源ベッド「6.7インチ デラックスマットレス(国産ポケットコイル)」の徹底解説

国産×高級ホテル仕様×低価格ならコレ

この記事では源ベッドの最高グレードモデル「デラックスマットレス(6.7インチ ポケットコイル)」についてご紹介します。

なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて

実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。

こんな環境で作っています

体験・検証用の撮影スタジオ当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。

この記事を書いた人

管理人の椚大輔椚 大輔(ベッド・マットレス専門家)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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「日本製 デラックスマットレス(6.7インチ ポケットコイル)」の基本情報

日本製デラックスマットレス 6.7インチポケットコイル

このマットレスのサイズや価格等の情報は以下の通りです。

サイズシングル~ワイドダブル
クッション材ポケットコイル
カラーホワイト
価格(Sサイズ)49,900円
保証期間1年(公式サイトのみ3年)

源ベッド公式で見る

なお、源ベッドのマットレスの特徴やラインアップについては以下の記事で詳しくご紹介しています。

    【まず結論】このマットレスの評価は?

    マットレスの使用感(デラックスマットレス)

    当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。

    • 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
    • 寝返りのしやすさは?
    • 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
    • クッション材の品質はどうか?
    • 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
    • バネ当たりや底付きがないか?
    • 価格相応の寝心地と言えるか?

    始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。

    ▼ デラックスマットレスの評価
    総合評価3.70
    仰向き寝4.5
    横向き寝3.5
    端の沈み込み4.5
    通気性3.5
    寝返り4.0
    底付きのなさ5.0
    バネ当たりのなさ4.0
    耐久性4.0
    衛生面4.0
    取り扱いやすさ1.0
    価格3.00
    硬さハード:やや硬め
    ソフト:やわらかめ

    ※目安は「3.50」以上が高評価です。

    >>>点数の付け方について

    【総評】親にプレゼントしたいマットレス

    デラックスマットレスの使用イメージ

    実は、過去に筆者は源ベッドの別商品国産ポケットコイルマットレス」を母にプレゼントしたことがあります。

    しかし、今回、本商品(デラックスモデル)を体験したところ、約5万円では考えられない素晴らしい寝心地で『こっちだったかな~』と一瞬、過去の選択を後悔したほどでした。

    国産ポケットコイルマットレス(非圧縮タイプ)
    過去、プレゼントに選んだ源ベッドの国産ポケットコイルマットレス ※この商品も素晴らしい寝心地です

    最近では、圧縮ロール梱包で届けられるポケットコイルマットレスが一般家庭用に増えていますが、やはり高級ホテル仕様となると、圧縮できない仕様(ワイヤーや交互配列など)を搭載しているマットレスがまだまだ主流です。

    左:圧縮タイプ、右:非圧縮タイプ(本商品)
    左:圧縮タイプ、右:非圧縮タイプ(本商品)

    要するに圧縮と非圧縮では「しっかりさ」が全然違うのです。

    『親にプレゼントしたい』と表現した理由はこの「しっかりさ」です。

    筆者の親世代(60~70歳台)は、圧縮されて届くマットレスに抵抗がある人もいるでしょう。さらに外観の立派さや、寝心地のリッチさは圧縮タイプで追及するのはまだ限界があります。

    本商品の内部構造
    本商品の内部構造(圧縮できない「ワイヤー」や「交互配列 ※ハードタイプのみ」を搭載)

    そうしたこともあり、高級ブランドでは基本的に「非圧縮」でマットレスを展開しているのですが、当然、マットレスそのままの形で届けられるので配送料も高額です。

    よって、高級ブランドのマットレスは、スタンダードモデルで20万円くらいするのが当たり前なのですが、源ベッドの本商品はシングルサイズで約5万円(しかも送料込み)。これは、まさに他に類を見ないコストパフォーマンスと言えるでしょう。

    もちろん、源ベッドのブランド力は、シモンズやサータといった老舗の超有名ブランドに比べて弱いですが、結果的に広告費やショールーム家賃などの固定費がかからないため、グッと低価格に抑えることができるのです。

    しかも、源ベッドは日本最高クラスの硬鋼線を使ったポケットコイルをバネから国内の自社工場で作っていて、詰め物のウレタンフォームに至るまで国産素材という徹底ぶり。※一部商品除く

