進化を続ける「傑作ロングセラー」
この記事では日本ベッドの「シルキーポケットレギュラー(ウール入り)」をご紹介します。
実際に購入し、体験・検証を踏まえて、思ったことを素直に書いているので、ぜひご参考くださいね。
この記事を書いた人
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
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目次
シルキーポケットレギュラー(ウール入り)の基本情報
メーカー | 日本ベッド |
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サイズ | シングル~キング |
クッション材 | ポケットコイル |
価格 (シングルサイズ) |
187,000円 |
保証期間 | 2年 |
【まず結論】シルキーポケットレギュラー(ウール入り)の評価は?
▼ シルキーポケットレギュラーの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.73 |
仰向き寝 | 5.0 |
横向き寝 | 4.0 |
端の沈み込み | 4.0 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付き・圧迫のなさ | 4.5 |
バネ当たりのなさ | 5.0 |
耐久性 | 5.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 2.5 |
価格 | 1.40 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
(参考)点数の付け方について
【総評】日常に寄り添い、愛され続けるマットレス
シルキーポケットは日本ベッドのロングセラーモデルで、1986年に誕生し、改良を重ねて現在に至ります。
開発当時は「バネに直接寝られるマットレスを作ろう」というのがオリジナルブランドを作るプロジェクトの始まりで、その一番大きな成果がシルキーポケットだそうです。
最大の特徴は、細かいコイルを超高密度にギュッと敷き詰めることで「絹のようななめらかな寝心地」が得られることです。

コイルの動きも良いので、体のラインに沿ってピタッと支えられる寝心地です。
硬さは「やや硬め」くらいなのですが、硬いのにフィット感があって圧力を感じないんですよね。
やわらかさと硬さという相反する矛盾を上手く解決しているような、そんな印象を受けました。
超ふんわりふかふか!最高級ホテルみたい!といった派手さはありませんが、シルキーポケットは日常にしっかりと寄り添ってくれる、いつまでも飽きの来ないマットレスだと思います。
超ロングセラーには愛される理由があります。それを今回の体験で実感しました。
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シルキーポケットレギュラーの特徴
1. 超高密度ポケットコイル
日本ベッドの最大の強みは「シルキーポケットコイル(超高密度ポケットコイル)」です。
シルキーポケットコイルは「バネに直接寝られるマットレスを作る」というプロジェクトから生まれ、結果的に巻き径が非常に小さいコイルを超高密度(シングルサイズで1,200個)で敷き詰める仕様にたどり着きました。
日本ベッドのシルキーポケットコイルは、コイルの動きが非常になめらかなことが特徴です。
なお、超高密度コイル仕様は他のメーカーでもありますが、シルキーポケットコイルの寝心地は一線を画します。その主な理由は次にご紹介する「フレックスアセンブリ」です。
2. フレックスアセンブリ
日本ベッドの技術力の証と言えるのが「フレックスアセンブリ」です。フレックスアセンブリとは、簡単に言うと接着剤に頼らずコイルを敷き詰める技術のことです。
通常のポケットコイルはコイルの胴体に接着剤を使って列を固定します。
シルキーポケットコイル(胴体に接着剤が不使用) | 他メーカーのコイル(黄色い部分が接着剤) |
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コイルの動きが出やすい | コイルが固まって動きにくい |
胴体を固定しすぎるとコイルが固まって動きにくくなり、ポケットコイル本来の「きめ細やかなサポート性」が失われます。
そこで日本ベッドでは、スプリングユニット(ポケットコイルの集合)の固定を必要最低限にするために、上面と下面だけを「不織布の帯」で接着し、コイルの動きを最大限引き出しているのです。


一般的なポケットコイルマットレスとは製法が大きく異なります。まさに、日本ベッドの熟練した技術力なしでは完成できない「比類なきポケットコイルマットレス」です。
3. ウール(羊毛)入り
商品名が「シルキーポケットレギュラー(ウール入り)」とあるように、詰め物にウール(羊毛)が入っています。※ポリエステル綿とのブレンドです
羊毛はその構造上、優れた保温性や弾力性があることが特長です。
さらに、羊毛は水分量を調整する性能(調湿性)があり、汗をかいたときのベトツキ感が少なく、しかも冷たさを感じさせません。
要するに羊毛とは夏は涼しく、冬は暖かいという優れた素材なのです。

