「やや硬め」で失敗しにくい!
この記事では「ララパンダマットレス」をご紹介します。
なお、今回はメーカーさんから体験レビュー用に商品をご提供いただきました。> PRポリシーについて
実際の体験・検証・調査を踏まえて、良いところだけでなく、悪いと思ったところも素直に書いているので、ぜひご参考くださいね。
当サイトではレビュー記事を作成するにあたり、撮影スタジオを作り、セットの中で商品を徹底的に体験・検証しています。一般的な家の雰囲気と異なるのはそのためです。
この記事を書いた人
目次
ララパンダマットレスの基本情報
メーカー | Record株式会社 |
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サイズ | シングル~キング |
クッション材 | ポケットコイル ※圧縮梱包 |
価格 | 24,980円~ |
保証期間 | 1年 |
【まず結論】ララパンダマットレスの評価は?
この記事では以下の項目などをチェックし、マットレスを評価しています。
- 寝姿勢による寝心地は?(仰向き・横向き)
- 寝返りのしやすさは?
- 通気性が良いか?(ムレを感じないか)
- クッション材の品質はどうか?
- 詰め物の質感・ボリュームはどうか?
- バネ当たりや底付きがないか?
- 価格相応の寝心地と言えるか?
▼ ララパンダマットレスの評価 | |
---|---|
総合評価 | 3.56 |
仰向き寝 | 3.0 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 4.0 |
通気性 | 2.5 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 4.0 |
バネ当たりのなさ | 4.0 |
耐久性 | 3.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 3.0 |
価格 | 3.88 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
【総評】「低価格で硬め」というジャンルでイチオシのマットレス
ララパンダは「やや硬め」の寝心地を目指したマットレスです。
マットレス選びにおいて、硬さはとても重要で当サイトでも「迷ったら少し硬めくらいがおすすめ」と以前からご紹介しています。
なぜ、少し硬めが良いかというと、後から硬さを調節しやすいこと、日本人にはやや硬めが好まれる(寝姿勢や体型的にも合いやすい)からです。※逆に欧米の人は柔らかめの方が合いやすいです
ララパンダでは、10段階中(10が最も硬いとして)「8」くらいを想定した硬さとのことですが、まさにそのくらいの硬さに仕上がっていると感じました。
ただし、懸念点としては、硬く作るあまり、ポケットコイルのしなやかさが感じられないことです。
仕様的にもポケットコイルならではの「点で支える寝心地」というよりは、ボンネルコイルのような「面で支える寝心地」に近いです。
要するに、フィット感が少なく、繊細なクッション性や、きめ細やかなサポート性は感じられません。
とはいえ、これは好みの問題です。
むしろ『しっかり硬めの寝心地が好き』という人にとっては、フィット感やクッション性などはあまり重要ではないかもしれません。
また、単に硬いだけでなく、カバーや詰め物の工夫によって、適度な体圧分散性もあり、圧力などのストレスはあまり感じませんでした。
そして、2万円台から買える低価格を実現しているので、コンセプトからコストパフォーマンスまでよくまとまった完成度の高さも感じられます。
実は、硬めのマットレスを低コストでバランス良く作るのは難しく、「低価格帯の硬めマットレス」というジャンルにおいては、ララパンダはかなり優秀だと思います。
『なるべく安くて硬いマットレスを探している人』は、ぜひご検討してみてくださいね。
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ララパンダマットレスの特徴・メリット
1. 線径2.3mmポケットコイルを使った「やや硬め」
ララパンダマットレスは、クッション材にポケットコイルを使用した「ポケットコイルマットレス」です。
