高反発と低反発の良いとこ取り
この記事では、グーグースリープの「guguマットレス(グーグーマットレス)」をご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ぜひご参考くださいね。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれ、発生した広告収入をサイトの運営費に充てています
目次
guguマットレスの基本情報
メーカー | グーグースリープ |
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サイズ | シングル~クイーン |
主な素材 | ウレタンフォーム |
硬さ | ややソフト |
価格(シングル) | 78,000円 |
メーカーの「グーグースリープ」 とは
guguマットレスを作るのは株式会社グーグースリープという日本企業です。
米国出身で数々の企業で実績を残したパトリック・モリス氏によって2018年に日本で創業されました。
マットレスを中心に、ベッドフレームや寝装品、犬用ベッドなども取り扱っています。
2015年頃から新しい海外D2C※ブランドが多く立ち上がり、2017年頃から日本市場に参入してきました。(コアラ・エマ・エコサなど)※Direct to Consumerの略(メーカーが消費者に直接販売するビジネスモデルのこと)
それらのメーカーは、基本的には海外モデルをマイナーチェンジして日本で販売しています。
一方、guguは日本で立ち上げた日本生まれのD2Cマットレスブランドなので、海外ブランドに比べて、より「日本人に合う寝心地」という意識が高いように感じます。
【まず結論】guguマットレスの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネ当たりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)
体験を通じ本商品を以下のように評価しました。
▼ guguマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.54 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 4.5 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 4.5 |
素材の品質 | 3.0 |
耐久性 | 4.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 3.0 |
価格 | 2.44 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
【総評】高反発と低反発が組み合わせが素晴らしい
guguマットレスは、高反発フォームと低反発フォームを使った計4層構造のハイブリッド・ウレタンマットレスです。
高反発ならではの寝返りの打ちやすさと、低反発ならではのフィット感の高さが非常にうまく融合されていることが最大の魅力です。
層の順番は以下のとおりです。
層 | 反発性 | 硬さ | 密度 |
---|---|---|---|
1層 | 高反発 | ふつう | 70D |
2層 | 低反発 | やわらかめ | 40D |
3層 | レギュラー | ふつう | 25D |
4層 | レギュラー | 硬め | 28D |
この順番や硬さのバランスなどがよく考えられていて、結果的にマットレスで重要な「寝姿勢保持」「体圧分散」「荷重分散」「寝返りサポート」という性能が高いレベルでバランス良く備わっています。
寝心地はどちらかと言えばソフト(やわらかめ)で、硬めのマットレスのような「しっかり支える寝心地」という感じはなく、荷重をふんわりと受け止めつつ、寝姿勢が崩れない程度にやさしく支えるといった感じです。
体重にもよりますが、荷重(沈み込み)のほとんどは上の3層で受け止められ、4層目はさらに圧力を分散できるようにスリットが入っています。
強いて懸念点を挙げるのであれば、3層目の密度25Dという仕様で、一般的に25Dのウレタンフォームの耐久性は3年くらいの寿命です。
そして、3層目は重要な働きを担っているので、ここがヘタると寝心地も損なわれます。
とはいえ、上の2層でしっかりと荷重が分散され、3層目のウレタンフォームはそこまで大きな負荷がないため、早々にヘタることはないと思います。
また、下層を低密度にすること、マットレス全体の重量が軽くなり、価格も安くできるというメリットもあるので、そうしたトータルバランスを考えて構成された仕様なのでしょう。
なお、guguマットレスは45日間トライアルがあるので、気軽に試せることも魅力です。
ふんわりモッチリの寝心地で、どちらかというとやわらかめの寝心地が好きな人に合うと思います。
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guguマットレスの特徴・メリットは?
