このハイランクな寝心地で3万円(おすすめ)
この記事では源ベッドのオリジナルマットレス「夜香プレミアム2 日本製ポケットコイルマットレス」についてご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
リニューアル情報(2022年)
本商品は2022年4月にリニューアルされました。(当記事はリニューアル前後の両モデルとも体験し、執筆しています)
リニューアルされたポイントは以下です。
変更点 | 旧モデル | 新モデル(夜香) |
---|---|---|
画像 | ||
エッジハード | なし | あり |
コイル数 (Sサイズ) | 496個 | 465個 |
コイル圧縮率 | 28% | 34% |
側面生地 | ニット生地 | メッシュ生地 |
上記の表では、リニューアルによるプラス要素はマーカー(黄色)、マイナス要素は赤太字で表示しました。
満足感が高いリニューアル内容
基本的にリニューアルによるプラス要素の方が多く、価格も据え置きなので、大きく改善されたリニューアルと言えるでしょう。
一見、スペック上のマイナスに見えるのはコイル数(密度)の減少です。
旧モデル(496個/S) | 新モデル(465個/S) |
---|---|
コイル数は「耐久性」にも影響しますが、基本的にSサイズあたり450個以上の密度であれば、耐久性には大きな差は生まれにくいです。
なお、450個以上の密度の場合、耐久性は密度以外(バネの品質や圧縮率など)に影響されてきます。
リニューアル後の仕様では、バネの品質は従来通り国内最高クラスの硬鋼線を使用しつつ、圧縮率が28%→34%に高まっているため、より耐久性は高まっているとお考え下さい。
「エッジハード」と「メッシュ生地」に改良
他のリニューアルポイントとしては「エッジハード」と言って、端のコイルの線径を太くして、端が落ち込みづらいようになりました。
つまり、マットレス全面を贅沢に使えるようになったということです。
側面生地はニット生地からメッシュ生地へ変更。
旧モデル(ニット生地) | 新モデル(メッシュ生地) |
---|---|
メッシュ生地は通気性が最も高い生地なので、より蒸れにくい仕様になりました。
よって、全体的に大満足なリニューアル内容だと思います。
新モデルは「夜香(やこう)」という名前が付きました。
「夜香プレミアム2 日本製ポケットコイルマットレス」の基本情報
源ベッドの「夜香プレミアム2」のサイズや価格等の情報は以下の通りです。
サイズ | シングル~ワイドダブル |
---|---|
クッション材 | ポケットコイル |
カラー | ホワイト |
価格(Sサイズ) | 36,900円 |
保証期間 | 1年(公式サイトのみ3年) |
なお、本商品と同様の「圧縮タイプの国産マットレスシリーズ」は以下の3つがあります。
スタンダード | ハイグレード | プレミアム (本商品) | |
---|---|---|---|
画像 | |||
スプリング | ポケットコイル | ||
寝心地 | レギュラー | ソフト・レギュラー・ハード | レギュラー(高反発) |
サイズ | S~D | SS~WD | S~WD |
詰め物 | ウレタン | プロファイルウレタン | |
抗菌防臭 | × | 〇 | |
仕様 | 片面 | 両面 | |
価格 (Sサイズ) | 26,900円 | 30,900円 | 36,900円 |
源ベッドのマットレスの特徴やラインアップについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
【まず結論】このマットレスの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネ当たりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?
