
親子ベッドを選ぶ基準
親子ベッドは、昼間の部屋を広く使いながら、二人分の寝床を用意したい人に向いています。ただし、使いやすさは親ベッドよりも、下に収納する子ベッドで決まります。
私はベッドメーカーで、100を超えるベッドの企画に関わってきました。その経験から言うと、親子ベッドは、見えやすい親ベッドよりも、子ベッドの長さ、マットレスの厚さ、毎日の出し入れを先に確認した方が失敗しにくい商品です。
この記事では、下段を収納するスライド式に絞り、二段ベッドとの距離感や手間の違い、デメリット、選び方、おすすめ4商品をご紹介します。
椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら親子ベッドとは

親子ベッドとは、親ベッドの下にキャスター付きの子ベッドを収納する、入れ子式のベッドです。「スライドベッド」「ペアベッド」と呼ばれることもあります。
親子という名前ですが、親子だけのベッドではありません。兄弟・姉妹で使ったり、子ベッドを来客用や収納として使ったりもできます。
同じく二人分の寝床を用意できる二段ベッドや連結ベッドとの違いは、次のとおりです。
| 種類 | 寝るとき | 昼間 |
|---|---|---|
| 親子ベッド | 2台を横に並べる | 子ベッドを親ベッドの下へしまえる |
| 二段ベッド | 上下に分かれて寝る | 上下に重ねた状態が続く |
| 連結ベッド | 2台を横に並べる | 横に並べた状態が続く |
親子ベッドを選ぶ意味
私の感覚では、親子ベッドは二段ベッドと比べて選ぶものです。
| 親子ベッド | 二段ベッド |
|---|---|
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比較したいポイントは、次の3つです。
- 寝る人との距離感の違い
- 面倒に感じる場所
- マットレスの違い
1. 寝る人との距離感の違い
親子ベッドは左右、二段ベッドは上下で寝るため、お互いの距離感が変わります。
| 種類 | 距離感 | 感覚 |
|---|---|---|
| 親子ベッド | 近い(横で並ぶ) | 安心感 |
| 二段ベッド | 離れる(上下で分かれる) | プライベート感 |
親子ベッドの良さは、寝ながら子どもの顔を見たり、声をかけたりしやすいことです。夜中に目を覚ましたときも、すぐ横に親がいることを確認できます。小さな子どもや、初めて一人分のベッドで寝る子どもに向いています。
一方、二段ベッドは、お互いの顔が見えにくく、上下で寝床が分かれます。兄弟・姉妹で使う場合や、子どもが成長した後は、同じ部屋でも自分の寝床として使いやすいでしょう。
2. 面倒に感じる場所の違い
どちらも部屋の広さが限られる中で二人分の寝床を作れますが、面倒に感じる場所が違います。
| 種類 | 面倒に感じる場所 |
|---|---|
| 親子ベッド | 子ベッドの出し入れと、横へ広げる場所の確保 |
| 二段ベッド | 階段の上り下り、寝具の上げ下げ |
親子ベッドは、寝る前に子ベッドを引き出し、朝はマットレスの湿気を逃がしてから親ベッドの下へ戻します。子ベッドを広げられる床のスペースに加えて、この作業を毎日続ける必要があります。
二段ベッドは毎日動かしませんが、上段へ移動するたびにはしごを使い、シーツ交換も高い位置で行います。どちらの手間なら続けられるかよく考えましょう。
3. マットレスの違い
親子ベッドと二段ベッドでは、置きやすいマットレスも異なります。
| 種類 | マットレスの種類 |
|---|---|
| 親子ベッド | 商品によっては厚めのマットレスも置けるが、ショートサイズも多い |
| 二段ベッド | 薄型マットレスで、標準サイズが基本 |
二段ベッドの上段は、マットレスの上にサイドガードの高さを残すため、薄型を指定している商品が中心です。親子ベッドは、厚さのあるマットレスを置ける商品がある一方、子ベッドがショート丈の場合もあります。
