ココスリープ「腰肩安眠」の体験レビュー(専門家がご紹介)

機能性が優れた薄型マットレス

この記事ではココスリープのオリジナルマットレス「腰肩安眠(こしかたあんみん)」をご紹介します。

なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて

実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。

こんな環境で作っています

体験・検証用の撮影スタジオ当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。

この記事を書いた人

管理人の椚大輔椚 大輔(ベッド・マットレス専門家)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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ココスリープとは

ココスリープ(ロゴ)

ココスリープは、新英産業株式会社(大阪府)のオリジナル寝具ブランドです。

新英産業は、スポンジ・クッション材の開発、製造加工を行う老舗企業(1961年設立)。要するに「ウレタンのプロ」と言えるメーカーです。

そんなウレタンのプロが家庭用の寝具ブランドとして立ち上げたのが「ココスリープ」です。

専門家専門家

ココスリープには、この記事でご紹介するマットレス「腰肩安眠(こしかたあんみん)」の他に、まくら「ラクーン」という商品があります。

ココスリープ「腰肩安眠」の基本情報

ココスリープ「腰肩安眠」

メーカー新英産業
サイズシングル~ダブル
クッション材3層ウレタンフォーム
硬さやや硬め
価格49,000円

公式サイトで見る

【まず結論】ココスリープ「腰肩安眠」の評価は?

ココスリープ「腰肩安眠」の体験

当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。

  • 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
  • 寝返りのしやすさは?
  • 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
  • クッション材の品質はどうか?
  • 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
  • 底付きがないか?
  • 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)

体験を通じ本商品を以下のように評価しました。

▼ ココスリープ「腰肩安眠」の評価
総合評価3.48
仰向き寝4.0
横向き寝3.0
端の沈み込み3.5
通気性4.0
寝返り4.0
底付きのなさ3.5
素材の品質4.0
耐久性3.5
衛生面3.0
取り扱いやすさ4.0
価格3.13

※目安は「3.50」以上が高評価です

>>>点数の付け方について

【総評】機能性が優れた3層のウレタンフォームによる満足感が高い寝心地

ココスリープ「腰肩安眠」の使用イメージ

腰肩安眠は「薄型ウレタンマットレス」です。(厚さは9cm)

芯材は薄型タイプで珍しい3層のウレタンフォームを採用しています。

腰肩安眠のウレタンフォーム(3層)
腰肩安眠のウレタンフォーム(3層)

さらに、腰肩安眠はそれぞれのウレタンフォームの機能性が高く、薄型タイプでありがちな「硬いだけのマットレス」とは全く違う快適でリッチな寝心地が得られます。

専門家専門家

薄型マットレスは「底付きやすさ」が最大のデメリットなので、なるべく硬くして底付きを回避している商品が多いです。

しかし、結果的に「単に硬いだけで、寝心地としては微妙」というマットレスが出来上がりがちです。

一方、腰肩安眠は、1層目(吸放湿フォーム)がふんわりとやわらかいため、しっかりと体圧分散され、沈み込んだら高反発フォーム(2層目)で寝姿勢が整い、高硬度フォーム(3層)によって底付きがないといった非常に考えられた構造になっています。

横向き寝
沈み込みが深い「横向き寝」でも底付きがなく、しっかり支えられる

以下の動画のとおり、1層目は体(手)のラインにしっかりフィットし、沈み込んだら2層目がつぶれずにグッと押し上げ、3層目は集中した荷重でも底付きません。素晴らしいバランスですね。

ウレタンフォーム自体も良質なスペックのものを使用しているので、価格がシングルサイズで約5万円と、薄型マットレスにしては少し高めですが、寝心地を考えるとコストパフォーマンスは良いと思いました。

『薄くて寝心地が良いマットレスを探している』という人はぜひご検討くださいね。

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ココスリープ「腰肩安眠」の特徴・メリットは?