ちなみに上位グレードのシルキーシフォンやシルキーパフなどには、羊毛は使われていません。
4. ロールガード
日本ベッドのマットレスは、端をウレタンフォームで包んだ「ロールガード」という製法で作られます。
ホテルへの納入経験から生まれたもので、マットレスを長年使用すると、縁(ふち)部分に痛みが目立つことがわかり、その解決案として考え出されたのが、縁をウレタンフォームで包む「ロールガード」です。
シルキーポケット | 一般的なマットレス |
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ロールガードにすることで、材料も工数も大幅にかかりますが、このひと手間で耐久性や感触の違いが生まれます。日本ベッドらしいアプローチと言えますね。
5. 硬さが選べる
シルキーポケットは、硬さがソフト・レギュラー・ハードの3つから選べます。なお、今回レビューしているのはレギュラー(REGULAR)です。
シルキーポケットでは、コイル(線径)で硬さを調節しているので、寝心地の劣化が少ないことがポイントです。
硬さ | 線径(コイルの太さ) |
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ソフト | 1.2mm(両サイド3列のみ1.4mm) |
レギュラー | 1.3mm(両サイド3列のみ1.4mm) |
ハード | 1.4mm |
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シルキーポケットレギュラーのデメリットと注意点
1. 価格の高さ
シルキーポケットレギュラーの価格は以下のとおりです。
サイズ | 幅 | 価格 |
---|---|---|
シングル | 98cm | 187,000円 |
セミダブル | 120cm | 209,000円 |
ダブル | 140cm | 231,000円 |
クイーン | 160cm | 253,000円 |
キング | 180cm | 319,000円 |
ハーフクイーン | 80cm | 176,000円 |
スモールシングル | 90cm | 187,000円 |
「高級ブランドのスタンダードモデル」として考えるとしては平均的な価格ですが、一般的には少し高く感じる価格帯だと思います。
高級ブランドのスタンダードモデル | 価格 |
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シーリー「エッセンシャルズ™ PT」 | 137,500円 |
サータ「5.8 ボックストップ ソフト」 | 198,000円 |
シモンズ「ゴールデンバリュー」 | 209,000円 |
日本ベッド「シルキーポケットレギュラー」 | 187,000円 |
しかし、コストパフォーマンス(寝心地・品質に対する価格)は良いので、予算とご相談ください。
2. 大型配送便
マットレスそのままの形(非圧縮梱包)でお届けするため、宅配便ではなく、特殊な「大型配送便」の扱いになります。※シルキーポケット特有のデメリットではなく、非圧縮タイプのマットレス全般に言えるデメリットです
圧縮梱包 | 非圧縮梱包(シルキーポケット) |
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宅配便でお届け | 大型配送便でお届け |
大型配送便の注意点は以下のとおりです。
- 納期が2~3週間かかる
- 搬入経路に注意
- 日時指定ができない場合がある
納期が2~3週間ほどかかるため、すぐにマットレスが欲しい人には不向きです。
お届け時には、マットレスそのままの形なので、非常に大きいです。よって、搬入経路(階段や廊下の幅など)を事前に確認しましょう。
また、大型配送便は日時指定が不可な場合が多いです。日にちは指定できたとしても、時間の指定は難しいので、スケジュールをよくご確認のうえ、購入してください。

ただし、販売店ごとに配送の仕組みや納期は異なります。配送について詳しく知りたい場合は販売店に直接ご確認ください。
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【体験レビュー】シルキーポケットレギュラーを実際に試してみた

