高級なベッドほど寝心地が良い?
高いお金を払えば、最高のベッド(マットレスとベッドフレーム)が手に入るとお考えの方も多いのではないでしょうか。
実は、高価=良いとは言い切れません。
特にマットレスは必ずしも「高価=あなたにとって最高の寝心地」にはつながりません。価格の高さよりも、自分の体型や好みなどに適した寝心地を選ぶべきです。
なお、ベッドフレームでは、高価=耐久性や意匠性(デザイン性)などが良いという傾向はありますが、闇雲に高価な商品を選ぶのは賢い買い物とは言いにくいですし、構造や素材の違いを理解した上で、本当に自分に合うものを選んだほうが満足度が高いでしょう。
という人は、高級メーカーのショールームに行って、
と言えば、叶えてくれると思います。
ただし、良心的な販売員にあたると止められるかもしれません。なぜなら親切な販売員ほど、あなたの体やライフスタイルに合ったベッドを提案しようとしてくれるからです。
この記事では、闇雲に高級さを求めるのではなく、「寝心地の良さ」に注目し、一般的に寝心地が良いとされるマットレスやベッドフレームについて、ご紹介します。ご参考にしてくださいね。
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目次
ベッドとは「マットレス+ベッドフレーム」
ベッド(Bed)とは、日本語で言うと「寝台」を意味します。
体を預ける「マットレス」と、マットレスを乗せる「ベッドフレーム」が合わさった家具・寝具のことをベッドと言います。

よって、ベッドを買うときには、マットレスとベッドフレームの2つをよく検討すべきです。
寝心地を決めるのはマットレス
寝心地を決めるのはマットレスです。よって、予算をかけるべきはベッドフレームではなく、マットレスです。
また、「寝心地の良さ」という漠然なイメージを解きほぐす必要があるでしょう。
以下より、マットレスとベッドフレームに分けて、「寝心地の良さの要因」をまとめます。
寝心地の良いマットレスは「バランス感」が良い
私が考える寝心地の良さとは、究極のところ「バランス感」です。
マットレスは、体を適切に支えるために次のような性能が求められます。
性能 | 意味 |
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体圧分散 | マットレスから体にかかる圧力を軽減する |
寝姿勢保持 | 自然な生理湾曲(背骨の自然なカーブ)を維持する |
荷重分散 | マットレスにかかる負荷(体重)を分散する |
寝返りサポート | ストレスない程度に体の動きをサポートする |
基本的に、寝心地が良いと感じるマットレスは、これらの性能のバランスが良いです。
たとえば、体圧分散性に偏ると寝姿勢が保持しにくくなったり、寝返りサポート性を求めすぎたら、体圧分散性を犠牲にすることもあります。
マットレスはバランス感が大事です。体を預けて違和感がないことが「良い寝心地」と言えるでしょう。

マットレス選び全般については、以下の記事で詳しくご紹介しているので、一度目を通していただくことをおすすめします。
マットレス選びの記事本当におすすめのマットレスはコレ!予算別のNo.1と選び方をご紹介
寝心地の良いベッドフレームは「安定感と使用感」が良い
ベッドフレームは、マットレスを置く台として、安定感が求められます。
具体的には「揺れにくい」「きしみにくい」「すぐに壊れない」といったものです。せっかく寝心地が良いマットレスで寝ても、グラついたり、ギシギシとした音がなると落ち着いて寝られません。
また、ベッドフレームは寝具というよりも家具の一部と考えられるため、ご自身のライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
たとえば、荷物が多い人は、引き出しなどがある収納付きベッド、高さを抑えたい人はローベッドなど、使用感をよく考えることで、「寝心地が良いベッドフレーム」を選べるでしょう。

ベッドフレーム選び全般については、以下の詳しくご紹介しています。
ベッドフレーム選びの記事【全20種類】ベッドフレームの選び方、おすすめモデルを徹底解説
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基本的に「高級ブランドのスタンダードモデル」は寝心地が良い
話をマットレスに戻します。
この記事のタイトルで「高級=良いではない!」と言ってはみたものの、やはり本当に寝心地が良いマットレスが欲しい人は、高級マットレスブランドを一度は検討しましょう。
ただし、最高級モデルを検討する必要はなく、見るべきはスタンダードモデルです。予算はシングルサイズで20~30万円といったところです。
どのブランドでもスタンダードな位置づけのマットレスがあります。そして、スタンダードモデルは、幅広い方に合いやすい寝心地を目指して作られることが多いです。
要するに、ブランドが自信を持って「多くの人に受け入れられる寝心地の良さ」だと思って作っているのがスタンダードモデルなのです。
ちなみに、最高級モデルは、「ふんわりふかふか系の極厚マットレス」になることが多いです。

このようなボリューム感があるマットレスは沈み込みも深めなので、好みが分かれやすいでしょう。(こうした文脈で「高級=良いではない!」とタイトルに付けました)

