フランスベッドの徹底解説
この記事では日本を代表する老舗マットレスメーカーの「フランスベッド」について詳しくご紹介します。
今回は特別に当サイトのため、フランスベッドホールディングス株式会社・フランスベッド株式会社の社員の方にお話をお伺いすることができました。
ベッド・マットレス選びで迷っている人、フランスベッドについて気になっている人に、少しでも理解を深めていただけたら幸いです。
登場人物
- Aさん-フランスベッドホールディングス株式会社 経営企画室
- Nさん-フランスベッド株式会社 インテリア営業企画部
この記事を書いた人
目次
フランスベッドの歴史
今回はフランスベッドについて色々とお伺いさせて頂きたいと思います。さっそくですが、フランスベッドのメーカーとしての歴史を教えて頂けますか?
当社は実は分割式ソファーベッドから発展していったメーカーです。
高度成長期に全国的に売れた商品が分割式ソファーベッドで、それをきっかけに本格的なベッド市場に参入しました。日本企業として創立70年のメーカーになります。
創立70年とは伝統がありますね。ソファーベッドから始まったのは意外でした。
アイデア商品が多いのが当社の特徴です。分割式ソファーベッドも「昼はソファー、夜はベッド」と広告宣伝し、大ヒットしました。当時そういう商品はなかったですし、日本の狭い家屋の中でいかに有効に使えるかがお客様の支持を呼んだのだと思います。
「日本人に合ったものづくり、日本の風土に合ったものづくり」というコンセプトを一貫してきましたので、おかげ様で創立70年を迎えることができたのだと思います。
欧米に比べて日本は高温多湿で布団文化ですから、いかに日本人に合ったマットレスを開発するかが大事なのですね。最近の動きはいかがでしょうか?
引き続きベッドの製造と卸売を行っていますが、介護事業にも力を入れています。フランスベッドメディカルサービスという会社とフランスベッドが2009年に合併し、現在はインテリア健康事業と、メディカルサービス事業の二本柱で行っております。
フランスベッドの強み
フランスベッド独自の強みを教えてください
結論から言うと「高密度連続スプリング®」が他社にはない当社の特徴です。ちょっと話が脱線しますが、スプリングの歴史って知ってますか?
すみません、勉強不足なもので。。教えていただけますか?
普通知らないですよ(笑)
スプリングの歴史を簡単に言うとですね、今から140年~150年前に縦型のスプリングが誕生したのです。
一番最初に出来たのがボンネルコイルスプリングとポケットコイルスプリング。これがずっと110-120年くらい続いていました。
そして、今から30年前位に高密度連続スプリング®という技術がアメリカ、ヨーロッパで出来て、既存のボンネルコイルスプリングとポケットコイルスプリングからどんどんシェアを取っていったのです。
高密度連続スプリング®とは?
高密度連続スプリング® のことを詳しく教えてください。
よくボンネルスプリング(連結スプリング)と比較されますが、まったく別物です。
高密度連続スプリング®は1本の鋼線でつながっている作りです。一方、ボンネルスプリングとポケットスプリングは一個一個スプリングを産み落とすような作り方です。
一方、高密度連続スプリング®は作るのが複雑です。スプリングが10列あれば10台の機械が必要です。(ポケットスプリング、ボンネルスプリングは1台の機械で作れます)
マットレスのスプリングの種類は大きくはこの3種類(ボンネル・ポケット・高密度連続スプリング®)しかありません。他はこの3種類の派生形となります。
そしてフランスベッドは日本で唯一、高密度連続スプリング®の製造権と販売権を持っているベッドメーカーです。
高密度連続スプリング®はフランスベッド独自の技術なのですか?
