木製ベッドフレーム

木製ベッドを選ぶ基準

木製ベッドを探すと、天然木、無垢材、突板、プリント紙といった言葉が並びます。価格が高い天然木ほど、丈夫で長く使えると思うかもしれません。

しかし、木の種類(樹種)によって硬さや曲げに対する強さが違う一方、ベッドの耐久性は木の名前だけでは決まりません。部材の厚み、床板の支え方、脚の位置、フレームのつなぎ方まで含めて考える必要があります。

私はベッドメーカーで商品企画に携わり、100を超えるベッドの企画・検証に関わってきました。その経験をもとに、木製ベッドの素材の違い、丈夫な商品の見分け方、おすすめ商品をご紹介します。

著者情報 椚大輔 椚 大輔(くぬぎ だいすけ) ベッド・マットレス専門家。ベッドメーカーに勤務後、当サイトを開設。国内・海外メーカーへの取材を重ね、100商品以上のレビューを続ける。専門家としてTBS「ラヴィット!」、ビジネス誌「プレジデント」、楽天市場「マットレスの選び方」などの出演・監修も行う。> プロフィールはこちら
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【ここがポイント】木の種類だけで耐久性は決まらない

木の種類

木の種類(樹種)によって、硬さや曲げに対する強さは違います。一般的に、オークやタモは比較的硬く、パインやひのきは傷やへこみが付きやすい木です。

ただ、硬い木を使っているから丈夫なベッドになるとは限りません。サイドフレームが薄い。中央の補強が足りない。つなぎ目に負担が集中する。こうした構造なら、木材がよくても耐久性は下がります。

反対に、柔らかい木でも、部材を厚くし、補強用の桟(さん)や支え脚を適切に配置すれば、ベッドとして十分な強度を持たせられます。

すのこ下の極太板

パイン材で低価格ながら、すのこ下に極太の桟を搭載し、耐久性を高めたベッド(nerucoのBanon

見るべきなのは木の種類だけではありません。その木材をどの部位に、どんな寸法で使い、どう支えているかです。

木の硬さと、完成したベッドの丈夫さを分けて考える。これが、木製ベッド選びで最初に押さえたいことです。

木製ベッドフレームおすすめ5選【比較表】

TCB234

まず、おすすめの木製ベッドフレーム5商品をまとめます。価格や素材(樹種)の違う、基準にしやすい商品を選んでみました。

商品 主な素材 価格の目安 特徴
neruco Banon パイン天然木 16,990円~ 低価格でも構造を重視
源ベッド TCB234 国産ひのき集成材 45,990円~ 国産ひのきと機能性
RASIK リオーク オーク突板 34,980円~ オークの木目と頑丈な構造
neruco ZESTO メラミン化粧板 21,990円~ 収納と枕元の機能性
マスターウォール モアレスベッド 無垢材 269,500円~ 無垢材を楽しむ高級ベッド

※価格はシングルサイズを基準に記事更新時の情報

それぞれの商品の特徴は記事後半でまとめています。早く見たい人はこちらからジャンプしてください。

木製ベッドに使われる素材の違い

無垢材・集成材、突板、化粧板

木製ベッドは、木の種類(樹種)だけでなく、木材をどのように使っているかでも見た目や価格が変わります。まずは、無垢材・集成材、突板、化粧板の違いを整理します。

種類 つくり 良いところ 注意点
無垢材・集成材 厚みのある天然木を使う 木目と手触りを楽しみやすい 反り、価格、重量、傷
突板 薄く切った天然木を芯となる板に貼る 本物の木目を使いながら価格を抑えやすい 深い傷の補修が難しい
化粧板(プリント紙・メラミン) 木目や色を付けた化粧材を、芯材に貼る 低価格で、色や機能の種類が多い 水分、端の剥がれ、深い傷

無垢材・集成材

無垢材

無垢材は、丸太から切り出した木を使います。同じ商品でも木目、色、節の出方が異なります。木そのものを家具として楽しみたい人に合う素材です。

集成材は、小さく切った天然木を接着して一枚の部材にしたものです。「無垢材より下」という意味ではありません。長い部材を作りやすく、反りや割れを抑えやすいため、ひのきやパインのベッドにも使われます。

突板

突板

突板は、天然木を薄く切り、合板やMDF(木の繊維を固めた板)の表面に貼った素材です。印刷ではない木目を楽しみながら、無垢材より価格を抑えやすくなります。

大きな面を作りやすいため、木目を見せるヘッドボードにも向いています。一方、表面の木は薄く、深い傷を削って直すことには向きません。

化粧板(プリント紙・メラミン)