ポケットコイルは、スプリング(バネ)をひとつひとつ不織布で包んでいる構造をしています。
ひとつひとつのコイルが独立した動きができるため、振動が伝わりにくい「静かな寝心地」で、特に日本人はポケットコイルの寝心地が好きだと言われています。
ポケットコイルの硬さは主に「線径(バネの太さ)」に影響されますが、一般的なポケットコイルの場合1.8~2.1mmくらいで作るところ、ララパンダは2.3mmの線径を採用しています。
要するに、非常に太いコイルを使用し、硬さを強化しているのです。
かなりの極太コイルです。
2. サイズバリエーションが豊富(大きいサイズも選べる)
サイズ展開がシングルからキングまで豊富にあります。
サイズ展開 | 幅 | 用途 |
---|---|---|
シングル | 97cm | 1人でジャスト |
セミダブル | 120cm | 1人でゆったり |
ダブル | 140cm | 2人でジャスト |
クイーン | 160cm | 2人でゆったり |
キング | 180cm | 3人でもOK |
特にクイーンやキングがあるマットレスは少ないので、大きいサイズのマットレスを探している人にもおすすめです。
寝返りの幅を考えると一人でもセミダブルがおすすめですよ。
3. 安い(コスパも良い)
シングルサイズで2万円台は、かなり安めの価格帯です。仕様や寝心地を考えるとコストパフォーマンスは高いと思います。
1万円以下のマットレでは、低品質すぎたり仕様が頼りないので、どんなに安くても2万円前後以上くらいから選ぶのが安心です。
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ララパンダのデメリットと注意点
1. ポケットコイルらしさは感じられない
ポケットコイルと言えば、点で支える寝心地が特長ですが、「点」を感じるには、ある程度のしなやかさが必要です。
ララパンダは、詰め物にハードウレタン、芯材が2.3mmの極太のコイルを使用しているので、ポケットコイルらしい「きめ細やなサポート性」は感じられませんでした。
ララパンダは「点」ではなく「面」で体を支えらる感じです。(ボンネルコイルや高密度連続スプリング®に近い印象でした)
2. お試し期間がない
ララパンダマットレスにはお試し期間がありません。
オンライン限定のマットレスのため、基本的に店舗などでも試し寝ができないので、万が一合わなかったときに返品できないこともご注意ください。
しかし、逆に言うと、お試しの費用を削っていることは、コストパフォーマンスの高さにつながっているとも言えます。
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【体験レビュー】ララパンダマットレスを実際に試してみた
お届け時の様子や、仕様などをレビューします。
開梱・設置
こちらはシングルです。
圧縮され、ロール状になって入っています。
中身はマットレス本体のみです。
取扱説明(開封方法など)は、段ボールに書いてあるので、必ず読みましょう。
重さは約23.5kg(シングル)なので、「やや重いレベル」です。
外側のビニールを剥がして開封を進めます。
開封の様子は以下の動画をご参考ください。(音声なし・4倍速)
上の動画のとおり、ビニールにハサミを入れると膨張が始まり、元の形への復元されます。
外観
開封直後の状態です。
公式サイトによると『復元には最大72時間かかります。』とのことで、開封直後と4日経過したマットレスの様子をアニメーションにしました。
このとおり、しっかり復元されました。
マットレスの厚さはこれくらいです。
公表値どおり、約23cmの厚さが確認できました。
マットレスの外観をご紹介します。
ララパンダは、通常の連続キルトではなく、ジャンプキルト(非連続キルト)を採用しています。
ジャンプキルト(ララパンダ) | 連続キルト(別商品) |
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ジャンプキルトは、詰め物がふっくらした感触になり、体圧分散性が向上します。
表生地はポリエステル70%、レーヨン30%のなめらかな触り心地です。
ニット生地なので伸縮性が高く、体へのフィット感が高まります。
キルトは笹の歯(パンダの好物)を意識したデザインですね。
