三つ折りマットレスの優等生
この記事ではネルパンダ(NELPANDA)の「リーフ・マットレス」をご紹介します。
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ぜひご参考くださいね。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれ、発生した広告収入をサイトの運営費に充てています
目次
NELPANDA(ネルパンダ)とは
NELPANDAは、株式会社ネルパン(2021年6月に設立)が展開する日本の寝具ブランドです。
創業者はGoogleのエンジニア出身で、睡眠をこれまでとは違う視点からも検証しているそうです。
なお、NELPANDAは「寝るパンダ」の英語表記で、パンダは寝ることが大好きなことと、人間が睡眠不足になるとパンダと同じような黒い目元になってしまうといったことから由来しています。
ネルパンはGoogle出身のリーダーだけでなく、寝具業界出身のメンバーが加わったチームです。
取り扱い商品を見る限りでも、畑違いの素人が作ったものではなく、しっかりとしたノウハウがベースにある印象を受けました。
リーフ・マットレスの基本情報
メーカー | NELPANDA(ネルパンダ) |
---|---|
サイズ | セミシングル~ダブル |
主な芯材材 | 高反発ウレタンフォーム |
硬さ | ふつう |
価格 (Sサイズ) | 48,800円 |
【まず結論】リーフ・マットレスの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネあたりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)
体験を通じリーフ・マットレスを以下のように評価しました。
▼ リーフ・マットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.60 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 3.0 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 4.5 |
価格 | 3.16 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
【総評】大変うまくまとまった優等生マットレス
リーフ・マットレスは、人気なマットレスの仕様・条件をぎゅっとまとめて仕上げた「隙のない優等生タイプ」です。
「高密度」「高反発」「多層構造」「衛生加工」「無料お試し期間付き」といった売れる構成とも言える仕様・条件と「手が届きやすい価格」をパッケージにして、マットレスの中で特に市場が大きい「三つ折り」というジャンルにぶつけてきた、といった印象を受けます。
要するに、緻密なマーケティングのもと、完成したマットレスだと思います。
一方、いろいろなマットレスを体験・検証してきた当サイトとしては、ある意味、目新しさは感じませんでした。
なんというか、「まじめなんだけど面白みがない」「やや八方美人」という感じで、そつなく、尖ったものがありません。※「優等生」と表現したのもそうした印象からです
と、ネガティブな発言をしてしまいましたが、寝心地はとても良いです。間違いないです。
50Dの超高密度・高反発ウレタンフォームの包み込まれつつ押し返してくれる弾力性や、スリット入りのハードレギュラーフォームが体をグッと支えるサポート性など、非常に心地よく感じます。
さらに、シングルサイズで約5万円という手が届きやすい価格設定に加え、120日の無料お試し期間も付いているので、『取り合えず買って試してください!』と言いたくなるようなマットレスです。
強いて懸念点を挙げると、分割部分の隙間が落ち込みやすいことです。分割部分においては、せっかくの高品質なウレタンフォームの性能が十分に発揮できていない感触がありました。
とはいえ、このデメリットは一般的な三つ折りマットレスであればしかたないことでもあります。
また、感触は人によって印象が変わることもあり、ストレスに感じないことも多いでしょうし、私も「ストレス」ではなく「惜しい」というレベルの感想です。
リーフ・マットレスは『高品質な三つ折りマットレスで、無料お試し期間付きの商品を探している』という人にぴったりだす。
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リーフ・マットレスの特徴・メリットは?