1. 取り扱いやすい「薄型マットレス」

薄型タイプ

腰肩安眠は厚さ9cmの「薄型マットレス」です。

薄型マットレスは、二段ベッドやロフトベッド(システムベッド)などの厚さ制限があるベッドフレームでも使いやすく、幅広い環境に対応できるというのはメリットのひとつです。

薄型マットレスベッドマットレス
薄型マットレスベッドマットレス

薄型マットレスは軽いこともメリット。

腰肩安眠の場合、シングルサイズで 約7.0kgと、一般的なベッドマットレスの半分以下の重さで、力が弱い人でも取り扱いやすいです。

専門家専門家

厚さ10cm前後以下で「薄型マットレス」と呼ばれることが多いです。

2. 薄型には珍しい「3層ウレタンフォーム」

3層ウレタンフォーム

腰肩安眠の芯材は以下のとおり「3層のウレタンフォーム」を使っています。

1層目2層目3層目
画像高感触フォーム高反発フォーム高硬度フォーム
ウレタン高感触フォーム高反発フォーム高硬度フォーム
密度40D48D30D
硬さ60N110N240N

1層目でしっかりと体圧分散をし、沈み込むと2層目の高反発フォームによって、寝姿勢が整えられ、3層目で沈み込みを抑えつつしっかりと支える構造です。

基本的にマットレス(特にウレタンマットレス)は、単層よりも多層構造の方が寝心地が良いです。

これは、硬さや反発性の異なる複数の素材を重ねた方が、それぞれの役割(体圧分散・寝姿勢保持・荷重分散など)をしっかりと発揮しやすいからです。

専門家専門家

ある程度の厚さがあるベッドマットレスでは、多層構造のコンセプトは採用されやすいですが、厚さ10cm以下の薄型マットレスでは単層(多くても2層)が中心です。

そんな中、薄型なのに3層ウレタンによる「リッチな寝心地」が味わえるという点は、大きなメリットと言えます。

3. 湿度調節でき、通気性も良い

ウレタンフォームのアップ

腰肩安眠の高感触フォーム(1層目)は、特殊な分子構造により、湿度によって水分を吸着・脱着できるウレタンフォームです。

よって、湿度が低い場合は、マットレス側から放湿し、湿度が高い場合は、余計な湿気を下層に通気する優れた仕組みとなっています。

放湿・通気構造
放湿・通気構造

さらに、3層目がプロファイル(凹凸)タイプのため、側面方向への通気がスムーズです。

専門家専門家

一般的なウレタンマットレスは蒸れやすいことがデメリットですが、腰肩安眠は優れた調湿・通気性があるため「蒸れにくいウレタンマットレス」です。

4. 捨てやすい

マットレスの中で「薄型のウレタンマットレス」が最も捨てやすいです。

なぜなら、芯材のウレタンフォームは手で細かくちぎりやすく、家庭ごみとして捨てられるからです。(大体45リットルのゴミ袋5個くらいに収まります)

ウレタンフォームをちぎる
ウレタンフォームは手でちぎれる※画像は別商品

一方、スプリングコイルマットレスの場合、粗大ごみでも回収してくれない自治体もあるので注意が必要です。

専門家専門家

マットレスを買うときに「捨てやすさ」は見逃しがちなポイントです。最近はスプリングコイルマットレスの場合、粗大ごみでも回収NGの自治体も増えてきているので、心配な人はノンコイル(特にウレタン)マットレスを選びましょう。

ココスリープ「腰肩安眠」のデメリット・注意点

1. 折りたためない

腰肩安眠は薄型マットレスですが、折りたたみ機能はありません。

三つ折りマットレスなどでは、芯材を分割することで、コンパクトに折りたたむことができて便利ですね。

三つ折りマットレス
三つ折りマットレス(収納しやすいが、寝心地や耐久性が落ちやすい)

しかし、実は三つ折りや四つ折りなどの「折りたたみマットレス」の場合、分割部分の寝心地や耐久性が落ちやすいです。

睡眠中は体が動くため、この分割部分に肩や腰などの荷重が重くかかる部分が乗ると、底付きや沈み込みによって寝心地が悪く感じる原因になります。

つまり、腰肩安眠のような分割しない1枚タイプのマットレスの方が構造上、寝心地は良いです。

2. 片面仕様(表裏のローテーションNG)

腰肩安眠は、表面のみで寝られる「片面仕様」です。

よって、表裏をひっくり返す「ローテーション」ができないことがデメリットです。(頭と脚部分をひっくりかえす「上下」のローテーションは可能です)