    国産で高級ホテルレベルのしっかりしたマットレスをなるべく低価格で探している』

    という人にベストな選択肢だと考えます。

    ただし、しっかりしたボリュームがある分、重量が重いため、移動がしにくい点はご注意ください。

    源ベッド公式はこちら

    本商品の特徴・メリット

    1. 高品質な「ポケットコイル」

    デラックスマットレスの内部構造(ポケットコイル)

    本商品はクッション材にポケットコイルを使用した「ポケットコイルマットレス」です。

    ポケットコイルは、スプリング(バネ)をひとつひとつ不織布で包んでいる構造をしています。

    バネとポケットコイル
    バネとポケットコイル

    ひとつひとつのコイルが独立した動きができるため、振動が伝わりづらいことや、体のラインに細かくフィットすることで寝姿勢が整いやすく、体圧分散性も高いです。

    「静かな寝心地」と評され、特に日本人はポケットコイルの寝心地が好きだと言われています。

    ちなみに、本商品で使われているポケットコイルのバネ(硬鋼線)は、国内最高レベルの素材を使用しています。

    国内最高レベルの硬鋼線で作られたスプリング
    国内最高レベルの硬鋼線で作られたスプリング
    専門家専門家

    さらに特筆すべきは、このバネから国内の自社工場で作り上げているという徹底ぶりです。(一般的には中国製が多いところ、低価格モデルにも関わらず日本製は貴重です)

    2. 「8.5巻き×6.7インチ」による深い寝心地

    8.5巻き×6.7インチのポケットコイル

    本商品が源ベッドのマットレスシリーズの中で最高グレードたる理由は、ポケットコイルの高さ巻き数と多さです。

    商品名にもある「6.7インチ(約17cm)」という高さは、一般的なポケットコイルマットレス中でもかなり高さがある仕様です。

    一般的な高さのポケットコイルと本商品の違い
    左:一般的なポケットコイル、右:本商品(6.7インチのポケットコイル)

    なお、高さだけでなく、巻き数(バネが何周巻かれているか)とのバランスも大切で、一般的なポケットコイルでは5~6.5巻きくらいが多いですが、本商品は「8.5巻き」です。

    巻き数が多く、コイル高が高いということは、それだけバネ(硬鋼線)を使っているということ。要するに原材料費が高くなる豪華な仕様ということです。

    肝心の寝心地も、深く繊細なストロークによって体への負担が軽くなり、「滑らかな寝心地」が得られるのです。

    8.5巻き(本商品)6.5巻き
    専門家専門家

    メーカー(源ベッド)の販売ページでは、このことを「深みある寝心地」と表現としています。

    逆にコイルの高さが低かったり、巻き数が少ないマットレスの場合は、荷重を滑らかに受け止めることができないため、圧迫感底付きを感じやすくなります。

    3. 「硬さが2種類」から選べる

    線径の計測

    本商品は、硬さが「ソフト・ハード」の2種類から選べます。

    それぞれのスペックの違いは以下の通りです。

    硬さソフトハード
    線径1.9mm2.1mm
    配列平行交互
    コイル数
    (Sサイズ)
    544個616個
    端強化あり(2.1mm)なし
    実際の硬さやわらかめやや硬め
    ソフトとハードの違い(源ベッド公式より)
    ソフトとハードの違い(源ベッド公式より)

    ハードは、2.1mm×交互配列というスペックから「かなり硬め」を想定していました。

    しかし、実際に体験したときに感じた硬さとしては、コイル高と巻き数の多さによって、ふんわりと荷重を受け止めてくれることによって、スペック上よりも良い意味でやわらかい印象でした。

    さらに、ボリューム感がある極厚ニット生地によって、体当たりがやさしいので、全体的な硬さとしては「やや硬め」くらいのちょうどよい(多くの人に合いやすい)寝心地だと感じます。

    一方、ソフトタイプは体験していませんが、線径1.9mm×平行配列という仕様は、「やわらかめ(10段階で3くらい ※10が最も硬いとして)」と想定します。

    基本的にはハードを選んだ方が失敗は少ないと思いますが、横向き寝が中心・女性的な体型の人はソフトタイプもおすすめです。

    硬さこんな人におすすめ
    ソフト横向き寝が中心、女性的な体のラインがハッキリとした人
    ハード仰向き寝・うつぶせ寝が中心、一般的な日本人体型(平坦な体のライン)の人
    専門家専門家