お届け時の様子や、仕様などをレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。
梱包シートを剥がします。
紙テープが二重になっていて丁寧な梱包でした。
開封直後から美しい見た目です。
頭位置に取扱説明書(保証書)がくっついていました。
使用する前に必ず読みましょう。
取扱説明書の裏側には保証書(2年保証)があるので、大切に保管しましょう。
こちらが品質表示です。
お手本のような品質表示。さすが老舗メーカーですね。(実は品質表示を適切に行っていないメーカーも多いです)
外観
外観をチェックします。
マットレスの厚さはこれくらいです。
公表値どおり約25cmの厚さが確認できました。
ユニークなキルティングのデザインをしていますね。
カバー表面の生地はレーヨン86%・ポリエステル14%の素材を使用しています。
伸縮性はあまりなく、張りがあり、しっかりとした質感です。
生地のアップはこんな感じです。
美しく優雅なキルトデザインです。
フット(脚位置)には、日本ベッドのロゴが刺繍されています。
ロゴの横には「SILKY REGULAR(シルキーレギュラー)」のラベルが付いています。
側面カバーも表面と同じくレーヨン86%・ポリエステル14%の素材を使用しています。
側面カバーは、しっかりした素材感と立体的なキルティングにより、マットレスの耐久性を高めている印象です。
なお、側面には通気孔(ベンチレーター)があり、マットレス内部の空気を外に流してくれます。
日本ベッドの強みのひとつは「まっすぐなテープエッジ」です。
日本ベッドのマットレスは縁(ふち)がまっすぐです。
縁がまっすぐなのは当たり前だと思われるかもしれませんが、シルキーポケットはロールガード仕上げ(詰め物のウレタンフォームでスプリングユニットを包んでいる構造)なので、テープエッジの処理には熟練の技術が必要です。

テープエッジのこだわりについては、日本ベッド公式noteで紹介されているので、ご興味があったら参考にしてください。
シルキーポケットは表と裏の両方で寝られる「両面仕様」です。
表面 | 裏面 |
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両面仕様は前後のローテーションに加え、表裏のローテーションもできるので、ヘタリがならしやすく、長く使いやすいです。

なお、取扱説明書では、3カ月に1度のローテーションを推奨しています。
側面には取っ手が付いているので、ローテーションなどの移動時に便利ですね。
ローテーションの方法は以下動画をご参考にしてください。(商品はシルキーシフォンです)※2倍速・音声なし
内部構造

日本ベッドが「いかにスプリングから寝心地を作り出しているか」という視点で見てみてください。
中身を確認するために、カバーを切ります。
カバーの下にはウレタンフォームが入っています。
ロールガードなので、スプリングユニット(ポケットコイル)がウレタンフォームでしっかりと覆われています。
枠線は1本で、スプリングの中央部分を囲う仕様です。
枠線はスプリングユニットを固定する役割です。
一般的なポケットコイルマットレスの枠線はスプリングの上下に2本使うことが多いですが、シルキーポケットはスプリングの反応を高めるために1本にしているのだと思います。
一般的なポケットコイルマットレス | シルキーポケット |
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なお、シルキーポケットハードのみ、枠線が上下2本です。(目指す寝心地と安定性を考慮して決められているそうです)
ウレタンフォームの下にはネットがあります。
ネットは詰め物層とスプリングユニットをつなぐ役割で、一般的なポケットコイルマットレスでは不織布が使われることが多いです。

不織布は突っ張りやすい素材ですが、シルキーポケットはネットにすることで、荷重に沿ってコイルの動きが出やすいように工夫されています。
ポケットコイルは詰め物に固定しないと形が崩れてしまいますが、日本ベッド(シルキーシリーズ)の場合、「不織布の帯に固定する」という非常にユニークな製法で作られています。
よく見るためにさらに切りますね。
こちらが「不織布の帯」です。
細い不織布の部分にポケットコイルを固定し、ポケットコイルの列同士は固定されていません。(フレックスアセンブリ)
ポケットコイルの列同士は接着剤で固定するのが一般的ですが、そうするとスプリングユニットが一体化しすぎてポケットコイル本来の動きが出にくくなります。
一般的なポケットコイル | シルキーポケットコイル |
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接着剤で固めすぎてコイルの動きが出にくい | 固定されないことでコイル本来の動きが出やすい |
枠線やネットも含めて、とにかく「いかにスプリングの性能が発揮されるか」を最大限に表現するような形で作り上げていることに感動です。
シルキーポケットレギュラーの構造(階層)
シルキーポケットレギュラーの構造(階層)は以下のとおりです。
- 表生地
- 羊毛
- ウレタン 15mm
- ウレタン 25mm
- ネット
- 不織布の帯
- ポケットコイル ※中心
- 不織布の帯
- ネット
- ウレタン 25mm
- ウレタン 15mm
- 羊毛
- 表生地
カバー内には、ウール(羊毛)とウレタンフォームが入っています。
カバー裏地はやわらかい不織布です。
カバーの下にはウレタンフォームがあります。
触った感じは一般的な密度(推定25~30Dくらい)のウレタンフォームだと思いました。良い意味でクセのない感触です。
ウレタンフォームの下には、ネットがあります。
ネットの下に不織布の帯があり、詰め物が固定されます。
なお、ポケットコイルは両サイドの3列が硬めのスプリング(太いバネ)を使用した「ボーダーサポート」仕様です。
線径1.3mm | 線径1.4mm(ボーダーサポート) |
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ボーダーサポート仕様にすることで端の沈み込みを軽減します。また、2台並べたときの、連結部分の寝心地を損なわないこともメリットです。
ポケットコイルの仕様(参考までに)
前提として、仕様を分解して比較してもあまり意味はありません。(寝心地は総合的なバランスで作るものです)
しかし、メーカーの販売ページなどでは、仕様をアピールしていることが多いので、参考程度にシルキーポケットレギュラーの仕様をまとめておきます。
▼ シルキーポケットレギュラーの仕様 | 意味合い | |
---|---|---|
線材 | SWRH62B B種 | 高品質な硬鋼線 |
密度 | 1,200個 ※Sサイズ | 超高密度(ジェル的な寝心地) |
配列 | 交互配列 | しっかり、きめ細やか |
線径 | 1.3mm(両端3列は1.4mm) | 細い(しなやかな寝心地) |
巻き数 | 7.5巻き | 多い(なめらかなストローク) |
コイル高 | 約175mm | 高め(ふんわりとした感触) |
圧縮率 | 約12% | 低め(圧迫感が少ない) |
特筆すべきは1,200個(超高密度)×交互配列という点でしょう。これが日本ベッドのシルキーポケットコイルシリーズの最大の特徴で、まさに「シルキー(絹のよう)な寝心地」を作ります。