いえ、違います。が、日本での製造権と販売権はすべてフランスベッドで持っています。(もともとアメリカのレゲット・アンド・プラット社と、ヨーロッパのマルチラスティック社がほぼ同時期に開発したものです)
ちなみに海外では事情が異なります。複数のメーカーで高密度連続スプリング®は作られています。ただし、日本では高密度連続スプリング®の販売権と製造権のライセンスはフランスベッドのみが持っています。
フランスベッドだけでしか買えないとは、すごいセールスポイントですね。
高密度連続スプリング®のメリット
高密度連続スプリング®は複雑な作りをしていますね。
はい、そのため以下のようなメリットがあります。
高密度連続スプリングのメリット
- 支持面※が自由につくれる
- 密度が高く作れる
- 支持面がいろいろな方向に動くので、荷重分散されやすい(追従性がある)
- 連結しているため耐久性が高い
※支持面とは体に当たる面のこと
ちなみに一列ごとに連続してるから「連続スプリング」といいます。縦方向か横方向か、どちらかに連続しています。列の数はサイズによって変わります。
耐久性が強い
高密度連続スプリング®は重さがかかったときに他のスプリングが助けてくれます。トランポリンといっしょ、ハリがあって他で助けてくれる。スクラム組むような感じです。
一方、独立スプリング(ポケットスプリングやボンネルスプリング)は他が助けてくれないので、どうしても部分的な落ち込みが出やすくなってしまう特徴があります。
高密度連続スプリング®は耐久性があり、ヘタリにくいのです。特に体重が重い人に圧倒的な支持を頂いています。
先ほどの3つタイプ(連続・連結・ポケット)のスプリングの耐久性が強い順番は?
部分的な耐久性の強さは、強い順に下記の通りです。
高密度連続スプリング > ボンネルスプリング > ポケットスプリング
高密度連続スプリング®をおすすめするとしたらどのようなユーザーさんですか?
耐久性という面ではどのお客様にもおすすめできます。硬さ柔らかさは詰め物で変えられるので、寝姿勢や好みによって決めて頂ければと思います。
ポケットスプリングとボンネルスプリングの取り扱いについて
フランスベッドではポケットスプリングとボンネルスプリングのマットレスも扱っていますよね。
はい、当社ではポケットスプリングとボンネルスプリングも扱っています(ボンネルスプリングの商品は非常に少ないです)。
加えて、詰め物によってソフトなものからハードなタイプまで幅広い寝心地のマットレスをご用意しています。
たとえば横向きの人にはソフトタイプ、二人で寝る人には振動が少ないポケットスプリングをおすすめしています。
高密度連続スプリング®以外でも、お客様の好みやライフスタイルに合わせたご提案をさせて頂きます。
スプリングの品質へのこだわり
某ベッドメーカー様に「うちの鋼線は国内大手製鉄メーカー製だから品質が良い」とご説明頂いたことがあったのですが、スプリングで使う素材は製鉄所によって品質も変わったりするんですか?
鋼線の購入先はほとんどシークレットですが、各社かなりこだわっているはずです。JIS規格を見ればわかりますが、鉄の品質基準というものがあります。
フランスベッドでも毎回入荷検査しています。マンガンの含有量とかカーボンの含有量で折れ方などが全然違うのです。
本当に細かく検査しているんですよ。
やはり品質には相当こだわっているのですね。
もちろん!
マットレスの選び方は寝姿勢から
マットレスの選び方についてお伺いします。フランスベッドでは具体的にどのようにお客様に案内するのですか?
まずは寝姿勢をお聞きます。
具体的には「仰向き寝」か「横向き寝」かお伺いします。寝姿勢によっておすすめするマットレスが変わるからです。
ちなみに日本人の寝姿勢は、
- 仰向き寝が60%以上
- 横向き寝が30%
と言われています。
仰向き寝の場合、まっすぐ寝て腰の部分が落ちやすくなるので、それを防ぐために「ややハードタイプ」がおすすめです。
横向き寝の場合、身体が折れにくいので肩や腰がマットの中にきれいに入って背中のラインがまっすぐ出る「ソフトタイプ」がおすすめです。(硬すぎると跳ね返ってしまう)
以上のとおり、一般的にはハードタイプは仰向き寝に、ソフトタイプは横向き寝に合うことが多いです。
まずは寝姿勢を確認するのですね。私は仰向き派かな。
日本人は仰向き寝が多いですからね。逆に欧米人は60-65%が横向き寝らしく、これは民族性の違いによるようです。
狩猟民族(欧米人)と農耕民族(日本人)の違いのようですね。狩猟民族は、外敵から身を守るため横向き寝になる傾向があると言われています。
一方、日本人は農耕民族のため、仰向きで寝る人が多いと言われます。だから日本のマットレスは長いのです。日本のマットレスは縦幅195cmあるのですが、欧米は190cm。なぜか欧米が短いかというと、横向けは足を折り曲げるから長さが必要ないのです。
日本人は欧米人より背が低いのにマットレスが長いとは意外でした。
日本人独特の寝姿勢とは「仰向けで大の字が多い」ということです。よって日本人はハードタイプのマットレスが合う傾向があります。
寝姿勢はどうやってわかるのですか?
