エコサ・マットレスの徹底解説(体験レビュー付き)

硬さ調節できる、高品質な低反発マットレス

この記事ではオーストラリア発のマットレスブランド「エコサ・マットレス」についてご紹介します。

なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて

実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ご参考いただけますと幸いです。

こんな環境で作っています

体験・検証用の撮影スタジオ当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。

この記事を書いた人

椚大輔椚 大輔(くぬぎ だいすけ)
ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、レビューしたベッド&マットレスは100商品を超える。2020年に株式会社悠デザインを設立し、ベッド関連に特化したサービスを展開。ベッド・マットレスの専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。

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エコサ・マットレスの基本情報

エコサ・マットレス

エコサ・マットレスのサイズや価格等の情報は以下の通りです。

メーカー エコサ
サイズ シングル~キング
クッション材 ウレタンフォーム
硬さ やわらかめ
※調節可能(やわらかめ~ふつう)
価格(Sサイズ) 69,900円
保証期間 15年

公式サイトで見る

メーカーの「エコサ」とは?

エコサ

エコサはオーストラリア発のマットレスメーカーです。

人間工学に基づいた設計のウレタンマットレス(エコサ・マットレス)を中心に、ポケットコイルマットレスやラテックスマットレス、ピロー等も取り扱っています。

2015年に創業後、2016年に香港・ニュージーランド、2017年にアメリカ、2019年にカナダに進出し、2021年に日本に上陸しました。

オンライン限定での販売ですが、マットレスは100日間のお試し期間15年保証が付いているので、安心して購入できます。

ちなみに、オーストラリア発のウレタンマットレスメーカーといえば日本では、コアラマットレスが有名ですね。

コアラマットレスは日本に2017年に上陸しましたが、創業時期はエコサと同じ2015年です。

エコサのマットレスシリーズ(3つ)

エコサが展開しているマットレスシリーズは以下の3つです。

メーカー ①エッセンシャル・マットレス ②NEWエコサ・マットレス(本商品 ③ファーム
画像 エッセンシャル・マットレス エコサ・マットレス ファーム
価格 30,000円~ 69,900円~ 60,000円~
サイズ S~D S~Q S~D
厚さ 12cm 26cm 25cm
芯材 ポケットコイル ウレタンフォーム ラテックス&ポケットコイル
硬さ 硬め 4種類の調節 硬め
防水 × ×
洗えるカバー × ×
お試し期間 100日(無料)
保証 15年
リンク 公式HP 公式HP 公式HP

メーカーとしては②エコサ・マットレス(本レビュー商品)が基幹モデルという位置づけです。

①エッセンシャル・マットレスはポケットコイルタイプの低価格モデルです。

エッセンシャル・マットレスの「マルチゾーニングシステム」
別商品のエッセンシャル・マットレス(ポケットコイル仕様)

エッセンシャル・マットレスは以下のレビュー記事で詳しくご紹介しているのでご興味がある人はご参考くださいね。

オリジナル・エコサと、NEWエコサ・マットレスの違いは?

エコサマットレスは、リニューアルしました。(「オリジナル」から「NEW」になりました)

オリジナル・エコサとNEWエコサ・マットレスの主な違いは以下のとおりです。

オリジナルエコサとNEWエコサの主な違い
  1. 最下層の硬さ
  2. 防水カバー
椚大輔椚大輔

結論、マイナーチェンジ程度のリニューアルなので、オリジナルとNEWで寝心地の差はほとんどないとお考えください。

1. 最下層の硬さ

オリジナルエコサ(厚さ25cm) NEWエコサ(厚さ25cm)
オリジナルエコサの芯材

→3層構造

NEWエコサの芯材

→4層構造 ※最下層(L8)追加

従来のオリジナルエコサは3層構造ですが、NEWエコサでは、ボトムの最下層がより硬いウレタンフォーム(L8)を追加した4層構造になっています。※厚さは同じです

そのため、NEWエコサでは、最下層をひっくり返すことで、4パターンの硬さ調節が可能になりました。(オリジナルは3パターンの硬さ調節です)

とはいえ、最下層を表層にもってくる硬さ調節は寝心地があまりよくないため、あまり気にしないでも良いリニューアルポイントだと思います。

2. 防水カバー

従来のオリジナル・エコサでは、防水カバーが内蔵(インナーカバー)になっていましたが、NEWではアウターカバーになりました。

オリジナルエコサ(厚さ25cm) NEWエコサ(厚さ26cm)
防水インナーカバー(オリジナル)

