極厚ウレタン入りのポケットコイルマットレス
この記事では台湾のマットレスブランド「眠豆腐(スリーピー・とうふ)」についてご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれ、発生した広告収入をサイトの運営費に充てています
目次
メーカーのSLEEPY TOFU(眠豆腐)とは?
SLEEPY TOFU(眠豆腐)とは、台湾のマットレスブランドです。
2018年にクラウドファンディングでスタートし、取り扱い商品はマットレスや敷パッド、ピロー(枕)などがあります。
SLEEPY TOFUのマットレスは、現在年間の販売枚数が10,000枚に到達するなど、台湾現地で人気を呼び、2021年1月についに日本に上陸しました。
基幹商品はメーカー名である「眠豆腐(スリーピー・とうふ)」と名付けられたポケットコイルマットレスで、この記事で実際に体験した内容をご紹介しています。
※公式サイトでは「SLEEPY TOFU」「眠豆腐」がブランド名、「スリーピー・とうふ」が商品名と表示されているようです
スリーピー・とうふは「豆腐の上に寝ているようなイメージ」でネーミングされたそうです。
マットレス「スリーピー・とうふ(眠豆腐)」の基本情報
サイズ | シングル~ダブル |
---|---|
クッション材 | ポケットコイル ※圧縮梱包 |
カラー | ホワイト |
価格(Sサイズ) | 79,800円 |
お試し期間 | 100日 |
保証期間 | 10年 |
【まず結論】このマットレスの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネあたりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?
始めに結論からお伝えすると、体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ スリーピー・とうふの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.47 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 4.5 |
端の沈み込み | 2.5 |
通気性 | 3.0 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 4.0 |
バネ当たりのなさ | 4.5 |
耐久性 | 3.3 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 2.0 |
価格 | 2.40 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
【総評】ふんわりと雲のような寝心地
スリーピー・とうふの特徴を一言でまとめると「ポケットコイルマットレスとウレタンマットレスを融合させた商品」です。
芯材にはポケットコイルを使用していますが、その上の詰め物には6cmの極厚ウレタンフォームを搭載しています。
6cmという厚さは、ウレタンフォーム単体で寝れる(つまり、ウレタンマットレスとして使える)くらいの厚さです。
要するに、やわらかいウレタンフォームでふんわりとした寝心地を作り、マットレスにかかる荷重をポケットコイルで受け取めるという構造のため、「まるで雲の上で寝ている」ような感触が魅力です。
スリーピー・とうふには10年保証と100日のお試し期間も付いているので、マットレス選びに不安を感じてる人にもおすすめです。
メリット(まとめ) |
---|
|
デメリット(まとめ) |
|
以下より詳しくご紹介します。
スリーピー・とうふの特徴は?
ポケットコイルとウレタンフォームのハイブリットタイプ
すぐ上でご紹介したとおり、スリーピー・とうふは極厚のウレタンフォーム入りのポケットコイルマットレスです。
つまり、ウレタンマットレスとポケットコイルマットレス、両方の特徴を備えたマットレスと言えます。
そのため、
- ウレタンフォーム
- ポケットコイル
に分けて、それぞれの特徴をご紹介します。
1. ウレタンフォームの特徴
ウレタンフォームとは石油を発泡させた素材のことで、衝撃吸収性・体圧部分散性が高いことが特徴。要するに「揺れにくく、当たりがやさしいので体が痛くなりにくい」素材です。
スリーピー・とうふの詰め物には極厚(計6cm)のウレタンフォームを搭載。これが最大の特徴です。
なお、一般的なポケットコイルマットレスでも詰め物にウレタンフォームを搭載していますが、厚さは2~3cmくらいの商品が多いです。
スリーピー・とうふ | 一般的なポケットコイルマットレス |
---|---|
要するにスリーピー・とうふは通常の2倍ものウレタンフォームを使っているということになります。
