ハイブリッドマットレスって何?
近頃マットレス業界でチラホラ増えてきた「ハイブリッド」という言葉。「○○ハイブリッドマットレス」といった名前の商品もよく見ますね。
この記事では「ハイブリッドマットレス」とは何か?を詳しくご紹介するので、ぜひご参考にしてくださいね。
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ハイブリッドマットレスとは?
まず、ハイブリッド(hybrid)という言葉ですが、簡単に言うと「異なる要素を掛け合わせる」という意味です。
まさに、ハイブリッドマットレスとは、異素材を掛け合わせたマットレスのことを指します。
一般的なスプリングコイルマットレス | ハイブリッドタイプ(スプリングコイル×高反発ウレタン) |
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たとえば、「低反発×高反発」、「ファイバー×スプリングコイル」といった異なる特徴を持った素材を組み合わせて寝心地を高めることを目的とします。
「多層構造」とハイブリッドの違い
ハイブリッドマットレスは基本的に「高機能な」素材を掛け合わせた仕様です。
機能性が高くない(ふつうの)ウレタンフォームなどを重ねた多層構造はハイブリッドとは呼びにくいです。

また、同じ素材を組み合わせた(例えばコイル・オン・コイル)もハイブリッドマットレスとは呼べません。


ハイブリッドマットレスは「相乗効果で寝心地がグッと高まる」ということがポイントです。
ハイブリッドマットレスのメリット
1. 寝心地の良さを追求しやすい
単一素材では表現できない寝心地を作り出せることがハイブリッドマットレスの大きな魅力です。
たとえば、低反発ならではのフィット感を持ちつつ、高反発ならではのサポート力(沈み込みの少なさ)を備えることもできます。
また、通気性が高いスプリングコイルに、ファイバーでさらに通気性を高めるといった機能性を強化することも可能です。
2. コストカットできる場合もある
たとえばウレタンマットレスの場合、高密度であるほど価格は高くなりますが、すべて高密度のウレタンフォームを使うのはオーバースペックになる場合もあります。
そこで、体を直接的に支える上層のみを高密度仕様にして、下層は密度を抑えた高反発ウレタンなどを使うことで、「体当たりはモッチリ(高密度)、沈み込んだらグッと支える(高反発)」というように、寝心地を追求しつつ、コストを抑えることも可能です。
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ハイブリッドマットレスのデメリット
1. 素材の特徴を感じにくくなる
複数の素材を組み合わせることで、単一素材の特性が感じにくくなります。
たとえば、高反発と低反発を組み合わせた場合、高反発ならではの強い反発力をダイレクトに感じにくいです。
また、スプリングコイルの上に、主張がある詰め物(高反発ウレタンフォームやファイバー)を乗せることで、コイルならではのきめ細やかなサポート性が感じられないこともあります。

「ハイブリッド=優れている」というわけではなく、あくまで好みの問題です。
単一素材(や、ハイブリッドではない多層構造)の方が、寝心地が良いと感じる場合もあります。
2. 価格が高くなることもある
メリットで「コストカットできる場合もある」と書きましたが、実態としては逆にコストが上がってしまうことの方が多いでしょう。
これは、複数の素材を使うことによって、生産ロットや在庫管理なども含めて、コストがかかりやすいからです。
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ハイブリッドマットレスの種類(代表3つ)
代表的なハイブリッドマットレスの組み合わせを3つご紹介します。
1. スプリングコイル×高反発ウレタン
スプリングコイル | 高反発ウレタン |
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芯材にスプリングコイルを使用し、詰め物に高反発ウレタンを使用するマットレスです。

スプリングならではのふんわりとしたクッション性や耐久性の高さをベースに、高反発ウレタンならではの沈み込みの少なさや寝返りのしやすさをプラスします。
さらに、スプリングと高反発ウレタンは共に弾力が強いので、体をグイっと持ち上げる力が高まります。

このタイプ(高反発ウレタン×ポケットコイル)は、ふわっと宙に浮くような「浮遊感がある寝心地」に感じることが多いです。
2. 低反発ウレタン×高反発ウレタン
低反発ウレタン | 高反発ウレタン |
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低反発ウレタンと、高反発ウレタンを積層するマットレスです。
低反発と高反発は特徴がほとんど逆の素材なので、以下のとおり、メリットやデメリットも大きく異なります。
分類 | 低反発 | 高反発 |
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画像 | ![]() |
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体圧分散性 | 〇 | △ |
フィット感 | 〇 | △ |
沈み込みにくさ(寝姿勢保持) | △ | 〇 |
寝返りサポート | △ | 〇 |

また、沈み込みの深さによって、対応する層(低反発・高反発)が異なることで、適切なサポート性を発揮できることもメリットです。
なお、上下にどちらを配置するかによって、以下のとおり寝心地が変わってきます。※あくまで傾向です
①上が低反発、下が高反発 | ②上が高反発、下が低反発 |
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体当たりはやさしく、沈み込んだらグッと押し返す | 寝返りの打ちやすさはそのままで、圧力を感じにくい |

沈み込み(荷重)に対する反応の仕方は、以下の動画をご参考ください(音は出ません)。
参考動画(YouTube)
3. スプリングコイル×ファイバー
スプリングコイル | ファイバー |
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ファイバーの弱点は「耐久性の低さ」ですが、スプリングコイルの荷重分散性によって、長持ちしやすくなります。