1. バランスが良い寝心地
【総評】で「寝姿勢保持」「体圧分散」「荷重分散」「寝返りサポート」という性能が高いレベルでバランス良く備わっているとお伝えした点をもう少し詳しくご紹介します。
まず、それぞれの意味は以下のとおりです。
性能 | 意味 |
---|---|
寝姿勢保持 | 立っている時と同じような背骨のカーブを維持すること |
体圧分散 | マットレスから体にかかる圧力を分散すること |
荷重分散 | マットレスにかかる体重(負荷)を分散すること |
寝返りサポート | 体の動きを押し返す性能(≒反発力) |
このうち、高反発・低反発で得意とする性能が分かれます。
高反発が得意 | 低反発が得意 |
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→ 持ち上げる力が強い |
→ 衝撃を吸収する力が強い |
以上のとおり、主に高反発は上方向、低反発は下方向への働きを得意としています。
逆に言うと、高反発だけだと圧力を感じやすく、低反発だけだと沈み込みやすいというデメリットがあり、guguマットレスはこのデメリットを解消しつつ、メリットを掛け合わせてバランスが良い寝心地を作っているのです。
2. 寝返りしやすさと衝撃吸収性が両立(その理由)
guguマットレスは、1層目に高反発フォーム、2層目に低反発フォームを使用しています。
表層では寝返りの動きをサポートしつつ、沈み込んだ時に圧力を感じさせません。
さらに良く考えられているのは、寝返りの支点となる脚部分がほとんど2層目に沈み込みが到達しないことです。
上の画像のとおり、脚部分では特に高反発フォーム(1層)をダイレクトに感じるため、簡単に寝返りが打てるのです。
また、圧力を感じやすい背中や臀部は、低反発フォーム(2層)でサポートされます。
3層目のレギュラーフォームも重要で、4層目になめらかに荷重を伝えるために1層目と同じ硬さ(120N)で設計されています。
2層目のやわらかめ(50N)の低反発フォームを同じ硬さ(120N)で挟むことで、低反発フォームが潰れにくくなり、深く沈み込んでも圧力を感じず、各層の性能もしっかりと発揮されます。※ウレタンフォームは潰れすぎると本来の性能を発揮しにくいです
特に中間層にやわらかい素材を使うマットレスは、中間層が潰れやすいですが、guguマットレスの4層構造はやわらかい素材でも潰れにくく、沈み込み過ぎることないフィット感がある寝心地が得られます。
3. 120日のお試し期間付き
guguマットレスは購入してから45日間のお試し期間があります。
自分に合ったマットレス選びというのは本当に難しいものですが、長い期間試せるなら安心です。
なお、返品の手数料は東京23区・大阪府の場合は原則無料ですが、その他の地域は7,500円の自己負担があります。詳しくは公式サイトの返品規定をご確認ください。
最近では、お試し期間(トライアル)付きのマットレスが多くなっていますが、条件はメーカーによって差があります。
手数料(返送費の自己負担)なしのメーカーもありますので、気になる人は以下の記事もご参考くださいね。
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guguマットレスのデメリット・注意点
1. 生産品質に不安あり
特にguguマットレスのような「多層構造のウレタンマットレス」は、接着や裁断のきれいさや、ゾーニング処理の正確性など、工場レベルでの生産品質にバラつきがあります。
今回ご提供いただいた現物では、残念ながら、積層する際の接着にズレがあったり、ゾーニング(スリット)のウレタンが残されたままになっていました。
ゾーニング部分のウレタンが残されていると、本来の荷重分散性が発揮できません。
接着のズレは寝心地にはさほど影響しませんが、ウレタンの取り残しは初期不良に該当すると思いますので、お届け時にカバーを取って、芯材の様子を念のため確認したほうが安心でしょう。
ゾーニングの位置がズレていることもあるので、併せてチェックしましょう。(本来、線対称のはずが中心位置がズレているなど)
2. 硬くはない
公式サイトでは、以下のとおり、guguマットレスの硬さを「硬め(10段階中7)」と表示しています。
しかし、実際の寝心地は「ややソフト(10段階中4.5)」くらいの寝心地に感じます。
硬さの感覚は人それぞれで、「ややソフト」というのはあくまで筆者の感じ方ですが、以下のとおり、ウレタンフォームの硬さを表す「N数」を考えても「硬め」とは言いにくい仕様です。
層 | N数 |
---|---|
1層目 | 120N |
2層目 | 50N |
3層目 | 120N |
4層目 | 200N |
感触の中心である1~3層目は、50~120Nで構成されていますが、120Nの寝心地は「ふつう」くらいです。沈み込んだ2層目は50Nの「かなりソフト」な硬さとの組み合わせは、結果的に「ややソフト」くらいに落ち着きます。
一応、家庭用品品質表示法では「110N以上で硬め」と表示するルールがあるのですが、実際の感覚としては110Nではむしろ少しやわらかいくらいの寝心地です。
なお、(厚さにもよりますが)硬めに感じる仕様は「150N前後以上」とお考えください。
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仕様について(反発弾性率テスト)
guguマットレスは、1層目に高反発ウレタンフォームを使用しています。
高反発ウレタンフォームは、反発弾性率の値で反発力の強さがわかります。
素材が持つ反発性を測る数値。反発弾性率を調べる方法として、JISが定めるテスト方法(JIS K 6400-3)があり、簡単に言うと「高さ50cmから鉄球を落として、反発した高さと割ったのが反発弾性率」ということです。
反発弾性率によって、以下のようにマットレス(ウレタンフォーム)が分類されます。
反発弾性率 | 分類 |
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15%未満 | 低反発 |