ララパンダのロゴが刺繍されています。
ちなみに、ララパンダは『lullaby(子守歌・ララバイ)×パンダ』から由来した名前だそうです。
側面カバーもニット生地です。
適度に伸縮性があり、なめらかな質感です。
ララパンダは表面にのみ寝られる「片面仕様」です。
表面 | 裏面 |
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裏面カバーも同様にニット生地で、滑り止めなどはありません。
ベッドフレームに設置したときには、少しズレやすかったです。
品質表示ラベルはこちらです。
品質表示ラベルの他に、機能ラベルが付いていました。
「Anti Mite」は「防ダニ加工」という意味です。
内部構造
中身を確認するために、マットレスにハサミを入れます。
ララパンダマットレスの構造はこちらです。
- 表生地(ニット生地)
- 防ダニわた
- ウレタン 17mm
- 不織布
- ウレタン 27mm
- コットンパッド
- ポケットコイル
- コットンパッド
- 裏生地(ニット生地)
詰め物層は約6cmなので、比較的「厚め」です。よって、バネ当たりなどが少ないです。
カバー内には、綿とウレタンフォーム(17mm)が入っています。
この層までキルティング(ジャンプキルト)されています。
カバーとポケットコイルの中間には、ウレタンフォーム(17mm)があります。
このウレタンフォーム(2層目)は、かなり硬めなので、体が沈み込みにくいです。
さらに下にはコットンパッド(フェルト生地)が入っています。
コットンパッドは伸縮性が低く、突っ張るような反応をするため、さらに体が沈み込みにくくなります。
接着剤でコットンパッドにポケットコイルが固定されています。
それぞれの層の反応は以下の動画をご参考ください。
上の動画のとおり、表層の綿とウレタンフォーム(ソフトタイプ)によって体圧を分散し、高硬度ウレタンフォームによって沈み込みを抑え、下層のポケットコイルで荷重が分散されます。
良いバランスで作り上げていると思います。
なお、細かいことですが、ポケット(不織布)が丁寧に織り込まれていました。
寝返りなどの際の上下移動による不織布音が軽減されます。
特に低価格帯のポケットコイルマットレスでは、不織布の処理があまり丁寧ではない場合も多いので、マットレスマニアの私としては感心できるポイントでした。
不織布の織り込みアリ(ララパンダ) | 不織布の織り込みナシ※ |
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※比較商品(右)は、エマスリープ「エマ・オリジナルV2」
ポケットコイルの裏にはコットンフェルトがあるので、バネがマットレスを突き破って出てくる心配は少ないでしょう。
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【もっと知りたい人のために】ポケットコイルの仕様を解説(読み飛ばしてもOKです)
ポケットコイルの仕様は商品によって異なります。
細かい話なので、詳しく知りたい人はご参考ください。(よって、ご興味なければ読み飛ばしてOKです)
- 線種
- 密度(コイル数)
- 配列(並行か交互か)
- 線径(バネの太さ)
- 巻き数
- コイル高と圧縮率
ララパンダマットレスで使っているポケットコイルの仕様は以下のとおりです。
▼ ララパンダマットレスの仕様 | |
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線種 | 不明 |
密度 | 434個 ※Sサイズ |
配列 | 並行配列 |
線径 | 2.3mm |
巻き数 | 5.5巻き |
コイル高と圧縮率 | 約195mm・約29%圧縮 |
線種
線種とは、スプリング(バネ)自体の仕様・品質を現す「記号」のことです。
ポケットコイルのバネは硬鋼線(こうこうせん)と呼ばれる素材で作られ、その仕様はメーカーや商品によって差があります。
例えば上記のような「SWRH 72 B C」という表示は以下の通り解釈します。
表示例 | 意味 |
---|---|
SWRH | マットレスのコイルは基本的に硬鋼線(SWRH)を使用 |
72(反発性) | 数値が高くなるほど反発性の継続する力が強い |