マットレスのローテーションの方法
マットレスのローテーション方法 ※腰肩安眠は上下(画像右)のローテーションのみ可能

表裏・上下の両方のローテーションができる「両面仕様」の方が、ヘタリをならしやすいため、長く使いやすいです。

なお、基本的に多層構造のウレタンマットレスは両面仕様できません。

3. ベッドフレームから少しはみ出す

ココスリープ「腰肩安眠」の使用イメージ

腰肩安眠の長さ(奥行き)は197cmです。

一方、一般的なベッドフレームの床板の長さは195cm(一般的なマットレスの長さも195cm)です。

要するに、ベッドフレームに置くと2cmほどはみ出してしまいます。

ベッドフレームに置くと3cmはみだす
ベッドフレームに置くと3cmはみだす

よって、ベッドフレームを使う場合、長さの制限をチェックしましょう。

専門家専門家

特に二段ベッドやロフトベッドなど、フレームがマットレスを囲うようなベッドフレームでは長さ制限があるため、置きにくい場合もあるので注意しましょう。(とはいえ2cmなので、ぎゅっと押し込めば使えなくもないと思います)

【体験レビュー】ココスリープ「腰肩安眠」を実際に試してみた

ココスリープ「腰肩安眠」の使用イメージ

専門家専門家

実際のお届け時の様子や具体的な使用感をレビューします。

開梱・設置

こちらはシングルです。

開梱します。

開梱

マットレスはロール状に圧縮し梱包されています。

ロール状のマットレスと段ボール

マットレスの重さは約7.0kg(シングル)なので、力の弱い人でも持ち運びが楽です。

マットレスの持ち運び

マットレスを開けていきます。

まずはマットレスを巻いているビニールは2層になっていて、1層目(表層)をハサミで切っていきます。

表層のビニールを切ると復元が始まります。

開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)

上の動画のとおり、ビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。

外観のチェック

開封直後の

開封直後でもしっかりと復元され、すぐにでも使えます。

1日経過した状態を比較したアニメーションを作りました。

開封直後と1日経過(アニメーション)

開封直後でほとんど厚さは復元されていますが、1日経過すると歪みや反りが落ち着きます。

厚さはこのくらい。

厚さ

公表値どおり約9cmの厚さが確認できました。

厚さの計測

続いてカバーをご紹介します。

カバーデザイン

カバーはポリエステル100%のさらさらとし生地です。

生地の触り心地

生地のアップはこんな感じです。

生地のアップ

目が非常に細かく詰まっているので、通気性はあまり高くないです。

一方、伸縮性は高めです。

生地の伸縮性

生地の伸縮性の高さは、体へフィット感と寝返りサポート性に関係します。

表面のフット(脚側)にココスリープのラベルが付いてます。

ラベル(ロゴ)

腰肩安眠は表面のみ寝られる「片面仕様」です。

表面裏面
表面裏面

カバーはファスナーで閉じられています。

内部構造のチェック

内部構造をご紹介するために、カバーを取ります。(裏側にファスナーがあります)

カバーを取る

こちらが腰肩安眠の芯材(3層ウレタンフォーム)です。※裏面です

芯材(3層ウレタンフォーム)※裏面

続いて、表面にひっくりかえして詳細を見ていきます。

ウレタンフォーム(表面)

こちらが3層のウレタンフォームのアップです。

ウレタンフォームのアップ

続いて、各層の特徴をご紹介します。

こちらは1層目の「高感触・吸放湿フォーム」です。

高感触・吸放湿フォーム

一般的なウレタンフォームよりも、調湿性が優れているので、安定的な環境で眠れます。

続いて2層目(グレー色)は「高反発ウレタンフォーム」です。

高反発ウレタンフォーム

高反発フォームは、沈み込んだ時にグッと押し返す力が強いため、上の画像のとおり、荷重に対して沈み込み過ぎず、自然な寝姿勢を支えられることが特徴です(専門用語で「寝姿勢保持」と言います)