また、コイル同士を接着剤で固定しないで組み上げる「フレックスアセンブリ」によって、コイルの動きがなめらかになることも大きな特長です。
なお、コイル同士をくっつけないポケットコイルマットレスの製法は、日本ベッド以外見当たりません。それほど熟練した生産技術を有しているのです。
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【詳細解説】シルキーポケットレギュラーの評価について
記事の冒頭で評価した以下のポイントを詳しくご紹介します。
▼ シルキーポケットレギュラーの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.73 |
仰向き寝 | 5.0 |
横向き寝 | 4.0 |
端の沈み込み | 4.0 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付き・圧迫のなさ | 4.5 |
バネ当たりのなさ | 5.0 |
耐久性 | 5.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 2.5 |
価格 | 1.40 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
(参考)点数の付け方について
(参考)スプリングコイルマットレスの評価方法
寝心地の感じ方には好みや習慣、体型などによって多少変わる点はご了承ください。なお、筆者は男性で身長171cm・体重59kg±1kg程度です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
評価は「5.0」。
シルキーポケットコイルの反応の良さを感じられ、細かいコイルが体のラインに沿ってしっかりとサポートしていているのがよく分かります。
ジェルのようなピタッと吸着性をがありつつも、羊毛×スプリングという仕様なので、蒸れを感じにくいです。

感触的には「しっかり硬め」な寝心地ですが、嫌な圧力がなく、スプリングの存在を感じるのに、嫌なバネ当たりを感じません。
「塩梅(あんばい)」という言葉がよく合うマットレスだと思います。
いろいろな要素が「ちょうどよい寝心地」に統合されている感じです。まさに絶妙な塩梅のマットレスと言えるでしょう。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
評価は「4.0」。
超高密度コイルがきめ細やかに反応してくれるので、体のラインが大きくなる横向きでも快適です。
ただし、基本的な寝心地は「やや硬め」なので、肩あたりに多少の圧迫感はあります。

とはいえ、この程度では、敷きパッドなどでも調節しやすいですし、寝姿勢も崩れにくく安定感もあるので、総合して横向きでも満足感のある寝心地と言えると思います。
3. 寝返りのしやすさは?
評価は「4.0」。
沈み込み過ぎず、きれいな寝姿勢をキープしてくれるので、体が動かしやすく、寝返りにもストレスは感じませんでした。
4. 端の沈み込みは?
評価は「4.0」。
シルキーポケットは、端3列のみ線径が太いコイルを使った「ボーダーサポート仕様」です。
端強化(エッジサポート)としては強力な仕様※というわけではありませんが、端部分でも十分に快適に寝られました。※たとえば、フランスベッドのプロ・ウォール®などは強力です