B(耐久性) | マンガン含有量(AよりもBが多く、耐久性がある) |
C(強度) | A<B<Cの順で強度が高い |
ララパンダマットレスの線種は非公開です。よって品質や反発性の判断ができません。
ちなみに、2017年に品質表示法の改正があり、線種の表示義務はなくなりました。これは「バネの品質は実際の寝心地や耐久性を知るうえでそこまで重要な情報ではない」ということが示されたと言えます。
ただし、バネ自体が高品質であればそれだけ長持ちしやすいですし、シモンズやサータ等の有名メーカーもバネの品質には相当こだわりをもっているので、依然としてマットレスを選ぶ上で気に留めておくべきポイントです。
密度
ポケットコイルマットレスにおける密度とは「コイルの数」です。
ララパンダのコイル数は434個/シングルですが、これはやや低めの密度です。
密度 | 意味合い |
---|---|
300個台 | 低密度(耐久性が不安&バネ当たりも感じやすいので避けた方が良い) |
400~600個台 ★本商品 | 中密度(バネの動きが出やすく寝返りサポート性が得られる) |
600~1,000個 | 高密度(線径が細く、コイル高も高くなるので、ふんわりとした寝心地) |
1,000個以上 | 超高密度(ジェル的で静かな寝心地・バネを感じにくい) |
密度が低いほどコイルひとつあたりにかかる負荷が高くなりますが、高密度であるほど良いというわけではなく、耐久性の適切なレベルは450個以上です。
よって、最低レベルに少し満たないコイル数(密度)なので、耐久性はやや心配です。
配列(並行配列)
ポケットコイルマットレスの配列は「並行配列」か「交互配列(「千鳥配列」とも言います)」のどちらかです。
配列 | 並行配列 | 交互配列 |
---|---|---|
画像 | ||
硬さの傾向 | ソフト | ハード |
跳ね感 | 強い | 弱い |
特徴 | 寝返りがしやすい | 静かな寝心地 |
耐久性 | △ (部分的には弱め) | 〇 |
価格 | 安価に作りやすい | 高価になりやすい |
配列の違いもそのマットレスがどのような寝心地を目指しているかで決められます。
ララパンダマットレスは「並行配列」です。
並行配列ならではのバネの動きの良さによって、反発力を感じやすい仕様です。
ちなみに『並行配列の方が隙間が多いので、通気性が優れています』というアピールを見ることが多いですが、実用上は大きな差はありません。(むしろ、通気性は詰め物の仕様に大きく影響されます)
線径(2.3mm)
線径とは「バネの太さ」のことです。
太いほど反発力が高まり、しっかりとした寝心地になります。逆に細いほど荷重に対してしなやかに反応するという特徴があります。
寝心地の目安としては以下の通りです。
線径と寝心地(目安)
- 線径1.9mm以下:しなやかな寝心地
- 線径2.0mm以上:しっかりとした寝心地
ララパンダマットレスは線径2.3mmを使用した「かなりしっかりした寝心地」です。
巻き数(5.5巻き)
「巻き数」は、多くなるほどストロークがなめらかになり、クッション性が高い寝心地になります。
一方、少ない場合は、コイルが潰れるときにテンションが強くかかりやすいため、反発力を感じやすくなります。
多い巻き | 少ない巻き(ララパンダはこっち) |
---|---|
クッション性が高い寝心地 | 反発力を感じやすい寝心地 |
よって、巻き数の違いも「優劣」ではなく「特徴」です。
ララパンダの5.5巻きは、低価格帯のマットレスでよく採用される一般的な仕様です。
高級なポケットコイルマットレスほど、巻き数が多くなる傾向があります。それは「高級ホテルのようなクッション性が豊かなふんわりとした寝心地」を目指して作られているからです。
また、巻き数が多いスプリングは、原料を多く使うので低価格帯のマットレスには採用されにくいこともひとつの理由です。
コイル高と圧縮率
「コイル高」は高くなるほどふんわりとした感触になり、「圧縮率」は高くなるほど耐久性・反発性にプラスに働きます。
仕様 | 公表値 | 特徴 |
---|---|---|
コイル高 | 約195mm | 高め(ふんわり) |
圧縮率 | 約29% | 高め(高耐久・高反発) |
読み飛ばしOKなのはここまで!