→インナーカバー

NEWエコサ(アウターカバー)

→アウターカバー

NEWの場合、睡眠中は汗をかくので、防水カバーをアウター(外側)として使うのは、吸水性的にデメリットを感じる場合もあり、そうした場合は外して使うと良いでしょう、

しかし、オリジナルのインナーカバーの場合でも、伸縮性のなさから、寝心地に悪影響を与えている感じがしました。

よって、両モデル(オリジナル・NEW)とも、違和感を感じたら防水カバーを外して使っても良いと思います。

椚大輔椚大輔

トッパー層の仕様は同じで、ボトムもほとんど同じ仕様ということから、オリジナルとNEWでは寝心地が大きく変わらないでしょう。

なお、本記事でレビューしているのは「オリジナル・エコサ」です。

【まず結論】エコサ・マットレスの評価は?

エコサ・マットレス

当記事では以下のような項目をチェックし、商品を評価しております。

  • 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
  • 寝返りのしやすさは?
  • 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
  • クッション材の品質はどうか?
  • 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
  • 底付きや圧迫感がないか?
  • 価格相応の寝心地と言えるか?(総合評価)

体験を通じエコサ・マットレスを以下のように評価させていただきました。

▼ エコサ・マットレスの評価
総合評価 3.43
仰向き寝 3.5
横向き寝 3.5
端の沈み込み 3.0
通気性 3.0
寝返り 2.5
底付きのなさ 4.5
素材の品質 3.5
耐久性 4.0
衛生面 3.5
取り扱いやすさ 2.0
価格 2.62

※目安は「3.50」以上が高評価です

>>>点数の付け方について

【総評】品質が高く、欧米らしい寝心地

エコサ・マットレス

エコサ・マットレスの寝心地を一言で表すなら「やわかめの低反発」です。

硬さ調節ができるので、一部のパターンは例外になりますが、基本的にはもっちりとしたメモリーフォーム(低反発フォーム)でふんわりと体が支えられ、フィット感・体圧分散性が高い寝心地が特徴です。

なお、欧米ではふんわりふかふかなマットレスが好まれる傾向があり、まさにエコサ・マットレスも欧米らしい寝心地が得られる商品と言えるでしょう。(欧米人に多い「横向き」の寝姿勢に合いやすようなゾーニングも施されています)

使用しているウレタンフォームは高密度・高復元率なので、耐久性が高いことも魅力。

基本的に低反発の寝心地なので、寝返りが打ちやすいわけではありませんが、フィット感・ホールド感がある寝心地が好きな人にはぴったりだと思います。

公式サイトで見る

特徴・使用感・寝心地については以下より詳しくご紹介します。

エコサ・マットレスの特徴&メリット

3層のウレタンフォームによって「硬さ調節」できる

3層のウレタンフォーム

エコサ・マットレスのウレタンフォームは3つの異なる仕様でできています。

名称 G-7ジェルメモリーフォーム エコテックスメモリーフォーム 体圧分散サポートフォーム
画像 G-7ジェルメモリーフォーム エコテックスメモリーフォーム 体圧分散サポートフォーム
特徴 ジェル粒子を配合した低反発フォーム 通気性が良いオープンセル構造の高反発フォーム スリットがあるウレタンフォーム
厚さ 5cm 3cm 17cm
硬さ 28N(やわらかめ) 115N(かため) 112N(かため)
密度 40D(高密度) 50D(超高密度) 32D(ふつう)