    マットレスの硬さに迷ったとき、自分が考えるよりも「少し硬め」を選ぶのがおすすめです。

    なぜなら、硬いマットレスは後からパッドやトッパーなどでやわらかく調節できるからです。一方、最初からやわらか過ぎるマットレスは後から硬く調節はできません。

    4. 長持ちしやすい「両面仕様」

    両面仕様

    本商品は表面・裏面が同じつくりをしていて、どちらでも寝れる「両面仕様」となっています。

    両面仕様は裏面でも寝れるため、上下に加えて表裏もローテーションできることがメリット。

    マットレスのローテーションの方法
    マットレスのローテーションの方法

    ローテーションとは、マットレスの上下や表裏を定期的に回転さてマットレスの寝心地を長持ちさせる技でホテルなどの宿泊施設でも行われているポピュラーなメンテナンス方法です。

    ホテルのマットレスのローテーション
    ホテルのマットレスローテーション表示

    ちなみに、1~3万円ほどで買える低価格マットレスは表面しか寝れない(裏面に詰め物が施されていない)「片面仕様」のことが多いです。

    片面仕様のマットレス(裏面)
    片面仕様のマットレスの裏面(別商品)

    一方、本商品は裏面にも詰め物をしっかりと施しているため、ローテーションにより寝心地が長持ちしやすいです。

    5. 「抗菌綿入り」で衛生面◎

    抗菌綿

    本商品の詰め物にある綿(ワタ)には、マイティトップⅡ(帝人)使用しています。

    マイティトップⅡは、抗菌防臭と防ダニ加工が施された機能綿です。

    体に近い場所に抗菌綿があることで、清潔な環境を維持しやすいと言えるでしょう。

    なお、抗菌防臭とは主に動物や人間の皮脂や髪の毛なのどに存在する「黄色ブトウ球菌」の繁殖を抑える効果のことです。黄色ブドウ球菌は食中毒を引き起こす代表的な菌のひとつとして知られています。

    そして、本商品の防ダニ加工は忌避性。つまりダニがマットレスに近づくことを回避する加工のことです。

    本商品のデメリット

    1. 持ち運びづらい

    厚さが24cm・重さが30kg以上あるマットレスです。

    参考までに筆者(30代・男性)でも、持ち運んだり移動するのに苦労する重量感でした。

    力の弱い人はローテーションなどの移動も苦労すると思いますので、注意が必要です。

    2. 吸水・吸湿性がイマイチ

    睡眠中は汗をかくので、マットレス自体の吸水性・吸湿性も大切なポイントです。

    マットレスの場合、主にカバー(表生地)がその役割を担いますが、本商品のカバーはポリエステル100%という仕様です。

    ポリエステルは吸水・吸湿性があまり高くない素材のため、ご使用の際には、吸水・吸湿性が高いシーツやパッドと合わせて使うことがおすすめです。

    【体験レビュー】源ベッド「6.7インチ デラックス マットレス」を実際に試してみた

    デラックスマットレスの使用イメージ

    専門家専門家

    実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。

    開梱・設置

    こちらはシングルです。なお、硬さは「ハード」を取り寄せました。

    梱包状態

    マットレス本体をシートで包んだシンプルな梱包です。

    開け方は簡単。まず外側のシートをハサミなどで切っていきます。

    紙袋をハサミで切る

    外側のシートをはがします。マットレスの四隅は傷つかないように厚紙で保護されていました。

    外側のシートをはがす

    内側のビニールを取って開梱完了です。

    ビニールを取る

    わざわざ説明するまでもないほどシンプルな梱包です。

    外観

    圧縮タイプとは違い、開封直後から(当たり前ですが)完全なボリューム感があります。

    開封直後のマットレス

    表面の生地はポリエステル100%のニット生地を使用。ふっくらとしたやわらかな触り心地です。

    生地の触り心地

    ニット綿450gの肉厚キルトです。(同メーカーの通常モデルは280gです)

    生地の厚みがあることで、ふかふかした感触が高まります。

    生地の伸縮性

    マットレスの厚さをチェックします。

    マットレスの厚さ

    公表値の厚さ24cmですが、25cmほどありました。

    厚さの計測

    これはマットレスの中でかなり厚みがあるタイプです。厚みがあるマットレスはその厚さだけで底付きを感じにくいというメリットがあります。

    本商品は表・裏どちらでも寝れる「両面仕様」です。

    表面裏面
    表面裏面

    マットレスの側面には通気孔(ベンチレーター)が4つありました。

    マットレスの側面

    ポケットコイルマットレスは、内部溜まった湿気を側面方向に通気するため、マットレス側面の仕様は重要です。

    通気孔(ベンチレーター)

