この記事では日本ベッドの「シルキーポケット」と「シルキーシフォン」の違いを詳しくご紹介します。

両モデルで「どちらを選んでよいのかわからない」とお考えの人はぜひ参考にして下さいね。
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目次
シルキーポケットとシルキーシフォンとは
シルキーポケットは日本ベッドのロングセラーモデルで、1986年に誕生し、改良を重ねて現在に至ります。
一方、シルキーシフォンは、2014年にシルキーポケットの上位モデル(高感触モデル)として、発売開始されました。
シルキーポケット | シルキーシフォン |
---|---|
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なお、日本ベッドの中では、一番売れているのがシルキーシフォンで、二番目がシルキーポケットだそうです。※2022年から2025年1月末(1カ月単位集計)、公式サイト掲載市販マットレスにおいて
シルキーポケットとシルキーシフォンの仕様の違い
はじめに、シルキーポケットとシルキーシフォンの違いを表でまとめます。
モデル | シルキーポケット | シルキーシフォン |
---|---|---|
画像 | ![]() |
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コイル | シルキーポケットコイル(同じもの) | |
厚さ | 25cm | 24cm |
詰め物 | ウール+ウレタン | エステル綿+高密度ウレタン |
硬さ | ソフト・レギュラー・ハード | ふつう※1種類 |
重量 (Sサイズ) |
約24.5kg ※レギュラー |
約25.8kg |
価格 (Sサイズ) |
187,000円 | 231,000円 |
基本サイズ | シングル~キング | |
特殊サイズ | ハーフクイーン、スモールシングル | なし |
リンク | 公式サイト | 公式サイト |
それぞれの特徴や寝心地の詳細は、以下のレビュー記事をご参考にしてください。
代表的な共通点は「シルキーポケットコイル」
日本ベッドの最大の強みは「シルキーポケットコイル(超高密度ポケットコイル)」です。

シルキーポケットコイルは「バネに直接寝られるマットレスを作る」というプロジェクトから生まれ、結果的に巻き径が非常に小さいコイルを超高密度(シングルサイズで1,200個)で敷き詰める仕様にたどり着きました。
日本ベッドのシルキーポケットコイルは、コイルの動きが非常になめらかなことが特徴です。シルキーポケットのこだわりは、日本ベッド公式noteをご参考ください。
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【比較】シルキーポケットとシルキーシフォンの主な違い6つ
シルキーポケットとシルキーシフォンの違いを把握するには、以下の6つを理解しましょう。
- 詰め物
- 寝心地
- 生地(キルティング)
- 硬さ
- サイズバリエーション
- 価格
1. 詰め物の違い
詰め物とは、ポケットコイルの上下にあるウレタンフォームなどの素材のことです。
モデル | シルキーポケット | シルキーシフォン |
---|---|---|
画像 | ![]() |
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詰め物 | ウール、ウレタン×2枚 | エステル綿、高比重ウレタン |
以上のとおり、シルキーポケットとシルキーシフォンでは詰め物が異なり、これが寝心地の違いを生みます。
シルキーポケットは「ウール×ウレタン2枚」
まず、シルキーポケットの詰め物は、「ウール(羊毛)とウレタン×2枚」という構成です。

注目すべきはウール(羊毛)です。ウール(羊毛)は、優れた保温性や調湿性があり、冷たくなりにくく蒸れにくい優秀な素材です。
ちなみに、ウールは日本ベッドの中でシルキーポケットにしか搭載されていません。
シルキーシフォンは「エステル綿と高比重ウレタン」
続いて、シルキーシフォンは、「エステル綿と高比重(高密度)ウレタン」という構成です。

エステル綿は、保温性と適度な弾力感がある素材です。ボリューム(量)も多いので、体をふんわり支えてくれます。
エステル綿の下の高比重(高密度)ウレタンフォームは、シルキーシフォン特有の「モチっとした感触」を生む重要な素材です。
ウレタンを高比重(高密度)にすることで、とてもモチモチした感触になり、さらに高弾性仕様なので、弾むような寝心地にも感じます。
2. 寝心地の違い
上でご紹介した「詰め物」の違いによって、寝心地の差が生まれます。
シルキーポケット | シルキーシフォン |
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きめ細やかに体をしっかりとサポートしてくれる寝心地 | ふんわりモチっとした弾力を感じられる寝心地 |
シルキーポケットは「コイルの動きが感じられる」
シルキーポケットは、詰め物の存在(主張)があまり感じられず、コイルによって支えられる寝心地です。
沈み込むとシルキーポケットコイル(超高密度コイル)で、きめ細やかに支えられるので、体のラインに対するフィット感が高く、吸着的というか、ジェル的なピタッとした安定感があります。

