ウレタンマットレスの終着点
この記事ではリフレーションジャパンの「SOMRESTA マットレス Evo」についてご紹介します。
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
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目次
SOMRESTA(ソムレスタ)とは
SOMRESTA(ソムレスタ)は熊本県にある株式会社リフレーションジャパンが製造販売する寝具ブランドです。
名称の由来は、ラテン語で「眠り」を意味する『SOMNUS(ソムヌス)』と、「回復する・良い状態に戻る」という意味の『RESTAURO(レスタウロ)』からとのこと。
2020年3月に販売開始された新興ブランドではありますが、創業者は寝具・インテリア製品に20年深く精通したその道のプロです。
日本のウレタンマットレス市場では価格重視の低価格・低品質の商品が多いところ、「高品質ウレタンマットレスブランドを立ち上げ、睡眠負債など様々な眠りの悩みを抱える日本の消費者に快眠と健康を提供したい」という思いで立ち上げたブランドだそうです。
SOMRESTAのマットレスシリーズ
SOMRESTAブランドのマットレスは以下の3商品です。
商品名 | PREMIUM | トッパー | Evo (本商品) |
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画像 | |||
タイプ | 薄型マットレス | マットレストッパー | ベッドマットレス |
発売開始 | 2020年3月 | 2021年2月 | 2022年10月(予定) |
価格 | 59,800円~ | 29,800円~ | 98,000円~ |
販売ページ | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
ブランド立ち上げ当初から販売しているのが「PREMIUM」(薄型マットレス)です。次に「トッパー」を発売し、今回ご紹介するベッドマットレスタイプの「Evo」が最新モデルという位置づけです。
Evo以外の2商品(PREMIUM・トッパー)についても、体験レビュー記事をご用意しているのでご参考くださいね。
SOMRESTAマットレスEvoの基本情報
メーカー | リフレーションジャパン |
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サイズ | シングル~クイーン |
クッション材 | 高反発ウレタンフォーム |
硬さ | やや硬め(154N) |
復元率 | 99.6%(超高耐久) |
価格(Sサイズ) | 98,000円 |
保証期間 | 3年 |
【まず結論】SOMRESTAマットレスEvoの評価は?
当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネあたりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)
体験を通じ本商品を以下のように評価させていただきました。
▼ SOMRESTAマットレスEvoの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.72 |
仰向き寝 | 4.5 |
横向き寝 | 3.5 |
端の沈み込み | 4.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 4.5 |
底付きのなさ | 5.0 |
素材の品質 | 5.0 |
耐久性 | 5.0 |
衛生面 | 5.0 |
取扱いやすさ | 3.5 |
価格 | 2.04 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
なお、当サイトでレビューしたマットレスの中でトップレベルの高評価です。
【総評】まさに『マットレスの終着点』
本商品は2022年7月8日~8月29日までクラウドファンディングのマクアケで先行予約されていましたが、【非常識に挑んだ男がたどり着いたマットレスの終着点】というのがマクアケで公開されたSOMRESTAマットレスEvoのキャッチコピーです。
今回の体験を経て、まさにこの言葉が具現化されたマットレスだな、と思いました。
何が「非常識」なのか?