1. 収納・移動に便利な「三つ折りタイプ」
リーフ・マットレスは、芯材が3つに分割されている「折りたたみマットレス」です。
折りたたみマットレスは使わないときに折りたたんで収納したり、移動しやすいことがメリットです。
また、手軽にマットレスを換気できることでカビが発生しづらく、掃除などもしやすいです。
コンパクトに折りたためるため、来客用にもおすすめです。
2. 高反発×ハードウレタンの2層構造(ハイブリッド仕様)
リーフ・マットレスの最大の特徴は、2層のウレタンフォームを使用したリッチな寝心地が得られることです。
1層目が「やわらかめの高反発フォーム」で、体圧分散や寝姿勢保持、寝返りポートの性能が高い素材を使用しています。
2層目が「硬めのレギュラーフォーム」で、沈み込んだ時にグッと支え、底付きを感じにくい寝心地に仕上げます。
なお、反発性の分類は「反発弾性率(跳ね返り率)」によって分けられますが、メーカーさんに問い合わせたところ、以下の数値とご回答いただきました。
1層目 | 2層目 |
---|---|
反発弾性率:55% (分類:高反発フォーム) | 反発弾性率:39.5% (分類:レギュラーフォーム) |
JIS規格では50%以上の反発弾性で「高反発(高弾性)フォーム」と呼ぶことができます。※15~49%は「レギュラーフォーム」、15%未満「低反発フォーム」です
つまり、1層目の反発弾性率55%は厳密な意味でも高い反発性があると言えるのです。
なお、ネルパンダ公式では、
- 1層目:高弾性フォーム
- 2層目:高反発フォーム
と表示していますが、JIS規格では、
- 1層目:高反発(高弾性)
- 2層目:レギュラーフォーム
が正しい表示です。※高弾性と高反発は同じ意味です
3. 耐久性も高い
ウレタンマットレスの場合、ウレタンフォームの「密度(D)」が耐久性を知る目安のひとつです。
リーフ・マットレスの密度の仕様 | |
---|---|
1層目 | 2層目 |
50D | 30D |
基本的に密度が高いほど、耐久性が高くなります。
2層目の30Dは一般的な仕様ですが、1層目の50Dはかなり高密度な仕様です。
50Dは、10年前後の耐久性が期待できる仕様です。
4. 無料お試し期間付き(120日)
リーフ・マットレスは購入してから120日間の無料お試し期間があります。
自分に合ったマットレス選びというのは本当に難しいものですが、これだけ長い期間試せるなら安心して購入することができるでしょう。
しかも、返品の仕組みはシンプル、且つ良心的です。
返品手順は以下の通りです。
- サポートに連絡
- アンケートへの回答
- 製品の回収
- 全額返金(手数料なし)
※最短14日間の試し寝が必要
無料お試し期間つきのマットレスはそこまで珍しくありませんが、メーカーによっては隠れた手数料があったり、自分で梱包して業者を手配しないといけない場合もあります。
その点、リーフ・マットレスはは手数料がかからず、基本的にサポートに連絡するだけで、あとはメーカー側で手配し回収に来てもらえるという、シンプルな返品システムが魅力です。
リーフ・マットレス無料トライアルは、沖縄県・離島以外の全国が対象です。※沖縄県・離島にお住まいの方は購入も不可です
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リーフ・マットレスのデメリットや注意点
1. 分割部分の隙間がやや広め
リーフ・マットレスの最大のデメリットは、分割部分の隙間の広さです。
三つ折りマットレスでは、カバーや芯材の仕様を工夫しないと、分割にスキマが広がり、寝心地が悪くなります。
リーフ・マットレスでも、特に背中にあたる場所の隙間のウレタンフォームの感触が悪い感じがしました。
とはいえ、底付きや段差があるといったわけではなく、本来の性能が発揮できてない感じです。
分割部分はウレタンフォームの端になるので、その隙間が大きいと、本来の体圧分散性や荷重分散性、反発力などが損なわれます。
基本的な寝心地は良いだけに、残念なポイントです。
逆に、三つ折りなのに分割部分が気にならないマットレスとえいば、SOMRESTAの「ゼロギャップ®」です。
珍しい「非伸縮性のカバー」を使い、まるで1枚モノのような寝心地が実現されています。
2. 少し重い
リーフ・マットレスの重量はシングルサイズで約8.3kgです。
三つ折りマットレスには5kgくらいの商品もあるため、折りたたみタイプにしては「やや重い」と言えるでしょう。公式サイト上のネガティブなレビュー(口コミ)も重さに言及している内容が多いです。
なお、リーフ・マットレスの重さの理由は、高密度タイプのウレタンフォームを使っているためです。
基本的にウレタンフォームは密度(耐久性)が高いほど重量も重くなるからです。
寝心地や耐久性を考えると、この重さは仕方なく、むしろ積極的に受け入れるべきデメリットとも言えます。
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【体験レビュー】リーフ・マットレスを実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感をレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。
開梱します。
