通気性が高いマットレスを徹底解説
- 「自分は汗っかき&暑がり」
- 「蒸れにくいマットレスを探している」
そうお考えの人に、この記事では通気性が高いマットレスの特徴について詳しくご紹介します。
マットレスは商品によって蒸れを感じたり、寝苦しくなったりすることもあるので選ぶのに注意が必要です。
前半では通気性の高いマットレスの特徴・仕様や選び方をお伝えし、後半でおすすめの高通気マットレスをご紹介しています。
「早くおすすめの高通気マットレスを知りたい」という方は下記ボタンを押すとその場所にジャンプしますのでご参考くださいね。
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目次
通気性って大事なの?
マットレスには耐久性・体圧分散性・反発性など、いろいろな性能が求められますが、通気性もその一つです。
- 耐久性
- 体圧分散性
- 荷重分散性
- 反発性
- 寝姿勢保持性
- 衛生性
- 利便性(取り扱いやすさ)
- 通気性
通気性が悪いマットレスは、蒸れやすく、寝苦しく感じやすいので快適な睡眠を妨げてしまう恐れもあります。
とはいえ、吸湿性・放湿性が優れたシーツやパッドを選ぶことで、蒸れやすさをある程度改善できるので、通気性はマットレスに求められる性能としては「あればなお良い」くらいのレベルです。
しかしながら、マットレス自体の通気性は、芯材の耐久性(スプリングがサビにくい・ウレタンフォームがヘタリにくいなど)に少なからず影響を及ぼすため、高い通気性に越したことはありません。
通気性が高いマットレスの特徴
通気性は以下の仕様によって決まります。
通気性に関係する主な仕様
- 芯材
- 詰め物
- カバー
- 側面の構造
芯材
マットレスの寝心地に大きく影響するのが芯材です。
芯材はマットレス自体の耐久性に大きく関わり、さらに荷重分散性(体重をふんわりと受け止める)と寝姿勢保持性(寝姿勢を整える)という重要な性能を発揮する場所です。
マットレスの代表的な芯材の種類は以下の通りです。
▼ スプリングコイルマットレスの芯材 | ||
---|---|---|
ボンネルコイル | ポケットコイル | 高密度連続スプリング |
▼ ノンコイルマットレスの芯材 | ||
ウレタンフォーム | ファイバー | その他(ラテックス等) |
芯材によって通気性が変わります。
結論からまとめると通気性が高い順に以下の通りです。
通気性が高い順(通気性レベル)
- ファイバー(抜群!)
- 高密度連続スプリング・ボンネルコイル(良好)
- ポケットコイル(まぁまぁ)
- ウレタンフォーム・ラテックス(蒸れやすい)
1. ファイバー
通気性レベル:★★★★★(抜群!)
ファイバー素材(三次元構造体)はポリエチレンやポリエステルなどの樹脂を水の中に垂らして固めて作られた素材で、釣り糸を作る技術を応用しています。
空洞が多い構造で「体積中90%が空気」という商品もあり、芯材の中でも最も通気性が優れた素材です。
2. 高密度連続スプリング・ボンネルコイル
通気性レベル:★★★★☆(良好)
高密度連続スプリングとボンネルコイルは両方とも「オープンコイル構造」と呼ばれ、芯材がバネのみで出来た空洞が多い構造をしています。
なお、両者は見た目が似ているので、同じくくりで紹介されることがありますが、製法が全く異なります。(高密度連続スプリングは1列「連続」でバネが巻かれていて、ボンネルはバネを1つ1つ産み落としてそれを鉄線で「連結」させる作り方です)
通気性としては同レベルですが、高密度連続スプリングは圧倒的に耐久性が優れていて、すべての芯材で比較しても最も耐久性が高いです。
一方、ボンネルコイルは日本ではむしろ廉価モデルとして寝心地や耐久性が良いとは言えない商品に多く採用されやすいです。
なお、高密度連続スプリングは権利の関係で日本ではフランスベッドしか作ることができません。
3. ポケットコイル
通気性レベル:★★★☆☆(まぁまぁ)
ポケットコイルは、コイルがひとつひとつ不織布(ポケット)に入った独立構造をしているため、荷重に応じて凹凸が変化することが特徴。
そのため、体へのフィット感や体圧分散性が高く、揺れにくいため静かな寝心地が得られ、海外ブランドでは「日本人が好きな寝心地」と評価されています。
ポケットコイルは他のスプリングコイル(高密度連続・ボンネル)と比べると、不織布にコイルが包まれているという点で通気性は劣りますが、実用上は問題ないレベルです。
4. ウレタンフォーム・ラテックス
通気性レベル:★★☆☆☆(蒸れやすい)
ウレタンフォームは石油を発泡させた素材で、ラテックスは天然のゴムの木の樹液を使った素材です。
両方とも、空洞が少ない構造のため、他の芯材に比べて通気性は大きく劣ります。