始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ 夜香プレミアム2 評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.92 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 4.0 |
端の沈み込み | 4.5 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 4.5 |
バネ当たりのなさ | 4.5 |
耐久性 | 4.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 2.0 |
価格 | 3.49 |
硬さ | ふつう~少し硬め |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
【総評】このハイランクな寝心地が3万円台で実現されているのは驚き以外の何物でもない
当サイトでは数々のマットレスを検証してきましたが、本商品は3万円台で買えるマットレスの中で、抜群に寝心地のリッチさを感じました。
「リッチさ」というと漠然と聞こえてしまいますが、言い換えると高級ホテルのマットレスのような寝心地です。
高級ホテルでは「ピロートップ」というマットレスとベッドパッドが合体したようなマットレスを置いてあることが多いですが、そうしたピロートップ式マットレスは詰め物のボリューム感が厚く(そしてしっかりとした素材なので)、寝ても飛び込んでも底付きやバネ当たりを感じません。
要するに高級マットレスは、安心して体を預けられるのです。
本商品の場合、ポケットコイル(日本最高品質の硬鋼線)の上に、高密度・高反発のプロファイルウレタンフォーム(密度30D・厚さ4cm)を詰め物として使用しています。しかも両面仕様なので、底付きやバネ当たりは感じません。
結果として、ハイランクのマットレスに多い「包み込むようなふんわりとした感触」を得られつつ、反発性がしっかりとしているので、寝返りサポート性も抜群。非常にバランス感が優れた寝心地と言えます。
『高級ホテルのようなマットレスが良いんだけど、できるだけ安く済ませたい』というリクエストの場合、本商品(夜香プレミアム2)をおすすめします。
本商品の特徴・メリット
本商品は広島県にあるベッドメーカー「源(みなもと)ベッド」が製造・販売するオリジナルポケットコイルマットレスです。
国産、且つプレミアム仕様で3万円台から買える抜群のコストパフォーマンスが特長です。
源ベッドには3つの圧縮ポケットコイルマットレスシリーズ(スタンダード・ハイグレード・プレミアム)があるのですが、その中で本商品は最高グレードに位置します。
以下より、本商品の特徴を詳しくご紹介します。
1. 高品質な「ポケットコイル」
本商品はクッション材にポケットコイルを使用した「ポケットコイルマットレス」です。
ポケットコイルは、スプリング(バネ)をひとつひとつ不織布で包んでいる構造をしています。
ひとつひとつのコイルが独立した動きができるため、振動が伝わりづらいことや、体のラインに細かくフィットすることで寝姿勢が整いやすく、体圧分散性も高いです。
「静かな寝心地」と評され、特に日本人はポケットコイルの寝心地が好きだと言われています。
ポケットコイルを詳しく解説本当におすすめのポケットコイルマットレス13選 | コスパ抜群モデルや人気メーカー商品もご紹介
ちなみに、本商品で使われているポケットコイルのバネ(硬鋼線)は、国内最高レベルの素材を使用しています。
さらに特筆すべきは、このバネから国内の自社工場で作り上げているという徹底ぶりです。(一般的には中国製が多いところ、低価格モデルにも関わらず日本製は貴重です)
2. 詰め物に「高反発プロファイルウレタン」
本商品がシリーズ最高グレードのプレミアムタイプたる理由は、詰め物の高品質な「高反発プロファイルウレタンフォーム」を使用しているからです。
プロファイルウレタンの特徴とは
プロファイルウレタンとは、表面に波状の凹凸が生まれるようにカットされたウレタンフォームのこと。
一般的なウレタン | プロファイル加工 |
---|---|
プロファイルウレタンのメリットは以下の3点です。
- きめ細やかに体をサポート
- 適度な体圧分散性
- 通気性が良い
まず、無数の凹凸がある構造のため、体をきめ細やかに「点」で支えます。点で支えることにより、体の部位の重さの違いに応じて、きめ細やかにサポートできるのです。
そして、点構造は荷重がかかる部分ごとに支持する力が変わるため、寝姿勢が整います。つまり、荷重を集中させないことで、マットレスから体にかかる圧力を分散(体圧分散)しやすい構造と言えます。
また、波を打ったような凹凸構造は、一般的な平面構造のフォームよりも体に触れる面積が少なくなるため、通気性が向上します。
高反発って何?