    本商品は通気孔をしっかりと設けることで蒸れにくい仕様となっています。

    内部構造

    内部構造をチェックするために、一部解体してみます。

    マットレスを裁断

    ポケットコイルを中心に、上下に詰め物が施されています。

    マットレスの構造(断面)

    上から、

    • ニット生地
    • 抗菌防臭・防ダニわた
    • ウレタン 15mm
    • 不織布
    • ウレタン 8mm
    • ウレタン 8mm
    • 不織布
    • ポケットコイル(ここが真ん中
    • 不織布
    • ウレタン 8mm
    • ウレタン 8mm
    • 不織布
    • ウレタン 15mm
    • 抗菌防臭・防ダニわた
    • ニット生地

    という15層構造をしています。

    詰め物(断面)

    約4cmほどの適度なボリュームがある詰め物と極厚ニット生地のため、寝てもバネ当たりを感じることはありませんでした。

    詰め物のボリューム感の計測

    生地の真下にある綿です。ふんわりとやわらかい感触が気持ち良いです。

    機能綿

    この綿は抗菌防臭防ダニ加工が施されています。

    その下にはウレタンフォームが3層(計31mm)があります。

    3層のウレタンフォーム

    ウレタン自体は蒸れやすい素材ですが、このように多層に重ねることで通気性が改善されます。

    なお、このウレタンフォームは国内で生産された高密度仕様のものを採用しています。

    更に下には不織布があり、ポケットコイルと固定されています。

    不織布

    ポケットコイルの高さは170mm(6.7インチ)です。

    ポケットコイルの高さ計測

    コイル高170mmは一般的なポケットコイルマットレスに比べて20~30mmほど高く、これが本商品ならではの滑らかなクッション性につながります。

    両面仕様のため、ポケットコイルを線対称にして詰め物が施されていて、コイルの下にはウレタンフォームがあります。

    ポケットコイルの下面(裏側)

    コイルの下にウレタンフォーム(詰め物)があることで、コイルにかかる荷重の負担が軽減され、長持ちしやすいです。

    外周は「ワイヤー」で囲まれています。

    ワイヤー

    これは非圧縮モデルならではの特徴で、端部分が沈み込みづらく、形状も歪みにくくいのです。(さらにポケットコイルの配列が崩れにくい)。

    ワイヤー部分が硬く感じそうですが、本商品はしっかりとウレタンで囲っているため、端分を触っても硬くありませんでした。

    ワイヤーを覆うウレタンフォーム

    専門家専門家

    なお、圧縮モデルではワイヤーは搭載できません(圧縮できないので)。さらに本商品で採用されているポケットコイルの「交互配列」も圧縮できない仕様です。

    【詳細解説】このマットレスの評価について

    デラックスマットレスの使用イメージ

    この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。

    ▼ デラックスマットレスの評価
    総合評価3.70
    仰向き寝4.5
    横向き寝3.5
    端の沈み込み4.5
    通気性3.5
    寝返り4.0
    底付きのなさ5.0
    バネ当たりのなさ4.0
    耐久性4.0
    衛生面4.0
    取り扱いやすさ1.0
    価格3.00
    硬さハード:やや硬め
    ソフト:やわらかめ

    ※目安は「3.50」以上が高評価です。

    1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)

    仰向き寝

    ココをチェック

    仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。

    なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。

    評価は「4.5」

    交互配列の高密度ハードコイルによって心地よいフィット感がありつつ、詰め物に頼らずスプリング中心で寝心地を作っているため、体が沈み込み過ぎず、まっすぐな寝姿勢をキープしてれます。

    寝姿勢保持性に関しては、すべてのマットレスにお手本にしてほしいくらいのストレスのなさを感じました。

    バネ当たり・底付きのチェック
    バネ当たり・底付きは感じない

    なお、余談ですが、よく販売ページなどで『理想的な寝姿勢=立っている姿勢をそのまま横にした姿勢』と紹介されていることがありますが、人間工学的には立っている時より背骨が伸びている寝姿勢が理想的な寝姿勢と言われています。