また、ファイバー(特にポリエステルファイバー)は、フランスベッドの高密度連続スプリング®と特に相性が良いです。両素材とも、横・斜め方向の動きも得意とするからです。
ファイバー | 高密度連続スプリング® |
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ちなみに、同じスプリングコイル系でもポケットコイルやボンネルコイルは、独立コイル構造なので、縦方向の動きが中心です。
高密度連続スプリング® | ポケットコイル |
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要するにスプリングコイル×ファイバーは、きめ細やかな反発性の相乗効果を狙ったハイブリッド仕様とも言えるでしょう。

フランスベッドでは、高密度連続スプリング®×ファイバーの組み合わせを主力ブランド「ライフトリートメント」の基幹モデル(LT-7700 PW-MON )に採用しています。
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おすすめのハイブリッドマットレス 5選

異素材による寝心地や機能性が上手に統合されたおすすめのハイブリッドマットレスをご紹介します。
1. 源ベッド「咲夜No Way!」
源ベッド史上、最高傑作
広島県の老舗ベッドメーカー「源ベッド(チヨダコーポレーション)」の最高級モデル。同社の社長さんが試作品に寝た瞬間に思わず「No Way!(まさか!)」と感じた最高傑作マットレスです。
3cmの高弾性ウレタンフォームを最大限活かすためにピロートップ仕様にし、通常の4倍の綿を敷き詰め、極上のフィット感が得られます。

海外の有名ブランドの高級モデル(20万円以上)とも張り合えるレベルの寝心地が7万円以下から買えるのは、さすが源ベッドと言えるでしょう。
ハイブリッド仕様 | ポケットコイル×高反発(高弾性)ウレタン |
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サイズ | シングル~クイーン |
硬さ | ふつう |
価格 (Sサイズ) |
69,990円 |
2. 快眠タイムズ マットレス
抜群のバランス感!失敗しにくい寝心地
株式会社篠原化学(愛知県)が展開する寝具ブランド「快眠タイムズ」の基幹マットレス。3層構造のウレタンフォーム+高機能カバーによる寝心地・使用感は多くの人に合いやすいでしょう。
芯材のウレタンフォームは低反発と高反発を組み合わせて、ふんわりと包まれつつ、沈み込んだらグッと押し返す絶妙な寝心地です。

生地に「羊毛」がブレンドされているので調湿性が高いです。睡眠時の蒸れが気になる人にもおすすめですよ。
ハイブリッド仕様 | 低反発ウレタン+高反発ウレタン |
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サイズ | シングル~クイーン |
硬さ | やや柔らかめ |
価格 (Sサイズ) |
50,000円 |
体験レビュー記事
3. エマ・ハイブリッドV2
トリプルハイブリッド仕様
エマ・スリープはドイツ発の海外マットレスブランド。2015年に欧州で発売以降、数々のアワード(表彰)を獲得していて、シリーズ全体で累計600万に愛用されるほど世界的な高評価を得ています。
本商品(エマ・ハイブリッドV2)は、高反発×低反発ウレタン(計3層)×ポケットコイルのトリプルハイブリッド仕様で、ストロークが豊かな高級マットレスのような寝心地がリーズナブルに味わえる点が魅力です。

100日間のお試し期間も付いています。
ハイブリッド仕様 | 高反発ウレタン×低反発ウレタン×ポケットコイル |
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サイズ | シングル~キング |
硬さ | ふつう |
価格 (Sサイズ) |
57,850円 |
4. フランスベッド「LT-7700」
フランスベッドといえばコレ
フランスベッドの基幹マットレスシリーズ「ライフトリートメント(LT)」の中のハイグレードモデル。
高衛生の除菌糸(アグリーザ®)を使用した生地に加え、プロ・ウォール®(両端が落ち込みにくい構造)や、高反発ファイバー素材「ブレスエアー®」など、フランスベッドが持ち合わせている機能性を集約した代表的なマットレスです。

高密度連続スプリング®は、すべての芯材の中でトップレベルの耐久性を誇ります。特に体格がガッシリした人におすすめです。
ハイブリッド仕様 | ファイバー(ブレスエアー)×高密度連続スプリング® |
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サイズ | セミシングル~クイーン ※ロングサイズあり |
硬さ | やや硬め |
価格 (Sサイズ) |
231,000円 →クーポン利用で10%OFF |
5. 日本ベッド「シルキーシフォン」
唯一無二のポケットコイルマットレス
仕立ての良さの評判が高い老舗メーカー「日本ベッド」が展開するシルキーポケットの中のハイグレードモデル。超高密度コイル×高密度ウレタンによって「モチっとした弾力性」が特徴です。
芯材のシルキーポケットコイルは「フレックスアセンブリ」という、接着剤を使わずに職人さんがコイルを配列する方法を採用しています(こんな配列方法はどこにもありません)。結果、コイルの動きが非常に良く、まさに唯一無二なポケットコイルマットレスと言えるでしょう。

日本ベッドのマットレスは、迎賓館赤坂離宮や、帝国ホテル・星野リゾートなど有名ホテル・旅館への納入実績も豊富です。
ハイブリッド仕様 | 高反発(高弾性)ウレタン ※高密度仕様+ポケットコイル |
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サイズ | シングル~キング |
硬さ | ふつう |
価格 (Sサイズ) |
231,000円 |
体験レビュー記事
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まとめ

ハイブリッドとは「異素材を組み合わせる仕様」です。
マットレスにおいては、スプリングコイル、ウレタンフォーム(高反発・低反発)、ファイバーなど、それ自体で機能性が優れた素材同士を組み合わせることで、単一素材では味わえない寝心地を追求できることが魅力です。
一方、単一素材ならではの特徴を感じにくくなることもあるので、ハイブリッド=優れた仕様というわけではないです。あくまでお好みによってご検討いただければと思います。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。