「自分が電気を消して寝ようとするとき、まずどっち向いて寝るか」がひとつの目安です。
例えば、無意識に最初の寝姿勢が仰向きの場合、一晩のうちに60-70%※の時間は仰向きになっています。(逆も同様)
つまり、自分がベッドに入って寝ようとしたときの自然な姿勢というのが、基本的な自分の寝姿勢だと言えます。
※このデータはかつて、フランスベッドで実施したデータに基づくもの
フランスベッド独自の「寝姿勢測定機」とは
仰向き寝・横向き寝の次は、何を聞くのですか?
当社には寝姿勢測定機というものがあります。
寝姿勢測定機とは頭からお尻の背面ラインを測って、ご自身の背中の状態がわかる機械です。
特に仰向きで寝る人の場合、マットレスの面に接触するのは背中ですので、背中の形状はマットレスを選ぶ上で大事なポイントです。
寝姿勢測定機!そんなものがあるのですね。私も体験することできますか?
大丈夫ですよ、簡単に数分で終わります。
寝姿勢測定機で測定することによって、例えば、
「あなたには頸椎部のカーブがこのくらいなので、この枕が適しています」
とか、
「腰部にこれくらいのカーブがあるので、ソフトタイプのマットレスを選ぶと空間が埋まって安定します」
など、ご自身の数値だからこそ具体的なおすすめがしやすいのです。
測定結果を基準にし、あとはお客様のご希望により「もっと通気性が欲しい」など希望を追加していく、あるいはマイナスしていけば、自分にぴったりなマットレスが選べると思います。
寝姿勢測定器の体験
筆者も実際に寝姿勢測定機で試してみました。
分かりやすい形ですね。
なんか猫背!(日頃の姿勢に気を付けよう..)
こういう曲線の人の場合はソフトタイプが良いかもしれませんね。カタログでいうと。。。
といった感じでご提案させていただきます。
口コミだけ見て選びがちですが、ちゃんと自分の体に合ったものが良いですよね。
マットレスは買う頻度が少ないため、皆さんマットレスを買うことに慣れていないですし、選び方もよくわからないと思います。
その「選ぶ基準」を測定するのが寝姿勢測定機なので、まずはご自分がどんな姿勢になっているか確認していただくことをおすすめしています。
寝姿勢測定機はどのショールームにもあるのですか?
はい、あります。現在では全国で31機稼働しています。※記事掲載時点での情報です。状況が変わる可能性もあります
備考:体圧分散性の注意点
マットレスを選ぶときに「体圧分散」という言葉を良く耳にします。「体圧分散性が良いマットレスを選ぶといい」とか。
実はスプリングは体圧分散にあまり影響しません。スプリングは荷重分散に関わります。
多少は体圧分散性には関わりますが、体圧分散はどちらかというと「詰め物」の方が担う比率が高いです。
ただし、他のベッドメーカー様では異なる解釈もあります。詰め物は極力少なくして、スプリングで体圧分散と荷重分散をさせるという理論を展開されているメーカー様もあります。
細かいところですが、体圧分散と荷重分散の違いをもう少し詳しく教えて頂けますか?
「荷重」とはがマットレスにかかる重量全体のことです。一方、「体圧」とは逆にマットレスから体の表面に加わる圧力のことです。
スプリングは重さを支える役割がメインです。高密度連続スプリング®は荷重分散性が高いため体重が重たい人でもヘタリにくいのです。
ちなみに、体圧分散性が良い=良いマットレスというわけではありません。寝心地の好みは人それぞれなので、体圧分散性だけを追い求めてマットレスを決めるのは避けた方がよいと思います。
よくマットレスの販売ページには体圧分散の図が載っていたりしますよね。体圧分散性だけにこだわってもバランスが悪くなるかもしれないということですね。
そうですね、たとえば低反発素材は体圧分散性に優れていますが、人によっては寝返りが打ちづらく感じます。
寝姿勢や心地良さの感じ方は人それぞれで違うので、実際に寝てみることが一番だと思います。
フランスベッドの定番シリーズは?
フランスベッドのマットレスってすごく色々な種類がありますよね。基幹となるような定番のシリーズってあるのでしょうか?