これらを入れ替えることによって、硬さ調節が可能となります。

硬さ調節の方法

なお、G-7ジェルメモリーフォームとエコテックスメモリーフォーム(上の画像でつかんでいる層)はくっついています。

ふつう ふつうよりかため かため
「ふつう」の硬さ調節 「ふつうよりかため」の硬さ調節 「かため」の硬さ調節

3パターンも硬さ調節できるため、自分の好きな寝心地に合わせて変えられるのはうれしいですね。

なお、新モデル「NEWエコサマットレス」では、最下層が硬さが2パターンあり、これを裏返すことで合計4パターンの硬さ調節が可能になっています。

NEWエコサマットレスの構造
NEWエコサマットレスの構造
椚大輔椚大輔

ちなみに「かため」の下段は、エコテックスメモリーフォーム(濃い青)が最下層に来るように設定するのが推奨されています。※上の画像のとおり

ダニや花粉を寄せ付けない「防水インナーカバー」

防水インナーカバー

カバー(側生地)の下には防水インナーカバーでウレタンフォームが覆われています。

下の画像のように、水を垂らしても全く染み込むことはありません。

防水インナーカバー
防水インナーカバー

防水シーツを搭載しているマットレスは珍しいです。

エコサの社員の方に聞いたところ、防水インナーカバーによって

  • 「ダニや細菌を寄せ付けず、アレルギー症状に悩まされることなく快適に眠れます」

とのことです。

エコサには他のマットレスがありますが、防水インナーカバーを搭載してるのは、本商品(エコサ・マットレス)のみなので、

  • ダニや花粉症などのアレルギーにお悩みの方には、エコサ・マットレスをおすすめさせていただいております」

とのことでした。

なお、新モデル「NEWエコサマットレス」では、防水カバーがアウターカバーに変更されました。

NEWエコサ・マットレスの防水カバー(アウターカバー)
NEWエコサ・マットレスの防水カバー(アウターカバー)

失敗したくない人にうれしい「100日お試し期間」

エコサ・マットレスの試し寝

エコサ・マットレスは購入してから100日間のお試し期間があります。

しかも、エコサの返品の仕組みはすごくシンプル、且つ良心的です。

返品手順は以下の通りです。

返品手順
  1. サポートに連絡
  2. 製品の回収(商品到着から14日以上)
  3. 全額返金(手数料なし)

お試し期間つきのマットレスはそこまで珍しくありませんが、メーカーによっては隠れた手数料があったり、自分で梱包して業者を手配しないといけない場合もあります。

その点、エコサは手数料がかからず、基本的にサポートに連絡するだけで、あとはメーカー側で手配し回収に来てもらえるという、かなりシンプルな返品システムが大きな魅力と言えるでしょう。

なお、返品されたマットレスは基本的にチャリティーに寄付されるそうです。(その場合、回収はチャリティー団体が行います)

エコサの返品の仕組みについては公式サイトをご確認ください。

【体験レビュー】エコサ・マットレスを実際に試してみた

エコサ・マットレス

椚大輔椚大輔

実際のお届け時の様子や具体的な使用感などレビューします。

開梱・設置

こちらはシングルサイズです。

梱包状態(サイズ)

開梱します。

開梱

マットレスはロール状に圧縮し梱包されています。

ロール状のマットレスと段ボール

付属品は、説明書と開封時に使うカッターが入っていました。

説明書とカッター

専用のカッターはマットレスが破損しにくいよう、刃が奥まっています。

カッター
専用のカッター

こうした気遣いがうれしいですね。

マットレスの重さは段ボール含めて約24kg(ビニール状態で21kg)でしたので、なかなか重かったです。力が弱い人は二人で持ち運んだ方が良いでしょう。

梱包状態の重さ

続いて、マットレス本体を開封していきます。

開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)

上の動画のとおり、ビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。

外観のチェック

エコサ・マットレスの外観

開封直後からボリューム感があるので、すぐにでも使い始められます。

説明書によると「完全に膨らむまで数時間かかる場合がある」とのことで、開封直後と1日経過したマットレスを比較したアニメーションを作りました。

開封直後と1日経過

このとおり、1日経過するとさらに復元され、完全に元の形状に戻ります。

マットレスの厚さはこのくらいです。

マットレスの厚さ

公表値の厚さは25cmでしが、26cmでした(個体差があるかもしれません)。

厚さの計測

カバー表面の素材はテンセル40%+ポリエステル60%。

カバー(表地)

テンセルは植物(ユーカリ)から作られる天然素材由来の再生繊維のことで、吸湿・速乾性に優れ、ムレにくくなめらかな質感が特長です。

カバーの触り心地

カバーの表生地はやわらかく伸縮性があるので、体へのフィット感が優れます。

カバーの伸縮性

マチ部分はサラッとしたポリエステル生地です。

側面のカバー

裏側はドット状の無数の滑り止めが付いています。

マットレスの裏面

滑り止めのドットによって、ベッドフレームに置いたときにズレにくいです。

裏地の滑り止め

内部構造を確認するために、カバーを取ります。

ファスナー

ファスナーは裏面にあります。

裏面のファスナーをはがす

カバーは裏と表で分離する仕組みです。

カバーの分離

防水インナーカバーに包まれた芯材を取り出します。

芯材を取り出す

防水インナーカバーもファスナーで脱着可能です。

防水インナーカバーを外す

芯材(ウレタンフォーム)が見えてきました。

防水インナーカバーと芯材のウレタンフォーム

こちらが芯材のウレタンフォーム。

ウレタンフォーム

上下で2つに分かれています。

2つに分かれたウレタンフォーム

マットレス全体のパーツを展開すると以下のとおりです。

マットレス全体のパーツ(展開図)