なお、この2層目のウレタンフォームは最も高密度(48D)で、耐久性が高く、さらに反発弾性率60%という高反発フォームの中でも特に反発力が高い素材です。

最後は3層目の凹凸加工された「高硬度フォーム」です。

高硬度フォーム

「高硬度」という名前どおり、硬さが240Nなので「かなり硬い」ウレタンフォームです。

一般的に薄型マットレスは、底付きやすいことがデメリットですが、腰肩安眠では最下層をかなり硬めに作ることにより、底付きを感じさせない寝心地となっています。

なお、1層目は40N、2層目は110Nという「やわらかめ」の寝心地なので、体当たりはふんわりとやさしく、沈み込んだら3層目(240N)でグッと硬く支えるという感じです。

※消費者庁の表示ルールでは、「110N」は「かため」とされていますが、実際はそんなに硬くはありません

専門家専門家

なお、プロファイル(凹凸)部分は、体圧分散性・荷重分散性が高まるため、衝撃をふんわりと受け止める役割もあります。

【詳細解説】ココスリープ「腰肩安眠」の評価について

この記事の冒頭で評価した以下のポイントを詳しくご紹介します。

▼ ココスリープ「腰肩安眠」の評価
総合評価3.48
仰向き寝4.0
横向き寝3.0
端の沈み込み3.5
通気性4.0
寝返り4.0
底付きのなさ3.5
素材の品質4.0
耐久性3.5
衛生面3.0
取り扱いやすさ4.0
価格3.13

※目安は「3.50」以上が高評価です

1. 仰向き寝は?

仰向き寝

ココをチェック

仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。

なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。

評価は「星4.0」。

表層でしっかりと体圧分散され、中間層で寝姿勢が整い、下層でしっかりと支えられます。

仰向け時のウレタンフォームの様子
仰向け時のウレタンフォームの様子

上の画像のとおり、カーブが大きい腰あたりも浮くことがなく、適度にフィットしつつ、寝姿勢が崩れていません。

お尻あたりが下層の硬さを感じますが、圧迫感というよりも、「しっかりとした支え」という感じで、全体の感覚としてはとても心地よいです。(上の画像で、凹凸部分が押しつぶされているのがわかりますね)

ベッドマットレスレベル(厚さ20cm以上)の性能・バランスを、わずか9cmという厚さでよく作ったと評価できる寝心地でした。

2. 横向き寝は?

横向き寝

ココをチェック

横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。

つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。

評価は「星3.0」。

一般的な薄型マットレスは、圧迫感を感じやすく、横向き寝に適していない寝心地の商品が多いです。

しかし、腰肩安眠は1・2層目がやわらかめの感触になっているため、圧力を感じにくい構造になっています。

横向き時のウレタンフォーム
横向き時のウレタンフォームの様子

上の画像のとおり、肩あたりは深く沈み込むので3層目(高硬度ウレタン)の硬さを多少感じますが、ストレスが少ないレベルです。

仰向きでも横向きでもバランス感が良く、薄型マットレスの中では特に寝心地が良いマットレスと言えるでしょう。

3. 端の沈み込みは?

端の沈み込みのチェック

ココをチェック

一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。

なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。

評価は「星3.5」。

薄型マットレスのため、端部分の歪みは少なく、寝返りで落ちそうになることはありませんでした。

表層は沈み込みますが、3層目の高硬度ウレタンはかなり硬いため、座るなどの姿勢でも底付きは感じにくかったです。

腰掛け時のチェック
座っても高硬度ウレタン(3層目)によって底付きは感じにくい

寝姿勢においては端で寝てもストレスは感じにくいレベルです。

4. 寝返りのしやすさは?

寝返り

ココをチェック

クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。

寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。

評価は「星4.0」。

2層目に反発弾性率60%(高いレベル)の「高反発フォーム」を採用してるため、寝返りなどの体の動きをサポートする力が強いです。

寝姿勢保持性も良く、体の中心線がまっすぐになりやすいため、寝返りは打ちやすかったです。

※満点でない理由は、高反発フォームが2層目だからです。単純に寝返りのしやすさを追求するなら体に最も近い部分(1層目)に高反発素材を使うのがベストです。

5. 通気性は?