これだけ分厚いウレタンフォームを詰め物に搭載することで、ポケットコイルのバネ当たり(寝ていてバネの感触を感じること)や底付き感は全くありません。
さらに、ウレタンフォーム自体は衝撃吸収性・体圧分散性が高い素材なので、より振動が伝わりづらくなり、体当たりがふんわりとやさしくなるというメリットが生まれます。
まさに「豆腐の上で寝ている」ような感触を作っているのはこの極厚ウレタンフォームです。
ウレタンフォームを詳しく解説本当におすすめのウレタンマットレス5選&知っておきたい特徴(メリット&デメリット)をご紹介
2. ポケットコイルの特徴
ポケットコイルとは、スプリング(バネ)をひとつひとつ不織布で包んでいるコイルのことです。
ポケットコイルはコイルが独立した動きができるため、振動が伝わりづらいことや、体のラインに細かくフィットすることで寝姿勢が整いやすく、高い体圧分散性を実現できるというメリットがあります。
なお、スリーピー・とうふのポケットコイルで使われているバネは、台湾鉄鋼メーカー大手の「中鋼」によって製造されている厳密な放射線検査をクリアした高品質です。
ポケットコイルは「静かな寝心地」と評され、特に日本人が好きな寝心地と言われています。
ポケットコイルを詳しく解説本当におすすめのポケットコイルマットレス13選 | コスパ抜群モデルや人気メーカー商品もご紹介
・
・
・
【体験レビュー】スリーピー・とうふ(眠豆腐)を実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などを詳しくご紹介します。
開梱・設置
こちらはシングルです。
段ボールに描かれているイメージキャラクターは「とうふくん」と言うそうです。
受け取ってから30日以内に開封してくださいとのことです。
圧縮されてロール状になって入っています。
中身はマットレス本体と取扱説明書の2点です。
説明書はポップなイラストがかわいいです。
本体の重さは約29kgでしたので、力が弱い人は二人以上で移動した方が良いでしょう。
続いて、マットレス本体を開封していきます。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおり、ロール状に圧縮されてビニールに巻かれて届きます。外側のビニール袋を切り、内側のビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観
開封直後は両端が反り返っていて完全に復元されていませんが、ハリのあるボリューム感があり、すぐにでも使えます。
説明書には「シワが伸びきるまでには1日から2日ほどかかる」と書いてありましたので、2日経過した状態を比較したアニメーションを作りました。
このとおり、反り返りが落ち着き、ボリューム感も完全に復元されています。
キルティングは四角形が並べられたシンプルなデザインです。
まさに、豆腐のような見た目ですね。
表面の生地はテンセル100%を使用。しっとりとした肌触りをしています。
テンセルは植物(ユーカリ)から作られる天然素材由来の再生繊維のことで、吸湿・速乾性に優れ、ムレにくくなめらかな質感が特長です。
生地のアップはこんな感じです。
生地の伸縮性はほどほど高めです。
生地の下には極厚のウレタンフォームがあるので、モッチリふかふかな感触が楽しめます。
側面に「眠豆腐」のラベルが付いてます。
マットレス自体は十分な厚みがあります。
厚さの公表値は26cmでしたが、実際はそれよりも厚い28cmほどでした。
これはマットレスの中ではかなり分厚いタイプです。
厚みがあるマットレスはその厚さだけで底付きを感じにくいというメリットがあります。
なお、マットレスの裏面には寝ることができません。(つまり「片面仕様」です)。
裏面は簡易的なカバーです。滑り止めなどもありません。
内部構造
内部構造をチェックするために、一部解体してみます。
こちらが断面です。
上から、
- 側生地(表)
- ウレタンフォーム 2cm
- 高分子弾力ウレタンフォーム 4cm
- フェルト
- 不織布
- ポケットコイル(芯材)
- 不織布
- フェルト
- 側生地(裏)
という9層構造をしています。
生地のすぐ下にはウレタンフォーム(2cm)があります。
この上層のウレタンフォームは側生地とくっついていて、サイド面までぐるっと回りこんで入っています。
その下には厚さ4cmの極厚ウレタンフォームがあります。
こちらが高分子弾力ウレタンフォームで、高密度(約35D)仕様で耐久性が優れた素材です。
これだけ分厚いウレタンフォームが詰め物に使われているのは珍しいです。
さらに下にはフェルトがあります。
これまた極厚です。一般的なフェルトの2倍くらいの厚さです。
この極厚フェルトのおかげでバネ当たりは全く感じませんでした。
詰め物の最下層は不織布で、ポケットコイルを接着剤で固定しています。
