マットレスの詰め物を解説

「詰め物」は硬さを調節し、体圧分散性を担う

マットレスの構造の中でも比較的地味な存在である「詰め物」部分を解説します。

マットレスの構造は、大きくわけると以下の通りです。

  • コイルなどの「クッション層」
  • ウレタンなどの「詰め物」
  • 表面の「側生地」

この中で、マットレスの柔らかさ・硬さを主に調節し、体圧を分散する役割を担っているのが「詰め物」です。

詰め物の役割

スプリングコイルマットレスの構造
スプリングコイルマットレスの構造

詰め物の役割は「硬さの調整」「体圧分散」です。

以下、詳しくご紹介します。

役割① 硬さを調整する

よく「ボンネルコイルだから硬い、ポケットコイルだから柔らかい」という説明を見かけますが、実はそれでは不十分です。

寝心地の硬さを主に調節しているのは詰め物です。

クッション層であるスプリングコイルの硬さを変えずに、詰め物だけでハードタイプ・ソフトタイプを作り分けているマットレスもあります。(日本ベッドのビーズポケットシリーズなど)

マットレスを選ぶとき、クッション部分(ポケットコイルやボンネルコイルなど」に着目をされる人が多いですが、マットレス選びは詰め物なども含めて全体で考えるべきです。

役割② 体圧を分散させる

よく聞く「体圧分散性」(詳しくはこちら)は、実はクッション層よりも詰め物部分が主に担っています。

柔らかい寝心地の方が体圧分散性は高いですが、柔らかすぎると寝姿勢は悪くなり、硬すぎると体が痛くなるので、適度な体圧分散性がある硬さが理想です。

硬さの選び方

女性・男性

一般的に女性はソフト、男性はハードタイプがおすすめと言えます。

女性は体のラインがはっきりしている分、マットレスからの圧力を部分的に受けやすくなります。よって、ソフトタイプのマットレスの方が圧力を分散してくれるため女性に適しています。

一方、男性は女性に比べて体のラインが平たんで、体重が重い傾向があるので、沈み込みすぎないレギュラー~ハードタイプのマットレスが合いやすいです。

横向き寝・仰向き寝

あまり知られていませんが、横向き寝と仰向き寝によっておすすめの硬さが変わります。

横向き寝の場合は、肩や臀部の沈み込みが深く、体の凹凸が出やすいのでソフトタイプのマットレスを選ぶと良いです。

逆に仰向き寝の場合は、横向き寝に比べて体の凹凸が少ないので、レギュラー~ハードタイプのマットレスの方が合いやすいです。

ちなみに、人は睡眠時には寝返りを打ち、寝姿勢も変わっていきます。

そして寝返りは必ず仰向きの姿勢を通過するため、横向きで入眠した人も結果的には仰向きで眠っている時間が多くなります。

横向きでないと眠れない!という人はソフトタイプが合うと思いますが、特に意識していないという人はレギュラー~ハードタイプのマットレスがおすすめです。

管理人管理人

日本人は仰向き寝が多いですが、欧米人は横向き寝が多いです。

なので欧米向けのマットレスは比較的柔らかい寝心地になる傾向があります。

迷ったら「少し硬め」がおすすめ

マットレス選びに迷ったら、「少し硬め」がおすすめです。

なぜなら、もし硬すぎた場合でもベッドパッドなどであとから柔らかさを調節できるからです。ソフトタイプの場合は後から硬くすることは難しいです。

日本人は欧米人に比べて硬めのマットレスが好きな傾向があるので、レギュラー~ハードタイプあたりのマットレスを選ぶと失敗は少ないでしょう。

詰め物はヘタりやすい

詰め物でよく使われているウレタン等の素材は、クッション層で使われているスプリングコイル(硬鋼線)に比べてヘタるのが早いです。

仕様で変わりますが、例えばコイルが30年くらいでヘタるとしたら詰め物は10年くらいでヘタってきます。つまり、この場合は10年くらいでマットレスの寝心地は変わってしまうということです。

よって、できるだけ同じ寝心地をキープしたいのであれば、詰め物にあまり頼らず、コイルで硬さ・柔らかさを調節しているマットレスのシリーズが良いでしょう。

有名マットレスメーカーのシモンズなどは詰め物をできるだけ薄くしてコイルで体圧分散をさせるという方向でマットレスを作っています。

睡眠の質はほぼマットレスで決まるので、予算が許すだけマットレスには投資することがおすすめです。

極端な話、ベッドフレームは安価なローベッドや床に敷くすのこタイプのベッドでも良いです。

詰め物がヘタってきたら

もし詰め物部分がヘタってきたらベッドパットやマットレストッパーを使えば、ある程度の体圧分散性や寝心地は改善できます。

特におすすめなのは羊毛を使ったベッドパット。体圧分散性も良く、保温性、通気性などの機能も高い素材です。

体圧分散性とは?

体圧と体圧分散

寝るときに体にかかる圧力を体圧と言います。

体に圧力が強くかかるとその部分の血液が滞るので、血流を良くするために、寝返りを打ちます。

寝返りを打ちすぎるのは安眠できていない証拠ですので、マットレスは適度に体圧を分散させる必要があります。

例えばコンクリートの上に寝ることを想像してみてください。これが体圧をまったく分散していない状態です。圧力をまったく分散しないと、体は痛くなりますよね。

逆に、体圧を完璧に分散させるとどうなるのかというと、感覚的に気持ち悪く感じます。

例えばお餅で出来たマットレスを想像するとわかりやすいです。身体とマットレスが密着するため空気の逃げ場がなく蒸れやすく、寝返りも打ちづらいです。

よって、体の中でも特に重い腰や肩の圧力を適度に分散させるマットレスが良いでしょう。マットレス選びに迷ったら「硬めのポケットコイルマットレス」を選ぶことが無難です。

いかがでしたでしょうか?

マットレスの詰め物についてご紹介させていただきました。

おすすめのベッドやマットレスの選び方を知りたい

と思った方は当サイトのトップページ『専門家がおすすめのベッド選びをご提案!』をご参考いただけると幸いです。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。