    本商品はまさにこの条件をしっかりと実現できていると思います。

    結果的に、仰向き寝では抜群に良質な寝心地と感じました。

    2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)

    横向き寝

    ココをチェック

    横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。

    つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。

    評価は「3.5」

    特に横向き寝において8.5巻き×6.7インチというポケットコイルの仕様が生きてくると感じました。

    要するに、深く沈み込んだ時にスプリングからの圧力を感じにくく(体圧分散性が高く)、さらに高密度ポケットコイルによって荷重の濃淡が大きい横向き寝でも、体のラインにきめ細やかに反応できるため、寝姿勢も安定しやすいです。

    結果的に肩回りの圧迫感は少なく、快適に寝ることができました。

    強いてマイナスを言えば、太ももの付け根あたりに少しだけバネが当たる感じがしました。

    とはいえ、ほとんどストレスがないレベルですが、気になる人は厚めのパッドなどを敷けば改善できるでしょう。

    バネ当たり・底付きのチェック
    太ももの付け根あたりはわずかにバネの存在を感じるが、肩まわりの沈み込みは快適

    仰向き寝に合いやすいマットレスは横向きには合いにくい場合も多いですが、8.5巻き×6.7インチのポケットコイルのため、深い沈み込みにも対応でき、両寝姿勢のバランス感がかなり優れているという点がこのマットレスの大きな魅力です。

    3. 寝返りのしやすさは?

    寝返り

    ココをチェック

    クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。

    寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。

    評価は「4.0」

    とにかくこのマットレスは寝姿勢が整いやすいことが大きなメリットです。

    理想的な寝姿勢が整うことによって、体の中心線がまっすぐになるため、高反発素材を使わずとも、寝返りは簡単にコロコロと打てました。

    4. 端の沈み込みは?

    端の沈み込み

    ココをチェック

    一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。

    なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。

    評価は「4.0」

    外周をワイヤーで囲ったマットレスなので、基本的に端は沈み込みにくいです。

    また、太めの線径(ハードタイプはすべて2.1mm、ソフトタイプは外周のみ2.1mm)を使っていることもあり、端部分まで寝心地が変わらず、ワンサイズ上の使用感が得られます。

    ギリギリで寝ても沈み込みが少ない
    ギリギリで寝ても沈み込みが少ない

    5. 通気性は?

    マットレス側面

    ココをチェック

    睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。

    なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。

    評価は「3.5」

    ポリエステル100%の肉厚ニット生地のため、吸水・吸湿性はあまり高くありません。

    しかしながら、詰め物にウレタンフォームを多用していないことと、側面に通気孔(ベンチレーター)を搭載しているため、通気構造としては優れています。

    通気構造
    通気構造

    結果的に、実際の寝心地(蒸れやすさ)としては大きなストレスを感じませんでした。

    6. 耐久性は?

    耐久性(マットレスを手で押す)

    ココをチェック

    保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。

    評価は「4.0」

    本商品は、JIS基準の耐久テスト(8万回の押圧試験)に合格しています。

    両面仕様+高品質スプリングということを考えれば8~10年程度は問題なく使えるのではないかと想定しています。

    ちなみに、マットレスは、スプリングよりも詰め物(ウレタンフォームなど)の方が圧倒的にヘタリやすいです。

    よって、スプリング中心で寝心地を作っている本商品は長期間寝心地をキープしやすいという点がメリットです。

    なお、保証期間は1年(公式サイトでの購入は3年)です。

    7. 衛生面は?

    カバー

    ココをチェック

    抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。

    評価は「4.0」

    本商品の詰め物には抗菌防臭・防ダニ加工が施された綿(帝人製のマイティトップⅡ)が使用されています。

    なお、マイティトップⅡは他の商品でも使われることが多い素材で、(相対的に)ものすごく抗菌レベルが高いものではありませんが、未加工の商品に比べれば衛生面は優れていると言えるでしょう。

    8. 取り扱いやすさは?

    マットレスのハンドリング

    ココをチェック

    持ち運びがしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。

    特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。

    評価は「1.0」

    本商品(ハードタイプ)の重量は約33kgで、筆者(30代・男性)の力では「なんとか持ち上げられるが、移動するには苦労する」レベルです。

    さらに、お届け時は非圧縮梱包なので、搬入経路の注意が必要&納期が長い(2週間ほど)ことがデメリットです。

    捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。

    厚さは24cmほどなので市販のボックスシーツでも使いやすいでしょう。

    9. 価格は?