プリント紙化粧繊維板

木目、白や黒の単色、ストーン柄などを表現した化粧材を、MDFやパーティクルボードの表面に貼った素材です。ここでは、天然木を表面に使った突板ではなく、プリント紙やメラミン樹脂を使った化粧板を指します。

ベッドフレームで一般的なのは、価格を抑えやすいプリント紙化粧板です。一方、傷や水分への強さを求める商品には、メラミン化粧板も使われます。

天然木の手触りや経年変化は楽しめませんが、色柄をそろえやすく、収納付きベッドや機能性の高いヘッドボードを作りやすいことが長所です。

「天然木」と書いてあっても、使われている部位を見る

天然木は、ベッド全体に使われているとは限りません。ヘッドボードは天然木、サイドフレームは突板、床板は合板という商品もあります。

また、「ウォールナットカラー」は色の名前です。ウォールナット材を使っている意味ではありません。「オーク柄」「木目調」も同じです。

商品名だけで判断せず、材質欄を見てください。ヘッドボード、サイドフレーム、脚、床板など、部位ごとの表示まで確認すると、価格の理由が見えてきます。

木製ベッドフレームの選び方

ステージの使用例

商品ページをすべて読み解く必要はありません。私なら、次の5点を順番に確認します。

1. 木の質感を重視するか、機能性を重視するか

木の質感を重視 機能性を重視
木の質感を重視 機能性を重視

自然な木の表情を楽しみたいなら、無垢材や突板のベッドが候補です。一方、引き出し、棚、照明まで求めると、化粧板(プリント紙・メラミン)の方が選択肢は増えます。

ベッドの種類 特徴 価格
無垢材 厚みのある天然木を使うため、シンプルなベッドが中心 高め
突板 無垢材よりも加工がしやすいため、棚やコンセントなどのヘッドボードが選べる 中間
化粧板(プリント紙・メラミン) 複雑な形を作りやすく、収納付きや多機能タイプが豊富 低め

木そのものの質感を楽しむなら無垢材。木目と価格、機能のバランスを取りやすいのは突板。機能性と低価格を優先するなら化粧板(プリント紙・メラミン)。このように考えると、候補を絞りやすくなります。

収納が必要なら収納付きベッド、棚やコンセントが必要なら多機能ヘッドボードの記事も参考にしてください。

2. 木材の種類

パイン ひのき
パイン ひのき
オーク ウォールナット
オーク ウォルナット

木材の種類によって、価格だけでなく、木目や色、触れたときの印象も変わります。比較的買いやすいベッドで多いのはパインです。杉やひのきも同じ針葉樹で、明るく軽い反面、柔らかいため傷やへこみが付きやすい傾向があります。ただし、国産ひのきは産地や品質によって価格が高くなります。

高価格帯では、オークやウォールナットがよく使われます。オークは明るい色とはっきりした木目、ウォールナットは深い茶色と緩やかな木目が特徴です。どちらも落ち着いたモダンな寝室に合わせやすい木材です。

無垢材や突板は、使ううちに色味が変わります。濃くなる木もあれば、ウォールナットのように少し明るくなる木もあります。こうした経年変化も天然木を選ぶ楽しさです。

価格は、無垢材か突板かだけでは決まりません。パインの無垢材より、オークやウォールナットの突板の方が高い場合もあります。予算と好みの色を決め、素材の使い方と樹種を合わせて比べてください。

3. ベッド自体の耐久構造

すのこの上に乗ってもびくともしない

素材の次に、ベッドを支える構造を見ます。私が確認するのは、横桟(さん)やセンターレールなど補強材の太さ、脚の数と位置、すのこの厚みと間隔です。

丈夫さを高める方法は、商品によって異なります。太いフレームを使う。中央に補強材や脚を加える。すのこの間隔を狭くする。商品ページに、こうした構造の説明があるかを確認してください。写真で分からなければ、組立説明書の部品図も参考になります。

耐荷重も参考になります。ただし、試験方法や安全を見込む基準は商品によって異なります。数値だけで、きしみにくさや長期耐久性まで判断しない方がよいでしょう。

4. 塗装は、手触りと手入れで選ぶ

メラミン樹脂加工で撥水する

無塗装やオイル仕上げは、木の感触を残しやすい反面、水分や汚れには注意が必要です。表面を膜で覆うウレタン塗装などは、比較的手入れが簡単です。

どちらが上という話ではありません。木の手触りを優先するのか、日常の扱いやすさを優先するのかで選びます。

小さな子どもが使う場合や、枕元で飲み物を置く場合は、樹種よりも塗装の違いが使いやすさに影響することもあります。

5. 外寸と組み立て方法を確認する

お届け時(梱包状態)