スリーピー・とうふは片面仕様ですが、ポケットコイルの下にも極厚フェルトが搭載さています。
コイル下の極厚フェルトによって、コイルの負担を減らしたり、バネが外に飛び出ないようにしています。丁寧な作りです。
ポケットコイルの仕様
ポケットコイルの仕様は商品によってバラバラです。
搭載されているポケットコイルの特徴を知るうえで重要な以下の項目をチェックしていきましょう。
- 密度(いくつコイルを使っているか)
- 配列(並行か交互か)
- 線種(バネの品質)
- 線径(バネの太さ)
スリーピー・とうふのポケットコイルの仕様は以下の通りです。
▼ スリーピー・とうふの仕様 | |
---|---|
密度 | 406個 |
配列 | 並行配列 |
線種 | 非公開 |
線径 | 2.4mm |
なお、密度・配列・線径などの仕様は、基本的に優劣ではなく、そのマットレスが表現したい寝心地を作るためものです。
以下よりスリーピー・とうふで採用されているポケットコイルの仕様について詳しくご紹介します
1. 密度
ポケットコイルマットレスにおける密度とは「コイル数」のことです。
スリーピー・とうふは「406個/シングルサイズ」の密度です。
現在のポケットコイルマットレス市場はコイルの数量(密度)をセールスポイントにすることが多いですが、密度のレベルの違いを超大雑把にご紹介すると以下の通りです。
密度 | 意味合い |
---|---|
300個台 | 低密度(耐久性が不安&バネ当たりも感じやすいので避けた方が良い) |
400~600個台 ★本商品 | 中密度(バネの動きが出やすく寝返りサポート性が得られる) |
700~1,000個 | 高密度(線径が細く、コイル高も高くなるので、ふんわりとした寝心地) |
1,000個以上 | 超高密度(ジェル的で静かな寝心地・バネを感じにくい) |
基本的にポケットコイルマットレスは、密度が低いほどコイルひとつあたりにかかる負荷が高くなるため、特に300個レベルの低密度タイプでは実用上の耐久性に支障が出る可能性も高くなります。
とはいえ高密度であるほど良いというわけではなく、筆者の感覚では耐久性としての適切な密度レベルは450個以上で、それ以上であれば耐久性に特に大きな差はなく(あとはバネの品質や生産加工レベル・詰め物など、密度以外の問題によって耐久性が決まります)、むしろ寝心地の差(跳ね感orフィット感、ソフトorハード)が生まれます。
実質密度は「450個/シングル」
406個/シングルサイズという密度はかなり低めですが、スリーピー・とうふは側面を厚めのウレタンフォーム(2cm)で囲う構造をしているため、一般的なポケットコイルマットレスよりも、ポケットコイルが詰め込めない構造になっています。
要するに、密度自体が低いのではなく、端部分がウレタンフォームで囲われているため、単純に端部分(縦横1列ほど)にポケットコイルが入らないだけなのです。
なお、縦横1列分のポケットコイルを入れたとしたら、450個となります。
2. 配列
ポケットコイルマットレスの配列は「並行配列」か「交互配列(「千鳥配列」とも言います)」のどちらかです。
並行配列 | 交互配列 | |
---|---|---|
画像 | ||
硬さの傾向 | ソフト | ハード |
跳ね感 | 強い | 弱い |
特徴 | 寝返りがしやすい | 静かな寝心地 |
耐久性 | △ (部分的には弱め) | 〇 |
価格 | 安価に作りやすい | 高価になりやすい |
スリーピー・とうふは「並行配列」を採用しています。
並行配列はバネの動きが出やすいため、寝返りのサポート性があり、比較的ふんわりとソフトな感触が特徴です。
なお、販売ページで「並行配列の方が隙間が多いので、通気性が優れています!」というアピールを見ることが多いですが、実用上では大きな差はないので気にしないで大丈夫です(交互配列だからと言って通気性が著しく悪いということはありません)。
3. 線種
線種とはバネ自体の「材料と特徴」がわかる暗号のようなものです。
表示例 | 意味 |
---|---|
SWRH | マットレスのコイルは基本的に硬鋼線(SWRH)を使用 |
72(反発性) | 数値が高くなればなるほど反発力が高い |
B(耐久性) | マンガン含有量(AよりもBが多く、耐久性がある) |
C(強度) | A<B<Cの順で強度が高い |
スリーピー・とうふの線種は「非公開」です。
なお、品質表示法上の線種の表示義務はないので、非公開でも問題ありませんが、他メーカー品との品質面での比較が難しい点はご了承ください。
なお、実際にスリーピー・とうふのバネを触ってみたところ、弾力や粘り気が強い印象が受け、安物のバネではなく、しっかりとした品質が高いバネだと感じました。
4. 線径
線径とは「バネの太さ」のことです。
線径は、太いほど反発力が高まり、しっかりとした寝心地になります。逆に細いほど荷重に対してしなやかに反応するという特徴があります。