マットレスはロール状に圧縮されています。
ロゴ入りのトートバックも付いてきました。
マットレスの重さは約8.3kg(シングル)なので、三つ折りにしてはズッシリしていますが、1人でもストレスなく持ち運べます。
マットレスを開けていきます。
圧縮ビニールは1枚(1重)のみなので、隙間がある部分にハサミを入れて開封します。
外側のビニールを切り、マットレス本体を開封します。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおり、圧縮して折りたたまれているので、広げて内側のビニールを切ると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観のチェック
開封直後のリーフ・マットレスです。
開封直後でほぼ元の厚さに復元されています。
なお、説明書に『マットレスが完全に膨らみ、快適な寝心地を存分に体験できるまでには約1週間かかる』と書いてあったので、1週間過後の状態と比較したアニメーションを作りました。
このとおり、わずかにボリュームアップしましたが、開封直後でほとんど元の形に戻っていました。
復元スピードが高いマットレスは、耐久性や生産品質が高い傾向があるので、良いポイントです。
公表値どおり約10cmの厚さが確認できました。
続いてカバーをご紹介します。
カバーの表地はポリエステル 60%、テンセル™リヨセル繊維 40%を使用しています。
テンセル™は植物(ユーカリ)から作られる天然素材由来の再生繊維のことで、吸湿・速乾性に優れ、ムレにくくなめらかな質感が特長です。
伸縮性が高いニット生地なので、体へのフィット感も高いです。
生地のアップはこんな感じです。
リーフ・マットレスは、表側でのみで寝られる「片面仕様」です。
表面 | 裏面 |
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裏面生地には滑り止め(ポリエステル100%)が付いています。
滑りにくさは「ほどほど」程度のレベルです。
カバーはファスナーで閉じられています。
ファスナーを開けて芯材が取り出せる仕様です。
それでは、カバーを取って内部構造をチェックしていきます。
内部構造
側面にファスナーがあり、3ブロックを以下の画像のように「コ」の字に開ける仕様で、芯材が取り出しやすいです。
芯材とカバーはこちら。
カバーは洗濯可能です。
芯材(ウレタンフォーム)の様子を見るために、保護カバーを切ります。
こちらが芯材のウレタンフォーム(NELTexウレタンフォーム)です。
圧縮タイプのウレタンマットレスは、開封後の歪みの大きさが、耐久性や品質の判断材料です。
上の画像のとおり、リーフ・マットレスのNELTexウレタンフォームは、上層が50D、下層が30Dという、高密度なウレタンフォームを使っているため、歪みがなくきれいな状態で、品質の高さがわかります。
なお、一般的な三つ折りマットレスでは、特に低価格商品の場合、完全に復元できず、歪みが大きいこともあります。
リーフ・マットレス(50D+30D) | 格安な三つ折りウレタンの例(25D) |
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歪みの大きさは耐久性の低さのほか、寝心地面にも悪影響を及ぼすので注意が必要です。その点、リーフ・マットレスは安心ですね。
リーフ・マットレスのウレタンフォームの1層目は「高反発(高弾性)ウレタン」です。
モチっとしたやわらめの感触で押して離すと豊かな弾力性を感じます。
2層目(白色)は150Nのハードウレタン(スリット入り)です。
1層目はかなりやわらかめ(58N)なので、下層で沈み込みをグッと支える構造です。
スリット入りなので、柔軟性もあり、適度なサポート性を発揮してくれます。
ウレタンフォームの厚さは約9.3cmでした。
ウレタンフォームの膜を飛ばしている「オープンセル構造」のため、通気性が良く、さらに下層にスリットがあるため、構造的にも蒸れにくいです。
リーフ・マットレスは、ウレタンマットレスの中では蒸れにくいタイプです。
基本的にウレタンフォームは蒸れやすいというデメリットがあるので、ウレタンマットレスを選ぶ際には「通気性が考えられている構造かどうか」という点に注目しましょう。
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【詳細解説】リーフ・マットレスの評価について
この記事の冒頭で評価した以下のポイントを詳しくご紹介します。
▼ リーフ・マットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.60 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 3.5 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 3.0 |
素材の品質 | 4.0 |
耐久性 | 3.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 4.5 |
価格 | 3.16 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
1. 仰向き寝は?