15~49% | 一般(レギュラー) |
50%以上 | 高反発(高弾性) |
guguマットレスは反発弾性率が非公開ですが、当サイトの簡易的なテストでは反発弾性率は約52%で、正真正銘の高反発(高弾性)が確認できました。
このテスト時には下層にメモリーフォーム(低反発フォーム)がある状態なので、高反発フォーム自体は反発弾性率52%以上の反発力があると想定します。
余談ですが、日本市場においては『低反発以上なら高反発と呼んでいい』という誤った認識が広がってしまっていて、一般フォーム(反発弾性率15~49%)でも『高反発フォーム』として販売されていることが多いので注意が必要です。
その点、guguマットレスは、確かな高反発フォームを使用しているので、高反発本来の寝返りサポート力や寝姿勢保持性が得られるので安心です。
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【体験レビュー】guguマットレスを実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感をレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルサイズです。
開梱すると取扱説明書と開封用のカッターが入っていました。
マットレス本体はロール状に圧縮されています。
シングルサイズで約18kgとそこまで重くないので、ひとりでも移動しやすかったです(力が弱い人は2人以上で持ち運びましょう)。
それでは、マットレス本体を開封していきます。
開封する場所にシール(ここを引っ張る)が付いているのでわかりやすいです。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(4倍速、音声なし)
上の動画のとおり、まずは外側のビニールを剥がし、マットレスを伸ばして、専用カッターで内側のビニール袋を切っていきます。
外観のチェック
開封直後はかなり歪みが大きいです。
開封直後と2日経過した様子を比較したアニメーションを作りました。
2日経過すると、芯材(ウレタン)が膨らみますがところどころ歪みやカバーのシワが目立ちます。
もう少し復元することを期待して、カバーを開けて、芯材が復元しやすいように約3週間ほど待った状態が以下です。
このとおり、シワや歪みが大分落ち着きました。
圧縮タイプのウレタンマットレスがなかなか復元しない場合、ウレタンの歪みが気になる場所を揉んで、カバーを取ってしばらく待つと復元の精度が高まることがあるので、試してみてくださいね。
厚さはこのくらいです。
公表値どおり約23cmの厚さが確認できました。
続いてカバーをご紹介します。
表生地はテンセル™32%、ポリエステル68%のしっとりとした触り心地です。
テンセル™は植物(ユーカリ)から作られる天然素材由来の再生繊維のことで、吸湿・速乾性に優れ、ムレにくくなめらかな質感が特長です。
伸縮性が高いニット生地なので、体へのフィット感も高いです。
生地のアップはこんな感じです。
側面カバーはポリエステル100%のしっかりとした生地です。
グーグースリープのロゴ(ラベル)があります。
guguマットレスは、表側でのみで寝られる「片面仕様」です。
表面 | 裏面 |
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裏面生地には滑り止めが付いています。
しっかりした滑り止めなので、ベッドフレームに置いた時のズレはほとんど感じませんでした。
カバーはファスナーで閉じられています。
内部構造
カバーを開けて内部構造をご紹介します。
カバーは上下で分離できるタイプです。
品質表示ラベルはカバー裏面に付いています。
芯材を詳しく見るために、すべてのカバーを取りました。
こちらがguguマットレスの芯材です。
芯材は保護カバーで覆われています。
芯材の様子を詳しく見るために保護カバーをハサミで切ります。
こちらがguguマットレスの芯材(4層ウレタンフォーム)です。
4つのウレタンフォームを積層し、しなやかに荷重を受け止める構造です。
ウレタンマットレスの品質(生産・耐久性)は歪みの少なさにも表れます。
角の歪みは大きめです。
特に下層(4層目)が復元しきれていません。
これは、4層目が低密度(28D)なことが主な原因かと考えられます。※密度が低いほど復元率が低くなり、結果的に復元しきらない場合が多いです
表層(1層)は大きな歪みはなかったので、寝る際のストレスは感じません。
価格を考えるともう少しきれいな状態まで復元してほしいところですが、使用感としては問題ないレベルです。
guguマットレスは3・4層目が低密度なので、下層に引っ張られる形でマットレス全体の復元性があまり良くありません。
しかしながら、寝心地の影響度が少ない下層を低密度化することで、原価を抑え、重量も軽くなるというメリットもあります。
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【詳細解説】guguマットレス(グーグーマットレス)の評価について
この記事の冒頭で評価した以下のポイントを詳しくご紹介します。
▼ guguマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.54 |
仰向き寝 | 4.0 |
横向き寝 | 4.5 |
端の沈み込み | 3.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 4.0 |
底付きのなさ | 4.5 |
素材の品質 | 3.0 |
耐久性 | 4.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 3.0 |
価格 | 2.44 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
1. 仰向き寝は?