マットレス業界を取り巻く問題は話すと長くなるのですが、例えば、
- 価格ありきの商品開発
- わらりづらいところは手を抜く
- 品質表示が不完全
といったことが代表的な「常識」や「慣習」です。
価格ありきではなく「品質ありき」
まず、マットレスには「売りやすい価格帯」というものがあります。
常識的な商品開発における素材の品質は、その価格でできる範囲内の仕様に収めようとします。要するに「価格ありき」という考え方です。
しかし、SOMRESTAマットレスEvoは、価格をひとまず棚上げしておき、本当に実現したい品質を突き詰めて仕様を決めているのです。いわば「品質ありき」という考え方です。
結果的にシングルサイズあたり98,000円という一般的には「少し高い」くらいの価格になったのですが、私からすると仕様(品質)を考えたら「安すぎる」くらいの印象を受けました。
その理由のひとつは「耐久性」です。
ウレタンマットレスにおける耐久性は「復元率」と「密度」で決まります。SOMRESTAのウレタンフォームは復元率99.6%&推定50D以上の超高密度仕様。
なお、一般的なウレタンマットレスはウレタンフォームをいくつか積層し、表層の一部のみを高密度仕様にして『高密度タイプですよ』と販売していることが多いです。
一方、SOMRESTAマットレスEvoでは、芯材のすべてが超高密度仕様(推定50D以上)でできています。
このレベルの高密度ウレタンを厚さ17cmも使ったマットレスは他には見当たりません。これが「非常識」と言えるひとつのポイントです。
カバーは「わかりづらい」ので手を抜きがち
マットレス(特にウレタンマットレス)で手を抜きやすい部分の代表は「カバー」です。
上記のとおり、芯材(ウレタンフォーム)の仕様(密度や復元率)をセールスポイントにすることが多いのですが、寝心地は総合的なバランスが大切です。
カバーに求められるのは主に、吸湿・放湿性や通気性といった「蒸れにくさ」です。
SOMRESTAマットレスEvoでは、特殊な中綿を使用し蒸れにくい仕様になっています。
さらに極めつけは、カバーに消臭・防ダニ・抗菌(強い効果が認められるレベル)といった優れた衛生加工を施していることです。
一般的なマットレスでは、良くても抗菌防臭レベル(そこまで効果が高くない抗菌性)の衛生加工に留まることが多いの中、これだけ衛生面に配慮があるマットレスは珍しいです。
品質に自信があるから「品質表示」がきちんとできる
法令上の表示義務がある項目として、ウレタンマットレスでは「復元率」があります。
復元率とは、簡単に言うと「8万回圧縮後にどれだけ元に戻っているか(JIS規格)」の数値で、耐久性が判断できる指標のことです。
SOMRESTAの復元率は99.6%。これは圧倒的に高い数値です。
しかも、JIS規格では飽き足らず、JISの3倍(つまり24万回圧縮)の試験結果というのがまた驚きです。
一方、復元率は表示義務があるにも関わらず、表示していないメーカーがあるのことも事実です。(これは法令違反です)
なお、筆者としては復元率に加えて「反発弾性率」という数値もきちんと表示した方が良いと思っています。
素材が持つ反発性を測る数値。反発弾性率を調べる方法として、JISが定めるテスト方法(JIS K 6400-3)があり、簡単に言うと「高さ50cmから鉄球を落として、反発した高さと割ったのが反発弾性率」ということです。
なお、「高反発(高弾性)」とは、厳密には反発弾性率50%のことを言いますが、実は日本では『低反発(反発弾性15%未満)以上であれば、高反発と呼ぶ』という誤った認識が常識となり、「高反発ではない高反発ウレタンマットレス」が散見される状態になってしまっています。※低反発でも高反発でもないウレタンは「ふつうのウレタン」です
よって、この反発弾性率も品質表示に加えた方が良いのでは?と考えているのです。(「偽物の高反発」が見分けられるという点で)
なお、SOMRESTAの反発弾性率は60%です。
これは高弾性(高反発)の中でも特に高い反発性とお考え下さい。
そして、これら(復元率と反発弾性率)はWeb上にも表示されている(つまり購入前にわかる)ことが理想です。
SOMRESTAはこの2つの指標(復元率・反発弾性率)をWeb上で公開しています。
要するに、SOMRESTAは品質に自信があるからこそ、こうした指標をWebでも公開できるのです。
このような品質へ追求の結果、どこに出しても恥ずかしくないプロダクトとして、SOMRESTAマットレスEvo(その他のSOMRESTA商品も同様)が完成しているので、安心して購入することができるでしょう。
SOMRESTA Evoのメリット(まとめ) |
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SOMRESTA Evoのデメリット(まとめ) |
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以下より特徴や寝心地を詳しくご紹介します。