寝心地の目安としては以下の通りです。
線径と寝心地(目安)
- 線径1.9mm以下:しなやかな寝心地
- 線径2.0mm以上:しっかりとした寝心地
スリーピー・とうふの線径は非公開ですが、当サイトで計測したところ「2.4mm」でした。これはかなり太いです。
太ければ太いだけしっかりした寝心地と、バネひとつあたりの耐久性も高くなる傾向があります。
(おまけ)圧縮率とコイル高
ポケットコイルはバネを圧縮して不織布に入れますが、「圧縮率の高さ」も耐久性に多少影響します。
基本的に圧縮率が高いほど、耐久性が高くなるのですが、多いのは20~40%くらいの間です。
スリーピー・とうふを計測したところ、20%弱という数値でしたので、圧縮率はあまり高くない(耐久性にプラス要因がない)と言えるでしょう。
なお、ポケットコイルの高さは210mmほどでした。
コイル高210mmは一般的なポケットコイルマットレスよりも高さあるほうです。
なお、コイルは高さがあるほど、クッション性が高くなる傾向があります。
・
・
・
【詳細解説】このマットレスの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ スリーピー・とうふの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.47 |
仰向き寝 | 3.5 |
横向き寝 | 4.5 |
端の沈み込み | 2.5 |
通気性 | 3.0 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 4.0 |
バネ当たりのなさ | 4.5 |
耐久性 | 3.3 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 2.0 |
価格 | 2.40 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「3.5」。
ふっくらとしたウレタンフォームのおかげで、特に背中あたりの体圧分散性の高さを感じました。
「まるで雲の上で寝ているみたい」といった宣伝文句を良く見かけますが、この表現はスリーピー・とうふにぴったりだと思います。
分厚いウレタンフォームとフェルトによってバネ当たりや底付き感は感じませんでした。
しかし、少しだけ沈み込みが深く、反発性が少ないため、腰回りを持ち上げてくれるようなサポート感はありません。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「4.5」。
極厚のソフトウレタンフォームを使用した詰め物によって、圧迫感を感じやすい肩回りもすっぽりと包んでくれてストレスは感じません。
マットレス全面の硬さが一律なので、極端な沈み込みもなく快適です。(腰回りだけ硬くしたゾーニング仕様などでは、横向き寝においては腰が浮くことによって肩部分に荷重が集中したり、姿勢が歪んだりすることもあります)
詰め物がしっかりと施されているのでバネ当たりを感じることはありませんでした。底付き感もありません。
スリーピー・とうふは特に横向きに適したマットレスと言えます。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「3.0」。
反発性が高い素材を使っているわけでもなく、且つ、やわらかめの寝心地のため、寝返りなどの体の動きにはややもったりとした感じがあります。とはいえ、そこまでストレスはないレベルです。
寝返りのしやすさは体に近い場所にある素材(詰め物など)が特に影響します。基本的には低反発よりも高反発素材の方が体の動きをサポートしてくれるので、寝返りはしやすいです。
なお、当サイトでスリーピー・とうふの詰め物の極厚ウレタンフォームの反発性(反発弾性率)を計測してみたところ約38%でした。※以下動画参考
これは、低反発でも高反発でもない「一般ウレタンフォーム」という分類です。※反発弾性率50%以上が高反発フォームと呼べます。
高反発を詳しく解説本当におすすめできる高反発マットレス10選&選び方ガイド
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「2.5」。
端部分を強化した仕様ではなく、詰め物のウレタンフォームがやわらかめのため、端部分の沈み込みは深めです。
なお、スリーピー・とうふの沈み込みやすさは、側面を厚めのウレタンフォーム(2cm)で囲われている構造のため、端部分までポケットコイルが入っていないことが大きな原因です。
端部分へ寝返りを打つと落下の恐れもあるので、寝相が悪い人はワンサイズ上を選ぶのが良いでしょう。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。
評価は「3.0」。