高反発とは、文字通り「高い反発性がある」こと。簡単に言うと、押して離した瞬間に勢いよく形状が元に戻る素材ということです。
高反発は低反発フォーム(押すとゆっくりと戻る素材)のデメリットである寝返りのしづらさや蒸れやすさを改善するために作られました。
衝撃吸収性(揺れにくさ)やフィット感は低反発フォームに劣りますが、体の近くに高反発フォームがあることで簡単にコロンと寝返りが打ちやすくなるので、普段から寝苦しさを感じている人にはおすすめの素材です。
高反発マットレスに関しては以下の記事で詳しくご紹介しています。
「高密度タイプ」だから耐久性◎
ウレタンフォームの耐久性は密度によって決まります。
ウレタンフォームはポケットコイルなどのスプリングよりもヘタリやすい素材なので、寝心地を長期間キープしたいならできるだけ高密度タイプがおすすめです。
本商品で搭載しているプロファイルウレタンの密度は30kg/㎥。つまり30Dです。なお「D」とは密度(Density)の意味です。
マットレスの詰め物で使われるウレタンフォームは15~20D前後が多いため、30Dというスペックはかなり高耐久とお考えください。
30Dのウレタンマットレスには、モットン(39,800円~)などがあります。つまり、30Dというスペックは、ウレタンフォーム単体でも寝れるレベルの密度だとお考え下さい。
3. 長持ちしやすい「両面仕様」
本商品は表面・裏面が同じつくりをしていて、どちらでも寝れる「両面仕様」となっています。
両面仕様は裏面でも寝れるため、上下に加えて表裏もローテーションできることがメリット。
ローテーションとは、マットレスの上下や表裏を定期的に回転さてマットレスの寝心地を長持ちさせる技でホテルなどの宿泊施設でも行われているポピュラーなメンテナンス方法です。
ちなみに、1~3万円ほどで買える低価格マットレスは表面しか寝れない(裏面に詰め物が施されていない)「片面仕様」のことが多いです。
一方、本商品は格安価格でありながら、裏面にも詰め物をしっかりと施しているため、ローテーションにより寝心地が長持ちしやすいです。
4. 「抗菌綿入り」で衛生面◎
本商品の詰め物にある綿(ワタ)には、マイティトップⅡ(帝人)使用しています。
マイティトップⅡは、抗菌防臭と防ダニ加工が施された機能綿です。
体に近い場所に抗菌綿があることで、清潔な環境を維持しやすいと言えるでしょう。
なお、抗菌防臭とは主に動物や人間の皮脂や髪の毛なのどに存在する「黄色ブトウ球菌」の繁殖を抑える効果のことです。黄色ブドウ球菌は食中毒を引き起こす代表的な菌のひとつとして知られています。
そして、本商品の防ダニ加工は忌避性。つまりダニがマットレスに近づくことを回避する加工のことです。
本商品のデメリット
1. 持ち運びづらい
厚さが26cmほどある分厚いタイプで、重量もかなり重たいマットレスです。参考までに筆者(30代・男性)でも、持ち運んだり移動するのに苦労する重量感でした。
力の弱い人はローテーションなどの移動も苦労すると思いますので、注意が必要です。
2. 吸水・吸湿性がイマイチ
睡眠中は汗をかくので、マットレス自体の吸水性・吸湿性も大切なポイントです。
マットレスの場合、主にカバー(表生地)がその役割を担いますが、本商品のカバーはポリエステル100%という仕様です。
ポリエステルは吸水・吸湿性があまり高くない素材のため、ご使用の際には、吸水・吸湿性が高いシーツやパッドと合わせて使うことがおすすめです。
【体験レビュー】源ベッド「夜香プレミアム2 日本製ポケットコイルマットレス」を実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。
圧縮されてロール状になって入っています。
中身はマットレス本体と取扱説明書(保証書)の2点です。
本製品の通常保証は1年ですが、公式サイトで購入すると3年保証となります。
重さは梱包状態で約28kg(シングル)なので、力の弱い人は運ぶのが大変かもしれません。
マットレスを開けていきます。
まずはマットレス(梱包)に巻かれたテープをはがしていきます。
軽い力で簡単にペリペリとめくれます。
テープをめくり終わるとロール状に巻かれていたマットレスが解かれていきます。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおり、ビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観
開封直後は若干歪みがありますが、すぐにでも使えるボリューム感です。
説明書には「約1日で本来の形に復元します」とのことでしたので、4日経過した状態を比較したアニメーションを作りました。
このとおり、詰め物のボリューム感も完全に復元されています。公式サイトによると「受注生産品なので、復元も早い」とのことです。