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。
なお、日本人の約60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「星3.5」
1層目のモッチリとした超高密度タイプの高反発フォームに支えられ、体圧分散性の高さと寝姿勢保持性の良さは素晴らしいです。
三つ折りでありがちな「薄いがゆえの圧迫感」も感じませんでした。
一方、芯材のポテンシャルは非常に高いですが、ブロックの隙間が広がりやすく、分割部分が十分に実力を発揮できていないことがマイナスです。
ただし、そのマイナスをを加味しても十分に寝心地が良いマットレスと言えるでしょう。
筆者の体型(171cm・59kg)では、荷重が重い臀部(おしり)と背中あたりのみ下層フォームに沈み込みが到達し、その部分はしっかりした寝心地に感じました。
2. 横向き寝は?
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は、「星3.0」
薄型タイプ(厚さ10cm以下)のマットレスは、横向きで寝ると圧迫感を感じやすいです。
リーフ・マットレスも例外ではなく、やはり一般的なベッドマットレス(目安:厚さ20cm以上)に比べると、肩あたりに圧迫感がありますす。
とはいえ、1層目のウレタンフォームががやわらかめの仕様(58N)なので、ダイレクトな硬さは感じずに、薄型タイプの中では、横向きでも快適に寝られる方だと思いました。
枕の高さによっても圧迫感が違います。横向き寝の場合、基本的に高めの枕の方が体全体が沈み込にくく、肩あたりのストレスが少ないです。
3. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「星3.5」。
下層はハードウレタンフォームのため、それ以上深く沈み込むことはありませんでした。
表層の高反発フォームによる寝姿勢保持性の良さもあり、端部分でも快適に寝られます。
座るなどの集中した荷重に対しても、底付きを感じるほどの沈み込みはありませんでした。
4. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「星4.0」。
1層目のウレタンフォームは、反発弾性率55%なので「正真正銘の高反発(高弾性)」です。
よって、体を押し返す豊かな弾力性があり、寝返りが打ちやすかったです。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星4.0」。
リーフ・マットレスの大きなこだわりの一つは「通気構造」です。
表層にピンホール加工(穴あけ加工)、下層にスリット加工があるため、空気の流れが良いです。
使用しているウレタンフォームもオープンセル仕様(ウレタンの膜が少ない仕様)のため、素材自体の通気性も良好です。
なお、満点でない理由は、ウレタンフォームは、芯材の種類的にファイバーやオープンコイル(ボンネル・高密度連続スプリング®)よりも構造上、どうしても通気性が劣るからです。
ファイバー | 高密度連続スプリング® |
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6. 耐久性は?
密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。
評価は「星3.0」。※復元率が非公表なので、密度は高いですが3.0(ふつう)とします
結論から言うと、リーフ・マットレスは7~10年くらいの耐用年数が期待できると思います。
ウレタンマットレス(ウレタンフォーム)の耐久性は復元率の数値でおおむね判断できますが、リーフ・マットレスの復元率は非公表です。
復元率の次に判断材料となるのが「密度」ですが、リーフ・マットレスは、
- 1層目:50D
- 2層目:30D
という仕様です。
1層目の50Dはかなり高い密度レベルです。
2層目の30Dは一般的な耐久性ですが、最も負荷がかかるマットレスの表層(1層目)が50Dのため、下層がある程度低い密度も耐久性としては問題ありません。
密度が高いほど重量が重くなるため、別の言い方をすると、リーフ・マットレスは三つ折りならではの「持ち運びやすさ」を大切にするために、(耐久性を大きく損なわない程度に)あえて下層を低い密度に設定しているのです。
7. 素材の品質は?
ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。
ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。
評価は「4.0」。
使用している芯材の「NELTexウレタンフォーム」は、きれいに復元され、ほとんど歪みはありませんでした。
原料や生産品質が高いことが想像できます。
8. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「4.0」。
リーフ・マットレスのカバーにはスウェーデン生まれの「ポリジン®・ステイフレッシュ加工」が施されています。
ポリジン®加工は天然の銀イオンにより、微生物やバクテリアの成長を抑制し、ニオイの発生を抑える効果があります。
なお、ポリジン®加工は半永久的な加工なので、何度洗濯しても効果は衰えません。
睡眠中はコップ一杯の汗をかくと言われ、寝具に汗や皮脂が付着することによって、ニオイの元なるバクテリアが成長・繁殖し、ニオイが発生します。
このバクテリアに対してポリジン®加工は効果を発揮します。
9. 取り扱いやすさは?