カバーは洗濯可能です。2つに分かれることで「汚れやすい表面だけを洗える」という便利さがあります。

カバーの折りたたみ

芯材(ウレタンフォーム)の様子を詳しく見るために、覆われている不織布カバーをハサミで切ります。(検証のためにわざと切っているので、真似しないでくださいね)

ウレタンフォームを覆っている不織布をハサミで切る

こちらが芯材のウレタンフォーム。

芯材のウレタンフォーム(そのもの)

エコサ・マットレスはこのウレタンフォームの向きや位置を変えることによって硬さ調節が可能です。

まとめると、エコサ・マットレスの構造は以下の通りです。

エコサ・マットレスの構造

芯材(ウレタンフォーム)のチェック

芯材(ウレタンフォーム)

2つのウレタンフォームの様子を詳しくチェックします。

まずは、G-7ジェルメモリーフォームとエコテックスフォームがくっついているウレタンフォームです。

上層:G7ジェルメモリーフォーム、下層:エコテックスメモリーフォーム
上層:G7ジェルメモリーフォーム、下層:エコテックスメモリーフォーム

厚さはこのくらいです。

薄いフォームの厚さ

厚さの合計は約8cmでした。

薄いフォームの厚さ計測

少し反っていたので、メジャーがうまく当てられませんでしたが、実測値は以下のとおりです。

G7ジェルメモリーフォーム エコテックスメモリーフォーム
5cm 3cm

ジェルメモリーフォームはジェル粒子が配合されていて、少しヒンヤリとした感触があり、温度調節機能によって睡眠時の適温を維持する効果があるそうです。

ジェルメモリーフォーム(ジェル部分)

2層を貫通させた通気孔(ピンホール加工)があるので、通気性が優れた仕様です。

ピンホール加工

ジェルメモリーフォームは、押して離すとゆっくりと戻る「低反発」です。

ジェルメモリーフォームの反発性

低反発フォームは体へのフィット感と体圧分散性が高いことが特徴。ホールド感もあるので寝姿勢に安定感が生まれます。

エコテックスメモリーフォームは、素材自体は高反発(反発弾性率55%)なので、厳密には「メモリーフォーム(低反発)」ではありません。

エコテックスメモリーフォームの反発性

しかし、厚さが薄い(3cm)のため、荷重はすぐ下層のジェルメモリーフォームに到達するため、実際の寝心地は低反発(メモリーフォーム)に近い感触となります。

なお、「エコテックス」とは世界最高水準の安全性(有害な化学物質が含まれていない)の証のことです。

全体的にきれいな形状をしていて、もっちりと重量感があり、高密度(40D・50D)なので耐久性が抜群です。

薄いフォームの形状

続いて「体圧分散サポートフォーム」をチェックします。

体圧分散サポートフォーム
体圧分散サポートフォーム

厚さはこのくらいです。

体圧分散サポートフォームの厚さ

約17cmの厚さがありました。

体圧分散サポートフォームの厚さ計測

体の荷重分布に応じた深さが異なるスリットが入っています。

スリット構造

要するに、「荷重の重い部分はやわらく(深く)、軽い部分は硬く(浅く)することで、圧力を分散する性能(体圧分散性)を高める」という仕様です。

体圧分散サポートフォームの動き方

全体的にきれいな形状をしています。

体圧分散サポートフォームの形状

メモリーフォーム層よりも低密度(32D)なので、体積に対しての重量は軽く感じました。

硬さ調節ってどんな感じ?

エコサ・マットレスは3段階の硬さ調節が可能です。

ふつう ふつうよりかため かため
「ふつう」の硬さ調節 「ふつうよりかため」の硬さ調節 「かため」の硬さ調節

硬さ調節の方法は?