一般的なシングルマットレスは幅約97cm、長さ約195cmです。しかし、ベッド全体の大きさ(外寸)は商品によって異なります。棚付きなら、全長が210cmを超えることもあります。

木製ベッドは、長いパーツや重い梱包が届きます。梱包数、最長パーツ、搬入経路、必要な作業人数も確認してください。

引っ越しが多い人は、分解しやすい構造か、再組み立てが認められているかも大切です。

木製ベッドフレームおすすめ5選

椚大輔
椚大輔
記事の冒頭で紹介したおすすめの5商品を、素材、弱点、合う人の順に見ていきます。

1. neruco「Banon(バノン)」

ネルコ「北欧風シンプルすのこベッド Banon」

低価格でも、構造を妥協したくない

Banonは、ヘッドボードがないシンプルなすのこベッドです。私は実際に組み立て、約3cmの太いフレームと、床板を支える横桟を確認しました。耐荷重は350kg、高さは4段階から選べます。

主材のパインは、明るい色と素朴な木目が特徴です。比較的柔らかいため、ぶつけると傷やへこみが付きやすく、無垢材らしい重厚感を求める人には物足りないかもしれません。

全長は約195cmと短く、組み立ても簡単です。木の表面をきれいに保つことより、価格、安定感、省スペース性を優先する人におすすめします。引っ越しが多い人にも扱いやすいでしょう。

メーカー ネルコンシェルジュ (neruco)
サイズ セミシングル~キング
(ロング・ショート丈あり)
主な素材 天然木パイン
価格
(Sサイズ)
16,990円
おすすめマットレス neruco「バリューポケットコイル」※セットで選べる

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2. 源ベッド「TCB234」

源ベッド「すのこベッド TCB233」

国産ひのきと機能性を両立

TCB234は、棚と2口コンセントを備えた国産のすのこベッドです。シングルからクイーンまで展開し、床面は4段階で高さを変えられます。国内の工場で作られていることも特徴です。

島根県・高知県産のひのき集成材を中心に、一部へ合板を使っています。ひのきは比較的柔らかく、無塗装のため傷や水分には注意が必要です。また、棚付きなので全長は約212cmあります。

木の手触りを残しながら、棚、コンセント、高さ調節までそろいます。天然木らしさだけでなく、毎日の使いやすさも求める人におすすめです。木の香りを楽しみたい人にも合います。

メーカー 源ベッド
サイズ シングル~クイーン
主な素材 天然木ひのき
価格
(Sサイズ)
45,990円
おすすめマットレス 咲夜レアルマットレス ※セットで選べる

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3. RASIK「Reoak(リオーク)」

天然木すのこベッド 『Reoak リオーク』

オークの木目を、買いやすい価格で

リオークは、高さ約70cmのヘッドボードと、奥行き約7cmの棚を備えたすのこベッドです。左右のフレームを差し込むだけで組み立てられ、全サイズ共通の耐荷重は約650kgです。

材質はオーク突板と、薄い木を重ねたポプラLVLです。オークの木目を楽しめますが、無垢材ではありません。表面の突板は薄く、深い傷を削って直すことには向かず、色もナチュラルだけです。

無垢材ではありませんが、LVLを使ったフレームと補強構造により、耐荷重約650kgと3万円台の価格を両立しています。オークの雰囲気、組み立てやすさ、安定感を求める人に合います。

メーカー RASIK(ラシク)
サイズ シングル~クイーン
主な素材 天然木オーク(突板)
価格
(Sサイズ)
34,980円
おすすめマットレス 2層ポケットコイル(Ni-Sou ニソウ)※セットで選べる

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4. neruco「ZESTO(ゼスト)」

収納ベッド「ZESTO」

木の質感より、収納と機能を優先

ZESTOは、2杯の引き出し、棚、コンセント、USBポートを備えた収納付きベッドです。シングルサイズは幅約97cm、全長約213cm。枕元とベッド下の機能を一台にまとめています。