持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「星4.5」。
重量はシングルサイズで約8.3kgと、三つ折りにしてはやや重めですが、それでも力が弱い人でも取り扱いやすい重さです。
お届け時も圧縮ロールパッケージのため、狭い部屋でも搬入しやすいです。
廃棄については、ウレタンフォームは手でちぎれるため、細かくすれば家庭ごみとして簡単に捨てられます。
10. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は、「星3.16」
リーフ・マットレスのシングルサイズで48,800円という価格は、ベッドマットレスとしては「ふつうレベル」ですが、三つ折りマットレスとして考えると「やや高め」の価格帯です。
とはいえ、高品質な素材(超高密度ウレタン)などや、120日の無料お試し期間付きといった条件を考えると、コストパフォーマンス(総合評価)は高いと思います。
11. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
リーフ・マットレスは「ふつう」くらいの寝心地です。
マットレスの硬さは、硬さの仕様(N=ニュートン)と、素材の厚さで決まります(また、反発性も多少影響します)。
リーフ・マットレスの仕様は以下のとおりです。
層 | 1層目 | 2層目 |
---|---|---|
硬さ | 58N | 150N |
厚さ | 3cm | 6cm |
反発性 | 高反発 | 一般(ふつうレベル) |
1層目は58N(かなりやわらかめ)です。
とはいえ、厚さが3cmなので、2層目の150N(かため)の影響も受けます。
特に沈み込みが深い横向きの寝姿勢では、肩やお尻部分に硬さを感じやすいです。
一方、沈み込みが浅い仰向きの寝姿勢では、1層目の反発力の高さ(沈み込みにくさ)によって、そこまで下層の影響は受けず、やわらかい寝心地に感じます。
以上のとおり、寝姿勢によって硬さの感じ方が変わってくるのです。
また、体重が重い人は沈み込みが深くなりやすいため、硬く感じるでしょう。
要するに、
- 仰向き・低~標準体重 → やわらかく感じる
- 横向き・標準以上の体重 → 硬く感じる
といった具合です。
なお、細かい話ですが、スリット(2層目)が入ることで、多少やわらかさが出ます。
寝姿勢に関しては、睡眠中に仰向き・横向きを繰り返すことが基本なので、結果的に、中間的な「ふつうレベル」の硬さと評価します。
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似ている商品との比較
「三つ折りマットレス・高反発タイプ・同等の価格帯」という条件で比較します。
メーカー・商品 | ①リーフ・マットレス | ②コアラフトンOASIS | ③ゼロギャップ® |
---|---|---|---|
画像 | |||
ブランド | ネルパンダ | コアラ® | SOMRESTA |
層 | 2層 | 1層 | |
厚さ | 10cm | 8.5cm | 9cm |
重量 | 約8.3kg | 8.65kg | 約9kg |
密度 | 50D+30D | 非公表 (推定30~40D) | 36D |
硬さ | 58N+150N | 100N+180N | 180N |
復元率 | 非公表 | 97.31% (8万回) | 98.6% (24万回) |
反発弾性率 | 55%(1層目) | 約52%(1層目) | 約55% |
サイズ | SS~D | S~SD | S~D |
無料お試し | 120日 | × | |
価格 (Sサイズ) | 48,800円 | 49,900円 | 39,800円 |
リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
比較商品②コアラスリープ「コアラフトンOASIS」
硬さ調節つき、カバーの機能も良い
コアラ®の三つ折りマットレス。コアラ®と言えばNEWコアラマットレスが有名ですが、当サイトとしてはこちらの方が評価は高いです。
カバーがかなりしっかりしているので分割部分の寝心地も良く、耐久性や寝心地が満足いくレベルに仕上がっています。さらに、硬さ調節ができる点もメリットです。
120日の無料お試し期間付きなので、気軽に試せる点も大きなメリットです。
比較商品③ SOMRESTA「ゼロギャップ®」
スキマが気にならない、まるで1枚モノの寝心地
高品質ウレタンマットレスブランド「SOMRESTA(ソムレスタ)」の三つ折りマットレス。非伸縮性カバーを採用し、三つ折りマットレスにありがちな「分割部分の寝心地の悪さ」に回避した画期的な商品です。
SOMESTAならではの高品質な原料を使ったウレタンフォームのため、36Dという密度にもかかわらず、JISの3倍(24万回)の圧縮試験で復元率98.6%という驚異的な耐久性能があります。
芯材は1層タイプなので、リーフ・マットレス(ネルパンダ)の方が奥行きがある寝心地は楽しめます。
とはいえ、スキマが気にならない(分割部分でも本来のウレタンフォームの性能が発揮できる)ところは大きな魅力で、三つ折りマットレスのひとつの到達点と言えるクオリティがあり、コストパフォーマンスも素晴らしいです。
どれがおすすめ?