体へのフィット感が高く、沈み込みが深めな寝心地のため、蒸れは少し感じます。
ポケットコイルマットレスは側面方向に通気するのが通常ですが、スリーピー・とうふは厚めのウレタンフォームで側面も包まれているので、通気性が良い構造とは言いづらいです。
なお、スリーピー・とうふのウレタンフォームにはオープンセル構造(空洞が多い構造)に加えて、グラファイト(石墨)が混ぜられていて、一般的なウレタンフォームよりは通気性は良い仕様になっています。
しかしながら、そもそもウレタンフォームという素材はマットレスの素材の中では蒸れやすい(スプリングコイルやファイバーの方が通気性が良い)ため、いくらオープンセルやグラファイトなどの工夫をしたとても限界があるというのが正直なところです。
通気性が最優先の人は、特にファイバーマットレスがおすすめです。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「3.3」。
結論から言うと8年程度と評価しました。
スリーピー・とうふは詰め物に極厚のウレタンフォームを使っているため、ウレタンフォームの仕様が耐久性に大きく影響されます。
よって、一般的なポケットコイルマットレスよりも詰め物(ウレタンフォーム)に比重を置き、評価しました。
ウレタンフォームは「ふつう程度(3.0)」
ウレタンフォームの耐久性は「密度(D)」で測れますが、眠豆腐の高分子弾力ウレタンフォーム(下層)の密度は約35Dで耐久性の目安は8年前後と考えます。
35Dという密度はウレタンマットレスの中では高密度タイプと言え、耐久性が優れた仕様です。
ポケットコイルは「やや高め(3.5)」
ポケットコイルはふつう程度の密度(406個/S※実質450個/S)ですが、バネ自体の品質は良いと感じました。
なお、コイルの密度が高いほど、フィット感や体圧分散性・衝撃吸収性が高い傾向があります。
スリーピー・とうふはコイルの密度は高いとは言えませんが、おそらく上層の極厚ウレタンフォームで体圧分散・衝撃吸収という役割を任せ、下層のポケットコイルは荷重分散(体重を分散してマットレス自体の耐久性を高めること)に徹しているのだと思います。
荷重分散だけを目的に作るのであれば、密度よりもバネ自体の品質や太さなどを重視してもおかしくない(「面」で荷重を支える)ため、あえての密度&太い線径を採用しているのだと推し量ります。
総合的には「やや高め(3.3)」
とはいえ、スリーピー・とうふは上層の極厚ウレタンフォームでその特徴的な寝心地を作っているため、ウレタンフォームの寿命=寝心地の寿命と言えます。
さらに、片面仕様のため、表裏のローテーションが不可な点も耐久性としてはマイナスです(このくらいの価格帯のポケットコイルマットレスは基本的に両面仕様が多いです)。
10年保証があるから安心
ただし、スリーピー・とうふでは10年保証があるので、ヘタってきたらサポートに交換の相談を出来る点はメリットです。
なお、保証条件はウレタンに1.5cm以上の凹みが出た場合に適応れます。※記事公開時点の情報
詳しくは公式サイトでご確認ください。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「4.0」。
スリーピー・とうふの生地は抗菌加工が施されています。
臭いの原因ともなる黄色ぶどう球菌等の抗菌性試験において「強い効果」が認められているので、臭いを気にする人にもおすすめです。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びのしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「2.0」。
スリーピー・とうふの重量は約29kg(シングルサイズ)で、マットレスの中ではかなり重いタイプです。
筆者(30代・男性)の力では「重たいながらなんとか持ち運びは可能」なレベルでした。
捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいと言えます。
厚さは29cmほどなので市販のボックスシーツでもギリギリ使えるでしょう。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントです。
評価は「2.40」。
スリーピー・とうふの定価はシングルサイズで79,800円です。
この価格は、マットレス市場全体から考えると「なかなか高いレベル」の価格帯です。
ただ、長期(100日)のお試し期間が付いているという点を加味すると、価格的な納得感はあります。
口コミ・評判のまとめ
スリーピー・とうふは2022年に日本に上陸した商品で、まだ日本人の購入者による口コミが掲載されていません。
良い口コミ | 悪い口コミ |
---|---|
掲載待ち | 掲載待ち |
スリーピー・とうふはどこで買うのがお得?