フィット感が高いと蒸れやすいイメージがある人もいると思いますが、全然そんなことはなく、スプリングコイルならではの通気性の良さと、調湿性が高いウール(羊毛)によって、蒸れは感じませんでした。
シルキーシフォンは「バランス感が秀逸」
シルキーシフォンは、詰め物のエステル綿と高比重ウレタンの存在によって、シルキーポケットほどコイルの主張はありません。
エステル綿・高比重ウレタン・ポケットコイルの3者が主張しすぎることなく、それぞれの役割をしっかり果たしていて、非常にバランス感が優れた寝心地だと思いました。

なお「バランス」というのは、マットレスの基本性能の「体圧分散」「寝姿勢保持」「荷重分散」のことを差します。
要するに、エステル綿でしっかり体圧を分散し、沈み込んだら高比重ウレタンによりモチっと体を支えます。最後に超高密度ポケットコイルによって、きめ細やかに荷重を分散します。
シルキーシフォンのように各性能が高いレベルで統合されたマットレスは、違和感を覚えにくく、極めて自然でストレスを感じにくい寝心地が得られると思います。
3. 生地(キルティング)の違い
生地の仕様はそれぞれ以下のとおりです。
シルキーポケット | シルキーシフォン |
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連続キルト | ジャンプキルト |
シルキーシフォンは、一般的な連続キルトではなく、ジャンプキルト(非連続キルト)を採用しています。
ジャンプキルトは、カバー内の詰め物がふっくらした感触になり、体圧分散性が向上します。
また、シルキーシフォンの方が生地の伸縮性が高く、より詰め物のフィット感が高いです。
シルキーポケット | シルキーシフォン |
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4. 硬さの違い
シルキーポケットはソフト・レギュラー・ハードの3種類が選べますが、シルキーシフォンの硬さは1種類です。
そして、シルキーシフォンの硬さは、シルキーポケットのレギュラーとソフトの中間という位置付けです。

ただし、「硬さの質」がシルキーポケットとシルキーシフォンでは異なります。
シルキーポケットは、バネ(コイル)の太さで寝心地を調節します。つまり、コイルで硬さを作るのです。
一方、シルキーシフォンは、詰め物(エステル綿と高比重ウレタン)が硬さに大きな影響を与えます。
よって、単に硬さだけでなく、「感触」の違いによって、シルキーポケットレギュラーよりも「ふんわりモチモチ」していて、結果的にやわらかく感じるのです。

といっても、こうしたニュアンスは言葉や動画ではイメージしにくいと思うので、ぜひショールームで直接試してほしいです。
5. サイズバリエーションの違い
以下のとおり、サイズバリエーションが異なります。
サイズ | 幅(cm) | シルキーポケット | シルキーシフォン |
---|---|---|---|
シングル | 98 | 〇 | 〇 |
セミダブル | 120 | 〇 | 〇 |
ダブル | 140 | 〇 | 〇 |
クイーン | 160 | 〇 | 〇 |
キング | 180 | 〇 | 〇 |
ハーフクイーン | 80 | 〇 | × |
スモールシングル | 90 | 〇 | × |
両モデルとも、シングル~キングまでの一般的なサイズは展開されていますが、ハーフクイーン(80cm)とスモールシングル(90cm)という特殊サイズはシルキーポケットのみ対応しています。
特殊サイズ | 特徴(使い方) |
---|---|
ハーフクイーン(80cm) | クイーンベッドでマットレス×2分割 |
スモールシングル(90cm) | キングベッドでマットレス×2分割 |
以上のとおり、大きいサイズ(クイーンとキング)で、マットレスを2台に分けて使いたい人向けのサイズということです。
これは、シルキーポケットの硬さがソフト・レギュラー・ハードの3つから選べるためです。
要するに、寝心地の好みが違う二人が同じベッドで寝るときに、それぞれ好みの硬さを選んでマットレスを並べるという使い方ができるのです。
また、マットレスを2台に分けることで、お互いの振動が伝わりにくくなることもメリットです。
6. 価格の違い
シングルサイズあたりの価格は以下のとおりです。
- シルキーポケット:187,000円
- シルキーシフォン:231,000円
つまり、価格差が44,000円です。
この差は、主にウレタンフォームの差だと思います。
シルキーポケットは「一般的なウレタンフォーム」、シルキーシフォンは「高比重(高密度)ウレタンフォーム」を使っています。
ウレタンフォームは比重(密度)が高くなるほど、モチっとした感触になりますが、感触の違い以外に耐久性も高くなります。
要するに、ウレタンフォームとして同じ寝心地をキープしやすいのは、シルキーシフォンとお考えください。
以上の特徴を踏まえて、コストパフォーマンス的にどちらに価値を感じるかは「あなた次第」といったところです。