「ライフトリートメントマットレス」が根幹のマットレスです。ここをベースに選んでいただくのが良いかと思います。
当社はあまりにも多くのマットレスを扱っているので「わかりにくい」というのが課題でした。社員でも混乱するほどなので、一般の方はもっとわかりにくいですよね。
そこで、わかりやすいベーシックなシリーズを作ろうと立ち上げたのがライフトリートメントマットレスです。
ライフトリートメント
フランスベッドの基幹的ブランド。選びやすいラインナップでフランスベッドでマットレスを探している場合、まず見てほしいのがこのシリーズ。
こちらのLT-5500はライフトリートメントシリーズの中で最も売れ筋で、防ダニや抗菌防臭、端が落ち込みづらいプロウォール仕様など、フランスベッドの良いところを詰め込んだ仕様が魅力です。
(カタログを見て)確かにフランスベッドの中でも特にわかりやすくて、整理されていますね。
わかりやすさにはこだわりました。このシリーズはマットレスの硬さとグレードが縦軸と横軸で整理されていて、フランスベッドの中では最もわかりやすいと思います。
先ほどの寝姿勢測定機の診断結果を基に、このライフトリートメントマットレスシリーズから試していくと、自分にあったマットレスが選べると思いますよ。
フランスベッドの人気ブランドは?
マットレスのブランドに関してお伺いします。お客様に人気のブランドを教えて頂けますか?
1. 英国ベッドブランド「スランバーランド」
有名なのは「スランバーランド」と言うイギリスのブランドです。王室御用達に3度輝きました。国王のジョージ6世と、エリザベス女王とそのお母様にご愛用いただいた歴史があります。
すごい高級感がありますね。そしてフカフカ。王室御用達も納得です。欧米の人に合いそうな寝心地ですね。
2. 高級列車採用「JEロイヤルグリーン」
あとはJR東日本の高級列車、クルーズトレイン「TRAIN SUITE四季島」(トランスイートシキシマ)で使われているベッドが最近売れ出しています。
「TRAIN SUITE四季島」の全客室にはフランスベッドのマットレスが採用されているんですよ。それを一般用に昇華したモデルが最近人気です。こちらです。
グリーン!すごくかっこいいです。
マットレス名は「JEロイヤルグリーン」といいます。電車の座席でよく使われているモケット生地を採用しました。マットレスでモケット生地は珍しいと思います。
他にも本当に様々なブランドがあるのですが、その中で特に一般の方に認知を頂いているのは今申し上げた2つのブランドです。
スランバーランドはホテルでの採用も多いので知名度が出てきました。JEロイヤルグリーンはまだ発売から間もないので、これから浸透していくと思われるブランドです。
他にもアイデア商品がたくさん!
ブレスエアーシリーズ
この素材はA社さんのマットレスと似ていますね。
これは東洋紡さんとのコラボレーションモデルで造ったブレスエアーシリーズです。最近よく売れていますよ。水の中にポリエステルなりポリエチレンを垂らして糸状にして成形したものです。
A社さんは洗えることを訴求してましたよね。
この素材も洗えます。素材がポリエステルのため、熱にも強く、電気毛布などを使用できます。電気毛布を使いたいお客様にはこうした仕様が必要なのです。
また、菌を一定水準に増やさない「制菌加工」も施しています。ちなみに制菌加工と抗菌加工の違いって知っていますか?
「抗菌」という言葉は聞いたことある程度です。。
抗菌加工は主に臭いに対する抑制技術で、 菌の繁殖を「イヤな臭いが発生しない程度」に抑えます。
一方、制菌加工は「菌をそれ以上に増やさない加工」のことです。
抗菌より制菌の方が菌を増やさないことに関しては優れているのです。ブレスエアーシリーズは衛生面でも非常に優れたマットレスですよ。
ブレスエアーシリーズはどのような人におすすめですか?
日本の気候・風土にあった通気性、保温力を求める人と、寝返りを打ちたい人です。この三次元構造体(ブレスエアーエクストラ®)はすごく軽い力で寝返りが打てるのです。いわゆる高反発素材ですね。
当初ハードタイプしか発売していなかったのですが、後発で「クラウディア」という横向き寝にも適したソフトタイプのマットレス開発しました。ソフトだけど寝返りが打ちやすいということで、これが大ヒットしました。
柔らかいけど、寝返りが打ちやすいマットレスということですね。
はい。一般的な横向き寝で使うソフトタイプのマットレスって寝返りが打ちづらいのです。詰め物が多くなって身体が埋まりやすいからです。でも、クラウディアはソフトでも寝返りがしやすい。
寝返りを打たないと体によくないと聞きますよね。
良くないどころじゃないです。実際私も海外出張に行ったときに、とあるホテルに泊まったのですが、そのマットレスがふかふかの横向き寝のタイプで。バスローブを着て寝たのですが、翌朝気づいたら、腰回りがすり傷だらけになっていました。
寝ているだけで傷だらけに??