代表的なマットレスブランド(メーカー)の特徴は以下の記事で詳しくご紹介しています。
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本当に寝心地が良いマットレス おすすめ6選
高級マットレスブランドのスタンダードモデルを中心に集めました。まずはこれを見て、自分の好みや条件を足したり引いたりして選んでいくのがおすすめです。
1. 日本ベッド「シルキーポケット レギュラー」
唯一無二のポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスの「まぎれもない傑作」と言える日本ベッドのスタンダードモデルです。超高密度のコイルを、接着剤を使わずに職人さんの手で配列させるという業界では異彩な製法を持って作られています。
結果的にコイルがきめ細やかに荷重に対して反応し、絶妙なフィット感とグッと押し返すサポート性が素晴らしいです。なお、比較的「硬め」なので、ふんわりした寝心地が好きなら上位グレードのシルキーシフォンあたりがおすすめです。
メーカー | 日本ベッド |
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サイズ | シングル~キング |
クッション材 | ポケットコイル |
硬さ | 硬め |
価格 (シングルサイズ) |
187,000円 |
2. フランスベッド「LT-7700」
「マットレス日本代表」といえるモデル
日本の巨大マットレスブランド。それがフランスベッドです。
フランスベッドといえば、何といっても高密度連続スプリング®でしょう。権利の関係で、日本ではフランスベッドでしか作れないスプリングで、圧倒的な耐久性の高さを誇ります。通気性も抜群です。体格がしっかりしている方や体重が重めの方にもおすすめできるマットレスです。
このLT-7700は、フランスベッドの代表的な技術を集約させた基幹的なマットレスで、非常にバランス感が優れた寝心地を提供してくれます。まさに日本代表的なマットレスと言えるでしょう。
メーカー | フランスベッド |
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サイズ | シングル~クイーン ※ロングサイズあり |
クッション材 | 高密度連続スプリング® |
硬さ | 硬め |
価格 (シングルサイズ) |
256,300円 |
3. シモンズ「ビューティレストプレミアム ゴールデンバリュー」
ポケットコイルのパイオニア
シモンズは、世界で初めてポケットコイルマットレスの商業化に成功したことでも有名なメーカーです。そのシモンズの「永遠のスタンダードモデル」と言われるのがゴールデンバリューです。シモンズならではの豊かなクッション性が存分に味わえ、ふかふかさとグイっと体を支えるバランスが魅力です。
なお、「ホテルで寝たシモンズのマットレスが好き」という人は、エントリーシリーズのビューティレストセレクション ゴールデンバリューピロートップがおすすめです。(多くのホテルへ導入されたモデルに近い仕様とのことです)
メーカー | シモンズ |
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サイズ | シングル~キング ※ロングサイズあり |
クッション材 | ポケットコイル |
硬さ | やや硬め |
価格 (シングルサイズ) |
209,000円 |
4. シーリー「チタンコレクション Evans Ⅲ」
ふんわり系で選ぶならコレ
シーリーは、2019・2020年度全米No.1のセールスを獲得した実績を持つ老舗ブランドです。※2021年以降、調査誌(ファニチャートゥデイ誌)は寝具市場調査の発表を行わなくなりました。
シーリーと言えば、老舗ブランドの中では、やわらかめの寝心地を得意としていて、このモデル(Evans Ⅲ)は、シーリーの中間的な硬さで仕上げたマットレスです。しなやかなタイタニウムコイルと、ユーロトップの詰め物(3ゾーン等)によって、仰向きでも横向きでも寝やすいバランス感が優れた寝心地です。
メーカー | シーリー |
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サイズ | シングル~キング |
クッション材 | 連結コイル(タイタニウムコイル) |
硬さ | ややソフト |
価格 (シングルサイズ) |
264,000円 |
5. サータ「ライトブリーズ 5.8 ボックストップ」
モッチリ系で選ぶならコレ
サータもシーリーと同様、全米No.1セールスを獲得したことがある有名マットレスブランドです。(しかもサータは2011~2018年度の7年連続です)
サータと言えば、世界初のBOXトップ仕様を採用したことでも有名です。BOXトップとは、マットレスの詰め物部分を独立して分けている仕様のことで、主に体圧分散性が向上する効果があります。
このモデル(ライトブリーズ 5.8 ボックストップ)は、サータ独自の蒸れにくい低反発フォームを使用していて、もっちりとしたフィット感がある寝心地が好きな人におすすめです。
メーカー | サータ |
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サイズ | セミシングル~キング |
クッション材 | ポケットコイル |
硬さ | ふつう |
価格 (シングルサイズ) |
203,500円 |
6. 源ベッド「咲夜レアルマットレス」
最高峰のコストパフォーマンス
源(みなもと)ベッドは、広島県の老舗マットレスメーカー「チヨダコーポレーション」が展開する寝具ブランドです。上でご紹介していたブランドよりも知名度は低いですが、インターネット中心で展開していることもあり、コストパフォーマンスの高さが魅力です。
主力の定番モデルがこの「咲夜レアル」で、高級ホテルにも採用されるような仕様(8.5巻き・6.7インチのスプリング)にも関わらず、4万円台から買える素晴らしいコストパフォーマンスを誇ります。
この価格にして、高級ブランドにも劣らない寝心地なので、できるだけ価格を抑えつつ、寝心地の良いマットレスを探している方にもおすすめです。
メーカー | 源ベッド(チヨダコーポレーション) |
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サイズ | シングル~クイーン |
クッション材 | ポケットコイル |
硬さ | フィット・ジャスト・キープ ※選べる |
価格 (シングルサイズ) |
46,990円 |