通気構造

ココをチェック

睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。

評価は「星4.0」。

もともとウレタンフォーム(ウレタンマットレス)は、スプリングコイルマットレスなどに比べて、蒸れやすい素材です。

しかし、腰肩安眠は1層目に「吸放湿フォーム」を搭載し、湿度が高い状態の際には、下層に余計な湿気を流し、3層目のプロファイルウレタンによって、床との隙間から排気するという非常に凝った通気構造となっています。

よって、ウレタンマットレスの中では、蒸れにくいタイプとお考え下さい。

6. 耐久性は?

耐久性(マットレスを手で押す)

ココをチェック

密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。

評価は「星3.5」。

JIS規格の復元率テストの結果は97%とのことなので、「5~8年」くらいの耐用年数とお考えください。

なお、片面仕様のため表裏のローテーションには非対応です。

とはいえ、1層目が40D、2層目が48Dという高密度仕様のため、ヘタリにくいでしょう。

7. 素材の品質は?

ウレタンフォーム

ココをチェック

ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。

ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。

評価は「4.0」。

高密度・超高反発・吸放湿といった高性能なウレタンフォームを使っているため、「素材レベルの品質」は高いです。

また、積層のズレや歪みも少なく、生産品質としても良質です。

8. 衛生面は?

カバーと芯材

ココをチェック

抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。

評価は「3.0」。

抗菌防臭などの衛生加工はありませんが、カバーは洗濯可能なので、こまめにメンテナンスすることで清潔に保ちやすいでしょう。

洗濯表示
洗濯表示

9. 取り扱いやすさは?

マットレスのハンドリング

ココをチェック

持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。

特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。

評価は「星4.0」。

重量はシングルサイズで約7.0kgと、力が弱い人でも取り扱いやすい重さです。

お届け時も圧縮ロールパッケージのため、狭い部屋でも搬入しやすいです。

マイナス点としては、折りたためないことくらいです。

廃棄については、ウレタンマットレスは手でちぎれるため、細かくすれば家庭ごみとして簡単に捨てられます。

10. 価格は?

ココをチェック

絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。

評価は「星3.13」。

シングルサイズで49,000円という価格は、マットレス市場全体から考えると「ふつう」程度ですが、薄型マットレスとしては「やや高め」の価格帯です。

ただし、腰肩安眠は、高機能のウレタンフォームを3層重ねた仕様のため、価格が高くなるのは仕方のないこと、寝心地の良さを考えるとコストパフォーマンスとしてはむしろ良いと思います。

11. 硬さは?

硬さのチェック

ココをチェック

ウレタンフォームのN(ニュートン)数、綿のボリューム感、ポケットコイルの線径・巻き数等の仕様から客観的な硬さと、実際に寝たときに感じた主観的な硬さをお伝えします。

腰肩安眠は「少し硬め」くらいの寝心地です。

ウレタンフォームの硬さはN(ニュートン)という単位で表示され、数値が大きくなるほど硬くなるのですが、腰肩安眠の仕様は以下のとおりです。

1層目2層目3層目
画像高感触フォーム高硬度フォーム
ウレタン高感触フォーム高反発フォーム高硬度フォーム
硬さ60N110N240N
厚さ1.5cm2.5cm5cm

1層目の60Nは「かなりやわらかめ」で、厚さが1.5cmのため、荷重はすぐに下層のウレタンフォームに到達します。

2層目の110Nは「やわらかめ」で、厚さが2.5cmですが、高反発フォームのため、寝姿勢時にはおおむねこの2層目までで体を支えます。

ただし、荷重が重い背中やおしりあたりは、3層目の240Nという「かなり硬め」の感触を感じます。

ウレタンフォームの沈み込み
仰向け時にお尻あたりは下層まで荷重が届くため「硬く」感じる

要するに、腰肩安眠は、荷重が軽い部分はやわらかく、重い部分は硬く感じる寝心地です。

こうした感触は「しっかりした寝心地」と感じやすいです。

なお、表層(1・2層=やわらかめ)と下層(3層=かなり硬め)の硬さの差が大きいため、体重によって感じ方が大きく変わるでしょう。

体重が軽い人は、表層(やわらかめ)でおおむね体圧分散されるため、やわらかく感じやすく、一方、体重が重い人は、下層(かなり硬め)まで荷重が到達するため、硬く感じやすいです。