私なら、寝心地を最優先にします。まず、子ベッドに長さ195cmの通常丈と、十分な厚さのマットレスを置ける商品を探します。そのうえで、掛け布団や枕まで載せて収納できるかを確認します。
両立できなければ、私はマットレスの寝心地を優先し、掛け布団と枕は毎朝移します。マットレスは体を直接支えるものですが、寝具の移動は使い方の問題だからです。
親子ベッドのデメリット
毎朝、寝具を乾かしてから収納する
起床直後のマットレスには、寝ている間の湿気が残ります。そのまま親ベッドの下へ収納すると、空気が通りにくくなります。
そこで、朝は子ベッドをしばらく引き出したままにし、マットレス全体へ空気を通してから、子ベッドを戻します。人によっては毎日この作業をすることが手間に感じる場合があります。
子ベッドは長さが短いことがある
一般的なマットレスの長さは195cmですが、子ベッドには長さ180cm前後のショート丈を使う商品もあります。
マットレスの長さは、身長に20cmほど足した寸法がひとつの目安です。長さ180cmでは、身長160cm前後から足元の余裕が少なくなります。子どもの今の身長ではなく、下段を何年使うかで選んでください。
厚いマットレスほど寝具を一緒にしまいにくい
子ベッドに使えるのは、床面から親ベッドの底面までの高さです。マットレスが厚いほど、掛け布団や枕を載せる余裕は減ります。
たとえば「厚さ23cmまで収納可能」と書かれていても、23cmのマットレスに寝具まで載せて収納できるとは限りません。マットレスだけが収まる高さと、寝具を含めた高さは分けて確認します。
子ベッドを引き出す場所が必要
寝るときには、幅約100cm、長さ約180~195cmの寝床を横へ引き出します。
ドアの前をふさぐ、机の椅子が引けない、収納扉が開かない。こうした配置では、寝るたびに家具や荷物を動かすことになります。収納時の外寸だけでなく、引き出した状態で部屋を使えるかが大切です。
親ベッドは高く、子ベッドは床に近い
親ベッドの下には、子ベッドのフレームとマットレスを収めます。そのため、親ベッドは一般的な脚付きすのこベッドより高くなりがちです。
子どもが親ベッドで寝る場合は、床からの高さに加え、サイドガード付きの商品では、マットレス上面からガード上端までの高さも確認してください。
反対に、子ベッドは床に近く、ほこりや冬の冷気の影響を受けやすくなります。キャスターの周囲を掃除できるか、出し入れによって床を傷つけないかも見ておきたいところです。
後悔しにくい親子ベッドの選び方
選ぶ順番は、次の4つです。
| 順番 | 決めること | 確認するポイント |
|---|---|---|
| 1 | 子ベッドに寝る人と使用年数 | 長く使うなら195cm前後、数年間なら180cm前後も候補 |
| 2 | 寝心地と寝具の収納 | マットレスと寝具を含めた厚さが、親ベッドの下に収まるか |
| 3 | 夜の部屋の使い方 | 子ベッドを引き出しても、ドア、収納扉、机の椅子を使えるか |
| 4 | 子どもの成長後の使い方 | 別室へ移す、来客用に残す、収納へ変えるのどれか |
商品ページの寸法だけでは、夜の部屋を想像しにくいものです。購入前に、子ベッドを引き出した状態の四角形をマスキングテープで床へ描き、ドアや収納扉を開けてみてください。
使う人、マットレス、寝具の合計重量が、フレームの耐荷重を超えないか確認します。私は耐荷重の数字だけでなく、床板を支える桟、フレームの開き止め、キャスターの数とロックも見ます。
マットレスの選び方は、以下の記事を参考にしてください。
低予算なら、すのこベッドと三つ折りマットレスも選択肢

親子で同じ部屋に寝るからといって、必ず親子ベッドを買う必要はありません。寝る期間が数年なら、子どもにはすのこベッドとベッドマットレスを用意し、親は横に三つ折りマットレスを敷く方法もあります。
子どもが一人で寝るようになったら、すのこベッドは残し、三つ折りマットレスだけを親の寝室へ移せます。使わなくなった子ベッドを処分する必要もありません。
ただし、三つ折りマットレスは毎朝立てかけて裏面を乾かし、昼間の置き場所も確保します。この2点に困らなければ、親子ベッドより費用を抑えやすい組み合わせです。