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【詳細解説】ララパンダマットレスの評価について
記事の冒頭で評価した以下のポイントを詳しくご紹介します。
▼ ララパンダマットレスの評価 | |
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総合評価 | 3.56 |
仰向き寝 | 3.0 |
横向き寝 | 3.0 |
端の沈み込み | 4.0 |
通気性 | 2.5 |
寝返り | 3.0 |
底付きのなさ | 4.0 |
バネ当たりのなさ | 4.0 |
耐久性 | 3.0 |
衛生面 | 4.0 |
取り扱いやすさ | 3.0 |
価格 | 3.88 |
※目安は「3.50」以上が高評価です。
寝心地の感じ方には体型によって多少変わる点はご了承ください。なお、筆者は男性で身長171cm・体重59kg±1kg程度です。
1. 仰向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
仰向き寝は沈み込みが少なく接触面積が広いという特徴があるので、満遍なく荷重を受け止め、体圧を分散させることが重要です。また、寝返りに力が必要なので、寝返りサポート性も大切です。
なお、日本人の約60%が仰向き寝と言われているので、最もオーソドックスな寝姿勢と言えます。
評価は「3.0」。
硬めの詰め物&低密度で高圧縮なコイルのため、面で体を支えられるようなしっかりした寝心地です。
ウレタンフォームが比較的多めに使われていることもあり、バネ当たりなどもなく、適度な体圧分散性もあります。
ポケットコイルらしいフィット感や、きめ細やかなクッション性は感じられませんが、ララパンダが目指す「やや硬め」の寝心地は表現できていると感じました。
2. 横向き寝は?(底付き・バネ当たりもチェック)
横向きの寝姿勢は肩や臀部の沈み込みが深くなることと、接触面積が少なく、荷重が集中しやすいため、底付きなどを感じやすいという特徴があります。
つまり、深く沈み込んでも無理のない寝姿勢になることと、荷重による圧迫・底付きを感じないようなクッション性が大切です。また、不安定な寝姿勢でもあるので、揺れ過ぎないような衝撃吸収性もポイントです。
評価は「3.0」。
一般的に硬めのマットレスは横向き寝に不向きですが、ジャンプキルトのせいか、そこまで圧迫感は強くなく、ストレスなく寝られるレベルです。
詰め物も多いので、バネ当たりもありませんでした。
仰向けと横向きで同じくらいの満足感が得られるため、バランスが良い寝心地とも言えるでしょう。
3. 寝返りのしやすさは?
クッション材や詰め物で使われている反発性によって、体の動きやすさが変わってきます。少ない力で寝返りを打てた方がストレスは感じにくいですが、寝返りがしやすい=良い寝心地とは限りません。
寝返りの大変さにストレスを感じている人は高反発タイプなどの寝返りしやすいマットレスが良いですが、逆に寝返りが多すぎることで中途覚醒が多い人は、逆に寝返りの回数を抑えるような低反発タイプを選ぶと良いでしょう。
評価は「3.0」。
バネの動きを感じにくく、高反発タイプのウレタンフォームを使っていないため、寝返りが少しモッタリした感じです。とはいえ、ストレスは感じないレベルです。
4. 端の沈み込みは?
一般的にマットレスの端部分はそれ以上荷重を分散できないので落ち込みやすいです。端部分の落ち込みが少ないマットレスは全面を目いっぱいに使えるので、それだけで使用感が良いものになります。
なお、高級モデルなどでは落ち込みを解消するように端部分にワイヤーを入れたり、コイルを硬めにしたりすることもあります。
評価は「4.0」。
高圧縮×線径2.3mmのコイルのため、端でも落ち込みは少ないです。
なお、他のマットレスでよく見る「エッジサポート(端強化)」は線径2.0mmくらいを使っていることが多いですが、ララパンダマットレスは、エッジサポートなしでも強化レベルに端が沈み込みにくいです。
5. 通気性は?
睡眠中は汗や体温を放出するので、蒸れやすいマットレスはストレスを感じることも。メッシュ生地や、側面から排気できる構造など、通気性に工夫があるかどうかをチェックします。
なお、スプリングコイルならポケットコイルよりもオープンコイル(ボンネル・高密連続スプリング)の方が通気性が優れていると言われますが、実用上そこまで変わりません。
評価は「2.5」。
ウレタンを多用しているせいか蒸れ感は強めでした。また、ジャンプキルトなので、体との接地面が多いことも蒸れやすい原因だと思います。
蒸れが気になったら調湿・調温性が優れたシーツや敷きパッドで調節しましょう。
6. 耐久性は?