表面の生地はポリエステル100%のニット生地を使用。ふっくらとしたやわらかな触り心地です。
ニット生地なので、伸縮性も高く、フィット感や体圧分散性が高まります。
高反発プロファイルウレタンフォームによって、弾力性が高いモッチリとした感触があります。
源ベッドのラベルが付いてます。
このラベルはシールになっていて簡単に剥がせます。
マットレス自体は十分な厚みがあります。
公表値の厚さ26cmですが、27cmほどありました。
これはマットレスの中でかなり厚みがあるタイプです。厚みがあるマットレスはその厚さだけで底付きを感じにくいというメリットがあります。
本商品は表・裏どちらでも寝れる「両面仕様」です。
表面 | 裏面 |
---|---|
内部構造
内部構造をチェックするために、一部解体してみます。
ポケットコイルを中心に、上下に詰め物が施されています。
上から、
- ニット生地
- 抗菌防臭・防ダニわた
- ウレタン 15mm
- 不織布
- プロファイルウレタン 40mm
- フェルト
- 不織布
- ポケットコイル(ここが真ん中)
- 不織布
- フェルト
- プロファイルウレタン 40mm
- 不織布
- ウレタン 15mm
- 抗菌防臭・防ダニわた
- ニット生地
という15層構造をしています。
約6cmほどのボリューム感がある詰め物層のため、寝てもバネ当たりを感じることはありませんでした。
生地の真下にある綿です。ふんわりとやわらかい感触が気持ち良いです。
この綿は抗菌防臭と防ダニ加工が施されています。
綿の下にはウレタンフォーム(15mm)があります。
反発性はふつう程度です。
その下は薄い不織布を挟んでプロファイルウレタンフォーム(40mm)があります。
このプロファイルウレタンフォームによって、本商品(プレミアムタイプ)の特徴的な寝心地が作られています。
弾力性が優れた高反発素材で、凹凸構造のため体圧分散性も向上します。
更に下にはフェルトが挟まれています。
フェルトは不織布よりも厚みがあり、しっかりとした触り心地です。
フェルトをポケットコイルのすぐ上に敷くことにより、体が沈み込んだときにバネ当たりを感じにくくすることや、ポケットコイルの嫌な振動(ポコポコと鳴るような音)を抑えてくれます。
ポケットコイルの高さは150mmほどでした。
コイル高150mmは一般的なポケットコイルマットレスと同じくらいです。
なお、コイルは高さがあるほど、クッション性が高くなる傾向があります。
本商品は両面仕様のため、ポケットコイルを線対称にして詰め物が施されていて、コイルの下にはウレタンフォームがあります。
コイルの下にウレタンフォーム(詰め物)があることで、コイルにかかる荷重の負担が軽減され、長持ちしやすいです。
【詳細解説】このマットレスの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ 夜香プレミアム2 評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.92 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 4.0 |
端の沈み込み | 4.5 |
通気性 | 4.0 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 4.5 |
バネ当たりのなさ | 4.5 |
耐久性 | 4.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 2.0 |
価格 | 3.49 |
硬さ | ふつう~少し硬め |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「3.5」
詰め物にあるプロファイルウレタンにより、ふんわりと荷重が受け止められ、入眠時の寝心地はかなり良いです。まるで高級ホテルにあるようなマットレスです。
両面仕様のため裏面にもプロファイルウレタンがあることで、荷重分散性・衝撃吸収性がかなり高く、なめらかなで静かな寝心地です。
ボリューム感があるマットレスなので、まったくと言っていいほどバネ当たりや底付きは感じません。
しっかりしたポケットコイルに支えられているおかげで、沈み込みすぎず、ストレスない寝姿勢です。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「4.5」
一般的に、プロファイルウレタン×ポケットコイルは、横向きで寝やすい仕様です。
夜香プレミアムの場合、プロファイルウレタンは、高密度・高反発タイプなので、体をしっかり支えつつ、寝姿勢も崩れにくいです。