マットレスがソフトすぎて寝返りを打てなかったからです。寝返りを打とうと体は動くのですが、寝返りが打てない。そして、バスローブと体がこすれて血だらけになっていました(笑)
それは災難でしたね。。
はい(笑)ちょっと脱線してしまいましたが、このブレスエアーシリーズのソフトタイプは横向きでも眠れるソフトタイプ。でもちゃんと寝返りがしやすく工夫して作ったという一種のアイデア商品です。
おすすめモデル「クラウディア[CL-BAE シルキーSPL]」
女性に特におすすめ
女性向けマットレスシリーズ【クラウディア】のプレミアムモデル。筆者(男)がフランスベッドの中で最も寝心地が良いと感じた傑作マットレスです。特徴を一言で表すなら「やわらかいけど寝返りがしやすいマットレス」。表地には潤い素材「リフレス®」、詰め物には三次元スプリング構造体「ブレスエアー エクストラシルキー®」を使用。女性向けとされていますが、やわらかめの寝心地が好きな男性でもきっと気に入ると思います。
※クラウディアシリーズは完売しました
プロ・ウォール
今CM提供しているプロ・ウォールと言う技術です。
スプリングの全周を硬めのコールドキュアフォーム一体成形で補強しているので、マットレス面の端まで同じように使えます。
寝返りを打って端まで行っても不安定感が少ないのです。端まで使いきれるのです。
普通のマットレスだと端までいくとグニャって落ち込んでしまいますが、これは違います。同じ広さでもより有効面積が得られるマットレスです。
ベッド端まで快適に使えるマットレスということですね。
その通りです。立ち上がる時にも良いです。
立ち上がる時はマットレスの端に手を置くと思います。普通のマットレスだと落ち込んでしまって、特に高齢の人は転倒して怪我する恐れもあります。プロ・ウォールならそういうグニャっとした端ではないので安心です。
商品開発力と資本力が強み
アイデア商品が豊富なのですね。
「昼はソファー、夜はベッド」(分割式ソファーベッドのこと)の時代からずーっとこの精神は変わらないですね。フランスベッドの強みと言えます。
アイデアを実行に移して良い組織風土なので、数えきれないくらい豊富な種類のマットレスがありますよ。
介護市場も含めると本当にたくさんあります。ボタンを押せば自動で寝返りを打たせてくれる寝返り支援ベッドなどもあります。
お客様が困っている所をいかに解決していくか「ソリューション付きのマットレスの開発」を念頭に置いています。
それだけ種類があると在庫管理が大変そうですね。
大変ですよ。在庫管理も大変ですし、在庫の量も大変です。
資本(お金)がないとできないことですよね。
そうですね、ありがたいことに当社は資本力に恵まれているので、この在庫量でも持ちこたえられますが、普通はなかなかこの量は持ちこたえられないと思いますよ。大変ですが(笑)
ただ当社のマットレスって3日で作れるんです。なのでほぼ受注生産のようなスピードで回していけます。製造期間が非常に短いことも当社の強みです。
スプリングの工場は4つあります。北海道、東京、兵庫、九州に。
フランスベッド流の失敗しないベッド選びとは?
まとめになりますが、フランスベッドが考える「失敗しないベッドの選び方」をもう一度お聞かせいただけますか?
自分の寝姿勢を知ることだと思います。
実際にショールームに来て、寝姿勢測定機で計測した結果からおすすめのマットレスがわかるので、それをベースに寝心地の好みなどをプラスマイナスして頂くのが失敗しないベッドの選び方だと思います。
ネットを見て「これだ!」と決めて来店する人も、寝姿勢測定機で測定して選んでみた方がよさそうですね。
それはもちろん。寝姿勢測定機はフランスベッドのすべてのショールームにあるので、ぜひ試してほしいですね。
フランスベッドをお得に買うには?
最後に、フランスベッドをお得に買える方法はありますか?