SOMRESTAマットレスEvoの特徴・メリット
総評でもご紹介したとおり、SOMRESTAマットレスEvoは「マットレスの終着点」と言えるほど、ひとつの決定版的な商品です。
特筆すべきメリットとしては「高反発」「高耐久(耐久性が高い)」「高衛生(衛生機能が高い)」というポイントです。
以下の説明は【総評】でご紹介した内容と少し重複しますが、ご容赦ください。
1. 高反発
SOMRESTAマットレスEvoは「高反発マットレス」です。独自開発した高密度のウレタンフォームは高い弾力性があります。
高反発マットレスは、沈み込んだあとに元に戻る勢いが強いため、寝返りが楽にできることが最大の特徴。
また、体を持ち上げてくれるので、寝姿勢が整いやすいというメリットもあります。
クッション材「SOMRESTAフォーム」の反発弾性率(跳ね返り率)は60%です。
きちんとした高反発フォームであっても、反発弾性率は50%ギリギリのことが多いです。よって、SOMRESTAの60%という数値は、高反発の中でもかなり高い数値とお考えください。
2. 高耐久
ウレタンマットレスの場合、耐久性は「密度」でほとんど決まります。
SOMRESTAは具体的な密度が非公開ですが、推定50D以上の超高密度で作られているため、連続24万回圧縮で復元率99.6%という高い耐久性を誇ります。
さらに、一般的なウレタンマットレスではJISが定めた8万回の圧縮試験を行うことが多いですが、SOMRESTAはJIS規格の3倍もの回数をクリアしているのです。
密度50D以上(推定)・復元率99.6%(24万回)というスペックは、数あるウレタンマットレスの中でトップレベルの耐久性です。
3. 高衛生
SOMRESTAはウレタンフォームを「中綿入りのカバー」で覆う構造をしています。
一般的なウレタンマットレスのデメリットといえば、通気性の悪さと蒸れやすさですが、「SOMRESTA中綿」は吸湿・放湿性が高く、睡眠時の寝汗などの湿気を吸収・放出してくれます。さらに、防ダニ・消臭効果付きです。
また、カバー表面には吸湿性が高いリヨセル入りの生地を使用し、さらに抗菌防臭加工を施しています。抗菌防臭レベルは抗菌活性値5.9なので「強い効果が認められる」レベルの抗菌性があります。※抗菌活性値が2.0以上で「効果がある」、3.0以上で「強い効果がある」と認められます
これはフランスベッドが2019年に販売した話題の高衛生マットレス「キュリエス・エージー」と同等クラスの抗菌機能と言えます。
裏面はメッシュ構造なので通気性も良いです。
カバーは洗濯可能なので、定期的に洗うことで清潔に保つことができます。
これだけ衛生面が優れたマットレスは珍しいです。
4. 特許取得の「スプリット構造」
SOMRESTAマットレスEvoはカバーと芯材が上下2分割する「スプリット構造」を採用。これは特許取得の構造とのことです。
この構造の主なメリットは、分割できることで持ち運びや処分が楽になることです。
また、上下対称の構造のため、簡易的に2台のマットレスとして使えることも隠れたメリットです。
ただし、分割時のカバーは上から掛けているだけなので、あくまで「簡易的なマットレス」とお考え下さい。
とはいえ、ゲストが泊まりに来るときなどは便利ですね。
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【体験レビュー】SOMRESTAマットレスEvoを実際に試してみた
実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。※サンプル品なので、通常よりも梱包が少し傷んでいます
コンパクトに3つに分かれて梱包されているので、搬入経路が狭い部屋でも安心ですね。
重さは、梱包状態で
- 芯材(左2つ)が約9.75kg/1個
- カバー(右)が約6.85kg
でした。
芯材 | カバー |
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総重量は重め(約22kg)ですが、分割配送されることで、1つ当たりの梱包はかなり軽めです。
では、開封していきましょう。
まずは芯材です。
このように、ロール状に圧縮され梱包しています。芯材の他に、収納袋とゴムバンドが付属で入っていました。
続いて、カバーです。
カバーは圧縮されていません。カバーの他に、扱説明書(保証書)と収納ケースが入っていました。
すべての中身はこちら。
芯材はロール状に圧縮されていることで、持ち運びかなり楽でした。
この芯材はひとつあたり約8.3kg(ビニール含む)です。
芯材はビニールに包まれていて、ハサミで開封します。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおり、ロール状に圧縮されてビニールに巻かれて届きます。外側のビニール袋を切り、内側のビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観