おすすめの親子ベッド4選
価格は2026年8月31日時点の目安です。通常丈、価格、低さ、収納への転用という4つの条件から、商品を1台ずつ選びました。
| 商品 | 価格の目安 | 子ベッドの長さ | 選ぶ理由 |
|---|---|---|---|
| 源ベッド 親子ベッド | 68,990円 | 195cm | 通常丈のマットレスを置きたい |
| わくわくランド Sereno | 44,119円 | 180cm | 使用期間を区切って価格を抑えたい |
| RASIK Twinel | 44,980円 | 180cm | 薄型マットレスで親ベッドも低くしたい |
| わくわくランド With | 47,059円 | 180cm | 子ベッドを大きな収納として使いたい |
1. 源ベッド「ペアベッド」
通常丈のマットレスを置きたい人へ
子ベッドの床面は幅98×長さ195cm。一般的なシングルマットレスを置けることが、この商品を最初に選んだ理由です。厚さ23cmまで収納できるため、薄型だけでなく、厚さのあるポケットコイルも候補にできます。
大人になってからも寝床として残しやすい一方、価格は約7万円。厚いマットレスを選ぶなら、掛け布団や枕は毎朝移すと考えてください。
| メーカー | 源ベッド |
|---|---|
| 子ベッドの長さ | 195cm |
| 価格 | 68,990円 |
2. わくわくランド「Sereno(セレーノ)」
ショート丈で価格を抑えたい人へ
Serenoは44,119円で、4商品の中では最も低価格です。子ベッドは長さ180cmなので、身長160cm程度までを目安に、数年間使うと決めている人に向いています。
Twinelとの価格差は861円です。安さだけで決めるほどの差ではないため、全高76cmの低さと木目調のデザインで比べます。子ベッドに置けるマットレスの厚さは、購入前に販売店へ確認が必要です。
| メーカー | わくわくランド |
|---|---|
| 子ベッドの長さ | 180cm |
| 価格 | 44,119円 |
3. RASIK「Twinel(ツウィネル)」
薄いマットレスを使い、親ベッドも低くしたい人へ
親ベッドの床面を38.5cm、44.5cm、50.5cmの3段階で変えられます。セットで選べるマットレスは、厚さ7cmと8cmです。ロータイプなら寝る位置を低くできます。
掛け布団を載せたまま子ベッドを収納したい場合は、親ベッドをハイタイプにします。子ベッドは長さ180cmなので、子どもが小さい間の低さと片付けやすさを優先する商品です。
| メーカー | RASIK |
|---|---|
| 子ベッドの長さ | 180cm |
| 価格 | 44,980円 ※12%OFFクーポンでさらにお得 |
4. わくわくランド「With(ウィズ)」
子ベッドを大きな収納として使いたい人へ
子ベッドを寝床として使わなくなったら、マットレスを外し、幅97×長さ180cmの収納台として使えます。季節の寝具やラグを、大きな引き出しのように出し入れできます。
6個のキャスターで支え、手前の3個にはロック付き。床板はスチールメッシュなので、小物は収納ケースへまとめて載せます。親ベッドには棚とコンセントも付いています。
| メーカー | わくわくランド |
|---|---|
| 子ベッドの長さ | 180cm |
| 価格 | 47,059円 |
まとめ

親子ベッドが向いているのは、子どもの顔が見える距離で寝たい人や、朝に子ベッドをしまった場所を机や遊びに使いたい人です。反対に、毎日の出し入れを減らしたい場合や、上下に寝床を分けたい場合は、二段ベッドの方が使いやすいでしょう。
私なら、まず長さ195cmの通常丈を選び、そのうえで寝心地に必要なマットレスの厚さを確保します。寝具まで収納できなければ、掛け布団と枕は毎朝移します。
夜は横に並んで寝て、朝はマットレスの湿気を逃がしてから子ベッドをしまう。この朝晩の使い方を無理なく続けられるかまで考えると、購入後に後悔しにくくなります。