ポケットコイルならではのフィット感と、プロファイルウレタンならではのきめ細やかな体圧分散によって、圧迫感が少なく、安定感がある寝心地が得られます。
また、表面の生地が伸縮性が豊かなニット素材を使っている点も、深い沈み込みが必要な横向き寝における快適さを高めていると思います。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「4.0」
比較的ふんわりとしたの感触のマットレスですが、高反発フォームを詰め物に使っているため、寝返りはかなりしやすかったです。
一般的には横向き寝に合うふんわりとしたマットレスはボリューム感がある綿(ワタ)や柔らかいウレタンフォームを詰め物に使用しているため、反発性が少なく寝返りが簡単に打ちづらい商品も多いです。
しかし、高反発タイプのプロファイルウレタンを詰め物に使用することで、安定した寝姿勢をキープしつつ、動きたいときグッと押し返してくれるという理想的な寝返りサポート性を作っています。
さらに、線径が太めの反発性が高いポケットコイルとMixさせることでクッション性を高めているので、よく考えられた商品だと思います。
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「4.0」
マットレスの両端に硬めのスプリング(2.2mm)を2列ずつ搭載した「エッジハード」仕様のため、端部分でも快適に寝れます。
なお、エッジハード(エッジサポート)仕様は、他メーカー製のマットレスでもよくありますが、使用しているスプリングの線径や圧縮率等によって、硬さが変わるので注意が必要です。
端の沈み込みが軽減される仕様としては、本商品のように線径2.2mm以上は必要です。さらに、本商品のポケットコイルは圧縮率が高いため、より硬めの仕上がりとなっていて、安定感は抜群です。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。
評価は「3.5」
ポリエステル100%のニット生地とウレタンフォームを多用することでフィット感が高まり、マットレスに直接寝ると、若干の蒸れやすさを感じました。
しかし、マットレス本体としては、側面のメッシュ生地によって通気がなされるので、吸湿・吸水性が高いシーツやパッドを組み合わせることで、ストレスない寝心地が実現できるでしょう。
基本的にポケットコイルマットレスは側面方向へ通気するので、側面の仕様がマットレス全体の通気性に影響します。
メッシュ生地は数ある生地の中でも最も通気性が高いタイプなので、蒸れにくい仕様です。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「3.5」
本商品は、JIS基準の耐久テスト(8万回の押圧試験)に合格しています。
両面仕様+高品質スプリングということを考えれば8~10年程度は問題なく使えるのではないかと想定しています。
ちなみに、2022年のリニューアルでポケットコイルの圧縮率が高まったため、旧モデルよりも高い耐久性が期待できます。
なお、保証期間は1年(公式サイトでの購入は3年)です。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「4.0」
本商品の詰め物には抗菌防臭・防カビ加工が施された綿(帝人製のマイティトップⅡ)が使用されています。
なお、マイティトップⅡは他の商品でも使われることが多い素材で、(相対的に)ものすごく抗菌レベルが高いものではありませんが、未加工の商品に比べれば衛生面は優れていると言えるでしょう。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びがしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「2.0」
本商品の重量は約26kgですが、筆者(30代・男性)の力では「なんとか持ち上げられるが、移動するには苦労する」レベルです。
捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。
厚さは26cmほどなので市販のボックスシーツでも使いやすいでしょう。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントです。
評価は「3.49」
本商品の定価はシングルサイズで36,900円です。
高品質なポケットコイルに加え、高密度のプロファイルウレタンを贅沢に両面に使用した国産マットレスとして考えると相当コストパフォーマンスは良いと思います。
10. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
結論、本商品は「ふつう~少し硬め」くらいの寝心地です。