    デラックスマットレスの使用イメージ

    ココをチェック

    絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価につながります。

    評価は「3.00」

    本商品の定価はシングルサイズで49,900円。これは、マットレス市場全体では「ふつう程度」の価格です。

    とはいえ、最高品質のバネを使って、国内の自社工場で作り上げた国産マットレスで、6.7インチ(8.5巻き)の高密度ポケットコイル仕様と考えた場合、コストパフォーマンスは相当高いです。

    同等の品質で考えた場合、一般的には10万円以上するような仕様なので、この価格で買えるのは驚き以外の何ものでもありません。※シモンズの6.5インチポケットコイルの「ゴールデンバリュー」などは17万円以上します

    10. 硬さは?

    デラックスマットレスの硬さ

    ココをチェック

    ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。

    結論、今回体験したハードタイプは「硬め」くらいの寝心地です。

    ポケットコイルは線径2.1mm×交互配列は「かなり硬め」ですが、コイル高6.7インチ×8.5巻きというストロークの深い仕様のため、「硬め」くらいになります。

    そして、詰め物層でソフトウレタン(計31mm)、体に最も近いところは極厚ニット生地という仕様なので、体当たりはふんわりと作られています。

    よって、総合して「やや硬め」くらいのちょうどよい寝心地に落ち着く感じです。

    また、本商品のように、体近くはやさしく、沈み込んだらしっかりと寝姿勢を保持をしてくれるマットレスは理想的です。

    要するに体圧分散性・荷重分散性・寝返りサポート性のバランスが素晴らしいと思いました。

    主観的な硬さの評価としては10段階中(10が最も硬いとして)「7.5くらい」の硬さだと思いました。

    口コミ・評判のまとめ

    デラックスマットレスの使用イメージ

    本商品は、口コミの数が少数です。

    ちなみに、記事更新時点で口コミ件数は1件、5点満点でした。

    口コミがある程度溜まってきた際に、内容の傾向と解説をまとめたいと思います。

    >>>公式サイトで口コミを見る

    源ベッドはどこで買うのがお得?

    デラックスマットレスの使用イメージ

    源ベッドの商品は公式サイトか、楽天市場店AmazonYahoo!ショッピングなどのモール店舗での購入が可能です。

    おすすめは公式サイトです。

    公式サイトのみ保証期間が3年に延長されます(他のモール店舗は通常の1年保証です)。

    マットレスは長い間使い続けるものですので、できるだけ長い保証が付いている方が安心です。

    公式サイトはこちら

    似ている商品との比較

    デラックスマットレスの使用イメージ

    「国産×低価格×高級仕様×ポケットコイルマットレス」という条件において、同メーカー(源ベッド)の夜香プレミアムモデルと比較します。(この条件では他メーカー製の比較商品は見当たりません)

    メーカー①デラックス②夜香プレミアム
    画像デラックスモデル夜香プレミアム2
    硬さハード・ソフト(選べる)ふつう
    タイプ非圧縮圧縮
    コイル数
    (Sサイズ)
    616個465個
    コイル高6.7インチ
    (17cm)
    5.9インチ
    (15cm)
    コイル巻き数8.5巻き6.5巻き
    配列交互並行
    詰め物ウレタンウレタン+
    プロファイルウレタン
    両面仕様
    最短お届け約2週間約3日
    価格
    (Sサイズ)
    49,900円36,900円
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    比較商品:プレミアムモデルの特徴

    夜香プレミアム2 日本製ポケットコイルマットレス

    プレミアムモデルは、源ベッドの圧縮ポケットコイルマットレスシリーズ(夜香シリーズ)の最高グレードという位置づけの商品です。

    最も大きな違いは、ロール状に圧縮されて届くことです。

    プレミアムモデルのお届け時(ロール圧縮)
    プレミアムモデルのお届け時(ロール圧縮)

    圧縮梱包は宅配便で届けられるため、納期が短い(最短3日程度)ことが最大のメリットです。

    また、配送費用も抑えられるため、価格を安くしやすいことも特徴。ゆえに、デラックスモデルよりも1万円以上安く買えます。

    寝心地の違いは、以下のとおりです。

    モデルデラックスプレミアム
    画像デラックスモデル(構造)プレミアムモデル(構造)
    寝心地8.5巻き×6.7インチのコイルによって、滑らかで深みのある寝心地高反発プロファイルウレタンによって、包み込まれるような高い体圧分散性と寝返りがしやすい寝心地
    おすすめの寝姿勢仰向き寝やうつぶせ寝が中心横向き寝が中心