端が沈み込みにくいマットレスはワンサイズ上の使用感が得られますし、2台くっつけて使うときにも中央部分の寝心地を損ないにくいです。
5. 通気性は?
評価は「4.0」。
詰め物に調湿性が高いウール(羊毛)を使用していることもあり、蒸れを感じにくい寝心地です。カバー表地もサラッとした触り心地なので、清涼感がある印象です。
なお、側面にはベンチレーター(通気孔)を設けているので、マットレス内部の空気を外に送り出す工夫もあります。

6. 耐久性は?
評価は「5.0」。
結論から言うと、シルキーポケットは10~20年以上の耐久性が期待できます。
日本ベッドは、耐久性の高さにも評判が高く、ホテルや旅館などの納入先からも『同じ材料の組み合わせでほかのメーカーに発注しても、なぜか日本ベッドの方が長持ちする』とも言われるそうです。
これは日本ベッドの強みである総合的な仕立ての技術力によるものです。
また、シルキーポケットはコイルで寝心地を作っているので、詰め物(ウレタンフォームなど)がヘタってきたとしても、マットレストッパーなどを使えば、長期にわたり快適に使えるでしょう。
7. 衛生面は?
評価は「4.0」。
シルキーポケットは、全日本ベッド工業会が定める「衛生マットレス」の認証を受けています。

衛生マットレスでは「ホルムアルデヒド溶出量」と「抗菌防臭加工」の基準を定め、クリアしたマットレスにのみ、認証マークが与えられます。
8. 取り扱いやすさは?
評価は「2.5」。
シルキーポケットレギュラーの重量はシングルサイズで約24.5kgです。私の力では「やや重いが、移動はそこまで苦労しない」レベルです。
お届けは大型配送便なので、納期が長いこと、搬入経路、日時指定不可などにご注意ください。
捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいです。
9. 価格は?
評価は「1.40」。
シルキーポケットレギュラーは「シングルサイズで187,000円」で、マットレス市場全体から考えると「高めの価格」です。
ただし、価格以上の品質・寝心地を手に入れられると思います。(よって、コストパフォーマンスは高いと思います)
10. 硬さは?
シルキーポケットレギュラーの硬さは10段階中(10が最も硬いとして)「7.0くらい」の硬さだと感じました。
超高密度コイルによって圧力が少ないながら、しっかりと支えてくれる寝心地です。
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日本ベッドのマットレスシリーズの選び方
日本ベッドの主なマットレスのラインアップと位置付けは以下のとおりです。

いろいろなモデルがありますが、中心的な存在は「シルキーポケットレギュラー」と「シルキーシフォン」です。
特にシルキーシフォンは、日本ベッドで売り上げNo.1のマットレス(※)なので、一度は検討してみることをおすすめします。※2022年から2025年1月末(1カ月単位集計)、公式サイト掲載市販マットレスにおいて

要するに、ロングセラー(シルキーポケットレギュラー)と、人気No.1(シルキーシフォン)を、まずは検討しようということです。
なお、シフォンとレギュラーの関係性にも注目しましょう。

すごく単純に言うと、シルキーシフォンは、シルキーポケットレギュラーに高品質な詰め物を施した「高感触モデル」です。※同様にシルキーパフはシルキーポケットソフト、シルキーフォルテはシルキーハードをベースにして、高感触に仕上げています。
ベースモデル | 高感触モデル(寝心地) |
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シルキーポケットソフト | シルキーパフ(よりソフトでふんわりした感触) |
シルキーポケットレギュラー | シルキーシフォン(モチッと弾力のある寝心地) |
シルキーポケットハード | シルキーフォルテ(ふわっとしっかり、頼りがいのあるかたさ) |
体に近い詰め物層は、感触に大きく影響を与えますが、シルキーシフォンでは、シルキーポケットレギュラーよりも、高密度で高弾性のウレタンフォームを使用しています。
シルキーポケットレギュラー | シルキーシフォン |
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要するに、シルキーシフォンの方が「よりモッチリとした弾力性があり、寝返りなどもスムーズに行える」という差があります。
一方、シルキーポケットレギュラーの方が、詰め物の存在感が薄いため、日本ベッドの強みでもある「スプリングの性能」を感じられます。
両方寝たことがありますが、これは好みの問題だと思います。両方とも素晴らしいマットレスです。
他のモデルとの違いを説明するとキリがないので、気になる人は以下の記事もご参考にしてくださいね。
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似ている商品との比較(他メーカー製の2モデル)
条件別に、以下の2モデルと比較します。
- シモンズ「ゴールデンバリュー」(条件:老舗ブランドのロングセラーマットレス)
- NELLマットレス(条件:超高密度のポケットコイルマットレス)
商品 | ①シルキーポケットレギュラー | ②ゴールデンバリュー | ③NELLマットレス |
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ブランド | 日本ベッド | シモンズ | NELL |
生産 | 日本 | 中国 | |
厚さ | 24cm | 28cm | 21cm |
コイル数 (Sサイズ) |
1,200個 | 非公開 | 1,200個 |
配列 | 交互 | 並行 | |
線径 | 1.3mm(端のみ1.4mm) | 1.9mm | 1.3mm(端とセンターが1.4mm) |
価格 (Sサイズ) |
187,000円 | 209,000円 | 75,000円 |
リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
シモンズ「ゴールデンバリュー」との違い
②ゴールデンバリューは「シモンズの永遠のスタンダード」と呼ばれるモデルで、多くの人に合いやすい寝心地が表現されています。