スリーピー・とうふは現在公式サイトのみ購入可能です。
似ている商品との比較
スリーピー・とうふの特徴である「詰め物のボリューム感がある、ふんわりふかふかなポケットコイルマットレス」で似ている商品と比較します。
メーカー | ①スリーピー・とうふ(本商品) | ②エアリゾーム「HOLLOW」 | ③源ベッド「国産ポケットコイルプレミアム」 |
---|---|---|---|
画像 | |||
コイル数 (Sサイズ) | 406個 ※実質約450個 | 465個 | 496個 |
配列 | 並行 | ||
線種 | 不明 | SWRH 67 B B | SWRH 82 B C |
線径 | 2.3mm | 1.8mm+2.3mm | 2.1mm |
ウレタン密度 | 35D ※下層 | 約20D ※推定 | 30D |
衛生加工 | 抗菌防臭 | – | 抗菌防臭 防ダニ |
片面/両面 | 片面 | 両面 | |
保証期間 | 10年 | 1年 | 1年 (公式サイトは3年) |
お試し期間 | 100日 | なし | |
生産 | 台湾 | 中国 | 日本 |
価格 (Sサイズ) | 79,800円 | 21,990円 | 36,900円 |
リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
比較商品の特徴
②エアリゾーム「HOLLOW」の特徴は?
②はネット限定のインテリアショップ「エアリゾーム」のオリジナル商品。最大の特徴は詰め物とスプリングを別構造にした「ピロートップ式」を採用していること。
ピトートップ式とは簡単に言うとマットレスとベッドパッドが一体化された仕様のことで、一般的なマットレスに比べて、詰め物の量が増え、体圧分散性が高まるという特徴があります。
ピロートップは有名マットレスブランドではハイグレードシリーズに採用される傾向があり、高級ホテルに導入されていることも多いです。
ただし、詰め物の品質はそこまで高くない&片面仕様ということもあり、この中で最も耐久性が低めとお考えください。
とはいえ、約2万円でこの仕様が買えるのは素晴らしいです。「とにかく低価格で高級ホテルのような寝心地を得たい」という人におすすめです。
②源ベッドの特徴は?
③は広島県の国産マットレスメーカー「源ベッド」のオリジナルポケットコイルマットレスシリーズのプレミアムモデル。最大の特徴は詰め物に高反発プロファイル(凹凸)ウレタンフォームを使用していることです。
弾力性が優れた高反発フォームを使用しているので、寝返りがしやすく、凹凸構造のため体圧分散性も向上します。
さらに、硬鋼線は日本最高クラス・両面仕様・抗菌防臭防ダニ綿入りと、3商品中、最もハイスペックにも関わらず3万円台で買えるコストパフォーマンスの良さが光る逸品です。まさに「コスパにこだわる人」におすすめです。
スリーピー・とうふのメリットは?
比較商品にはない、スリーピー・とうふの大きなメリットは「100日のお試し期間」と「10年保証」です。
長期のお試し期間&保証があるというのは、マットレス選びに失敗したくない人にとってうれしいことです。
スリーピー・とうふの返品ってどんな感じ?
スリーピー・とうふでは100日のお試し期間を設けていますが、トライアル時の返品の流れは以下のとおりです。
手順 | 方法 |
---|---|
①返品依頼 ※簡単なアンケートあり | 公式サイトより (フォームorメール) |
②回収日時の調整 | メールが来るので回収希望日を連絡する |
③回収当日 | 玄関先でマットレスを引き渡し |
④返金(終了) | メールで案内 |
当サイトでは、メーカーさんのご協力のもと、実際の返品も体験させていただきました。詳しくは以下の記事でまとめているのでご参考くださいね。
このマットレスの廃棄方法は?
スプリングコイルマットレスのため、自分で分解が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。
参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。
まとめ
いかがでしたか。
台湾のマットレス「スリーピー・とうふ」をご紹介しました。
ふかふかなウレタンフォームと、しっかり支えるポケットコイルが融合したマットレスです。
豆腐のようなふんわりなめらかな寝心地が得られ、まるで高級ホテルのマットレスみたいなリッチな感触が楽しめました。
100日のお試し期間があるので、気軽に購入できる点も大きな魅力。
「ふんわりとした寝心地が好きな人」「横向きの姿勢で寝ることが多い人」に合いやすいマットレスだと思います。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。