保証期間や耐久試験をベースにチェックします。また両面仕様で表裏のローテーションが可能な商品は加点します。一方、詰め物が多い商品は減点します(詰め物で多く使われてる綿やウレタンフォームはクッション材よりも早くヘタリやすいため)。
評価は「3.0」。
結論から言うと、ララパンダマットレスは「3~5年ほどの耐用年数」が期待できます。
これは、一般的なマットレスよりやや低めの耐久性と評価します。とはいえ、価格から考えると妥当なレベルです。
耐久性としての懸念点は片面仕様(表裏のローテーションがNGで、両面仕様に比べ荷重分散性が低い)、コイル数が平均より少なめという点です。
しかしながら、詰め物のウレタンフォームは比較的高密度ですし、スプリングの線径もかなり太め(2.3mm)なので、早々にヘタる心配は少ないでしょう。
よって、5年くらいは問題なく使えるのではないかと想定しています。
7. 衛生面は?
抗菌防臭や防ダニなどの加工の有無やそのレベルなど、衛生面に工夫があるかどうかをチェックします。
評価は「4.0」。
マットレスに防ダニ加工が施されています。
「すごく衛生面が優れている」とは言えませんが、未加工の商品に比べれば高衛生と言えるでしょう。
8. 取り扱いやすさは?
持ち運びのしやすいか、市販のボックスシーツ(多いのは30cmマチ)が入るサイズ感か、お届け時の梱包状態はどうか、捨てやすいかなどをチェックします。
特に力の弱い人は、厚すぎるマットレスを選んでしまうと移動するときに苦労することも多いです。
評価は「3.0」。
ララパンダマットレスの重量はシングルサイズで23.5kgです。私の力では「やや重いが、移動はそこまで苦労しない」レベルです。
捨てやすさについては、スプリングコイルを使用しているため、基本的には粗大ゴミとなるため、捨てにくいです。
厚さは23cmほどなので市販のボックスシーツでも使いやすいでしょう。
9. 価格は?
絶対的な価格と、マットレス市場の全体的な相場からチェックします。価格に応じた寝心地が実現されているかも大切なポイントで総合評価値につながります。
評価は「3.88」。
ララパンダマットレスはシングルサイズで24,980円で、マットレス市場全体から考えると「安めの価格」です。
寝心地も悪くないので、コストパフォーマンスとしては優れていると思います。
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ララパンダ「ノンコイルタイプ」との違い
ララパンダには、この記事でレビューしているポケットコイルマットレスの他に、ノンコイルタイプのマットレスも展開しています。なお、両方とも同じ「やや硬め」がコンセプトです。
仕様 | ポケットコイル | ノンコイル |
---|---|---|
画像 | ||
厚さ | 23cm | 18cm |
芯材 | ポケットコイル | ジェルメモリーフォーム 高反発ウレタンフォーム |
カバー洗濯 | × | 〇 |
防ダニ | 〇 | |
サイズ | シングル~キング | ダブル~キング |
価格(ダブル) | 34,980円 | |
リンク | 公式サイト | 公式サイト |
大きな違いは「芯材」です。
スプリングコイル独特のクッション感が苦手な人は、ノンコイルタイプ(ウレタンフォーム)を選ぶと良いでしょう。
なお、ノンコイルタイプの素材は、やわらかめのジェルメモリーフォーム(低反発)が表層なので、よりフィット感が強く、寝返りを打つのに力が必要です。
また、サイズ展開がノンコイルタイプはダブル・クイーン・キングのため、小さいサイズ(シングル・セミダブル)が選べません。
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似ている商品との比較(他メーカー製の2モデル)
ララパンダマットレスの特徴である「やや硬めのポケットコイルマットレス」と比較します。
商品 | ①ララパンダ | ②GOKUMINプレミアムスプリングマットレス | ③夜香ハイグレード |
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画像 | |||
メーカー | ララパンダ | GOKUMIN | 源ベッド |
厚さ | 23cm | 20cm | 23cm |