硬さ調節

硬さ調節の手順は以下の通りです、

硬さ調節の手順
  1. カバー(側生地)を取る
  2. 防水インナーカバーを取る
  3. ウレタンフォームを入れ替える
  4. インナーカバーを包む/ファスナーで閉じる
  5. カバー(側生地)を包む/ファスナーで閉じる

慣れれば所要時間は5分くらいで可能ですが、防水インナーカバーがある分、すこし面倒に感じるかもしれません。

詳しく知りたい方は以下の動画をご参考ください。

※ウレタンフォームはむき出しの状態ですが、本来は不織布で包まれています

硬さの幅は?

説明書による「調節可能なかたさ」は以下の通りです。

調節可能なかたさ(説明書)
調節可能なかたさ(説明書)

上記の画像のとおり、説明書では「ふつう・ふつうよりかため・かため」と書いてあります。

しかし、実際に感じる硬さの調節幅は「やわらかめ・やや柔らかめ・ふつう」くらいです。

要するに、一番硬い設定でも「ふつう」程度の硬さなので、硬めの寝心地が好きな人には合いにくいと思います。

椚大輔椚大輔

余談ですが、硬さの「表示」と「実際の感覚」が異なるのは、消費者庁が定めるルールを元にしているからです。詳しくは以下の記事でご紹介しています。 

おすすめの硬さは?

「ふつう」がおすすめ

エコサ・マットレスならでは寝心地を得たいなら「ふつう」がおすすめです。

「ふつう」
「ふつう」パターン※実際の寝心地は「やわらかめ」

上層の低反発フォームによるフィット感・体圧分散性の高さや、優れた衝撃吸収性が得られ、沈み込んだら中層の高反発フォームによってグッと押し返し、下層のサポートフォームによって最終的な荷重分散がなされるという理想的な構造で作られています。

体の動きに対して滑らかにサポートしてくれるのも素晴らしいです。

なお、お届け時の状態は、この「ふつう」になっています。

「ふつうよりかため」は微妙

「ふつう」は、かなりやわらかい寝心地のため、もう少し硬めが良い場合は、エコテックスメモリーフォームを上にして少し硬めに変えるのが良いでしょう。

ふつうよりかため
「ふつうよりかため」パターン※実際の寝心地は「ふつうよりやわらかめ」

ただし、体の荷重によって低反発層に沈む場所(背中や臀部)と、高反発層に留まる場所(手や脚)に分かれるため、やや体が折れ曲がる感覚があり、寝姿勢に少しストレスを感じました。

また、上層の高反発フォームが中層の低反発フォームに引っ張られることで、せっかくの高反発が発揮されないという点ももったいないと思います。

なお、手や脚などの荷重が軽い部分などは、中層の低反発フォームまで沈み込みが到達しづらいので、高い反発性を感じることができます。

ただし、お尻や背中あたりの荷重が重い部分は低反発フォームまで沈み込みが到達するので、全体的には低反発のような寝心地となるのです。

高反発素材なのに「エコテックスメモリーフォーム(低反発)」と名付けているのは、このためかと思います。

なお、この時の硬さの変化は微調節レベルです。(劇的に硬さが変わるわけではありません)

「かため」は正直おすすめできない

体圧分散サポートフォームを最上層にする「かため」は、中間層がやわらかい低反発フォームになることで、マットレス全体が大きく沈み込みやすくなります。(これは「ふつうよりかため」と同じデメリットです)

かため
「かため」パターン※実際の寝心地は「ふつう」

また、そもそも体圧分散サポートフォームは、素材の品質(密度や反発性)的にもメモリーフォーム層より劣るので、せっかくのエコサの魅力を感じにくいです。要するに味気ない寝心地という感じです。

さらに、寝ていてスリットの存在感も気になるので、正直、良いところが見つけられませんでした。

【詳細解説】エコサ・マットレスの評価について

エコサ・マットレス

この記事の冒頭で星付けして評価させていただいた以下のポイントをここでは詳しくご紹介します。

▼ エコサ・マットレスの評価
総合評価 3.43
仰向き寝 3.5
横向き寝 3.5
端の沈み込み 3.0
通気性 3.0
寝返り 2.5
底付きのなさ 4.5
素材の品質 3.5
耐久性 4.0
衛生面 3.5
取り扱いやすさ 2.0
価格 2.62

※目安は「3.50」以上が高評価です

それでは以下より主な評価項目をレビューさせていただきます。

1. 仰向き寝は?