なお、ラテックスは現在のマットレス市場で下火(原材料の不足・高騰が主な原因)になってきているので、当サイトではあまり取り扱っていません。
一方、ウレタンマットレスは流通量がかなり多く、商品によっては通気性を高める製法・構造(オープンセルなど)をしている場合もあるので、個別の仕様をよく確認しましょう。
詰め物
詰め物とは芯材とカバーの中間にある素材のこと。
詰め物はウレタンフォームや綿(わた)で構成されることが多く、主に体圧分散性・衛生性を担う場所です。
詰め物に吸湿性や放湿性が高い素材(機能綿など)を採用している場合、マットレス自体の蒸れを感じにくくなるので、気になった商品があったら詰め物の仕様もチェックしてみましょう。
カバー
カバー(側生地)自体に吸湿・放湿性能がある素材を使っている場合があります。
例えば、コアラマットレスBREEZEではアパレル用品でも使用されることが多い「COOL MAX®(クールマックス®)」という吸水・速乾性が優れた特殊繊維を使用していたりします。
また、キルティングがあるカバーは、その立体感によって体とマットレスに隙間が生まれるため、蒸れにくくなります。
キルティングあり | キルティングなし |
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「側面の構造」にも注目
基本的にマットレスは横方向にも湿気を逃しますが、側面の構造や生地の仕様によって、より通気性が高まります。
側面方向の通気性を高める構造として代表的なものは以下の3つです。
ベンチレーター(通気孔) | メッシュ生地 | ゾーニングホール |
---|---|---|
ベンチレーター(通気孔)
ベンチレーターとは内部と外部との換気を促すための装置(通気孔)のこと。特にスプリングコイルマットレスで採用されることが多い仕様で、側面方向の通気が促されます。
メッシュ生地
一般的な生地の中で、最も通気性が高いのがメッシュ生地。マットレスの側生地がメッシュ仕様の場合、通気性は高まります。
ゾーニングホール
ゾーニングとは、寝る位置によって硬さを変えること。ウレタンマットレスの場合は、ウレタンフォームに穴をあけたりスリットを入れたりすることで硬さを調節している場合が多く、そうしたゾーニングの穴(ゾーニングホール)は、結果的に側面への通気性が高めてくれます。
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蒸れにくい!通気性抜群のおすすめマットレス 5選
優れた通気構造を持つマットレスを厳選しました!
1. エアウィーヴ「ベッドマットレスS03」
通気構造の代名詞!エアウィーヴで選ぶならコレ
ファイバーならでは高い通気性を得られるエアウィーヴのスタンダードモデル。表と裏で寝心地が異なるエアファイバー®を搭載しています。
エアファイバー®は3分割になっているので、体の部位ごとに寝心地を調節できることが特徴。分割タイプですが、芯材の上にパッドが搭載されているので、寝心地・耐久面の心配も少ないです。
ファイバーマットレスの基本とも言えるスタンダードな寝心地なので、初心者の人にもおすすめできます。
サイズ | シングル~ダブル |
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芯材 | ファイバー |
通気構造 | 3次元構造体(ファイバー) |
価格 (Sサイズ) |
176,000円 |
2. フランスベッド×インテリアオフィスワン「最高に硬いマットレス(IFM-002)」
耐久性抜群!硬い寝心地が好きならコレ
フランスベッドとベッド専門店ネルコなどを運営するインテリアオフィスワンが「普通の硬さじゃ満足できない人」に向けて共同開発した超硬めマットレス。
単に硬いだけでなく、詰め物とクッションによる柔・硬・軟のバランスが絶妙で多くの人に受け入れられやすい寝心地です。
外周に2列の通気孔が設けられ、高密度連続スプリングのオープンコイル構造と相まって通気性が抜群。さらに両面仕様で抗菌防臭・防ダニと満足感が高い仕様も魅力です。
サイズ | シングル~ダブル |
---|---|
芯材 | 高密度連続スプリング |
通気構造 | オープンコイル構造、通気孔 |
価格 (Sサイズ) |
39,990円 |
3. 源ベッド「国産ポケットコイルマットレス(非圧縮タイプ)」
国産なのに低価格!コスパで選ぶならコレ
国産ベッドメーカー「源ベッド」のオリジナルマットレス。国内最高品質の硬鋼線を使用したポケットコイルを高密度の交互配列に敷き詰めたしっかりとした寝心地です。
両面仕様のためローテーションも可能なので寝心地が長持ちしやすい点も魅力。さらに詰め物のワタは抗菌防臭・防ダニ効果があるマイティトップⅡを使用し、これだけハイグレードな仕様にも関わらず3万円台から買える抜群のコストパフォーマンスを誇ります。