「コストパフォーマンス」という観点では、どちらを選んだとしても後悔はないと思います。
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シルキーポケットとシルキーシフォンの共通点
- ポケットコイル(超高密度の交互配列ポケットコイル)
- ロールガード
- ベンチレーター(通気孔)
- 取っ手
- 抗菌機能
要するに、詰め物とカバー以外は同じ仕様です。
ポケットコイルに関しては、シルキーシフォンは、シルキーポケットレギュラーとまったく同じものを使っています。
仕様 | シルキーポケット | シルキーシフォン |
---|---|---|
ポケットコイル | ![]() |
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ロールガード | ![]() |
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ベンチレーター | ![]() |
![]() |
取っ手 | ![]() |
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抗菌機能 | 抗菌防臭加工 | 抗菌防臭加工 |
なお、取っ手は、シルキーポケットが「横方向」、シルキーシフォンが「縦方向」という違いがあります。
ローテーションなど移動時は、ややシルキーシフォン(縦方向)の方がマットレスを動かしやすい印象でした。
シルキーポケット | シルキーシフォン |
---|---|
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シルキーポケットとシルキーシフォン、どっちがおすすめ?
好みの問題なので、一概にこちらがおすすめとは言えません。
シルキーシフォンは、素材の組み合わせのバランスが良いので、そのまま横たわるだけで完璧と言えるような寝心地が手に入るでしょう。(もちろん個人的な好みもあります)
一方、シルキーポケットは、コイル中心で寝心地を作っている分、体圧分散の不足を感じる場合があるかもしれません。その場合、ベッドパッドやトッパーなどを用いて調整する必要があります。
しかしながら、コイル中心で寝心地を作っているシルキーポケットだからこそ、マットレスとして長期間の使用に耐えやすいとも言えます。(詰め物がヘタったらパッドやトッパーで寝心地を回復することも容易です)
この2つのマットレスのどちらかを選ぶのは、それぞれに良さがあり、非常に悩ましいことです。

私だったら・・・試し寝の段階で判断するなら、シフォンかもしれませんね。寝転んだときの気持ちよさといったら、それは素晴らしいものです。
しかし、シルキーポケットレギュラーも日本ベッドのポケットコイルの良さをしみじみと感じられ、「うわぁ、なんてきめ細やかなんだ」と思わずつぶやいてしまったほどです。
そう、「こんなマットレス、他にないよね」といった印象を受けたのは、シルキーポケットレギュラーの方でした。
うーん、どちらにしようか悩ましいですね。
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まとめ
いかがでしたか。
日本ベッドの「シルキーポケット」と「シルキーシフォン」の違いをご紹介しました。
端的に違いをまとめると、
- シルキーポケット:詰め物に頼らないポケットコイルの性能の良さで勝負
- シルキーシフォン:素材の総合力で秀逸なバランス性が発揮されている
といった感じです。
硬めが好きならシルキーポケット(レギュラーかハード)、ふんわりモチっとした寝心地が好きならシルキーシフォンがおすすめです。
しかし、最も失敗が少ないのはシルキーポケットレギュラーだと思います。
なぜなら、シルキーポケットレギュラーの硬さを「やわらかすぎる」と評価する人は少ないでしょうし、「硬すぎる」と思った場合は、あとからベッドパッドやトッパーなどで調整すれば良いからです。※逆にやわらかい寝心地を後から硬く調整するのは困難です

シルキーシフォンに比べると、シルキーポケットレギュラーは、腰のあたりのフィット感や体圧分散性が低い感じを受けましたが、手元にあったマニフレックスのトッパーを敷いてみたところ、(私にとって)ちょうどよい硬さ・フィット感を得られました。
ただ、正直、どちらを選んでも良いと思います。(やけくそではありません)
それだけ高い次元の寝心地・品質を備えたマットレスです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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