耐久性が高いマットレスの選び方

耐久性が高いマットレスの選び方

マットレスを長く使う上で耐久性は大切なポイントです。

この記事では、耐久性が高いマットレスの特徴と選び方をご紹介します。ぜひご参考にしてくださいね。

著者情報

椚大輔椚 大輔(くぬぎ だいすけ)
ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。株式会社悠デザイン 代表取締役。

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価格に応じて耐久性は高くなる

マットレス

耐久性の一番の判断になるのは「価格」です。

基本的にマットレスは価格に応じて耐久性が高まります。

以降で、マットレスの種類別の耐久性の基準もご紹介しますが、価格で判断するのが最もシンプルでしょう。

結論から言うと、安心できるレベルとしてシングルサイズで「最低で3万円・無難で5万円以上」がおすすめです。

価格帯と耐久性の関係はざっくりと以下のような感じです。

価格帯 価格帯(返品保証付き) 耐久性の目安
1万円以下 3万円以下 数か月~3年
3万円前後 5万円前後 3年~7年
5万円前後 7万円前後 7~10年
8万円以上 10万円以上 10年前後
高級ブランド 10~30年

※当サイトの基準です

上の表のとおり、お試し期間(返金保証)付きのマットレスは、1~3万円くらいの返品コストを負担するとお考えください。(要するに適正価格より1~3万円くらい高いです)

お試し期間(返品保証)付きマットレスの仕組み
お試し期間(返品保証)付きマットレスの仕組み
椚大輔椚大輔

『とにかく安いマットレスが良い!』という人は、激安モデルならではのデメリットや特徴を知っておいた方がミスマッチは少ないと思いますので、以下の記事をご参考にしてください。

マットレスの種類別の耐久仕様

1. コイルマットレスの耐久仕様

高密度連続スプリング®

コイルマットレス(ボンネルコイル、ポケットコイル など)は、詰め物スプリング自体の仕様などが複雑に絡み合っているため、最も耐久性の判断が難しいです。

なので、結論から言うと、特にコイルマットレスは「価格=耐久性」がシンプル・イズ・ベストな考え方です。

もちろん、メーカーによってコストパフォーマンスの良さは変わりますが、「無難なラインで5万円前後以上」くらいが耐久性として安心できるレベルです。

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芯材で考えると、高密度連続スプリング®が最も耐久性が高い仕様です。しかしながら、詰め物や構造などによっても変わるので、スプリングコイルは判断が難しいのです。

2. ウレタンマットレスの耐久仕様

ウレタンマットレス

ウレタンマットレスは、耐久性の判断がシンプルです。

ウレタンマットレスは「復元率」と「密度」が高いほど耐久性が高くなります。

仕様 意味
復元率 8万回圧縮後、どれほど形状が元に戻っているか(表示義務あり)
密度(D) ウレタンフォームの重さ(重いほど耐久性が高い)

復元率と密度における耐用年数の目安は以下のとおりです。

復元率 密度 寿命
90~95% 20D前後 ~1年
95~96% 25D前後 数か月~3年
96~98% 30~36D前後 3~5年
98~99%以上 40D前後 5~7年
50D前後 10年前後

※当サイトの基準です

安心できるレベルとしては、「復元率96%(理想は98%以上)」がおすすめです。

復元率
復元率

なお、密度は詐称できたりするので、密度が高くても復元率(JISのテスト結果)が悪い商品は、「低品質な高密度ウレタンマットレス」とお考えください。

よって、最も信頼できるのは復元率です。

椚大輔椚大輔

実は、JISの8万回テストでは差があまり出ない(高止まりしている)こともあるので、例えば2倍(16万回)や、3倍(24万回)など回数を増やして復元率をテストしている商品は特に耐久性が安心できます。

3. ファイバーマットレスの耐久仕様

ブレスエアーエクストラシルキー®

ファイバーマットレスも比較的シンプルです。

ファイバーマットレスは、「復元率」と「硬さ保持率」で耐久性を比較できます。

仕様 意味
復元率 8万回圧縮後、どれほど形状が元に戻っているか
硬さ保持率 8万回圧縮後、どれほど硬さが劣化しないか

ただし、両方ともJIS規格で計測しますが、ファイバーマットレスは表示義務がありません。

よって、すべてのファイバーマットレスで、復元率・硬さ保持率を表示しているわけではないため、比較するのが難しいことも多いです。

なお、ファイバーマットレスは、復元率が低めで、硬さ保持率が高めなことが特徴です。

要するに、ヘタリやすい(形状が劣化しやすい)ですが、硬さは変わりにくい(やわらかくなりにくい)ということです。

椚大輔椚大輔

ファイバーマットレスは、同等の価格帯で比較した場合、他の芯材(コイル・ウレタン)よりも耐久性は低めです。

よって、「耐久性対価格」というコストパフォーマンスで考えると、ファイバーマットレスは最も良くないです。

ヘタリと耐久性の関係

マットレスに荷重をかける

ヘタリは、耐久性のひとつの要素(現象)です。

耐久性の要素 現象
厚さの劣化 ヘタリ
硬さの劣化 底付き感やバネ当たり
コイルの劣化 きしみ
ファイバーの千切れ 硬さの劣化とヘタリ
コイルの破損(バネが出てくるなど) マットレス自体の故障