専門家専門家

参考までに筆者の体型は身長171cm・体重59kgくらいですが、お尻部分は下層に到達し、硬く感じましたが、他の場所はふんわりと支えられるので、全体的には「少し硬め」くらいの硬さに感じました。

主観的な硬さの評価としては10段階中(10が最も硬いとして)、6.5くらいの硬さだと感じました。

似ている商品との比較

腰肩安眠の特徴である「3層ウレタンの薄型マットレス」というジャンルで、2つのモデルと比較します。

モデル①腰肩安眠②咲夜ハイフィール③20年ムアツ X
画像咲夜ハイフィール20年ムアツ X
ブランドココスリープ源ベッド昭和西川
タイプ1枚三つ折り
寝心地やや硬めふつうやや硬め
厚さ9cm12cm10cm
重量
(Sサイズ)
約7.0kg約6.5kg約8.2kg
復元率97%98%
反発弾性率60%
※2層目
60%
※1層目
50%
衛生加工抗菌防臭・防ダニ
カバー洗濯×
サイズS~DS~WDS~D
価格
(Sサイズ)
49,000円39,900円143,000円
リンク公式サイト公式サイト公式サイト

比較商品② 咲夜ハイフィール

咲夜ハイフィール

寝心地で選ぶならコレ

咲夜ハイフィールは広島県のベッドメーカー「源(みなもと)ベッド」と、当サイト(株式会社悠デザイン)が共同開発した薄型ウレタンマットレスです。

咲夜ハイフィールの3層ウレタン
咲夜ハイフィールの3層ウレタン

伝統的な人間工学の「弾性の三層構造」をもとに作り上げ、高級メーカーのベッドマットレスにも引けを取らないリッチな寝心地を目指しました。

咲夜ハイフィール
咲夜ハイフィール

弾性の三層構造とは、簡単に言うと「柔・硬・柔」の順番で素材を組み合わせることで、「体当たりはふんわりと、沈み込んだら寝姿勢を支え、衝撃をふんわりと吸収する」というコンセプトです。

老舗ブランドのマットレスもこうした3層構造のコンセプトで作られることが多いですが、5万円を切る(しかも薄型)マットレスでは珍しいです。

表層には反発弾性率60%の超高反発フォームを使用しているので、寝返りサポート性も抜群です。

専門家専門家

しっかり硬めのマットレスが好きな人におすすめです。

比較商品③ 20年ムアツ X

20年ムアツ X

大ヒット寝具のリニューアル

「ムアツ」は日本の老舗寝具メーカー【昭和西川】の代表寝具ブランド。凹凸加工が施されたプロファイルウレタンのパイオニアで、旧モデルの「ムアツふとん」は1971年に発売を開始し、2015年には累計販売数400万台を達成した大ヒットロングセラー商品として有名です。

ムアツふとんは2023年3月にフルリニューアルされ、商品名が「ムアツ マットレス」として生まれ変わりました。ムアツマットレスにはいくつか種類がありますが、特におすすめなのが「20年ムアツ X」というモデルです。

20年ムアツ X
20年ムアツ X

贅沢に高反発ウレタンフォームを2層も使った3層構造が特徴で、寝心地・耐久性・品質が高いレベルで実現されています。

20年ムアツ Xの3層構造
20年ムアツ Xの3層構造 ※上の2層(プロファイルウレタン)が高弾性フォーム
専門家専門家

仕様にこだわりがある分、かなり価格が高いことがデメリットですが、「薄型の三つ折りマットレス」というジャンルにおいては、選んで間違いない逸品と言えるでしょう。

腰肩安眠はどこで買うのがお得?

ココスリープの商品は公式サイトのみ購入可能です。

公式サイトはこちら

まとめ

いかがでしたか。

ココスリープ「腰肩安眠」をご紹介しました。

機能性が優れた3つのウレタンフォームを使った「多層タイプの薄型マットレス」です。

多層タイプならではの、奥行きがあるリッチな寝心地が得られ、薄型マットレスの中では特に寝心地が良い印象でした。

価格も適正レベルなので、寝心地や機能性にこだわりたい人はぜひご検討くださいね。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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