仰向き寝

ココをチェック

仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。

なお、日本人の60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。

評価は「星3.5」。

硬さごとの評価は以下のとおりです。

ふつう
仰向き寝(ふつう)

評価:3.5

出荷時の基本パターン。低反発マットレスらしいフィット感の高さを感じられる最も体圧分散性が高い寝心地。荷重が集中する背中・お尻あたりは2層目の高反発フォームによって支えられるので、沈み込み過ぎない寝姿勢となりストレスがない。

ふつうよりかため
仰向き寝(ふつうよりかため)

評価:3.0

上層の高反発フォームが来るパターン。しかし、体の重いところは低反発層に到達することで、高反発層の反発性が感じにくい。逆に脚などの軽い場所は、高反発層に沈み込みが留まるため、持ち上げらるような感じになる。結果的に、背中や腰が沈み、脚が浮くような姿勢になると感じた。

かため
仰向き寝(かため)

評価:2.5

下層に低反発フォームが来るパターン。上層のブロックが分かれていることによって、部分的な沈み込みが深くなり、低反発層に到達するとマットレス全体が大きく歪む。特にお尻部分が柔らかめのゾーニングになっているので、お尻(腰)がピンポイントで沈むような感覚。また、表面のスリットの存在が少し気になる。

2. 横向き寝は?

横向き寝

ココをチェック

横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。

つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。

評価は「星3.5」。

硬さごとの評価は以下のとおりです。

ふつう
横向き寝(ふつう)

評価:3.5

低反発らしいホールド感があり、安定した寝姿勢となる。ただし、防水パッドの伸縮性が少ないため、防水パットが突っ張るような感じを受け、肩当たりは少し圧迫感を感じた。

ふつうよりかため
横向き寝(ふつうよりかため)

評価:3.0

仰向き寝同様、脚が浮き、胴体が落ち込む感じがあった。

かため
横向き寝(かため)

評価:2.5

スリットの影響でマットレスが中央に向かって歪むような動きとなる。仰向き寝同様、特に腰回りが気になる。

3. 端の沈み込みは?

端の沈み込み

ココをチェック

一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。

なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。

評価は「星3.5」。

硬さごとの評価は以下のとおりです。

ふつう
評価:3.0

そこまで大きな沈み込みは感じられなかった。

ふつうよりかため
評価:2.5

中層の低反発フォームが歪みやすく、端部分で寝るとやや不安定さがあった。

かため
評価:3.5

最も硬い寝心地のため、一番沈み込みは少ない。とはいえ、座るなどの部分的に荷重が集中する場合、スリット部分のみが沈むため、不安定にはなる。

4. 寝返りのしやすさは?

寝返り

ココをチェック

クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。

寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。

評価は「星2.5」。

硬さごとの評価は以下のとおりです。

ふつう
評価:2.0

低反発フォーム自体は寝返りが打ちづらい素材だが、2層目の高反発フォームに押し返される感じで、なめらかな寝返りが出来た。(とはいえ、コロコロと簡単に寝返りが打てる感じではない)

ふつうよりかため
評価:2.5

もっとも少ない力で寝返りが出来た感じがしたが、背中・お尻あたりは下層の低反発フォームに引っ張られるため、ややもったりとした感じはある。

かため
評価:2.5

寝返りを打つ力はそこまで必要ないが、体の動きによってスリットが当たる感じが気になった。

5. 通気性は?

通気構造

ココをチェック

睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。

評価は「星3.0」。

硬さごとの評価は以下のとおりです。

ふつう
評価:2.5

上層が少しヒンヤリとした感じがあるジェルフォームのため、ウレタン独特の蒸れは感じにくい。とはいえ、低反発のフィット感が高い寝心地のため、一般的なマットレスよりはやや蒸れは感じた。

ふつうよりかため
評価:2.0

上層が高反発フォームではあるが、下層の低反発フォームに大きく影響されるため、実際の寝心地としては低反発に近い。よって蒸れは感じやすい。また、ジェルフォームが中層に来ることで、ヒンヤリとした感触はあまり感られないので、一番蒸れは感じやすかった。

かため
評価:3.0

体の接地面がスリットなので、通気性は最も高く、蒸れはあまり感なかった。

6. 耐久性は?