コイル数 (Sサイズ) | 434個 | 495個 | 465個 |
線種 | 非公表 | SWRH70 B C | SWRH82 B C |
線径 | 2.3mm | 2.0mm(端のみ2.2mm) | 2.1mm(端のみ2.2mm) |
ウレタンの硬さ | 非公表 | 180N | 110N |
サイズ | S~K | SS~Q | SS~Q ※ショートあり |
価格 (Sサイズ) | 24,980円 | 20,398 | 33,990円 |
リンク | 公式サイト | Amazon | 公式サイト |
比較商品② GOKUMINプレミアムスプリングマットレス
GOKUMINプレミアムスプリングマットレスは、ポケットコイルにハードウレタンを使用し、構造や寝心地がララパンダに似たマットレスです。
ただし、キルティングや詰め物のボリューム的に、ララパンダよりもGOKUMINの方が少し硬いです。
要するに、かなり硬め(10段階中9くらい)なので、より硬いマットレスが好きな人はGOKUMINが良いでしょう。
比較商品③ 源ベッド「夜香ハイグレード2」
③夜香ハイグレード2は、広島県の老舗メーカー「源ベッド(チヨダコーポレーション)」の人気マットレスです。
この価格では考えられない「品質の高さ」が特徴で、国内の自社工場で作られ、日本最高レベルのスプリング(硬鋼線)を使用しています。また、詰め物のウレタンフォームも日本製です。
単に硬いだけでなく、スプリングコイルの性能もしっかりと感じられ、価格は少し高めですが、コストパフォーマンスで考えると頭一つ抜けている印象です。
さらに、この中で唯一、表裏が使える「両面仕様」という点もメリットです。
より寝心地にこだわりたい人は「咲夜レアルマットレス」がおすすめです。
高級ホテルに採用される、巻き数の多い「8.5巻き(6.7インチ)のスプリング」が搭載し、なめれらかなストロークによる極上の寝心地が得られます。
5万円以下からこの寝心地が手に入るのは、並外れたコストパフォーマンスの高さです(当サイトNo.1の高評価です)。
どれがおすすめ?
「やや硬めの低価格マットレス」ならララパンダです。一方、「より硬めの低価格マットレス」が欲しい人はGOKUMINをご検討ください。
もう少し予算が出せるのであれば、源ベッド(夜香ハイグレード2)は寝心地・品質とも非常に良いので、おすすめです。
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ララパンダマットレスはどこで買うのがお得?
ララパンダマットレスは公式サイトと、Amazonと楽天市場で購入可能です。
公式サイトはセールが行われることもあるようなので、すべてチェックして一番お得な条件で購入することをおすすめします。
ララパンダマットレスの廃棄方法は?
スプリングコイルマットレスのため、自分で分解が難しく、基本的に粗大ゴミに出すことになります。
参考までに神奈川県横浜市の場合、スプリングコイルマットレスの粗大ゴミ廃棄費用は2,200円です。
まとめ
いかがでしたか。
ララパンダマットレスをご紹介しました。
「やや硬め」を目指したポケットコイルマットレスです。実際に体験したところ「ちょうどよいやや硬め」に仕上がっていると感じました。
なお、ララパンダとしては「腰痛対策」を目的に「やや硬め」に仕上げていますが、マットレスに腰痛改善効果はありません。(薬機法的に認められません)。
また、腰痛の原因も人それぞれなので、「やや硬め」だからと言ってすべての腰痛持ちの人におすすめできるというわけではありまん。
本来的な「やや硬め」のメリットは以下の2点です。
- 敷きパッドなどを使って、後からやわらかく調節しやすい(逆にやわらかいマットレスを硬くするのは難しい)
- 日本人の好みに合いやすい(仰向け寝が多い、平坦な体型、高温多湿な環境 など)
ちなみに当サイトでも以前より、「迷ったら自分が思うよりも少し硬めを選んでください」とよくご紹介しています。それは失敗が少ないと思うからです。
正直、ララパンダは感動的な寝心地とは言えませんが、多くの人に合いやすく、価格も抑えられているので、完成度は高いマットレスと言えるでしょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。