以上のとおり、「ヘタリ」というのは、「厚さの劣化」のことを言います。

要するに、使っていくうちにマットレスの厚さが元に戻らなくなり、特に荷重がかかる背中や腰(臀部)あたりが下がってしまう現象のことです。

椚大輔椚大輔

勘が鋭い人はお気づきかと思いますが、ウレタンフォームの復元率はまさにヘタリにくさを表しています。

重さ(軽さ)と耐久性の関係

軽いマットレス

マットレスは基本的に重いほど耐久性が高いです。これは素材の密度が高いほど、重量が増すからです。

たとえば、ウレタンフォームの場合、同じ大きさ(体積)にもかかわらず、密度の違いによって以下のように重量と耐久性が変わります。

密度 25D 50D
重量 約7kg 約14kg
耐久性の目安 数か月~3年 10年前後

※厚さ15cmのシングルサイズ想定

なお、スプリングコイルも基本的にバネを総重量が多いほど、耐久性は高くなりますが、バネの品質や製法、詰め物の仕様などによっても耐久性は変わるので、少し複雑です。

とはいえ、すべてのマットレスに言えるのは、同じような厚さにもかかわらず、明らかに重量が軽いマットレスは要注意ということです。

耐久性の高さで選ぶ!おすすめのマットレス4つ

1. 源ベッド「咲夜No Way!」

咲夜No Way!

源ベッド史上、最高傑作

広島県の老舗ベッドメーカー「源ベッド(チヨダコーポレーション)」の最高級モデル。同社の社長さんが試作品に寝た瞬間に思わず「No Way!(まさか!)」と感じた最高傑作マットレスです。

高級ホテルでも採用される巻き数の多いスプリング(8.5巻き)と、高弾性ウレタン(高密度)を使い、浮遊感のある寝心地に加え、高い耐久性を実現させています。

椚大輔椚大輔

海外の有名ブランドの高級モデル(20万円以上)とも張り合えるレベルの寝心地が7万円以下から買えるのは、さすが源ベッドと言えるでしょう。

芯材 ポケットコイル(6.7インチ・8.5巻き)
詰め物 高密度ウレタン(48D)
サイズ シングル~クイーン
硬さ ふつう
価格
(Sサイズ)
69,990円

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2. リフレーションジャパン「SOMRESTAマットレスEvo」

SOMRESTAマットレスEvo

超高耐久のウレタンマットレス

高品質ウレタンマットレスブランド「SOMRESTA」のベッドマットレス。芯材のSOMRESTA®フォームは、反発弾性率60%・復元率99.6%(24万回圧縮)、密度50Dという最高品質のウレタンフォームを使っています。

その最高のウレタンフォームを贅沢に2枚(計17cm)も使用したSOMRESTAブランドのフラッグシップモデルで、マクアケで先行販売した際に、「マットレスの終着点」と表現されていましたが、仕様や実際の寝心地からも納得の逸品です。特に「高反発タイプで硬めのベッドマットレスを探している人」にはぴったりです。

芯材 高密度ウレタンフォーム(50D)
復元率 99.6%(24万回圧縮)
サイズ シングル~クイーン
硬さ ふつう
価格
(Sサイズ)
98,000円

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3. 日本ベッド「シルキーシフォン」

シルキーシフォン

唯一無二のポケットコイルマットレス

仕立ての良さの評判が高い老舗メーカー「日本ベッド」が展開するシルキーポケットの中のハイグレードモデル。超高密度コイル×高密度ウレタンによって「モチっとした弾力性」が特徴です。

芯材のシルキーポケットコイルは「フレックスアセンブリ」という、接着剤を使わずに職人さんがコイルを配列する方法を採用しています(こんな配列方法はどこにもありません)。結果、コイルの動きが非常に良く、まさに唯一無二なポケットコイルマットレスと言えるでしょう。

椚大輔椚大輔

シルキーポケットコイルは、納入先のホテルや旅館からも耐久性を高く評価されていて『同じ材料の組み合わせで他のメーカーに発注しても、なぜか日本ベッドの方が長持ちする』と言われることもあるそうです。

芯材 超高密度ポケットコイル
詰め物 高密度ウレタンフォーム
サイズ シングル~キング
硬さ ふつう
価格
(Sサイズ)
231,000円

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4. フランスベッド「LT-7700-MO」

フランスベッドといえばコレ

豊富すぎるラインアップが特徴のフランスベッドのマットレスシリーズの中で「ライフトリートメント」は基幹的な位置づけのシリーズです。

この「LT-7700」は高衛生の除菌糸(アグリーザ®)を使用した生地に加え、プロ・ウォール®(両端が落ち込みにくい構造)や、高反発ファイバー素材「ブレスエアー®」など、フランスベッドが持ち合わせている機能性を集約した代表的なマットレスです。

椚大輔椚大輔

高密度連続スプリング®は、すべての芯材の中でトップレベルの耐久性を誇ります。特に体格がガッシリした人におすすめです。

芯材 高密度連続スプリング®
詰め物 ポリエステルファイバー
サイズ セミシングル~クイーン
※ロングサイズあり
硬さ やや硬め
価格
(Sサイズ)
231,000円 →クーポン利用で10%OFF

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当サイト特別クーポンあり(使い方)

まとめ

マットレスの検証

マットレスの耐久性についてご紹介しました。

マットレスは価格に応じて耐久性は高くなる傾向があります。

耐久性がある程度高いマットレスの目安は、シングルサイズで「最低で3万円・無難で5万円以上」です。

ただし、商品によっては、価格のわりに耐久性が低い場合もあるので注意が必要です。

よって、素材の特徴や、ウレタンフォームの復元率などの情報を知っておくことで、耐久性が高いマットレスを選べる可能性は高まります。

とはいえ、商品によって構造がかなり違うため、個別の判断になることが多いので、迷ったらお気軽にお問合せください(できる限りサポートします)。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。