    要するに、大雑把に言うと、

    • デラックス → ポケットコイルが中心
    • プレミアム → 詰め物(高反発プロファイルウレタン)が中心

    といった方向性で寝心地を作っているのです。

    専門家専門家

    なお、源ベッドの社員の方に聞いたところ、それぞれのモデルの違いは以下のとおりとご回答いただけました。

    • デラックス:非圧縮マットレス系で源ベッド最高クラスの寝心地でスプリング性能に特化したもの
    • プレミアム:圧縮マットレス系で源ベッド最高クラスの寝心地で詰め物性能に特化したもの

    どちらがおすすめ?

    結論以下のとおりです。

    おすすめの選び方
    • 価格と納期を優先したい → プレミアム
    • 耐久性と寝心地を優先したい → デラックス
    • ふんわりした感触が好き → プレミアム
    • しっかりした感触が好き → デラックス(ハードタイプ)

    一番の違いは、価格納期(配送)です。

    この2点を優先するのであればプレミアムタイプ(比較商品)がおすすめです。

    特に配送に関しては、デラックスは大型配送便のため、2週間以上の納期時間指定ができないという点はデメリットです。

    デラックスの梱包
    デラックス(大型配送便のため長納期&時間指定不可)

    一方、耐久性寝心地を優先するならデラックスをおすすめします。

    耐久性に関しては、スプリングコイルよりもウレタンフォームの方がヘタリやすいので、長期間使っていくうちに寝心地をキープしやすいのデラックスと言えます。

    デラックス
    デラックス(ポケットコイルが中心なので長期間使用しても寝心地が変わりづらい)

    プレミアムのウレタンフォームは「密度30D」という比較的高耐久仕様ですが、5~8年程度でヘタリを感じる可能性もあります。

    なお、ウレタンフォームは形状の変化率(ヘタリやすさ)よりも硬さの低下率(やわらくなりやすさ)が高く、要するに経年変化としてやわらかくなるという性質もあるので注意が必要です。

    プレミアム
    プレミアム(詰め物にウレタンを多用しているため寝心地は変わりやすい ※それでも高密度ウレタン&高品質コイルなので耐久性としては優れている)

    寝心地に関してはどちらもかなり満足できると思います。(どちらも当サイトでレビューしてきたマットレスの中でトップレベルです)

    好きな寝心地は人それぞれなので一概に良し悪しは語れませんが、それでもデラックスの8.5巻き×6.7インチ(しかも最高クラスの硬鋼線を使った日本製)のポケットコイルによる滑らかで奥深い寝心地は一般的なポケットコイルマットレスでは遠く及ばない素晴らしさを感じました。

    専門家専門家

    源ベッドのマットレスはほぼすべて体験しているので、マットレス選びに迷った方はお問合せくださいね。

    >>>運営会社ホームページ

    このマットレスの廃棄方法は?

    スプリングコイルマットレスのため、自分で裁断が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。

    参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。

    まとめ

    デラックスマットレスの使用イメージ

    いかがでしたでしょうか。

    源ベッドの「6.7インチ デラックスマットレス」をご紹介させていただきました。

    同メーカーのすべてのマットレスシリーズの中で最高グレードの位置づけられる商品です。

    最大の特徴は6.7インチ(約17cm)のポケットコイルを使用していること。さらにスプリングは8.5巻きという仕様なので、繊細で深いストロークによって体への負担が少なくなります。

    高級ホテルでも、6.7インチクラスのポケットコイルマットレスは採用されることが多く、例えばシモンズの永遠のスタンダードモデルとして有名な「ゴールデンバリュー」は6.5インチです。

    なお、ゴールデンバリューはシングルサイズで約18万円。もちろん完全に同じ仕様ではありませんが、いかに本商品のコストパフォーマンスが優れているかがわかるでしょう。

    これだけしっかりした作り・寝心地なのに約5万円から買えるのは素晴らしいですね。

    非圧縮タイプなので、配送面(納期・搬入経路など)に注意は必要ですが、買って後悔しないマットレスだと思います。

    特に、寝心地・品質面は当サイトでレビューした中でも最高レベルです。

      最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

      公式サイトで見る