続いて、マットレスをセッティングしていきます。
セッティングはいたってシンプル。2つの芯材を重ねてカバーで閉じるだけです。
カバーはファスナー仕様です。
それぞれのパーツが分割(スプリット)されていることで、力の弱い人でもストレスなくセッティングできます。
3分もあれば余裕で完成できると思います。
説明書には「開封後、数分~数日で通常のサイズに回復します。」と書いてありましたが、ウレタンフォームが超高密度仕様なので、開封直後からほとんど元のボリュームまで復元されます。
厚さはこのくらい。
公表値どおり、約22cmの厚さが確認できました。
キルティングは横方向のシンプルなデザインです。
表面の生地はポリエステル75%・再生繊維(リヨセル)25%を使用。さらさらとした肌触りをしています。
リヨセルは植物(ユーカリ)から作られる天然素材由来の再生繊維のことで、吸湿・速乾性に優れ、ムレにくくなめらかな質感が特長です。
生地のアップはこんな感じです。
模様を生地に編み込む高級仕様の「ジャガード織り」を採用しています。
生地の伸縮性はほどほど高めです。
生地の下にはボリュームがある詰め物(SOMRESTA中綿)があるので、ふっくらとした感触が楽しめます。
なお、SOMRESTA中綿には、吸湿性・放湿性が高いため蒸れにくく、さらに消臭・防ダニ効果もある優れた機能性が特徴。
冒頭でお伝えしたとおり、SOMRESTAは他のマットレスに比べて、特にカバー部分の機能性・衛生面が優れています。
端に「SOMRESTA」のラベルが付いてます。
クールでかっこいい印象のロゴです。
なお、SOMRESTAはマットレスの裏面も使える両面仕様です。
表面 | 裏面 |
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ウレタンフォームと詰め物が線対称の構造をしているので、表裏どちらでも使えます。
両面仕様は、上下に加えて表裏もローテーションできることがメリット。
ローテーションとは、マットレスの上下や表裏を定期的に回転さてマットレスの寝心地を長持ちさせる技でホテルなどの宿泊施設でも行われているポピュラーなメンテナンス方法です。
内部構造
内部構造をチェックします。
カバーはファスナーで閉じられています。
なお、このファスナーは通常の1.7倍もの極太タイプのため、動きがとてもスムーズです。
カバーは上下で分離する仕様です。
上下が分離する仕様は「汚れやすい表面だけを洗濯する」ということもできるため、メンテナンスしやすいです。
なお、洗濯は「綺麗に畳んで洗濯ネットに入れ、弱水流で洗ってください」とのことです。※芯材のウレタンフォームは洗濯不可です
ただし、ボリュームが厚いカバーのため、ご自宅の洗濯機で入らない場合はコインランドリーなどをご利用ください。
芯材のウレタンフォームはカバーに包まれています。
一般的にこのカバーは不織布のことが多いのですが、SOMRESTAは「メッシュニット生地」を採用。
ニット生地なので伸縮性が高く、ウレタンフォームが体にフィットしやすくなります。
中身のウレタンフォームを見るために、カバーをハサミで切りました。
こちらが中身のウレタンフォーム(カバーと同じ色をしています)。
歪みがなく綺麗な形状をしてます。
なお、形状が美しい=ウレタンフォームの品質が良いとお考えください。
特に圧縮梱包の場合、品質の低いウレタンマットレスはしっかりと復元されずに、歪みが出てしまいます。(これはウレタンフォーム自体の密度・復元率が関係します)
SOMRESTAはウレタンフォームの耐久性を決める仕様である「密度」「復元率」の数値が抜群に高いため、このような歪みがなく、きれいな形状をしているのです。
1枚あたりの厚さはこのくらいです。
ウレタンフォームの厚さも公表値どおりの約8.5cm(1枚あたり)が確認できました。
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【詳細解説】SOMRESTAマットレスEvoの評価について
この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。
▼ SOMRESTAマットレスEvoの評価 | |
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総合評価 | 3.72 |
仰向き寝 | 4.5 |
横向き寝 | 3.5 |
端の沈み込み | 4.0 |
通気性 | 3.5 |
寝返り | 4.5 |
底付きのなさ | 5.0 |
素材の品質 | 5.0 |
耐久性 | 5.0 |
衛生面 | 5.0 |
取扱いやすさ | 3.5 |
価格 | 2.04 |
※目安は「3.50」以上が高評価です
それでは以下より主な評価項目をレビューさせていただきます。
1. 仰向き寝は?