耐久性(マットレスを手で押す)

ココをチェック

密度や耐久試験(復元率)をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。

評価は「星4.0」。

結論から言うと、本商品は10年くらいの耐用年数が期待できると思います。

ウレタンマットレスの耐久性を知るにはウレタンフォームの「密度」と「復元率」という情報が必要です。

本商品の密度と復元率は以下の通りです。

フォーム 密度 復元率
ジェルメモリーフォーム 40D 98%
※マットレス全体
エコテックスメモリー 50D
体圧分散サポートフォーム 32D

芯材のウレタンフォームの密度・復元率が高くなればなるほど耐久性は高くなります。

エコサ・マットレスの密度は各層で異なります。

大雑把に言って密度は最低30D以上あれば安心感が得られるので、全体的に高密度仕様と言えます。(特に50Dレベルは10年以上の耐久性が期待できます)

また、復元率98%は高めの数値です。

なお、エコサ・マットレスは15年保証が付いているので、もしヘタってしまったらサポートに相談しましょう。

7. 素材の品質は?

ウレタンフォーム

ココをチェック

ここでは工場レベルの品質管理レベルをチェック。いくら素材のスペックが良いからと言って作りが粗雑だと良質な寝心地・使用感を得られません。

ウレタンフォームの品質の良し悪しは「形成のきれいさ」に現れます。歪みが大きいと(素材が持つ本来の性能が発揮されにくいという点で)寝心地やヘタリにも影響があるので、歪みがなく、ピシッときれいな形状が望ましいです。

評価は「星3.5」。

復元率98%・高密度仕様ということもあり、歪みが少なくきれいな形状をしています。

正面 側面(サイド)

ただし、懸念点はスリットやピンホール加工の位置がズレていたことです。

特にスリットの位置ズレは「人間工学に基づいたデザイン」というエコサ・マットレスの特徴が十分に発揮できません。(たまたまハズレ商品が届いただけかもしれません)

椚大輔椚大輔

エコサ・マットレスは、頭と脚位置を回転させて使える「ローテーション可能」とされているで、スリットの位置は線対称が本来の形です。

8. 衛生面は?

エコサ・マットレスの構造

ココをチェック

抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。

評価は「星3.5」。

生地表面に抗菌防臭等、臭いに関する加工はありません。

しかし、防水シーツによって、花粉やダニなどが芯材に入り込まない工夫がされています。

9. 取り扱いやすさは?

マットレスのハンドリング

ココをチェック

持ち運びしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。

特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。

評価は「星2.0」。

重さが約21kg・厚みが25cmと、比較的「重く大きいマットレス」です。

さらに、硬さ調節の際に、表地カバー・防水インナーカバーを取って、ウレタンフォームの位置を入れ替えなければならないという点がやや苦労します。

10. 価格は?

エコサ・マットレス

ココをチェック

絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで、総合評価へつながります。

評価は「星2.62」。

シングルサイズで69,900円は、マットレス市場全体から考えると「ふつうくらい」の価格帯です。

しかしながら、競合の海外ウレタンマットレスブランドの中では、半額程度の価格にも関わらず、使っている素材の品質は高いので、コストパフォーマンスとしては非常に良いと言えます。

口コミ・評判のまとめ

エコサ・マットレス

エコサ・マットレスは2021年に日本に上陸した商品で、まだ日本人の購入者による口コミが掲載されていません。

良い口コミ 悪い口コミ
掲載待ち 掲載待ち

海外の口コミが参考になりにくい理由

なお、エコサ・マットレスには海外(欧米中心)の口コミは多数あるのですが、やはり体型や好み、国の気候、基本的な寝姿勢などの違いも影響されるので注意が必要です。

椚大輔椚大輔

欧米人は横向き寝が中心、日本人は仰向き寝が中心と言われています。

また、そもそも海外モデルと国内モデルでの仕様が異なるので、参考になりにくいのです。

ある程度の日本国内の口コミの量が溜まってきたら、内容を確認し、その内容についてこの記事で詳しく解説します。

>>>公式サイトで口コミを見る

似ている商品との比較

エコサ・マットレス

エコサ・マットレスの、

  • 硬さ調節が可能
  • 低反発+高反発の寝心地

という2つの特徴から、比較するのに最適だと考える2商品は、「コアラマットレス KORE(硬さ調節)」「快眠タイムズ マットレス(低反発+高反発)」です。

メーカー ①エコサ・マットレス ②コアラマットレス KORE ③快眠タイムズ マットレス
画像 エコサ・マットレス コアラマットレス KORE 快眠タイムズ マットレス
メーカー
(ブランド)
エコサ コアラ・スリープ 快眠タイムズ(篠原化学)
硬さ調節 ×
反発性 低反発+高反発 高反発 低反発+高反発
密度 32D/40D/50D 30D/50D 45D/32D
復元率 98% 非公開 99%
カバー洗濯 ×
防水 ×
保証 15年 10年 5年
お試し期間 100日 120日 60日
サイズ S~Q
価格
(Sサイズ)
69,900円 99,900円 50,000円
リンク 公式HP Amazon楽天市場 公式HP

比較商品の特徴

②コアラ・スリープ「コアラマットレス KORE」の特徴は?

