

      価格や条件に特に差はありません。強いて言えばモールごとにポイントバック率やキャンペーンに差が出る場合あるので、すべてをチェックしてみた方が良いかもしれません。

      まとめ

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(17cm)」

      いかがでしたか。

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス(厚さ17cm)」をご紹介させていただきました。

      楽天市場店やAmazonで多くの高評価を獲得している人気マットレスです。

      その人気の理由はシングルサイズ7,999円で買える低価格さでしょう。

      使っているスプリング(バネ)の品質も高めなので、仕様×コストパフォーマンスはかなり高いと思います。

      ただし、基本的に「廉価モデル」という位置づけなので、スプリング以外の詰め物など品質は高くありません。

      結果的に揺れやバネ当たりを感じやすい寝心地なので、気になる方は厚手のパッドやトッパーを使って寝心地を調節しましょう。

      タンスのゲン「ボンネルコイルマットレス」

      最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

      >>>楽天市場店はこちら

      >>>Amazonはこちら

      専門家専門家

      当サイトが自信をもっておすすめするマットレスは以下の記事でご紹介しているのでよろしければご参考くださいね。