一般的に決算の時期や年末などのセール時期に安くなる(セールを開催する)ケースが多いと思います。ただし、会場の提供と主催はフランスベッドで行いますが、セールの内容は販売店さんによります。
一般的な世の中のセールの時期(3月、7月、12月頃)と同じ時期に安くなりやすいということですね。
そうですね!セール時期に工場の敷地を開放していたりするのでぜひご来場いただければと思います。
工場に行くのも楽しそうですね
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フランスベッドの口コミ・評判は?
フランスベッドの口コミや評判を知りたい人にとって身もふたもない話になりますが、そもそもマットレスにおいては不特定多数の口コミを当てにしない方が賢明です。
理由は以下の通りです。
- 人によって合う寝心地はバラバラ
- 腰痛や肩こりの評価はあくまで「個人的」な体験談
マットレスにおける良し悪しの評価は、寝る人の体型や習慣、精神状態にまで影響があり、まさに千差万別です。
また、腰痛や肩こりの改善を目的としてマットレスを探すこともあると思いますが、腰痛・肩こりの原因も人それぞれで、それを改善できる寝心地もまたバラバラなので、お医者さんもあえてマットレスについて言及をしないことが多いと聞きます。
事前に自分に合った寝心地を調べたい人は、ショールームに行って試しましょう。
「フランスベッドの口コミ」が当てにならない理由
フランスベッドのように幅広いラインアップがあるマットレスメーカーの場合、モデルによって大きく寝心地が変わるので「フランスベッドの口コミ」としてひとくくりにして調べてしまうと誤解が生まれやすいです。
しっかりと口コミを見たいなら気になるモデル名(「LT-5500」など)に絞って調べてみることがおすすめです。
しかし、上で書いた通り、人によって寝心地の感じ方はバラバラなので、あくまで参考程度に留めましょう。
要注意な口コミとは?
口コミは当てにならないとはいえ、マットレス選びにおいて絶対的に避けるべき口コミのキーワードもあります。以下の3つです。
- 底付き感がある
- バネあたりがある
- 「やわらかすぎる」が多数
底付き感とは?
底付き感とは、寝たときに床の存在を感じることです。底付きがあるマットレスは荷重分散・体圧分散・寝姿勢保持といったマットレスの基本的な性能を十分に発揮できず、寝心地としては悪く感じます。
バネあたりとは?
バネあたりとは、寝たときにバネが体にあたる感覚があることです。バネあたりがあるマットレスは、落ち着かない寝心地に感じます。またバネ自体に負荷がかかりやすいので、低品質なマットレスの場合、すぐにヘタる可能性があります。
「やわらかすぎる」が多いとなぜ注意が必要?
硬さ・やわらかさは好みの問題なので、一概には言えないのですが、明らかに「やわらかすぎる」という口コミが多い場合は注意が必要です。
日本人の場合、平坦な体型で仰向き寝が多いため、沈み込みが少ない「硬めの寝心地」が合いやすい傾向があります。
(逆に欧米人は、体のラインがはっきりし、且つ横向き寝が多いため、やわらかい寝心地が合いやすいです)
つまり、あなたが標準的な日本人体型の場合、やわらかすぎると評価されているマットレスは体に合わない可能性が高いと思います。
フランスベッドの悪い口コミは?
フランスベッドのマットレスはあまりにも種類が多すぎるので、すべて寝心地を確認しているわけではありませんが、少なくとも筆者が体験したフランスベッド製マットレスは、底付きやバネあたりを感じることはありませんでした。
ただし、シリーズによってはかなりソフトな寝心地もあるので注意が必要です。繰り返しますが、フランスベッドで選ぶなら基幹シリーズの「ライフトリートメント」をベースに選ぶと失敗は少ないでしょう。
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いかがでしたでしょうか。
日本を代表するマットレスメーカー「フランスベッド」についてご紹介させていただきました。
フランスベッドは有名メーカーの中では、比較的低価格で買えるコストパフォーマンスの良さが魅力です。
「日本人に合ったものづくり、日本の風土に合ったものづくり」というコンセプトを掲げてマットレスを作っているので、多くの日本人体型の人に合いやすいのではないかと思います。
近くにショールームがない人は、オンライン(ネット通販)でも買うことができます。
おすすめのネットショップはベッド専門店「ネルコ」です。
フランスベッド製マットレスの品ぞろえも豊富で、お得なポイント還元もあります(キャンペーン期間によって還元率は変わります)。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。