コアラマットレス KORE

コアラ・スリープは、エコサと同じオーストラリアのマットレスメーカーです。創業時期も近いので比較されることが多いのではないでしょうか。

コアラ・スリープの基幹モデル「コアラマットレス KORE」も硬さ調節ができるという点が最大の特徴です。

コアラマットレス KOREの層構造
コアラマットレス KOREの層構造

エコサ・マットレスとの最大の違いは、寝心地と反発性です。コアラは「やや硬めの高反発」、エコサは「やわらかめの低反発」という真逆の寝心地です。

また、コアラはカバーをひっくり返すだけで硬さが変えられるというシンプルな調節システムが魅力です。

コアラマットレス KOREの硬さ調節方法
コアラマットレス KOREの硬さ調節方法

違いをまとめると以下の通りです。

商品 コアラマットレス KORE エコサ・マットレス
画像 コアラマットレス KORE エコサ・マットレス
寝心地 少し硬めの高反発 やわらかめの低反発
硬さ調節 すごく簡単 少し手間
お試し期間 120日 100日
保証 10年 15年
価格 99,900円 69,900円
リンク Amazon楽天市場 公式サイト

③快眠タイムズ マットレスの特徴は?

快眠タイムズ マットレス

②は愛知県に本社がある寝具メーカー「株式会社篠原化学」が展開する「快眠タイムズ」のオリジナルマットレスです。

快眠タイムズ マットレスの3層ウレタンフォーム
快眠タイムズ マットレスの3層ウレタンフォーム

低反発+高反発のリッチな多層構造タイプで、エコサ・マットレスに最も近い構造です。

寝心地はエコサ・マットレスよりも少し硬め(一般的には「やや柔らかめ」くらい)です。

快眠タイムズ マットレスは硬さ調節はできませんが、高密度仕様で価格が5万円というコストパフォーマンスの優秀さが魅力。

違いをまとめると以下の通りです。

商品 快眠タイムズ マットレス エコサ・マットレス
画像 快眠タイムズ マットレス エコサ・マットレス
寝心地 やや柔らかめの低反発 柔らかめの低反発
硬さ調節 ×
お試し期間 60日 100日
保証 5年 15年
価格 50,000円 69,900円
リンク 公式サイト 公式サイト

当サイト特別クーポンあり(使い方)

エコサ・マットレスはどこで買うのがお得?

エコサ・マットレス

エコサ・マットレスは公式サイトでのみ購入が可能です。

実店舗での販売もないので、公式サイト(オンライン・ショッピング)にてご購入ください。

公式サイトはこちら

まとめ

エコサ・マットレス

いかがでしたか。

2021年に日本に上陸したオーストラリア発の「エコサ・マットレス」をご紹介しました。

メモリーフォーム(低反発フォーム)を使用したもっちり・ふんわりとしたやわらかめの寝心地が魅力で、豊かな体圧分散性があります。

競合の欧米ブランドよりも、高密度・高復元率のウレタンフォームを使用しているので耐久性が抜群です。そのため、エコサでは15年の長期保証を設けています(競合ブランドでは10年保証くらいが多いです)。

一方、懸念点は「硬さ調節」です。

エコサ・マットレス以外にも、ウレタンフォームの層を入れ替えることによって硬さ調節ができることをセールスポイントにした商品はいくつかありますが、基本的に層を入れ替えることによって、寝心地のバランスが崩れてしまうことが多いと感じます。

あくまで筆者の感覚ですが、硬さ調節機能に大きな期待はしない方が良いと思います。

しかし、「マットレス選びに失敗したくない」という人のためにエコサでは100日のお試し期間を設けていて、シンプルで良心的な返品システムなので、気になった方はぜひ気軽に試してみてはいかがでしょうか。

基本的には「もちもちした柔らかめの寝心地が好きな人」に合いやすいマットレスだと思います。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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