詰め物のプロファイルウレタンフォームは150Nなので「やや硬め」の仕様ですが、プロファイル加工によって、N数よりもやわらかめに感じやすく、結果的に「ふつう」くらいの硬さになります。
ポケットコイルは線径2.1mm・6.5巻き・圧縮率34%という仕様は「硬め」ですが、ふつう程度の密度×並行配列という仕様なので、結果的に「少し硬め」くらいになります。
中心的な寝心地を作っているのはプロファイルウレタンで、ウレタンフォームは経年変化によって少し柔らかくなる性質があるので、最初は少し硬く感じて、次第にふつう程度のやわらかさに落ち着くでしょう。
主観的な硬さの評価としては10段階中(10が最も硬いとして)「6くらい」の硬さだと思いました。
口コミ・評判のまとめ
本商品は、口コミの数が少数です。
ちなみに、記事更新時点で口コミ件数は4件、すべて5点満点でした。内容をまとめると以下の通りです。
良い口コミ | 悪い口コミ |
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| なし |
皆さん、かなり満足されているようですね。
口コミがある程度溜まってきた際に、内容の傾向と解説をまとめたいと思います。
源ベッドはどこで買うのがお得?
源ベッドの商品は公式サイトか、楽天市場店・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのモール店舗での購入が可能です。
おすすめは公式サイトです。
公式サイトのみ保証期間が3年に延長されます(他のモール店舗は通常の1年保証です)。
マットレスは長い間使い続けるものですので、できるだけ長い保証が付いている方が安心です。
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源ベッドのポケットコイルマットレスシリーズ(5つ)の違いは?
現在発売されている源ベッドの国産ポケットコイルマットレスは以下の5商品です。
- 夜香スタンダード
- 夜香ハイグレード
- 夜香プレミアム
- 夜香クラシック
- デラックス
以上のとおり、国産ポケットコイルマットレスは基本的に「夜香(やこう)」というブランド名が付いていますが、最高峰モデルの「デラックス」のみ、現状は夜香ブランドではない状況です。(今後「夜香デラックス」のようになるかもしれません)
ざっくりとした各モデルの違いは以下のとおりです。※「夜香」は省略
まず、非圧縮と圧縮で分かれ、クラシック(非圧縮)とハイグレード(圧縮)は似た方向性の「やや硬めのしっかりタイプ」(源ベッドの定番)です。
実は、近年、物流費(送料)が高騰しているため、マットレスは圧縮梱包が主流になりつつあります。(特にネット通販)
そして、源ベッドでも「クラシック(従来の売れ筋モデル)」の価格的を維持することが難しくなったため、圧縮シリーズを作ることになったのです。
要するにこんな感じです。
上の画像のとおり、「クラシック」の圧縮バージョンが「ハイグレード」とお考えください。
そして、圧縮タイプではハイグレードを中心とし、主に詰め物の違いで、よりカジュアルで低価格な「スタンダード」と、よりリッチな寝心地の「プレミアム」を展開しました。
モデル | スタンダード | ハイグレード | プレミアム |
---|---|---|---|
画像 | |||
仕様 | 片面 | 両面 | |
詰め物 | ウレタン29mm | ウレタン35mm | 高反発プロファイルウレタン |
抗菌防臭 | × | 〇 | |
エッジハード | × | 〇 | |
リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
一方、非圧縮では、クラシックよりもコイル高が高い(深いストロークによって、高級ホテルのようなリッチな寝心地が味わえる)モデルとして、源ベッドの最高峰モデル「デラックス」を展開しています。
モデル | クラシック | デラックス |
---|---|---|
画像 | ||
コイル高 | 145mm | 170mm |
リンク | 公式サイト | 公式サイト |
なお、非圧縮シリーズでは、圧縮では搭載できない「交互配列ポケットコイル※」「枠線」などの仕様で構成されているので、非常にしっかりとした寝心地・耐久性が特徴です。※並行配列を採用している非圧縮モデルもあります
梱包 | 圧縮タイプ | 非圧縮タイプ |
---|---|---|
画像 | ||
枠線 | なし | あり |
配列 | 並行 | 交互 |
非圧縮タイプは特殊な大型配送便で送るため、納期が2週間くらいかかり、時間指定もできないなど、配送面にデメリットが多いです。
しかし、ホテルで使われているようなしっかりしたマットレスが欲しい人は非圧縮タイプが合うでしょう。(実際にホテルの引き合いが多いのは非圧縮モデルです)
硬さの違いは?