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。
なお、日本人の約60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「星4.0」。
寝ころんだ瞬間はグッとマットレスに沈み込みますが、1層目の高反発フォームによってふわっと体が持ち上がり、ストレスない寝姿勢を保持してくれます。
2層目の低反発フォームによる高いフィット感もあり、体圧分散レベルはとても高く、圧力を感じません。
ただし、荷重が重い背中やお尻がグッと沈み込むので、硬さ(しっかりしたサポート性)が欲しい人にとっては物足りないかもしれません。
なめらかなフィット感と寝姿勢保持性が両立され、特に体のカーブが大きめの人に合うと思います。
2. 横向き寝は?
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「星4.5」。
肩がグッと沈み込み、圧迫感がない体圧分散性が実現されています。
衝撃吸収性が高い低反発フォームによって、グラつきがない安定感がある寝心地が得られます。
上の画像のとおり、肩・おしり部分で4層のウレタンフォームの性能を存分に発揮し、圧力を分散していることがわかります。
ウレタンフォームの潰れ方に偏りが少ないため、体が傾くことなく快適な寝心地でした。
3. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「星3.0」。
端を強化した仕様ではなく、上層(1-3層)がやわらかいウレタン素材のため沈み込みは深めです。
ただし、低反発フォームによる衝撃吸収性の高さから、寝返り時に落ちそうになることはありませんでした。
座った時にはかなり深く沈み込むので、ソファー(椅子)のように腰掛ける動作には向いていません。
4. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「星4.0」。
反発弾性率50%以上の正真正銘の高反発フォームを使用しているので、簡単に寝返りが打てます。
寝返りの支点となる脚部分が沈み込みすぎないので、1層目の高反発フォームの力を素直に感じます。
また、寝姿勢保持性も良いので、体の中心性がまっすぐに保てることも寝返りのしやすさにつながります。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星3.5」。
guguマットレスの芯材はウレタンの膜が少ない「オープンセル構造」なので、通気性が高いです。
ただし、ウレタンフォームは基本的に蒸れやすい素材なので、guguマットレスは「ウレタンマットレスの中では蒸れにくいタイプ」といった感じです。
実際に寝たところ、フィット感の高さのわりに、蒸れは少ないように感じました。
6. 耐久性は?
密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。
評価は「星4.0」。
結論、guguマットレスの耐用年数は7~10年と想定します。
ウレタンマットレスの耐久性は「復元率」という数値でおおむね判断できますが、guguマットレスの復元率は99%です。
復元率99%というスペックはざっくり8年以上の耐久性が期待できます。
次に耐久性に関係するのはウレタンフォームの「密度(D)」ですが、guguマットレスの密度は以下のとおりです。
層 | 密度 |
---|---|
1層目 | 70D |
2層目 | 40D |
3層目 | 25D |
4層目 | 28D |
1層目の70Dは高反発フォームにしては相当高い数値です。密度だけで考えると10~15年は使える仕様と言えます。
ただし、2層目の40Dは低反発フォームにおいて最低限の密度で、3-4層のレギュラーフォームに関しては、低密度に分類される仕様です。
最も負荷がかかるのは表層のウレタンのため、70D(超高密度)で支えるのは安心ですが、体の沈み込みの深さを考えると、特に3層目の25Dは少し心配にも思います。※3層目がヘタると2層目の低反発層が潰れやすくなり、圧力を感じる原因にもつながります
しかしながら、低密度にすることで軽量化・低価格化という恩恵も受けられるため、良く言えばメリハリがある仕様です。
復元率99%という仕様を考えても比較的耐久性が高いマットレスを言えるでしょう。
7. 素材の品質は?
ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。
ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。
評価は「3.0」。
「超高密度の高反発フォーム×竹炭入り低反発フォーム」なので、素材自体のスペックは高いものを使っています。
ただし、ウレタンフォームの歪みの大きさ、接着のズレや取り残しなどを考えた場合、生産品質としてはあまり高くない印象があります。
8. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「4.0」。
2層目の低反発フォームに防臭抗菌効果がある竹炭が練り込まれています。
さらに、カバーが上下で分離する仕様なので、汚れやすい上面だけを頻繁に洗濯しやすいというメンテナンス性の高さも魅力です。
9. 取り扱いやすさは?
持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「星3.0」。
重量はシングルサイズで約18kgと、ベッドマットレスの中では「ふつうくらい」の重さです。
基本的には大人ひとりで持てる重さですが、厚さが23cmあるので気軽に移動するのには不向きです。
お届け時は圧縮梱包のため、搬入経路が狭い家も安心です。
10. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は「星2.44」。
シングルサイズで78,000円は、マットレス市場においては「少し高め」の価格帯です。
ただし、非常に工夫された4層ウレタンフォームを使用していることや45日のお試し期間があるなどの付加価値があるため、コストパフォーマンスとしてはむしろ良いと思います。
11. 硬さは?
ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。
guguマットレスは、一般的には「ややソフト」な寝心地だと思います。
基本的にマットレスの硬さは、表層10cm程度の硬さの仕様で決まります。(若干ですが反発性の特徴によっても影響があります)
guguマットレスの仕様は以下のとおりです。
層 | 厚さ | 硬さ(レベル) | 反発性 |
---|---|---|---|
1層 | 4cm | 120N(ふつう) | 高反発 |
2層 | 4cm | 50N(ソフト) | 低反発 |
3層 | 3.5cm | 120N(ふつう) | レギュラー |
4層 | 11.5cm | 200N(ハード) | レギュラー |
以上のとおり、guguマットレスでは、1~3層目で硬さがほぼ決まります。
1~3層目までの硬さの仕様は、120N・50N・120Nというバランスです。
そこに反発性の特徴(高反発は「しっかり」、低反発は「しっとり」とした感触)を掛け合わせ、総合的な硬さの感じ方は以下のとおりです。
- 体当たりはふつうレベルの硬さの高反発フォーム(1層)で支えられる
- 沈み込むとかなりソフトな低反発フォーム(2層)に荷重が吸収され、フィット感がある寝心地になる
- 3層目は深く沈み込む肩やおしり部分の低反発フォームが潰れない程度に支える
- 結果的に「ややソフト」くらいの寝心地に落ち着く
主観的な硬さのレベルとしては、10段階中4.5くらい(10が最も硬いとして)に感じました。
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似ている商品との比較
guguマットレスと似ている商品を比較します。
商品 | ①guguマットレス | ②オリジナルコアラマットレス | ③快眠タイムズマットレス |
---|---|---|---|
画像 | |||
発売 | 2019年 | 2017年 | 2022年 |
メーカー | グーグースリープ | コアラ・スリープ | 快眠タイムズ |
厚さ | 23cm | 21cm | 20cm |
復元率 | 99% | ||
重量 (Sサイズ) | 約18kg | 約15.8 kg | 約15.5kg |
構造 | 4層 | 3層 | |
仕様(上から) | 高反発・低反発・レギュラー×2 | 低反発・レギュラー×2 | 低反発・高反発・レギュラー |
お試し期間 | 45日 | 120日 | 60日 |
価格 (Sサイズ) | 78,000円 | 69,900円 | 50,000円 |
リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
【比較商品②】オリジナルコアラマットレスの特徴は?
②コアラマットレスはオーストラリア発のウレタンマットレスブランド。2015年に創業・2017年に日本市場に上陸し、当時から販売されているのがこのオリジナルコアラマットレスです。
2021年に「コアラマットレス KORE」という新モデルにリニューアルされ、このオリジナルコアラマットレスは一時廃盤になりましたが、あまりの人気に再販が決まったという逸話があります。
1層目は、低反発に近いウレタンフォーム(クラウドセル)を使用し、コアラ独特の「ゼロディスターバンス技術®」による衝撃吸収性が高い寝心地が実現されています。
ちなみに、今や見かけることが多くなったワインチャレンジ(グラスを置いたマットレスの上で飛び跳ねてもワインがこぼれないというパフォーマンス)を流行させたのはこのオリジナルコアラマットレスです。
【比較商品③】快眠タイムズ マットレスの特徴は?