予算が合わなかったり好みが見つからなかった人は、以下の記事をご参考にしてくださいね。
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寝心地が良いベッドフレームはどう選ぶ?(低価格のおすすめ3選)
すでにご紹介したとおり、寝心地が良いベッドフレームは「揺れにくい」「きしみにくい」「すぐに壊れない」といった安定感が条件です。
こうした条件は、高級ブランドのベッドフレームであればほとんど叶うでしょう。そのため、予算に余裕がある方は高級ブランドでマットレスとベッドフレームを揃えるのがおすすめです。
とはいえ、ベッドフレームは寝心地にそこまで直結しないので、高級ブランドでなくても良いとも思います。
以下より、低価格帯のメーカーで、安定感があるおすすめのベッドフレームをご紹介するので、ご参考にしてくださいね。
1. ネルコンシェルジュ neruco「すのこベッド Banon」
安心の頑丈設計
ベッド専門ショップ「ネルコンシェルジュ (neruco)」のオリジナルすのこベッド。1万円台から買える低価格にもかかわらず、耐荷重700kgをクリアした耐久性が特徴で、きしみや揺れの心配がなく、安心して寝られます。
シンプルな見た目でどんな部屋にも合わせやすく、4段階の高さ調節ができるので使い勝手も抜群です。
さらに、ショート丈・ロング丈も選べるなどサイズバリエーションが豊富なことも魅力。コストパフォーマンスに優れた逸品です。
メーカー | ネルコンシェルジュ (neruco) |
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サイズ | セミシングル~キング (ロング・ショート丈あり) |
主な素材 | 天然木パイン |
価格 (Sサイズ) |
16,990円 |
2. 源ベッド「国産ひのきすのこベッド TCB233」
国産ひのき、なのに低価格
国産ベッドメーカー「源(みなもと)ベッド」のすのこベッド。国産ひのき材を贅沢に使用し、かつ、国内生産品にもかかわらず4万円台で買えるコストパフォーマンスの良さが魅力の商品です。
ヘッドボードには棚とコンセントがあるため、使い勝手が良いことも魅力です。
また、源ベッドと言えばマットレスが素晴らしく、セットで選べる「咲夜レアルマットレス」は当サイトでイチオシのマットレスです。
メーカー | 源ベッド |
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サイズ | シングル~ダブル |
主な素材 | 天然木ひのき |
価格 (Sサイズ) |
42,900円 |
3. RASIK(ラシク)「天然木すのこベッド Reoak リオーク」
本格素材なのに低価格
株式会社もしもが運営するインテリア通販サイトRASIK(ラシク)のオリジナルベッドフレーム。天然木オーク材を使用したすのこベッドです。美しい木目が特徴のオークは、高級家具にも採用される素材ですが、本商品はシングルサイズで3万円台で買える低価格さが魅力です。
さらに、頑丈な設計、棚コンセント付きヘッドボード、組み立ての簡単さなど、ベッドに欲しい機能がしっかりと備わっています。総合的にバランスが良く、コストパフォーマンスが高い逸品です。
メーカー | RASIK(ラシク) |
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サイズ | シングル~クイーン |
主な素材 | 天然木オーク(突板) |
価格 (Sサイズ) |
32,980円 |
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高級マットレスに「ランキング」はあまり意味がない
実は、「高級マットレス ランキング」という検索キーワードで、この記事にたどり着いている人が多いことを知りました。
たしかに、10万円くらいまでのマットレスなら、コストパフォーマンスの比較はしやすく、当サイトでも数値化して検証をしています。
しかし、高級モデルになると様子はガラッと変わります。
高級モデルほど、寝心地のコンセプトがハッキリしてくる傾向があり、評価は個人の好みと満足感に大きく委ねられるため、よくある「人気ランキング」というのはあまり意味がなくなると感じます。
「価格が高ければ良い」というイメージを捨て、本当にあなたに合った寝心地かどうかに向き合ってマットレスを探してください。そのための選び方のコツは以下の記事でまとめているので、ぜひご参考にしてくださいね。
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まとめ
本当に寝心地が良いベッドを選ぶコツをご紹介しました。
寝心地はマットレスで決まるので、特にマットレスに予算をかけることが、寝心地の良いベッド選びの最初のステップです。
とはいえ、高価になるほど良いというわけでなく、あなたの好みや体型に合うかが重要です。
よって、いくら予算をたくさん出せる人でも、闇雲に高級モデルを選ぶのではなく、可能ならショールームなどに行き、しっかり試し寝やカウンセリングを受けて、納得がいくまで検討し、決めていただくのがおすすめです。
もし、高級ブランドに行く際には、スタンダードモデルから試してみるのもおすすめです。そのブランドが考える「多くの人が合いやすい寝心地」として作られたモデルのことが多いので、スタンダードモデルを基準に、好みや条件を色付けしていくことで、スムーズに自分に合うマットレスが手に入れられると思います。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。