側面にベンチレーター搭載で通気性も優れています。正直、通気構造としては他のおすすめモデルよりも劣りますが、価格・品質・寝心地を総合的に評価した際に、特にバランス感(コストパフォーマンス)が優れているという点がこの商品の最大の特徴です。
サイズ | セミシングル~クイーン ※ショートサイズ・ロングサイズあり |
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芯材 | ポケットコイル |
通気構造 | ベンチレーター |
価格 (Sサイズ) |
39,900円 |
4. エマ・スリープ「エマ・マットレス」
返品システムが秀逸!失敗したくないならコレ
ドイツ発の海外マットレスブランド。2015年に欧州で発売以降、数々のアワード(表彰)を獲得していて、世界的な高評価を得ています。2021年よりついに日本でも販売開始されました。
100日間のお試し期間があり、「いつでも返せる・返送費無料・梱包不要」など、かなりシンプルな返品・返金システムなので気軽に試しやすい点が最大の魅力です。
寝心地としては、かなり高い反発性があるため、寝返りがしやすいことが特徴。クッション材のウレタンフォームはいくつもの空洞(ゾーニングホール)がある仕様により、通気性が高まり、フィット感と適度な体圧分散性がある良質な寝心地が実現されています。
サイズ | シングル~キング |
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芯材 | ウレタンフォーム |
通気構造 | オープンセル構造、ゾーニングホール |
価格 (Sサイズ) |
99,000円 |
5. コアラマットレス BREEZE
通気性への配慮がすごい!蒸れにくいウレタンマットレス
コアラマットレスは2015年にオーストラリアで創業した「コアラスリープ」という寝具メーカーのマットレスです。販売開始後あっという間にオーストラリアのマットレス市場において最高評価を得るまでに成長し、2017年10月に日本市場へ参入しました。
BREEZE(そよ風)というネーミングのとおり、最大の特徴は通気性の良さです。多層構造&ゾーニングレイヤー&クールマックス生地と、ここまで通気性に配慮された珍しいです。
ふんわりとした寝心地のウレタンマットレスながら蒸れを感じにくいのは素晴らしい出来栄えです。
サイズ | シングル~クイーン |
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芯材 | ウレタンフォーム |
通気構造 | オープンセル構造、ゾーニングホール、多層構造、クールマックス生地、キルティングカバー |
価格 (Sサイズ) |
129,900円~ |
マットレスの選び方全般&おすすめ商品については以下の記事で詳しくご紹介しているのでご参考くださいね。
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ベッドフレームは「すのこベッド」がおすすめ
蒸れを気にする人は、ベッドフレームも通気性が高いタイプがおすすめ。通気性が高いベッドフレームの種類といえば「すのこベッド」です。
すのこベッドとは床板がすのこ仕様になっているベッドフレームのこと。特に脚付きタイプ(レッグタイプ)のすのこベッドは床板下に空洞があることで通気性が優れ、蒸れにくいです。
さらに、すのこに使われることが多い桐やひのきなどの天然木は自然の調湿性能が備わっています。
すのこベッドの選び方とおすすめ商品は以下の記事でご紹介しているのでご参考くださいね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
通気性が高いマットレスの特徴とおすすめ商品をご紹介させていただきました。
「睡眠時はコップ1杯の汗をかく」と言われることも多く、蒸れやすい状態です。
特に汗をかきやすかったり、暑がりな人はマットレス自体の通気構造(通気性の高さ)にも注目してみましょう。
筆者の個人的な感覚としては「ポケットコイルマットレス(まぁまぁの通気性)ではほとんど蒸れにストレスを感じないけど、ウレタンマットレスになると商品によってはストレスを感じる」と思っています。
よって、基本的にはポケットコイル以上(高密度連続スプリング・ボンネルコイル・ファイバー)の通気性があればあまり蒸れを感じにくいと思います。
ただし、詰め物の量が多かったりすると、蒸れやすくなったりするので注意が必要です。
よって、最も蒸れにくいマットレスを探している人はファイバーマットレス、特にエアウィーヴ03などの詰め物が少なく、芯材がファイバータイプの商品がおすすめです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。