各モデルで硬さは変わります。なお、モデルによっては硬さの種類あり、例えばハイグレードならソフト・レギュラー・ハードの3種類を展開しています。(上の画像参照)
硬さの違いをまとめると以下のとおりです。
硬さ | モデル |
---|---|
ややソフト | ハイグレード(ソフト) |
ふつう | デラックス(ソフト)、プレミアム |
やや硬め | クラシック(レギュラー)、ハイグレード(レギュラー)、スタンダード |
硬め | クラシック(ハード) |
しっかり硬め | デラックス(ハード) |
かなり硬め | ハイグレード(ハード) |
※公式の情報ではなく、筆者の主観です
ハイグレードのハードは、数あるハードタイプのマットレスの中でもトップレベルの硬さです。
おすすめは?
体型や寝姿勢、好みや慣れなどの問題もあり、一概にコレ!とは言いづらいことが前提ですが、あえて一番のおすすめを選ぶとすると「夜香ハイグレード(レギュラー)」です。
多くの人に合いやすい「少し硬め」の寝心地に加え、両面仕様(裏表のローテーションができるので長持ちしやすい)、エッジハード仕様(サイドを硬くしているので落ち込みにくく2台並べても使いやすい)などの、満足感が高い構造をしています。
そして、何といっても国産のハイグレードマットレスが2万台から買えるのはとんでもないコストパフォーマンスの高さだと思います。
もちろん、他のモデルもコストパフォーマンスはとても良いので、基本的にどれを選んでも後悔は少ないでしょう。
悩んだら源ベッドに相談してみよう
硬さ選びも大切なので、どのモデルにしようか迷ったら、源ベッドに直接問い合わせてみてください。(もちろん、私に質問いただいても大丈夫です)
源ベッドと言えば、老舗ベッドメーカー「チヨダコーポレーション」が直営しているショップなので、他のECサイトや、パッと出のメーカーと比べて、マットレス選びのノウハウが豊富です。
また、メーカーが直接対応するため、コミュニケーションがスムーズです。
なお、小売店や海外ブランドの場合は、メーカー(本国)に確認をして回答することが多いので、意思疎通が難しく、窓口の人がマットレスにあまり詳しくないこともあります。
一方、源ベッドは、実際に対応するのがベッド・マットレスのプロなので、平たく言うと「超詳しく、超親切」なのです。
各モデルの違いや選び方は以下の記事で詳しくご紹介しています
各モデルのレビュー記事
- 夜香スタンダードの体験レビュー
- 夜香ハイグレードの体験レビュー
- 夜香プレミアムの体験レビュー(本記事)
- 夜香クラシックの体験レビュー
- デラックスの体験レビュー
・
・
・
似ている商品との比較
本商品と同様の「プロファイルウレタン入りの国産ポケットコイルマットレス」を比較してみます。
メーカー | ①源ベッド(本商品) | ②CASA HILS「MONTBLANC」 |
---|---|---|
画像 | ||
コイル数 (Sサイズ) | 465個 | 527個 |
配列 | 並行 | |
線種 | 硬鋼線 (82 B C種) | ピアノ線 |
衛生面 | 抗菌防臭 防ダニ | |
両面仕様 | 〇 | × |
梱包 | 圧縮 | 非圧縮 |
保証期間 | 1年 (公式サイトは3年) | 1年 |
価格 (Sサイズ) | 36,900円 | 75,000円+送料5,800円 |
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比較商品:CASA HILS「MONTBLANC」の特徴
②はおしゃれな北欧スタイルの家具が魅力のCASAHILS(カーサヒルズ)のオリジナルマットレス。