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。
なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「星4.5」。
硬め(154N)の高反発(反発弾性率60%)というウレタンフォームの仕様のため、沈み込みにくく、体を持ち上げてくれるしっかりとした寝心地が感じられます。
薄型タイプの従来品「SOMRESTAマットレスPREMIUM」では圧迫感をわずかに感じましたが、Evoではカバー内の中綿の量が約1.5倍となっているため、体圧分散性が向上し「ちょうどよい寝心地」になったと思います。
要するにEvoは単に厚くなっただけでなく、ベッドマットレスとしてのバランスを総合的に考えつくされた仕様と言えるでしょう。
2. 横向き寝は?
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「星3.5」。
横向き寝も従来品(PREMIUM)より、寝心地は向上しています。
やはり中綿のボリュームが厚くなったことが主な理由です。ふんわりとした感触が体のラインにそってやさしくサポートしてくれます。
また、ウレタンフォームも2倍以上の厚さになったおかげで、床との距離が遠く(床による圧迫が少なく)なり、芯材レベルでも圧迫感を感じにくくなっています。
3. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「星4.0」。
非常にしっかりとした反発性と適度な硬さがあるため、端部分の不安定さは気になりません。
座ってもそこまで深い沈み込みはありません。
4. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「星4.5」。
反発弾性率60%という数値は、数ある高反発マットレスの中でも抜群に高い数値です。高い弾力性によって、寝返りは簡単にコロコロと打てました。
文句なしの高評価ですが、強いてマイナスを言うなら、従来品(PREMIUM)よりもカバー(中綿)が厚くなったせいで、芯材のウレタンフォームの感触をダイレクトに感じにくくなっています。
このあたりは寝心地とトレードオフかもしれません。
よって、より寝返りがしやすい方が良い人はSOMRESTAマットレスPREMIUM(従来品)もご検討ください。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「星3.5」。
SOMRESTAの通気構造としては、吸湿・放湿性が高い綿(カバー内)が中心的な役割を担っています。
沈み込み過ぎない高反発の寝心地によって、マットレスと体が密着しすぎないことも蒸れを感じくい理由です。
ウレタンフォーム自体はオープンセルなどの空洞が多い高通気構造ではありませんが、マットレス全体としてはストレスを感じないレベルに仕上がっています。
6. 耐久性は?
密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。
評価は「星5.0」。
結論から言うと、SOMRESTAは10年以上の耐用年数が期待できると思います。
ウレタンマットレスの耐久性を知るにはウレタンフォームの「密度」と「復元率」という情報が必要です。
SOMRESTAフォームの密度と復元率は以下の通りです。
密度 | 復元率 |
---|---|
50D以上(推定) | 99.6%(24万回※JISの3倍) |
ウレタンフォームは密度・復元率が高くなればなるほど耐久性は高くなります。
SOMRESTAフォームの密度は非公開ですが、重量と体積から考えると「50D以上」と考えられます。
一般的にウレタンマットレスは25~40Dくらいのウレタンフォームを使っていることが多いですが、50D以上は圧倒的な高密度と言えます。
また、復元率99.6%も抜群に高い数値です。しかも、JIS基準の3倍もの回数(24万回)という過酷な試験結果というのがまた驚きです。
以上のことから、SOMRESTAマットレスEvoはウレタンマットレスの中ではトップレベルの耐久性とお考えください。
さらに、基本的にに芯材が厚くなるほど荷重分散性も高まるため、薄型タイプ(PREMIUM)よりウレタンフォームの耐久性がより高まっていると言えるでしょう。
7. 素材の品質は?
ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。
ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。
評価は「5.0」。
芯材のウレタンフォームは美しい形状で、仕様面(密度・復元率・反発弾性率)から考えても品質面は抜群に良いです。
正面 | 側面 |
---|---|
さらに、カバーもしっかりとした両面仕様で、衛生機能も優れています。まさに一切の妥協がないクオリティ(品質)と言えます。
8. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「5.0」。
カバーの生地には、一般的な抗菌防臭性よりも高い「強い効果が認められるレベル」の抗菌活性値があり、中綿には消臭・防ダニ効果を持たせています。
さらに、カバーが洗濯可能で、表裏で分離する仕様のため、「汚れやすい表面だけを洗える」という衛生面の配慮が素晴らしいです。
9. 取り扱いやすさは?