本体はメラミン化粧板、床板は薄い木を重ねたLVLです。水やこすれに強い反面、天然木の手触りはありません。また、組み立ては大人2人で約150分が目安です。

2万円台から選べて、色やサイズも豊富です。木の表情より、収納量、充電機能、価格を優先したい人におすすめします。一人暮らしの収納不足にも対応しやすい商品です。

メーカー neruco
サイズ セミシングル~キング
主な素材 メラミン化粧板
価格
(Sサイズ)
21,990円
おすすめマットレス neruco「バリューポケットコイル」※セットで選べる

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5. マスターウォール「モアレスベッド」

マスターウォール「MORELESS BED(モアレス ベッド)」

無垢材を、寝室の主役にする

モアレスベッドは、マットレスの周りに余白がある、低いステージタイプです。緩やかに傾斜したヘッドボードに背中を預けて、読書や動画も楽しめます。

フレームには、ウォールナット、ブラックチェリー、レッドオーク、ケヤキの無垢材を選べます。深い色から明るい木肌まで、樹種による表情の違いを楽しめます。ただし、シングルで約27万円からと高価です。

一方、樹種と塗装、床板、ヘッドボードの高さまで選べます。オイル仕上げなら自宅で手入れを続けやすく、収納や価格より、無垢材の表情と低いデザインを大切にする人におすすめです。

メーカー マスターウォール
サイズ シングル~キング
主な素材 無垢材 ※選べる
価格 約27万円
おすすめのマットレス ラニカマットレス タイトトップ

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木製ベッドのメリット・デメリット

木目(フット)

メリット
  • 価格、色、機能の選択肢が多い
  • 収納付きからローベッドまで種類が多い
  • 天然木なら木目と手触りを楽しめる
デメリット
  • スチール製より重い商品が多い
  • 樹種や塗装によって傷が付きやすい
  • 水分で傷む素材がある

木製ベッドの分かりやすいメリットは、選択肢の多さです。価格、色、機能が幅広く、収納付きからローベッドまで選べます。無垢材や突板なら、天然木ならではの木目や手触りも楽しめます。

一方、傷つきやすさは、樹種や塗装などによって異なります。無垢材についた小さな傷は味として楽しめる場合もありますが、突板や化粧板の深い傷や剥がれは補修しにくいでしょう。

また、化粧板を使った収納付きベッドは、商品によって組み立てに時間がかかります。事前に組み立て工程を確認しましょう。

木製ベッドのお手入れ

メンテナンス

基本は、柔らかい布での乾拭きです。水をこぼした場合は放置せず、早めに拭き取ります。

無塗装やオイル仕上げは、商品によって表面を削り、オイルを塗り直せます。ただし、使えるオイルや手入れの頻度は異なります。メーカーの取扱説明書を優先してください。

ウレタン塗装、突板、化粧板(プリント紙・メラミン)は、自分で削らない方が安全です。磨き粉や強い洗剤も避け、固く絞った布を使えるかを確認します。

また、きしみやぐらつきを感じたら、接合部のネジが緩んでいないかを見ます。木の劣化ではなく、ネジの緩みが原因になっている場合もあります。

寝心地を決めるのはマットレス

マットレスの検証風景

寝心地に直接影響するのは、体を支えるマットレスです。

マットレスの寝心地が体に合わない場合、ベッドフレームにいくら予算をかけても満足しにくいでしょう。私は、マットレスに優先順位を与え、残った予算でフレームを選びます。

たとえば予算が5万円なら、私ならマットレスに4万円、ベッドフレームに1万円という配分にすると思います。もちろん、フレームにはマットレスと体重を支えられる耐久性があることが前提です。

この記事でおすすめした5商品には、それぞれセットで選べる中で特におすすめのマットレスを紹介しています。寝心地の基準にしてみてください。

もし、マットレス選びに迷う人は、マットレスの選び方おすすめマットレス8選も参考にしていただければと思います。

まとめ

TCB234

木製ベッドの耐久性は、樹種だけでは決まりません。

硬い木は、傷やへこみに強い傾向があります。曲げ強さやたわみにくさも樹種によって違います。しかし、完成したベッドを支えるのは、木材だけではありません。フレームの厚み、補強用の桟、脚、床板などが組み合わさって、ひとつのベッドになります。

木の表情を楽しみたいなら、無垢材や突板を選ぶ意味があります。一方、収納や価格を優先するなら、化粧板(プリント紙・メラミン)も候補です。天然木だから上、化粧板だから下とは限りません。

購入前は、樹種名を確認したうえで、その木材がどこに使われ、どのような構造で支えているかまで見てください。木材の特徴とベッドの作りを合わせて考えることが、長く使える商品を選ぶ近道です。