硬鋼線よりも高級なピアノ線のスプリングと、ヨーロッパ製の高級ニット生地を採用した贅沢な仕様が特徴。寝心地としてはかなりソフトなので特に横向き寝におすすめです。
【厳選】このマットレスと併せて買いたいベッドフレーム 2選
本商品「日本製ポケットコイルマットレス プレミアムタイプ」はかなり厚みがあり、重量もある商品なので立ち座りしやすく、耐久性があるベッドフレームがおすすめです。
1. ウッドデザイン賞受賞 国産ひのきすのこベッド(源ベッド)
安心の国産ベッド
国産のひのき材を贅沢に使用した源ベッドでも特に人気なすのこベッド。ひのきは耐久性が強く、建築材としてはお寺などを作るのに昔から用いられています。
伐採してから200年間は強度が強くなり、その後1,000年くらいかけて伐採時の強度に戻ると言われています。虫や菌の耐性にも強い点もポイント。良い匂いを発するので気分を落ち着かせる効果や消臭や防ダニ効果も期待できます。
あると嬉しい棚・コンセント付きのヘッドボードと、4段階の高さ調節機能が付いた使い勝手の良いデザインも魅力です。ただし、プレミアムタイプの厚さが26cmのため、4段階の高さ調節の中で最も低くしないとヘッドボードに納まらないので注意が必要です。
サイズ | シングル~ダブル |
---|---|
カラー | ナチュラル |
価格 | 3万円台~ |
2. 北欧風シンプルすのこベッド「Banon」(ネルコ)
低価格でも頑丈
ベッド専門店「ネルコ」のすのこベッド。フレームに極太の板を補強した耐荷重350kgの強靭な耐久性が特徴で、きしみや揺れの心配がなく、安心して眠れます。
4段階の高さ調節ができるので自分の好きな高さで使えます。さらにパーツが少なく組み立ても簡単。サイズバリエーションが豊富です。
サイズ | セミシングル~ダブル (ショート丈あり) |
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カラー | ナチュラル、ブラウン、ホワイト |
価格 (Sサイズ) | 17,990円 |
このマットレスの廃棄方法は?
スプリングコイルマットレスのため、自分で裁断が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。
参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。
まとめ
いかがでしたか。
源ベッドのオリジナルマットレス「夜香プレミアム2」をご紹介させていただきました。
同社の国産圧縮ポケットコイルシリーズの中で最上位グレードの位置づけの商品で、詰め物に高密度・高反発タイプのプロファイルウレタンフォームを使用していることが特徴。
このプレミアム仕様で3万円台から買えるのはかなりコストパフォーマンスが優れていると思います。
ボリューム感があるリッチな寝心地はまるで高級ホテルのマットレスのようです。
ただし、厚さが26cmとかなり厚めで、重量も重たく移動しにくいので、力の弱い人はご注意ください。
硬さは「ふつう~少し硬め程度」で、仰向きでも横向きでもストレスなく眠れます。特に沈み込みが深い横向き寝にはおすすめ。詰め物のプロファイルウレタンがしっかりと沈み込みつつサポート性も失いません。
伸縮性が高いニット生地(ポリエステル100%)と厚めのウレタンフォーム層という構造で、フィット感が高めのため少しだけ蒸れを感じましたが、高反発タイプのため寝返りがしやすいので、実際の睡眠中には特に気になりませんでした。
高級ホテルのような寝心地をお手頃価格で手に入れたい人におすすめの逸品です。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。