持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「星3.5」。
超高密度仕様なので、体積に対しての重量はかなり重めです。
とはいえ、ウレタンマットレスなので、芯材レベルではそこまで重くはありません(同等の体積ならスプリングコイルやファイバーの方が重いです)。
なお、ウレタンフォームは細かくちぎれば家庭ごみとして捨てることが可能です。
10. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。
評価は「星2.04」。
シングルサイズで98,000円という価格は、マットレス市場全体から考えると「なかなか高いレベル」の価格帯です。
とはいえ、仕様・品質面を考えるとむしろ安く、コストパフォーマンスは優れていると言えるでしょう。
口コミ・評判のまとめ
SOMRESTAマットレスEvoには、まだ口コミがありません(一般の発売が2022年10月以降の予定)。
口コミが溜まってきたら、内容の傾向と見解をまとめたいと思います。
良い口コミ | 悪い口コミ |
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似ている商品との比較
SOMRESTAマットレスEvoの特徴である「高反発ウレタンのベッドマットレス」という条件において、似ている2商品と比較します。
商品 | ①SOMRESTAマットレスEvo(本商品) | ②コアラマットレス KORE | ③エマ・マットレス |
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画像 | |||
メーカー | リフレーションジャパン | コアラスリープ | エマ・スリープ |
厚さ | 22cm | 23cm | 25cm |
重量 (Sサイズ) | 約22kg | 約22kg | 約21kg |
密度 | 50D以上 (推定) | 50D(上層) 30D(下層) | 43D前後 (平均・推定) |
復元率 | 99.6% (24万回) | 非公開 | 96% (8万回) |
硬さ | ▼やや硬め 154N | ▼調節可能 80N/100N(上層) 160N(下層) | ▼ふつう 70N(1層目) 150N(2層目) 120N(3層目) |
反発弾性率 | 60% | 約50% (当サイト計測) | 約60% (当サイト計測) |
衛生加工 | 抗菌防臭、消臭、防ダニ | × | |
カバー洗濯 | 〇 | × | 〇 |
片面/両面 | 両面仕様 | 片面仕様 | |
保証期間 | 3年 | 10年 | |
お試し期間 | 〇 (120日) | 〇 (120日) | 〇 (100日) |
サイズ | S~Q | S~K | |
価格 (Sサイズ) | 98,000円 | 99,900円 | 99,000円 |
リンク | 公式HP | 楽天市場 | 公式HP |
比較商品②「コアラマットレス KORE」とは?
②コアラマットレスはオーストラリア発のウレタンマットレスブランドです。2015年に創業し、2017年に日本市場に上陸しました。
2020年にコアラマットレスは「硬さ調節ができる」という特徴を全面に大幅なリニューアルを行いました。それが「コアラマットレス KORE」です。
公式サイト上での反発弾性率は「37%」と表示されていますが、当サイト計測では約50%が確認できました。そして、実際の感触も高弾性(高反発)レベルの反発性が感じられます。
耐久性としては上層(6cm)が50Dという高密度仕様ですが、下層が30Dという少し頼りない素材です。※上の画像を見るとわかりませすが、30D(低密度)の下層フォームは歪みが大きく、しっかりと復元しきれていません
比較商品③「エマ・マットレス」とは?
③はドイツ発のマットレス「エマ・マットレス」です。世界中で200万人以上が愛用し、各国のアワード(表彰)を数々獲得しています。
空洞がある3層構造のウレタンフォームにより、高い反発性と豊かなクッション性がある寝心地が特長。
反発弾性率は非公開ですが、当サイト計測では約60%というSOMRESTAレベルの高い反発性が確認できました。
硬さはSOMRESTAよりもやわらかく(一般的には「ふつう」程度)、ゾーニングによって肩部分がしっかり沈み込みやすく、横向きでも寝やすいことが特徴。
「横向き寝でも快適に寝られる高反発マットレス」を探している人にぴったりだと思います。
どれがおすすめ?
硬めの寝心地が好きならSOMRESTAがおすすめです。また、品質や耐久性としても、他の2商品よりもSOMRESTAが上です。
一方、やわらかめの寝心地が好きならコアラやエマをご検討いただければと思います。
SOMRESTAはどこで買うのがお得?