寝心地や条件などのバランスの良さで考えた場合はリーフ・マットレスがおすすめです。50Dの高密度・高反発ウレタンによる寝心地の良さ、ポリジン®加工の衛生面、120日の無料お試し期間付き、高すぎない価格など、抜け目ない優等生タイプです。
マットレス選びに不安がある人はコアラフトンOASISがおすすめです。芯材が硬さ違いの2層になっていて、各ブロックを裏返したり入れ替えたりすることでお好みの硬さに調節できることに加え、120日の無料お試し期間が付いています。
1枚モノの寝心地の良さ・耐久性に魅力を感じる人はゼロギャップ®がおすすめです。非伸縮性のカバーを使った画期的な三つ折りマットレスです。高品質な原料を使っているため、耐久性も抜群です。
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クラウド・マットレスとの違い
ネルパンダには、もうひとつ「クラウド・マットレス」というモデルがあります。
それぞれの違いは以下のとおりです。
モデル | リーフ・マットレス | クラウド・マットレス |
---|---|---|
画像 | ||
タイプ | 三つ折りマットレス | ベッドマットレス |
厚さ | 10cm | 23cm |
重量 (Sサイズ) | 約8.3kg | 約17kg |
サイズ | セミシングル~ダブル | シングル~クイーン |
層 | 2層 | 3層 |
芯材 | 1. 高反発 2. レギュラー | 1. 高反発 2. 低反発 3. レギュラー |
ポリジン® | ○ | |
COOLMAX® | × | ○ |
価格 (Sサイズ) | 48,800円 | 73,800円 |
リンク | 公式サイト | 公式サイト |
クラウド・マットレスは、芯材が3層構造のベッドマットレスタイプ(分厚い1枚タイプ)で、単純に言うとリーフ・マットレスの真ん中に低反発フォームを挟んだような仕様です。
分厚いため、リーフ・マットレスよりもストロークが深く、中間層に低反発フォームがあることで、衝撃吸収性が高い寝心地が特徴です。
要するに、より「ふんわりとクッション性が豊か」なのがクラウド・マットレスです。
よって、寝心地の良さでは、クラウド・マットレスの方が優れているでしょう(もちろん、リーフ・マットレスの寝心地が好きな人もいると思います)。
一方、価格の安さや収納・移動のしやすさを大切に考えたい人はリーフ・マットレスがおすすめです。
リーフ・マットレスは、深く沈み込みすぎると圧迫感を感じやすいため、体重が重い人や横向きの寝姿勢が中心の人はクラウド・マットレスがおすすめです。
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リーフ・マットレスはどこで買うのがお得?
ネルパンダの商品は、公式サイトのみで販売しています。※Amazonや楽天市場などには出店していません
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まとめ
いかがでしたか。
ネルパンダの「リーフ・マットレス」をご紹介しました。
超高密度・高反発フォームを使用した寝姿勢保持・寝返りサポート性の良さがあり、マットレスでは珍しいポリジン®加工によって抗菌防臭性も優れた三つ折りマットレスです。
価格やお試し期間付きといった条件も良く、「平均点の高さ」では非常に優れたマットレスと言えるでしょう。
欲を言えば、三つ折りならではの「分割部分の寝心地」という点をもう少し考えられた仕様ならよかったと思いますが、大きな弱点もなく、満足できる人も多いと思います。
総合的におすすめできるマットレスだと思いました。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。