シルキーポケットよりも、バネのクッション性が強く感じられ、詰め物の仕様的にも「ふんわりと支える寝心地」が特徴です。よって、シルキーポケットよりもやわらかいです。
シルキーポケットの寝心地 | ゴールデンバリューの寝心地 |
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きめ細やかに体をしっかりサポートしてくれる寝心地 | ふんわりしつつもコシのあるしっかりした寝心地 |
上記の表現はあくまで私の感想で、ちょっとイメージしづらいかもしれませんが、両者はそこまで似ていない寝心地です。気になる人はぜひゴールデンバリューも試してみてくださいね。
「NELLマットレス」との違い
NELLマットレスは、日本のベンチャー企業(株式会社Morght)と、九州(大川)の老舗マットレスメーカーが共同開発したマットレスです。
SNSなどでも話題(よく見かける)マットレスで、最近では女優さんを起用したテレビCMなどを展開するなど、業界の注目度が高いマットレスに成長しました。
仕様は、シルキーポケットと似た「超高密度タイプのポケットコイルマットレス」です。

コイル数もシルキーポケットと同じ「シングルサイズで1,200個」で超高密度コイルならではのフィット感は得られます。
ただし、配列(シルキーは交互・NELLは並行)や、組み立て方がかなり異なるので、寝心地はかなり違う印象を受けました。
シルキーポケットのような「きめ細やかでなめらかなサポート性」はあまり感じられません。なお、硬さはNELLの方がやわらかいです。
とはいえ、シルキーポケットよりも10万円以上安く、この価格にしては寝心地は良いと思いますし、120日のお試し期間も付いているので、人気があるのは納得のマットレスと言えます。

なお、低価格帯のマットレスで、シルキーポケットレギュラーと寝心地が近いと感じたのは源ベッドの「デラックスマットレス」です。ご興味がありましたら、以下の記事もご参考にしてくださいね。
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シルキーポケットはどこで買える?
シルキーポケット(日本ベッド商品)の取扱店情報は公表されていませんが、寝具小売店や、販売イベントなど買うことができます。
また、インターネットであれば楽天市場やAmazonなどでも購入可能です。
ちなみに私のおすすめはネルコンシェルジュ nerucoです。nerucoは日本ベッド正規販売代理店で、ベッド専門通販店としても国内最大級のサイトなので安心です。
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まとめ
いかがでしたか。
日本ベッドの「シルキーポケットレギュラー(ウール入り)」をご紹介しました。
1986年に誕生したロングセラーモデルで、改良を重ねて現在に至ります。
バネから寝心地を作り込んでいるため、日本ベッドの強みである超高密度コイル(シルキーポケットコイル)の特徴を存分に感じらました。
なお、上位モデル「シルキーシフォン」では、詰め物(エステル綿や高弾性・高比重ウレタン)の特徴的な寝心地が現れてくるのですが、シルキーポケットレギュラーは、まさにスプリングで勝負するマットレスという意気込みを感じられます。
シルキーシフォンやシルキーパフのような「わかりやすい気持ちよさ」は感じにくいですが、控えめながら非常に味わい深く、日常に寄り添った相棒として、シルキーポケットレギュラーはふさわしい存在だと感じました。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。