SOMRESTAは公式サイトか、楽天市場店・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのモール店舗での購入が可能です。
おすすめは公式サイトです。
公式サイトのみ、無料の会員登録で保証期間が5年に延長されます(他のモール店舗は通常の3年保証です)。
マットレスは長い間使い続けるものですので、できるだけ長い保証が付いている方が安心です。
その他、SOMRESTAマットレスEvoの情報
硬さが合わない場合は?
SOMRESTAマットレスEvoは、やや硬め(154N)のため、今まで寝ていたマットレスの硬さが普通~柔らかめの人は、「硬すぎる」と感じるかもしれません。
寝始めは「合わないかも」と思っても、1週間くらいは寝続けてみることをおすすめします。次第に体が慣れていき心地よく感じてくると思います。
もし、しばらく寝てみても硬さに違和感がある場合は、厚手のシーツやパッドなどを使うと柔らかく調節できます。
なお、始めから柔らかすぎるマットレスは、あとから硬く調節ができないので、柔らかさを調節しやすいというのは硬めのマットレスのメリットのひとつと言えます。
電気毛布は使える?
SOMRESTAは電気毛布の使用OKです。
なお、一般的なウレタンマットレスは熱に強くない商品も多いですが、SOMRESTAは、電気毛布、湯たんぽ(電気)、布団乾燥機等も使えるのはメリットの一つと言えるでしょう。
収納ケースの使い方は?
SOMRESTAマットレスEvoには収納ケースが3つと固定用のゴムバンド付いてきます。
収納方法は、まず芯材とカバーを分けます。
芯材は固定用のゴムバンドを巻き、収納袋に入れます。
このゴムバンドはかなり緩いのですが、芯材が変形しないようにあえて緩くしているそうです。あくまで、収納袋に入れるまでの補助的なものとお考えください。
こちらが芯材を入れた後の収納袋。
続いてカバーです。カバーはそれぞれ折りたたみます。
収納袋には上下に重ねるように入れます。
こちらがカバーを入れた後の収納袋。
すべてそろえるとこんな感じです。
このくらいコンパクトになれば、車にも入りやすいので移動が楽ですね。
なお、収納ケースには説明書(保証書)を入れるポケットも付いています。
捨て方は?
マットレスを買うときに、あまり考えないかもしれませんが、「楽に捨てられるか」ということも、利用シーンによっては大事なポイントです。
基本的にマットレス(特にスプリングコイルマットレス)は、一般ごみでは捨てられないので、粗大ごみとして廃棄する必要があります。
しかし、SOMRESTAはウレタンマットレスなので、細かくちぎれば家庭ごみで捨てることができます。※ごみの回収については各自治体のルールをお守りください
ただし、SOMRESTAマットレスEvoの芯材は「厚さ8.5cm×2枚」というボリュームなので、シングルサイズでも40~60分くらいちぎりつづける必要があり、これは結構過酷です。
従来モデル「SOMRESTAマットレスPREMIUM(薄型マットレス)」の方が捨てやすさは優れています。
ちなみに粗大ごみの場合、マットレス(スプリングなし)は1枚あたり1,000円の廃棄手数料(神奈川県横浜市の場合)のため、筆者個人的には「1,000円出して粗大ごみで捨てるかな」と思いました。
ですが、粗大ごみの場合、捨てるタイミングを選べないというのが大きなデメリットで、特に引越しや買い替えの時などの廃棄のタイミングが難しい場合もあると思います。
その点、SOMRESTAマットレスEvoは、厚めのベッドマットレスにも関わらず、スプリット構造のため、ちぎりやすく、頑張れば家庭ごみで捨てられるというのは他のベッドマットレスとの比較で考えると優れていると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リフレーションジャパンの「SOMRESTAマットレスEvo」についてご紹介しました。
【マットレスの終着点】と大胆なキャッチコピーにも引けを取らない(むしろ納得感がある)素晴らしいウレタンマットレスです。
特に芯材は推定50D以上の超高密度ウレタンを惜しげもなく100%使用しています。
カバーの通気性・衛生面や、スプリット構造による取り扱いやすさなども非常によく考えられていて、まさに【マットレスの終着点】にふさわしい仕上がりとなっています。
品質の妥協がない分、価格は少し高めですが、コストパフォーマンスとして考えた場合、かなりお買い得な価格設定だと思います。
これだけの品質をこの価格で買えるなら大満足でしょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。