③は愛知県に本社がある寝具メーカー「株式会社篠原化学」が展開する「快眠タイムズ」のオリジナルマットレスです。低反発+高反発のリッチな多層構造タイプで、仕様・品質とも良質(高密度×復元率99%)なのに、5万円台から買える抜群のコストパフォーマンスが魅力。
快眠タイムズマットレスでは、1層目に低反発、2層目に高反発フォームを使用しています(guguマットレスと逆です)。
よって、guguマットレスよりもフィット感が高いふんわりした寝心地が特徴です。
どれがおすすめ?
「お試し期間」が大事なら、オリジナルコアラマットレスがおすすめです。コアラスリープでは120日の長期間トライアルを設け、さらに手数料も全国規模で無料という最もリスクが少ないお試しプログラムが魅力です。
「品質×価格のコストパフォーマンス」で考えると、快眠タイムズマットレスが最も優れているでしょう。この仕様で5万円で買えるのは非常に安いです。カバーに羊毛を使っている点も魅力で、こだわりが詰まったマットレスです。
「寝心地の良さ」で考えるとguguマットレスがおすすめです。寝心地の好みは人それぞれですが、guguマットレスの素晴らしいところは高反発と低反発の良いところを最大限引き出している仕様です。各素材の仕様や組み合わせ方がよく考えられています。
あくまで筆者の主観ですが、guguマットレスは、オリジナルコアラマットレスの影響を大きく受けていると思います。
各層のN数や構造が非常に近く、単純に言えばオリジナルコアラに高反発ウレタンフォームをくっつけたような感じがguguマットレスです。(カバーの仕様も似ています)
逆に、2021年に発売されたコアラの最上位モデル「コアラマットレス BAMBOO」では、guguマットレスの竹炭ウレタンフォーム(全く同じ素材ではありません)が採用されていることもあり、お互いライバルとして意識している感じがしますね。
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公式フレーム「guguベッドフレーム」の特徴
サイズ | シングル~クイーン |
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カラー | ナチュラル、ブラウン |
主な素材 | ラバーウッド |
価格 (Sサイズ) | 99,000円 ※ヘッド―ドはオプション(+19,000円) |
「guguベッドフレーム」は、グーグースリープの公式ベッドフレームです。
日本の伝統建築の「木組み」からインスパイアされた構造をし、組み立ての簡単さと耐久性の高さが特長です。
また、「リサイズフレーム」というオプションが選べ、共通パーツをそのままに、低コストでサイズチェンジできるシステムも特徴です。
長く使いやすく、サステナブル・環境への配慮と言った点でも素晴らしいプロダクトに仕上がっています。
当サイトで実物を体験・検証しました。詳しくは以下のレビュー記事をご参考ください。
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guguマットレスはどこで買うのがお得?
guguマットレスは公式サイトの他、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのモール店舗での購入が可能です。※楽天市場とYahoo!ショッピングはメーカー公式ショップではありません
時期によって条件が変わると思いますが、ポイントが得やすいのは楽天市場とYahoo!ショッピングです。
しかし、基本的にサポートのスムーズさを考えると公式サイトでがおすすめです。特に返品返金保証(お試し期間)付のマットレスの場合、カスタマーサポートとの連携しやすさが大切です。
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まとめ
いかがでしたか。
guguマットレスをご紹介しました。
高反発フォームと低反発フォームが融合したハイブリッドタイプのウレタンマットレスです。
独自の4層構造により、マットレスに必要な「寝姿勢保持」「体圧分散」「荷重分散」「寝返りサポート」といった性能がバランスよく、高いレベルで備わっています。
特に1層目の高反発フォームは、密度70Dという一般的な高反発フォームの2倍以上の耐久性がある素材を使っているので、贅沢な仕様です。
一方、下層(2-4層)が低密度なので、やや耐久性が心配な点がありますが、マットレス全体の復元率は99%というスペックなので安心しても良いでしょう。
少しソフトでふんわりモッチリとした寝心地なので、特に体のラインがハッキリしている人や、横向き寝が中心の人に合いやすいと思います。
45日のお試し期間付きなので、気軽に試せる点も魅力です。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。